川崎病について
監修医師:神田貴行 先生(小児科医)
川崎病
ポイント
1
全身の血管に炎症が起こる原因不明の病気
川崎病とは、全身の血管に炎症が起こる病気です。1967年に最初に報告された病気ですが、いまだに原因は不明です。年間に1万人以上がかかっており、患者の90%近くが5歳以下の乳幼児です。発症のピークは生後6ヶ月から1歳未満ですが、1歳未満の発症は全体の3割程度です。
大人が発症することは稀です。基本的に入院での治療が必要となります。
ポイント
2
重症化すると心臓に後遺症が残る
川崎病は、重症化すると心臓に後遺症を残す可能性がある病気です。
心臓に栄養を運ぶ役割である冠動脈に炎症が起こり、血管が拡張して冠動脈瘤ができる可能性があります。冠動脈瘤とはいわゆる血管にできるこぶのことです。こぶができることで血流が悪くなり、心筋梗塞につながるリスクがあります。
このような後遺症は、早期に治療を開始することで回避できると言われています。
ポイント
3
「高熱が続く」が気付くきっかけ
こどもの高熱が続いていること、熱が下がらないことがきっかけで医療機関を受診し、川崎病だと分かるケースが多くあります。
川崎病は、治療開始の遅れが重篤な合併症につながるため、早期発見・早期治療が極めて重要です。38℃以上の高熱が3日以上続く場合は、医療機関を受診しましょう。また、発熱が3日未満でも、他の川崎病の症状(下記参照)が一つでもあらわれた場合は、すぐに小児科医に相談してください。
川崎病もっと詳しく
以下の症状が日を追うごとに、もしくは同時にあらわれます。
- 5日以上続く38℃以上の高熱
- 体に発疹があらわれる
- 白目の充血
- 唇が赤くなる、イチゴ舌
- 手足の腫れ
- 首のリンパ節の腫れ
患者の90%近くが5歳以下の乳幼児です。
発症のピークは生後6か月から1歳未満ですが、1歳未満の発症は全体の3割程度です。大人が発症することは稀です。
その他の症状
- 機嫌が悪い、ぐったりしている
- 関節や筋肉の痛み
- 下痢や嘔吐
- 皮膚や白目が黄色くなる
原因は不明
川崎病の原因はまだ明らかになっていません。
川崎病の対処
川崎病は入院による治療が必要となりますが、高熱が続き、診断がつくまでの間に気をつけるべき点は以下の通りです。
高熱による脱水症状に注意
高熱が持続することで脱水症状を起こす可能性があります。こどもはとくに注意が必要であるため、意識的にこまめに水分補給を行いましょう。
脱水症状の予防に効果的なのは…
経口補水液
麦茶、スポーツドリンク、ジュース
オレンジジュース
酸味が刺激となり、口の中やのどの痛みが強くなったり嘔吐を引き起こしやすくなります。
食事や水分が摂れず低血糖になる場合がある
高熱による倦怠感や、食欲の低下、口の中の違和感、痛みから、食事や水分がとれなくなる場合があります。こどもは、前回の食事から12時間以上何も口にしないと低血糖を起こす可能性があります。
意識がはっきりしていて口に何か入れられそうなら、糖分を含む飲み物や食べ物をとらせましょう。年齢によっては、ラムネ・アメ・はちみつ(1歳以上)なども効果的です。
症状があらわれた場合は医療機関を受診する必要があります。低血糖のサインを覚えておきましょう。
こまめに水分補給を!脱水症状・低血糖のサイン
脱水症状・低血糖の予防に効果的な飲み物
- 経口補水液(OS-1 など)
- スポーツドリンク
- 麦茶
- リンゴジュース
脱水症状のサイン
- 尿の量や回数が極端に少ない
- 尿が濃い
- ぐったりしている
低血糖のサイン
- 顔色、唇の色が悪い
- いつも以上に空腹を訴える
- 頻繁にあくびをする
- 手足が震えている
- ぐったりしている
受診したほうがいい症状
以下の症状がある場合は脱水症状や低血糖が疑われるため、速やかに受診してください。
- 尿の量が極端に少ない
- 泣いているのに涙が出ない(こどもの場合)
- 熱があるのに汗をかかない
- 両目がくぼんでいる
- ぐったりしている
- 意識がぼーっとしている
- 頻繁にあくびをしている
- いつも以上に空腹を訴える
高熱でけいれんの可能性も
高熱により、乳幼児が熱性けいれんを起こしてしまったら、以下のように対処しましょう。

1.患者の顔と体を横向きにする
- 呼吸しやすい体勢にし、吐いたものが喉につまったり、肺や気管に入ることを防ぎます
- 呼びかけたり、揺さぶることは避けましょう。刺激になってしまいます。
- 余裕があれば、右半身を下に横向きにしましょう。
2.けいれん開始時刻を正確に記録する
- スマホで時刻をスクショして記録するとよいです
- 余裕があればタイマー起動して間隔を把握しましょう
3.余裕があれば動画を撮影する
- 医師に動画を見せることで、診察がスムーズに進むでしょう。
登園目安
川崎病は人にうつる病気ではないため、登園目安は定められていません。退院後、熱が下がっていて元気なら登園は可能です。ただし、症状や経過には個人差があるため、生活上の注意点は医師へ確認することが望ましいでしょう。
受診目安
119 救急車を要請
- 意識がはっきりしない
- 呼吸が苦しそう
- 明らかに様子がおかしい
- 唇が青白い、青紫色になっている
救急車を検討・昼夜を問わず救急外来へ
- 39℃以上の熱が3日以上続いている
- 高熱とともに、体に発疹、白目の充血、唇が赤くなる、イチゴ舌、手足の腫れがあらわれた
- 高熱とともに、BCG接種部位が赤く腫れている
- 食事や水分が全くとれずぐったりしている
- 尿量が極端に少ない
- 尿の色が濃い
医療機関が開いている時間帯に速やかに受診
- 39℃以上の高熱がありつらそう
- 気になる症状がある
発熱が続く際は
オンライン診療で相談可能です
解熱剤を飲ませたけど、なかなか熱が下がらない。
もう病院は閉まっている時間…
不安なとき
オンラインですぐに
医師に相談できます
小児科の
オンライン診療に対応
24時間365日、全国エリアで対応
移動なし、自宅で受診
保険証・医療証が使えます
診察前に以下の注意事項をご確認ください
- オンライン診療で対応が難しいと医師が判断した場合、対面診療をご案内する場合もあります。(その場合、診察料は請求いたしません)
- お薬の処方は医師の判断によります。
- 全国エリアで対応していますが、医療機関がない離島在住の方はご利用になれません。
「対処法を調べる」監修医師

こうだたかゆき
神田貴行医師
日本小児科学会専門医/博士(医学)
島根大学医学部臨床教授
コンサータ登録医
鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。
この記事は医師監修のもと、ファストドクター株式会社が制作しています。


