目次
2024年最新のコロナの症状について
2024年11月時点であらわれやすい症状 |
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新型コロナウイルス感染症の一般的な症状 |
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2024年11月に新型コロナウイルスにかかると、通常の風邪とよく似た症状があらわれます。
また新型コロナウイルス感染症の主要症状のひとつであった味覚・嗅覚障害は少ない傾向です。[1]
2019年のコロナ過に突入してから、アルファ、ベータ、デルタ、オミクロンなどさまざまな変異株が登場してきました。
そして2024年11月時点の主流株はKP.3株であり、一般的なコロナの症状に加えて上記の特徴をあらわします。[2]咳や倦怠感(だるさ)なども引き続きあらわれる傾向です。[3]
関連記事:「【2024年11月】コロナの最新症状や潜伏期間について確認しよう」
コロナの初期症状と急変・経過について
新型コロナウイルス感染症は、時期によってあらわれる症状が異なります。
もっとも注意したい時期は発症後7~10日目です。
というのも、この時期に呼吸器症状が悪化し、肺炎や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を発症している可能性があるためです。
ARDSとは肺に重い傷害が起こり、呼吸がうまくできなくなる呼吸器の病気のことをいいます。
肺の中の小さな袋(肺胞)が傷ついて空気が入らなくなったり、肺が水で満たされてしまったりするため、酸素が体内に十分に取り込めなくなってしまいます。
その結果、呼吸が苦しくなり、命に関わる重い症状に陥ってしまうという病気です。
こうした重症化を防ぐためにも体調の変化に注意しなければなりません。
とくに重症化リスクが高いとされる高齢の方や基礎疾患をもつ方などは、初期の段階から症状の変化を見逃さないようにしましょう。
以下の表を参考に、経過を把握しておきましょう。
時期 |
症状 |
注意点 |
感染初期 (発症~1週間) |
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発症後7~10日目 |
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呼吸器症状が悪化した場合、肺炎やARDSの可能性がある |
発症後10日~ |
呼吸器症状の悪化 |
集中治療室での管理が必要な場合もある |
発症後2か月~ |
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症状がつづいている、ぶり返した、新たに出現した場合「新型コロナウイルスの後遺症」の可能性がある |
参考:COVID-19(新型コロナウイルス感染症)|川崎医科大学付属病院[4]
新型コロナウイルスにかかったあとも症状がつづく場合は新型コロナウイルス感染症の後遺症である可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の後遺症は「罹患後症状(りかんごしょうじょう)」とよばれます。
罹患後症状がつづくと日常生活に支障がでることもあるため、医療機関への相談を検討してください。
関連記事:「コロナは何日で治る?大人と子どもの違いや感染中の過ごし方について解説」
関連記事:「コロナが治るまで何日くらいかかる? 感染後の過ごし方や必要な手続きについて」
新型コロナのそれぞれの症状と特徴
新型コロナウイルスの一般的にみられる症状としては大きく分けて8つです。
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発熱、継続的な微熱
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しつこい咳
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のどの痛み
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倦怠感、息切れ
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吐き気、嘔吐、下痢、腹痛
-
味覚・嗅覚障害
その他にも、さまざまな症状があらわれるため、発覚が遅れるケースも少なくありません。
そして数ある症状のなかでも見た目や呼吸の状態、意識の状態には緊急性が高いと判断されるものが多いです。
確認するところ |
注意すべき症状 |
表情・見た目 |
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呼吸の状態 |
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意識の状態 |
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参考:新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養・自宅療養における健康観察における留意点について|厚生労働省[5]
このような症状がある場合は、急激に体調が悪くなる可能性が高いです。
救急車を呼ぶ、もしくは救急医療窓口へ相談しましょう。
では新型コロナウイルス感染症の一般的な症状8つについて、くわしく解説します。
発熱、継続的な微熱
発熱は新型コロナウイルス感染症の代表的な症状といえるでしょう。
発熱した際の受診の基準として、厚生労働省は「37.5度以上の発熱が4日以上」という目安を示していました。
しかし2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に分類されたこともあり、2024年10月時点で具体的な数値は表記されていません。
「自分の平熱を踏まえたうえで高熱かどうかを判断してほしい」というのが厚生労働省の考えです。
新型コロナウイルスにかかって発熱するのは、からだがウイルスとたたかっているためです。
効率よくたたかわせるためには十分に休息し体力を温存しなければなりません。
そのため、熱がつらくて休めない場合は解熱剤を使って休むことを優先させましょう。
新型コロナウイルス感染症による発熱は、ロキソプロフェンやアセトアミノフェンを使うことが一般的です。
関連記事:「コロナの発熱は何度から?微熱のみの場合や発熱したときの対処法まで」
関連記事:「コロナの熱が上がったり下がったりするのはなぜ?夜に発熱する原因について解説」
しつこい咳
咳(せき)は、新型コロナウイルスにかかった多くの方にあらわれる症状です。[6]
新型コロナウイルスが口から入って気道に付着すると、からだが敵と認識して排除しようとします。
そのため咳が症状としてあらわれます。
注意すべき点は、発症後7日前後の咳の悪化です。
この時期に咳や痰の増加がみられた場合、肺炎の初期症状の可能性があり、悪化すると急性呼吸窮迫症候群になるケースもあります。
また新型コロナウイルス感染症の後遺症として、咳の症状が残るあるいは再発するケースも多く、オミクロン株系統ではその頻度が上昇しているという報告があります。[7]
新型コロナウイルスによる咳に対して、メジコンやアスベリン、ホクナリンなどのさまざまな薬が選択可能です。
のどの痛み
新型コロナウイルスのワクチンを接種していたとしても、ものを飲みこむことがつらいほどの強いのどの痛みを訴えるケースもあります。[8]
強いのどの痛みがある場合は、急性喉頭炎や急性喉頭蓋炎の可能性があり、オミクロン株系統の感染ではめずらしいことではありません。
新型コロナウイルスの変異株それぞれについてさまざまな研究や報告がされていますが、一部の報告ではオミクロン株によるのどの痛みは2〜5日間つづくとされています。[9]
7日間以上つづく場合もあるため、長引く場合は医療機関へ相談しましょう。
新型コロナウイルスによるのどの痛みにはロキソプロフェンやアセトアミノフェン、トラネキサム酸などが使用されます。
改善しないケースも多くあるため、薬の変更も視野にいれて医療機関へ相談しましょう。
倦怠感、息切れ
倦怠感(だるさ)は新型コロナウイルス感染症の軽症の場合によくみられる症状です。[10]
また後遺症の症状のなかでもっとも多いことが特徴であるといえます。
息切れも新型コロナウイルス感染症の症状としてよくあらわれ、気道や肺(下気道)に炎症が起こるとあらわれやすいです。[11]
オミクロン株系統は鼻からのどの間で増殖しやすいですが、気道や肺に炎症が起きないとはいいきれません。
そのため流行株がオミクロン株系統だからと油断は禁物です。
また新型コロナウイルスは、細い血管に血栓(血のかたまり)をつくることがあります。
これが肺でおこってしまうと、息切れや呼吸困難などの症状があらわれます。[11]
倦怠感や息切れは一般的に発症後7日以内には落ち着く傾向ですが、後遺症として2か月以上続くこともあるため、油断は禁物です。
倦怠感や息切れは薬で対処することができません。
放置すると重症化することもあるため、医療期間や救急相談窓口へ早めに相談しましょう。
頭痛
頭痛は、新型コロナウイルスにかかった患者が多く自覚する症状です。
痛みの感じ方は以下のように個人によって異なります。
-
拍動(はくどう)をともなう痛み
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頭が重くなるような痛み
-
刺すようなするどい痛み
インドネシアでおこなわれた研究によると、新型コロナウイルスにかかった患者の72.1%で頭痛があらわれていました。[12]
眠れないほどの強い痛みを感じている患者が46.4%を占めており、頭痛は日常生活に影響を与えるといえます。
新型コロナウイルス感染症があらわれ始めたときからよくある一般的な症状のひとつです。
新型コロナウイルス感染症にともなう頭痛は、患者の生活の質を低下させているという報告もあるため、早めに医療機関へ相談することが重要です。[12]
頭痛に対しては、アセトアミノフェンやロキソプロフェン、イブプロフェンが効果をあらわすといわれています。
関連記事:「コロナの頭痛やのどの痛みにロキソニンは使えるの?」
筋肉痛
新型コロナウイルスであらわれる筋肉痛は、体のふしぶしや背中などの痛みがみられ、のちに発熱するケースが報告されています。
筋肉痛のような体の痛みはインフルエンザなどでもみられる症状であるため、痛みがあらわれた時点で見分けるのは至難のわざだといえるでしょう。
2021年にデルタ株が流行したときによくあらわれる症状のひとつでした。
筋肉痛はほかの症状と同じく1週間程度で軽快・消失することが多いです。
一方で後遺症として残ることが多く、罹患後症状のある患者の12%が診断3か月後にも自覚しています。[13]
筋肉痛に対しては湿布を使うことが一般的ですが、新型コロナウイルス感染症では効果があらわれない可能性があります。
湿布を使用しても筋肉痛が改善しない場合は、医療機関へ相談しましょう。
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛
2024年10月時点で新型コロナウイルスにかかった場合、吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状を訴える方が多い傾向です。
オミクロン株が腸管細胞にも侵入できるという特徴があるためです。[14]
いずれの症状も一般的に感染初期からはじまり、1週間ほどで改善します。
新型コロナウイルスによる 消化器症状は15 〜50 %と高い頻度で認められます。 [15]
とくに下痢は新型コロナウイルス感染者の40%に認められたという報告もありました。
下痢の場合、薬を使って症状をおさえることは基本的にしません。
しかしウイルスが体内に残って悪さをする可能性があるため、便とともにウイルスをからだの外に出すことを優先します。
ほかの消化器症状の場合も自己判断で薬を飲んだりやめたりすることで症状が悪化することがあります。
症状がつらい場合は医療機関に相談しましょう。
消化器症状に対して使われる薬は、基本的に整腸剤です。
脱水を防ぐため、経口補水液や水などでこまめに水分補給をおこなうことが大切です。 [16]
関連記事:「新型コロナと下痢の関係性は?治療法や対処法について解説」
関連記事:「コロナが原因の腹痛・下痢が増えています|胃腸炎との見分け方」
味覚障害、嗅覚障害
味覚障害と嗅覚障害は、新型コロナウイルス感染症のもっとも特徴的な症状でした。
新型コロナウイルスが良いせいであると診断されてから、いきなり味覚や嗅覚がなくなるというわけではありません。
味覚や嗅覚を感知する神経が障害されるため、徐々に症状があらわれるケースがほとんどです。
しかし2024年11月に新型コロナウイルスにかかっても、これらの障害が起きる頻度は低いとされています。[1]
オミクロン株流行前は約40%の患者が味覚障害や嗅覚障害を訴えていました。[17]
その特徴として以下があげられます。
-
塩味を感じないもしくは塩味を強く感じる(塩味障害)
-
甘味のあるものが苦く感じる
嗅覚障害の多くは2週間ほどで自然治癒します。
ただし後遺症として残る場合もあり、新型コロナウイルス感染症と診断後3か月の時点で10%の患者が嗅覚障害を訴えています。[13]
オミクロン株系統にかかっても味覚や嗅覚障害が起きる頻度は少ないです。
とはいえ、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が味覚障害・嗅覚障害は症状のひとつとしている以上、症状があらわれないとはいい切れないため症状の経過に注意しましょう。
新型コロナウイルスによる味覚障害や嗅覚障害は、漢方薬を使用する場合があります。
ただし効果はひとそれぞれです。
新型コロナウイルス感染症による味覚・嗅覚障害には「これ」といった薬は存在しません。
かかりつけ医とよく相談し、自分に合った漢方薬を見つけましょう。
関連記事:「コロナでなぜ味覚障害になるの?原因4つといつ治るのかを解説」
風邪との見分け方が難しいコロナ症状
2024年11月に新型コロナウイルスにかかると、風邪ととてもよく似た症状があらわれます。
また2024年11月の主流株であるオミクロン株系統は、それまで新型コロナウイルスの特徴であった味覚障害と嗅覚障害があらわれにくいです。
そのため症状だけでは新型コロナウイルス感染症と風邪の区別がつきません。
新型コロナウイルス感染症か通常の風邪かを区別する方法は、自宅や病院で検査をすることです。
主流となっている検査方法は、抗原定性検査です。
自宅にいながら自分でおこなうことができるため、疑わしい症状がでたら検査をしましょう。
すぐに検査ができるように、普段から自宅に検査キットを備えておく必要があります。
注意点としては「抗原定性検査キット」を購入することです。
まれにドラッグストアや薬局、ネット通販などで「抗体検査キット」が販売されていますが、WHOは「診断目的として単独で用いることは推奨しない」としています。[18]
コロナが「軽度」ってどのくらいのことを言うの?
厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」によると、新型コロナウイルス感染症の軽度(軽症)は以下の状態のことです。[1]
-
酸素飽和度(SpO2):96%以上
-
呼吸器症状(呼吸困難や強い咳など)がない
-
咳のみで呼吸困難感はない
-
肺炎の所見がない
新型コロナウイルス感染症の重症度は、主に呼吸の状態によって分類されます。
たとえば「熱がひどくて起きあがれない状態」「酸素を使用するほどではない呼吸の状態」などの場合は軽症です。
軽症の患者のほとんどは外来または自宅で管理でき、ほとんどが自然に軽快します。
高齢者の場合は病状が変化しやすいため、全身の状態によっては医師の判断で入院管理となるでしょう。
感染して何日目まで人にうつりやすい?
新型コロナウイルスは「発症2日前から発症後7~10日間はうつりやすい」とされています。[19]
国立感染症研究所の調査によると感染力のあるウイルスを排出する患者の割合は、発症日を0日目として8日目で約15%、11日目で4%でした。[20]
発症後7〜10日間は新型コロナウイルスがうつりやすいといわれているため、発症5日目までは外出を控えることが推奨される期間とされています。
発症後5日間はとくに排出されるウイルス量が多いためです。
ただし外出を控えるかどうかは個人の判断にゆだねられています。
以上のことから、少なくとも発症後10日目までは、外出時にマスクを着用したり重症化リスクの高い方と会うのを控えたりすることが必要でしょう。
関連記事:「【2024年最新】コロナ潜伏期間の平均日数はどれくらい?」
コロナの後遺症にも要注意
新型コロナウイルス感染症による症状が落ち着いても「罹患(りかん)後症状」いわゆる後遺症に注意が必要です。
WHOは新型コロナウイルスの後遺症について「新型コロナウイルス感染後、少なくとも2か月以上持続しており、ほかの疾患による症状として説明がつかないもの」としています。
日本でも後遺症に悩まされる方は多く、新型コロナウイルス感染者の約10〜20%に発生するとされています。[21]
もっとも多い訴えは倦怠感(だるさ)で、呼吸困難感や筋力低下、集中力低下がそれにつづきます。[13]
後遺症の症状は多岐にわたるため「これがあったら後遺症」と断定できません。
変異株による違いもあきらかになっていないため、2024年11月の流行株であるBA2.86株とJN.1株との関係性もはっきりしていないのが現状です。
後遺症については大人も子どもも起こる可能性があるため、新型コロナウイルスにかかった数か月は注意しましょう。
変異株ごとの症状や特徴の違いについて
新型コロナウイルスは、アルファやベータ、デルタなどさまざまな変異株に変化を遂げ、そのたびに私たちの混乱を招きました。
2024年11月の流行株は、オミクロン株系統であるKP.3株です。
ここでは流行中のKP.3株、そして2021年に流行したデルタ株の特徴について説明します。
アルファ株やベータ株についてはデルタ株以降の変異株と比べると感染力もそれほど強くはないため、今回は省略します。
デルタ株とオミクロン株を比べてみても、特徴に変化がみられるのが分かるでしょう。
株の種類 |
特徴 |
デルタ株 |
|
BA2.86株 |
|
JN.1株 |
BA2.86株に同じ |
KP.3、LB.1、KP2.3株 |
BA2.86株に同じ |
参考:新型コロナウイルス感染症(変異株)への対応|厚生労働省[22]
それぞれくわしく解説します。
デルタ株
デルタ株は、インフルエンザのような症状を引き起こすことが特徴です。
主に以下の症状があらわれます。
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発熱
-
乾いた咳
-
脱力感
-
喀痰を伴う咳
-
頭痛
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息切れ
-
筋肉痛
-
難聴
-
味覚障害、嗅覚障害
なかでも難聴は、デルタ株の特徴的な症状といえるでしょう。
アルファ株でもまれにみられた難聴が、デルタ株で増えたという報告があるためです。 [23]
また、感染力もアルファ株と比較し強い傾向にあります。 [22]
デルタ株はオミクロン株が流行しはじめてから検出される数が大幅に減り、2024年3月の東京都の報告でもデルタ株は検出されていません。
オミクロン株
オミクロン株は、風邪と区別のつかない症状があらわれます。
とくにのどの強い痛みを訴える患者が多く、オミクロン株が鼻からのどの間で増えやすいことが原因と考えられています。
また、デルタ株でみられた味覚・嗅覚障害は少ない傾向です。
オミクロン株はデルタ株と比べて感染力が強いです。
一方で入院や重症化リスクが低いといわれています。
2024年11月に主流となっているBA2.86株とJN.1株はオミクロン株系統に分類され、2024年10月時点の検出はほぼオミクロン株系統が占めています。[24]
JN.1株
JN.1株は、BA2.86株から派生したオミクロン株のひとつです。
そのため、症状は前述したオミクロン株とほとんど変わりません。[2]
2024年3月の東京都の報告では、JN.1株がもっとも多く検出されています。[25]
感染力は強い傾向ですが、JN.1株にかかることで重症化しやすくなったという報告はありません。[2]
KP.3株
2024年5月くらいから猛威を振るい始めた3種の変異株もJN.1と同様にオミクロン株のひとつです。
症状はオミクロン株と変わりはありませんが、感染力が非常に強いことが特徴といえます。
これら3種の変異株は2024年のゴールデンウィーク明けくらいから感染者を増加させ、日本では8週連続で感染者数を伸ばしています。
またKP.3株は2024年時点で存在している新型コロナワクチンの中和抗体に対して逃避性をもっているのもポイントです。
逃避性があるということは中和抗体をすり抜けてしまうという意味になります。
以前からあった既存の変異株より感染しやすいため、予防にはより気をつけなければならないことを理解しておきましょう。
陽性になったときに自宅でできるセルフケアを紹介
新型コロナウイルスが陽性となった場合に自宅でできるセルフケアは以下のとおりです。
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しっかり休息をとる
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症状がよくなるまでは外出を控える
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水分や栄養を十分にとる
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換気をして部屋の空気を循環する
-
症状がつらければ対症療法をおこなう(薬の服用など)
十分な休息は、からだがウイルスとたたかうための力(抵抗力)を高めます。
1日でも早い回復のために外出を控えて自宅でからだを休めることが大切です。
また、同居の家族がいる場合、感染拡大を防ぐことも重要です。
そのためには換気や部屋への隔離が有効になるでしょう。
それでも症状がつらいようであれば自宅に置いてある薬を服用するなどの対策をとってください。
症状急変時の医療機関や相談窓口への相談目安
先述したとおり、発症後7〜10日目は状態が急に変化する可能性があります。
症状が継続して改善傾向がみられない、またはいきなり症状が悪化すると対処法に困ってしまうかもしれません。
どの程度の症状で医療機関へ相談するべきか、救急医療窓口へ相談する症状の目安を知っておくといざというときに落ち着いて行動ができるでしょう。
救急医療窓口に関しては、救急安心センター事業と小児救急医療電話相談の2つが選択肢として挙げられるため、問い合わせ方法についても紹介します。
医療機関への相談目安
2024年11月の新型コロナウイルス感染症は、風邪とよく似た症状であるため、いつ医療機関にいくべきか悩む方も多いでしょう。
医療機関へ相談する目安として以下があげられます。
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発熱や微熱症状が継続して続いている
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食欲がなく、水分もとれていない
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咳などの症状がつらく、睡眠がとれない
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倦怠感がひどく、日常生活もままならない
このような状態がつづく場合、脱水状態になったり、症状が悪化したりすることが考えられます。
そのため早めに医療機関へ相談することが、症状の悪化や重症化を防ぐために重要です。
救急医療窓口への相談目安
救急医療窓口へ相談するべき症状は以下のとおりです。
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意識がもうろうとしている
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息苦しく、呼吸が荒い
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顔色が悪く、明らかにいつもと様子が違う
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生後3か月未満で38度以上
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子どものけいれん症状があらわれた場合
このような症状がある場合、緊急性が高いためすぐに医療機関の受診または救急車の要請をしてください。
救急車を呼ぶことをためらう場合は、#7119(救急安心センター事業)や#8000(小児救急医療電話相談)を利用しましょう。
関連記事:「「#7119って何?救急車を呼ぶべきか教えてくれる安心電話相談窓口」
関連記事:「#7119(救急相談電話)に繋がらない時に利用したい緊急相談窓口」
関連記事:「#8000が繋がらない時に利用したい緊急相談窓口」
まとめ:症状に応じてできる対処を
新型コロナウイルスにかかると風邪と似た症状があらわれます。
また、これまで新型コロナウイルス感染症の特徴であった味覚・嗅覚障害があらわれにくいです。
そのため症状だけでは通常の風邪との区別がつきません。
新型コロナウイルス感染症と判断するには、検査が必要です。
その結果陽性となった場合、外出を控えてからだをしっかり休めることが早い回復をうながします。
ただし、発症後7〜10日目は症状が急変する可能性があります。
また、重症化リスクのある方は感染初期から状態の変化に注意しなければなりません。
医療機関もしくは救急相談窓口を頼って、重症化を防ぎましょう。
咳、のどの痛み、発熱などコロナの症状は一つだけではありません。
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参考文献
[1]新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第10.0版|厚生労働省
[2]Update on SARS-CoV-2 Variant JN.1 Being Tracked by CDC|CDC
[4]COVID-19(新型コロナウイルス感染症)|川崎医科大学付属病院
[5]新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養・自宅療養における健康観察における留意点について|厚生労働省
[7]都立・公社病院「コロナ後遺症相談窓口」の相談データ分析|東京都
[8]SARS-CoV -2 オミクロン変異体による喉の痛みの出現|山下 武史ら
[10]Clinical Spectrum of SARS-CoV-2 Infection| National Institutes of Health
[11]Breathlessness and COVID-19: A Call for Research|Lisa Hentschら
[13]新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント第3.0版|厚生労働省
[14]The roles of nausea and vomiting in COVID-19: did we miss something?|Tongyue Zhang
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。