新型コロナウイルスは何日くらいで治る?
新型コロナウイルスの症状は、約8割の方が発症から5~7日程度で改善します。
しかし約2割の方は、発症後7~10日の時期に呼吸困難や咳、痰などの肺炎症状が悪化することがあると覚えておきましょう。
また稀に重症化し、人工呼吸管理が必要な状況になる場合もあります。
とくに基礎疾患がある方や高齢者の場合、重症化するリスクがあるため注意が必要です。[1]
下の図は、この経過を図で示したものです。
【新型コロナウイルス感染症の典型的な経過】
子どもと大人では違いはあるのか
子どもと大人ではとくに違いはありませんが、子どもの新型コロナウイルスの特徴について、下記のような傾向があるといわれています。[2]
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子どもは大人よりも感染しにくい
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発症してもほぼ軽症であるケースが多い
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他人に感染させにくい
もちろんすべての子どもがそうであるというわけではありません。
厚生労働省の報告では、10歳未満の新規感染者も少しずつではありますが増えてきています。[8]
子どもであっても症状がひどければ肺に損傷が見られるケースもあります。
陽性の可能性があるもしくは自宅で検査キットを使い陽性だと分かった際には、はやめに医療機関を受診してください。
ウイルスはいつまで体の中にいるの?
イギリスの医師会雑誌(BMJ)によると、
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新型コロナウイルスの症状がなくなった後も、ウイルスの残渣等が残りPCR検査の結果が陽性になることがある。
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感染から平均17日後、最大83日後まで検査結果が陽性になる可能性がある。
ことが報告されています。[3]
また国立感染症研究所からは「PCR検査の結果が陽性であっても、必ずしも感染性のあるウイルス粒子が存在しているとは限らず、軽症・中等症においては、発症10日目以降の症例からの感染のリスクは低いことが示唆される。」と報告されています。
新型コロナウイルスの症状は基本的には5~7日で治まってきますが、7日以降は体の中のウイルスが消えているということではありません。
7~10日はウイルスを外に排出する期間に入るため、周りの人にうつさないようにすることが非常に重要となります。
体内に長期間ウイルスが残るケースもあるが、発症から10日間経過していれば感染性のウイルスが体内に残っている可能性は低いといえるでしょう。[4]
新型コロナウイルスはちゃんと完治するの?
多くの症状があらわれる新型コロナですが、「なかなか回復しない」「後遺症になってしまった」などという話を耳にしたこともあるのではないでしょうか。
新型コロナに感染後、8~9割の方が完治します。
2023年には新型コロナ治療薬「ゾコーバ」「ラゲブリオ」など様々な薬が登場し、回復時間を短縮することが可能になりました。
専用の治療薬を服用しなくても自力で治すことは可能な新型コロナですが、つらい症状から早めに脱したいと思っている方は治療薬の服用も考えておくのも良いでしょう。
2023年9月からはコロナ治療薬の負担額が上限ありの金額でしたが、2024年からは上限なしの自己負担分になります。
高額となるため、処方の際は医師と相談してください。
新型コロナウイルスから早く回復するためにはどうしたらいい?
新型コロナウイルスは一般的な風邪症状とあまり変わりはありません。とはいえ味覚障害や嗅覚障害があらわれる可能性もある感染したくはない病気です。
仮に感染してしまったら、はやめに回復したいと考える人がほとんどでしょう。新型コロナウイルスから早く回復するには3つのことを心がけましょう。
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からだに負荷をかけない
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入浴やシャワーは短時間に
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ストレスをため込まないように
からだに負荷をかけないようにするのは基本的なことです。コロナ感染中は倦怠感があらわれやすかったり微熱が続いたりします。
少しでも「疲れた」「休みたい」と思ったら無理せずにからだを休ませてあげましょう。
また入浴は体のエネルギーをたくさん使います。長風呂が好きな方もいるかもしれませんが、体力を温存しておくためにも入浴時間は短めにしてください。
最後にストレスをため込まないことは重要です。新型コロナウイルスによりうつ病などを引き起こしてしまうケースが多発しています。
症状がなかなか改善しなかったり後遺症になって気分がふさがってしまうとうつ病を引き起こしてしまう可能性があります。
自分のなかでストレスを発散できる方法を模索しておくとよいでしょう。
新型コロナウイルスに感染したらどうしたら良いの?過ごし方は?
結論からいいますと、2024年10月現法律で決められた外出自粛期間はとくにありません。
しかし「発症日を0日として5日間が経過し、かつ、解熱及び症状軽快から24時間程度が経過するまで」は外出を控え様子を見ることが推奨されています。
新型コロナウイルスが2023年5月8日に5類感染症に移行したことに伴い、陽性者及び濃厚接触者の外出自粛は求められなくなりました。
つまり、外出を控えるかどうかは個人の判断に委ねられるということになります。しかし、症状がなくなればすぐに外出してもいいのかというとそうではありません。
新型コロナウイルス感染症は、発症2日前から発症後7〜10日間は感染性のウイルスを排出しているといわれています。
中でも発症後3日間は、感染性のウイルスの排出量がとくに多いことが分かっています。そのため、上記の推奨期間を目安に外出を自粛するようにしましょう。
また高齢者や基礎疾患がある方など、重症化リスクがある方との接触は10日間は控えたほうがよいでしょう。
やむを得ず出かける際は、不織布マスクを着用するなどして周りの方へうつさないよう配慮することも重要です。[5]
新型コロナウイルスに感染したら手続きはするの?
新型コロナウイルスは2024年10月時点で5類感染症に分類されているため、感染してもとくに手続きや届け出は必要ありません。
5類に移行する前は、発生届および陽性者登録により感染者の把握を行ってきました。
しかし現在は、定点医療機関による定点把握のみとなっているため、手続きの必要はありません。[5]
濃厚接触者に制限はあるのか
濃厚接触者について、法律に基づく外出自粛はとくに求められません。
しかし新型コロナウイルスに感染している可能性があるということを念頭に置いて行動する必要があります。[7]
新型コロナウイルスの濃厚接触者となった場合の過ごし方については、以下の内容を参考にしてください。
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検温、症状の有無の確認など、健康状態をこまめにチェックする。
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外出はできる限り控え、やむを得ない場合はマスクを着用して短時間で済ませる。
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咽頭痛、咳、発熱などの症状が出た場合は、事前にかかりつけ医に濃厚接触者であることを伝えて受診する。かかりつけ医がいない場合は、自治体の相談窓口に連絡する。
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こまめに換気する、手指消毒をする、うがいをするなど基本的な感染対策を行う。
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家庭内に感染者がいる場合、感染者と部屋や動線を分け、限られた人のみで看病する。
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高齢者や基礎疾患を持つ方など、リスクの高い方とはなるべく接触しない。
「濃厚接触者」という定義はなくなりつつありますが、それでも自分の近くに陽性者がいたらあまり「濃厚接触しないようにしよう」と考えるでしょう。
ウイルスをうつされないように普段から予防を心がけましょう。
新型コロナウイルスの主な症状
新型コロナウイルスでみられる主な症状として、発熱や咳、倦怠感、鼻水など、風邪やインフルエンザと似た症状がみられます。
そのほか、嘔吐や下痢、結膜炎、味覚障害などがあらわれることもあるでしょう。
2023年はオミクロン株が猛威を振るってきましたが、2024年に突入してからはJN.1が主流となり、5月にはKP2.3株などの新たな変異株があらわれました。
オミクロン系統は下痢や嘔吐などの胃腸症状が多く見られますが、初期によく耳にした「味覚障害」があまり報告されなくなってきました。
新型コロナウイルスの主な症状は変異株とともに変わってきているため「この症状はコロナではないな」と自己判断するのは避けましょう。
多くの場合初期症状は一週間程度で改善するといわれており、症状が多少長引いた場合でも次第に治っていくことが多いです。
しかし高齢者や基礎疾患のある場合などを中心に、一部重症化するケースも報告されています。
発症から一週間以上たっても症状が改善しないまたは症状が悪化している場合は、かかりつけの医療機関に相談しましょう。
かかりつけ医がいない場合は、お住まいの自治体のHPなどを参考に、近くの医療機関を受診するようにしましょう。
新型コロナウイルスに感染しても発熱や咳などの症状がでない「無症状」の方もいます。
その場合、知らず知らずのうちに周囲に感染させてしまうことがあるため、注意が必要です。[8]
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まとめ:症状が良くなっても感染対策はしばらく続けよう
この記事では、新型コロナウイルスの症状が何日間で治るのかや、自粛期間、症状について解説しました。
要点をまとめると
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新型コロナウイルスの症状は、約8割の方が発症から1週間程度で改善するが、肺炎症状が悪化したり重症化したりして人工呼吸管理が必要な状況になることもある。
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発症2日前から発症後7〜10日間は感染性のウイルスを排出しているといわれているため、「発症日を0日として5日間が経過し、かつ、解熱及び症状軽快から24時間程度が経過するまで」は外出を自粛することが推奨されている。
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症状が改善しても発症から10日間は不織布マスクを着用する、高齢者や基礎疾患があるなどリスクの高い方との接触は避けるなど周囲に配慮する必要がある。
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新型コロナウイルスの主症状として発熱、咳、咽頭痛、倦怠感などが多くみられる。頭痛や嘔吐、下痢、結膜炎、味覚障害などが起きる場合もある。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のためには、自分を感染から守るだけでなく周囲に感染を拡大させないことが不可欠です。
一人ひとりが適切な感染対策と、感染を拡大させないための行動をとるようにしましょう。
具体的には、不織布マスクを着用する、こまめに換気する、手洗い、アルコール消毒を行うなどの基本的な感染対策を行うことが重要です。
コロナは治ったから「もうかからないだろう」と思っていませんか?
再感染する可能性が十分あるため、少しでも気になる症状があらわれたら早めに対策しましょう!
その際に、どこに相談したら良いのか分からないのであれば、ファストドクターを頼ってください。
アプリをダウンロードしておけば、すぐにオンライン診察予約ができるだけでなく、看護師に電話して何科を受診すればよいのか相談することも可能です。
参考文献
[3]the BMJ
[4]発症からの感染可能期間と再陽性症例における感染性・二次感染リスクに関するエビデンスのまとめ (niid.go.jp)
[5]新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について
[6]新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け) - 厚生労働省
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。