コロナ最新情報 「第10波」の状況は?
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コロナ「第10波」最新状況は
2024年2月現在、厚生労働省からは公式発表されていませんが、多くの専門家が「新型コロナウイルス感染症は第10波に入った」と声をあげています。
その理由は2023年12月からの急激な感染者数の増加にあります。
感染者数の増加
厚生労働省の統計によると、定点報告感染者数(1つの医療機関で何人新型コロナウイルス感染症と診断されているかを計算したもの)は9週連続で増えつづけています。[1]
新型コロナウイルス感染症「第9波」のピークは昨年8月末から9月上旬で、その後11月中旬には落ち着いたかのように見えました。
しかし、2024年1月26日に厚生労働省から発表された報告は「1月15〜21日に定点医療機関から報告されたコロナ感染者数は1医療機関あたり12.23人」というものでした。
実は1医療機関あたりの感染者数が10人を超えるのは、2023年9月の「第9波」以来なのです。
前週(1月8〜14日)は8.96人で、それと比較しても1.36倍の増加であり、あきらかに感染者数が増えていることがわかります。
このことから、専門家たちは「第10波に入った」と声をあげているのです。
感染者増加の原因
なぜ急激に感染者数が増加しているのでしょうか。そこには「JN.1」という新しい変異株が関係していると推測されます。
JN.1株は2023年秋ごろから世界中で流行しはじめ、2024年2月現在、流行している主要な株として世界で感染が拡大しています。
日本でも2023年11月下旬からじわじわ増えつづけ、12月に入ると急激に増加しました。
そして2024年1月、JN.1株が占める割合がもっとも多くなったのです。[2]
また、東京都においても1月1〜7日の報告分の解析で、都内新規感染者数の55.6%がJN.1株によるものと特定されました。[3]
つまり、感染者の半数以上はJN.1株ということになり、すでに日本でも主流になっているといえるでしょう。
変異株「JN.1」とは
変異株「JN.1」とはいったいどういうものなのかを詳しく解説します。
JN.1株は現在も多く検出される「BA.2.86株」がさらに変化した変異株です。つまりBA.2.86株の子どもにあたる、オミクロン系統の一種です。
新型コロナウイルスなどのウイルスは、ウイルスが増えるときに設計図である遺伝子を書き換えることがあります。その結果できた産物を「変異株」とよびます。
この変異をするときに「スパイクたんぱく質」というものが変化することがあり、ヒトの細胞にくっつきやすくなるという報告があります。[4]
JN.1株もBA.2.86株から変異するときにスパイクたんぱく質が変化したといわれているのです。[5]
それに加えてアメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、「JN.1株は感染力が強かったりヒトのもつ免疫システムをかいくぐる能力が高かったりするのではないか」と推測しています。[6]
これらのことから、JN.1株の感染力が強いために新型コロナウイルス感染症が増加していると考えられます。
これまでとの症状の違い
JN.1株による新型コロナウイルス感染症の症状は以下の通りです。
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発熱、悪寒(おかん)
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咳(せき)
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頭痛
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からだの痛み、だるさ
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鼻水、鼻づまり
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のどの痛み
JN.1が新しい変異株とはいえ、これまでの症状と大きな違いはありません。
また、CDCは2023年12月にした報告で「これまでの株と異なる症状を引き起こすかは現時点で不明」とし、「重症化しやすくなったという報告もない」としています。[6]
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2024年2月以降これからの動向
2024年の2月は3連休が2回あったり、中国の旧正月や春節もあったりすることから海外からの観光客も増え人の移動が多くなることが予想されます。
このため、感染者数が増えることを回避するのは難しく、波のピークを超えるのも3月以降にもつれこむかもしれません。
また、日本だけでなく世界中で変異株JN.1が流行している2024年2月現在、BA.2.86株やJN.1株だけでなくその子孫株も主流になってくることが予想されます。
新型コロナウイルス感染症とともに動向を注意したいのはインフルエンザです。
冬休みがあけて新学期が始まった1月8日以降、インフルエンザの感染者数は増加し続けており、学級閉鎖や休校に追い込まれる学校が急激に増えています。[7]
さらに国立感染症研究所が発表しているインフルエンザ流行レベルマップによると、1月24日時点で青森県と富山県、山梨県以外の都道府県で警報レベルを超えています。[8]
これらのことから、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザはこれからピークを迎えると考えられますので、お出かけの際はマスクを装着したり、できる限り人ごみを避けたりと感染対策を万全にしておきましょう。
感染対策
以下にあげる感染対策は、新型コロナウイルスのどんな株にも共通して効果があり、そのほかのあらゆる感染症にかかることも防いでくれます。
対策を徹底し、感染予防に努めましょう。
換気
部屋の中にとどまっているウイルスの濃度を減らすために、換気は重要な方法のひとつです。冬の寒さ対策として、換気扇を使用することも効果的です。
定期的な換気とうまく併用して、室内のウイルス濃度を下げましょう。
手洗い
もっとも重要な感染対策が、手洗いです。流水15秒でウイルスの量は1/100に減少するといわれています。[9]
また、石けんやハンドソープを使用して10秒もみあらいし、15秒かけて流すとウイルス量を1万分の1に減らすことが可能です。[9]
しっかり洗えていれば手洗い後の消毒は不要ですが、心配な場合は併用しても良いでしょう。また、手洗いができない場合は積極的にアルコールを使用して消毒をしましょう。
マスク
マスクの装着により感染リスクを大幅に下げることができます。ただし、マスクの装着は義務ではありません。
人ごみや室内に入った時に、すぐ使用できるよう携帯しておくと安心です。
体調管理
冬は空気が乾燥しやすく、新型コロナウイルス感染症に限らず感染症にかかりやすい季節です。
普段から風邪をひきにくいからだ作りが重要になります。規則正しい生活を送ったり、バランスを心がけた食事をとったりして過ごすようにしましょう。
特に睡眠は、免疫力を高めるために重要です。日頃から休息は十分にとるよう心掛けましょう。
また、新型コロナウイルス感染症にかかったことがあっても、新たな変異株の出現やウイルスの進化によって再度新型コロナウイルス感染症にかかる可能性があります。
からだがだるかったり、咳が出始めたりなど、疑われる症状がある場合は「自分はかかったことがあるから大丈夫」とは思わずに、体の異変を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。
人ごみを避ける
新型コロナウイルスは、通常2メートル以内の距離で感染するといわれています。
人が多い場所ではその距離を保つことが難しく、屋外だとしても感染するリスクはおおいにあります。
そのため、人ごみを避けて行動するようにしてください。
ワクチン接種も視野に
変異株JN.1に対しても、ワクチンが有用だと考えられています。
CDCは「最新のワクチンがJN.1に対して防御力を高めることが期待できる」と報告しました。[6]
また、WHOは、現行のワクチンが引き続きJN.1や他の変異ウイルスによる重症化および死亡のリスク低減について効果があると発表しています。[10]
これらのことからワクチンが一定の効果を示すことが期待できますので、ワクチン接種も検討してみてください。
まとめ
新型コロナウイルス感染症患者が急激に増えている今、第10波に入っているという専門家が多くいます。
それには、BA.2.86株からの変異株「JN.1」の存在が大きく関わっています。新たな変異株といえど、従来と異なる症状がでるわけではなく、感染対策も同様です。
また、ワクチンの効果も期待できるため、これを機にワクチン接種を検討してみましょう。
新型コロナウイルスの動向は日々変化します。定期的にチェックし感染対策を心がけましょう。
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参考文献
[1]新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況について|厚生労働省
[2]新型コロナウイルス感染症サーベイランス週報:発生動向の状況把握 2024 年第 2 週(1 月 8 日~1 月 14 日)|国立感染症研究所感染症疫学センター
[3]最新のモニタリング項目の分析について|東京都保健医療局
[5]コロナ変異株「JN.1株」の特徴について【最新株・症状】|ひまわり医院(内科・皮膚科)
[6]Update on SARS-CoV-2 Variant JN.1 Being Tracked by CDC|CDC
[7]インフルエンザの発生状況について(2024年1月26日)|厚生労働省
[8]インフルエンザ流行レベルマップ 第3週(1/26更新)|NIID国立感染症研究所
- 名倉 義人救急科専門医
・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院
日本救急医学会、日本整形外科学会