虫さされ(蚊、ハチ、ムカデ、マダニ)
監修医師:神田貴行 先生(小児科医)
虫さされ
ハチ・ムカデ・マダニは刺されたら受診を検討する
虫に刺されたときの受診目安として、
・ハチ、ムカデ、マダニに刺されたら受診
・その他の虫は症状次第で受診
と覚えておきましょう。
ハチ・ムカデ・マダニに刺された(噛まれた)ら、症状が軽症に見えても受診を検討しましょう。重篤なアレルギー反応や感染症、強い毒による症状悪化のリスクがあるため、医療機関の受診が望ましいです。
虫の種類に関わらず受診したほうがよい症状がある
何に刺されたのかわからない場合や、虫の種類にかかわらず、次のような症状がある場合には受診しましょう。
- 全身のじんましん
- 口、唇、まぶたの腫れ
- 息苦しさ
- のどのイガイガ感
- 声がかすれている
- 嘔吐を繰り返す
- ぐったりしている
- 全身の発熱がある
- 刺された(噛まれた)部位がパンパンに腫れている
- 強い痛みで泣き止まない
特にこどもは急に重症化することがあります。判断に迷う場合は医療機関へ相談しましょう。
こどもは掻きこわして症状が悪化しやすい
虫に刺された後、強く症状があらわれていなくても注意が必要なのが、掻きこわしによる症状の悪化です。
かゆいからといって掻いてしまうと、炎症が広がったり、長引いたりと、症状が悪化する原因になります。さらに、掻くことで皮膚表面にできてしまう小さな傷から雑菌が入ることで、とびひや蜂窩織炎を起こす可能性があります。
特にこどもは我慢できずに掻いてしまうことが多く、一気に悪化しやすい特徴があるため注意が必要です。
蚊に刺されたら、とびひに注意
蚊に刺された後にかきこわすことで症状が悪化したり、水ぶくれ(水疱)ができたりすることもあります。とびひになった場合の対処も知っておきましょう。
更に重症化し、蜂窩織炎になる場合もあるので注意が必要です。
虫さされについてもっと詳しく
こどもが刺されやすい虫で毒性の強いものはハチ、ムカデ、マダニなどです。それぞれの虫に刺された時の注意点などを知っておきましょう。
ハチに刺されたらアナフィラキシー症状を起こす場合がある
ハチに刺されるとアナフィラキシー症状や、アナフィラキシーショックを起こす場合があります。
すべての人に起こるわけではありませんが、症状があらわれると重篤化する可能性があるため、ハチに刺された後はアナフィラキシー症状があらわれていないか注意して確認しましょう。
刺されたあと数分〜30分以内にあらわれるアナフィラキシー症状
- 意識がぼんやりする
- 息苦しい、ゼーゼーする
- 顔や唇が腫れる
- 吐き気
- 腹痛
- めまい
ハチによるアナフィラキシー症状を起こしやすい人
以下に該当する人はアナフィラキシー症状があらわれる可能性が高いです。
既に症状が出ている場合は119番で救急車を呼んでください。
症状はまだあらわれていなくても以下に該当する場合は救急外来を受診してください。
- 短期間で2回ハチに刺された
- 複数のハチに刺された
- ハチ毒アレルギーと診断されている人
ムカデに刺されると腫れやすく症状が強く出やすい
ムカデは強い毒を持つ虫です。
顔・首・関節部分を刺されると、皮膚が薄く血流の多い場所であるため、毒が広がりやすいです。毒が広がることで、近くの器官に激痛や腫れがあらわれる場合があります。
- 顔〜目が開かない、口が開かない
- 首〜気道が圧迫される
- 関節〜曲げ伸ばしができなくなる
ムカデは、噛まれた翌日以降から強い腫れがあらわれる特徴があります。そのため、噛まれた直後は軽症に見えても受診することが推奨されます。
マダニは医療機関での除去が必要
マダニは皮膚に噛みついて血を吸い、くっついたままになる虫です。無理に取ったり、取ろうとしたりすると、口の一部が皮膚の中に残り感染症を引き起こす原因となる場合があります。皮膚にマダニが付いていると気付いたら医療機関を受診しましょう。もしマダニと知らずに取ってしまった場合でも、医療機関にて皮膚の中に残っているものがないか確認してもらいましょう。
虫さされの対処
洗う
洗うことで毒や汚れを落とし、細菌感染を減らす効果が期待できます。
虫に刺された直後は、まず安全な場所へ移動して傷口を洗いましょう。
流水と泡立てた石鹸で、こすらずに優しく洗うのが推奨されます。しかし、屋外などで石鹸がない場合には流水でよく洗い流すだけでもかまいません。
冷やす
冷やすことで、腫れ、痛み、かゆみを抑える効果が期待できます。
保冷剤や冷たいタオルを用いて、10〜15分程度冷やしましょう。
症状が強い場合は繰り返し冷やしてもかまいません。ただし、最低でも5分程度は間隔を開けましょう。これは、長時間冷やすと反対に腫れやかゆみが強くなったり、保冷剤で長時間冷やすと皮膚が損傷する可能性を避けるためです。
掻かない、掻かせないようにする
掻きむしってしまうと悪化の原因になります。
爪を短く切る、手袋をする、ガーゼや包帯で保護するなどの工夫をすることが望ましいです。
受診目安
119 救急車を要請
- 全身のじんましん
- 急に口、唇、まぶたが腫れる
- 息苦しさ
- のどのイガイガ感
- 声がかすれている
- 嘔吐を繰り返す
- ぐったりしている
- 全身の発熱がある
- 刺された(噛まれた)部位がパンパンに腫れている
- 強い痛みで泣き止まない
医療機関が開いている時間帯に速やかに受診、夜間は救急外来へ
- 顔、首、関節を刺された(噛まれた)
- だんだん腫れが広がっている
- 強い痛みがある
- ハチ、ムカデ、マダニに刺された可能性がある
- 短期間で2回ハチに刺された
- 複数のハチに刺された
- ハチ毒アレルギーと診断されている人
医療機関が開いている時間帯に受診
- かゆみが強い
- 気になることがある
- 血尿が出る
「対処法を調べる」監修医師

こうだたかゆき
神田貴行 医師医師
鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。
この記事は医師監修のもと、ファストドクター株式会社が制作しています。


