風しんについて
監修医師:神田貴行 先生(小児科医)
風しん
ポイント
1
感染力が強い
風しんは風しんウイルスの感染によって引き起こされる感染症です。感染力が高く、感染者1人から6〜7人にうつる可能性があり、インフルエンザの3倍の感染力があります。
とくに、こどもの感染者の50%は発熱がなく、15~30%はほかの明らかな症状があらわれない場合もあります。感染に気づかないまま過ごしてしまう可能性があり、感染が広がりやすいと言えます。
感染経路
- 飛沫感染
- 接触感染
潜伏期間
- 2〜3週間
症状
- 発熱
- 発疹
- 耳の後ろや首のリンパ節の腫れ
ポイント
2
近年は30〜50歳男性に多い
風しんと聞くと、こどもの感染症であると思いがちですが、近年で最も罹患率が高いのは30〜50歳の男性です。これは、現在の30代後半から50代の男性が、公的な予防接種を受ける機会がなかった、または1回のみで不十分であったことが大きく影響しています。
風しんの抗体価があるかどうかは医療機関で調べることができます。
大人が感染すると症状が重症化する傾向にあるため、予防接種歴のない人や感染したことがない人は抗体価検査を行うことが推奨されます。
ポイント
3
妊娠中は先天性風疹症候群に注意
妊娠中に感染すると、胎盤を通して胎児にも感染します。感染した場合、赤ちゃんが先天的に心疾患・白内障・難聴などを持って生まれる確率が高くなるとされています。
先天性風しん症候群が発生する頻度は、とくに妊娠初期に高く、妊娠12週未満(3か月未満)で感染した場合、20〜50%以上の確率で赤ちゃんに障害が出るとされています。妊娠20週以降になると、その確率は大幅に低下します。
妊娠を望む際には、夫婦で抗体価検査を
妊娠を望む際には、あらかじめ夫婦で抗体価検査を行い、結果次第ではワクチン接種を行うことが予防につながります。
夫からの感染を防ぐためにもご夫婦で行うことが推奨されます。
ポイント
4
特効薬はない、予防接種が有効
風しんに特効薬はなく、症状を和らげる対症療法が行われます。
感染を防ぐために有効な手段は予防接種です。風しんのワクチンはMRワクチンと呼ばれ、麻しん・風しんの2種類が混合したワクチンとなっています。
現行では、1歳〜2歳未満の1期、小学校入学前の1年間の2期、と2回に分けて行われています。
予防接種による免疫効果は、2回の接種を完了することで、多くの場合長期にわたり持続すると考えられています。しかし、抗体のつきにくい人もいるため、接種回数を重ねても抗体価が低い場合もあります。その場合、医療機関で追加接種を行うことが可能です。
風しんもっと詳しく
症状の変化
潜伏期
ウイルスが体内へ侵入後2〜3週間で発症
発症期
- 耳の後ろや首のリンパ節が腫れる
- 風邪のような症状から始まり、数日後に発疹が現れるとともに高熱へ
回復期
- 熱は比較的速やかに、数日で下がる
- リンパ節の腫れは解熱後も数週間持続する
- 発疹は数日で痕を残さず消える
現行の予防接種について
ワクチン名
MRワクチン(麻しん・風しん混合ワクチン)
接種時期
2回に分け、以下の期間に行います
- 1期 1〜2歳未満
- 2期 小学校入学前の1年間
昭和37年(1962年)4月2日〜昭和54年(1979年)4月1日生まれの男性は、公的な予防接種の機会がありませんでした
風しんの対処
高熱による脱水症状に注意
高熱が持続することで脱水症状を起こす可能性があります。こどもは、とくに注意が必要であるため、意識的にこまめに水分補給を行いましょう。
脱水症状の予防に効果的なのは…
経口補水液
麦茶、スポーツドリンク、ジュース
オレンジジュース
酸味が刺激となり、口の中やのどの痛みが強くなったり嘔吐を引き起こしやすくなります。
食事や水分が摂れず低血糖になる場合がある
高熱による倦怠感や、食欲の低下、リンパ節の痛みなどから、食事や水分がとれなくなる場合があります。こどもは、前回の食事から12時間以上何も口にしないと低血糖を起こす可能性があります。
意識がはっきりしていて口に何か入れられそうなら、糖分を含む飲み物や食べ物をとらせましょう。年齢によっては、ラムネ・アメ・はちみつ(1歳以上)なども効果的です。
症状があらわれた場合は医療機関を受診する必要があります。低血糖のサインを覚えておきましょう。
こまめに水分補給を!脱水症状・低血糖のサイン
脱水症状・低血糖の予防に効果的な飲み物
- 経口補水液(OS-1 など)
- スポーツドリンク
- 麦茶
- リンゴジュース
脱水症状のサイン
- 尿の量や回数が極端に少ない
- 尿が濃い
- ぐったりしている
低血糖のサイン
- 顔色、唇の色が悪い
- いつも以上に空腹を訴える
- 頻繁にあくびをする
- 手足が震えている
- ぐったりしている
受診したほうがいい症状
以下の症状がある場合は脱水症状や低血糖が疑われるため、速やかに受診してください。
- 尿の量が極端に少ない
- 泣いているのに涙が出ない(こどもの場合)
- 熱があるのに汗をかかない
- 両目がくぼんでいる
- ぐったりしている
- 意識がぼーっとしている
- 頻繁にあくびをしている
- いつも以上に空腹を訴える
高熱でけいれんの可能性も
高熱により、乳幼児が熱性けいれんを起こしてしまったら、以下のように対処しましょう。

1.患者の顔と体を横向きにする
- 呼吸しやすい体勢にし、吐いたものが喉につまったり、肺や気管に入ることを防ぎます
- 呼びかけたり、揺さぶることは避けましょう。刺激になってしまいます。
- 余裕があれば、右半身を下に横向きにしましょう。
2.けいれん開始時刻を正確に記録する
- スマホで時刻をスクショして記録するとよいです
- 余裕があればタイマー起動して間隔を把握しましょう
3.余裕があれば動画を撮影する
- 医師に動画を見せることで、診察がスムーズに進むでしょう。
登園目安
風しんは出席停止期間が設けられている病気です。すべての発疹が消えるまでは登園・登校ができません。
風しんと診断されたら通園している施設へ報告するようにしましょう。
受診目安
119 救急車を要請
- 意識がはっきりしない
- 呼吸が苦しそう
- 明らかに様子がおかしい
- 唇が青白い、青紫色になっている
- 5分以上けいれんを起こした
- 初めてけいれんをおこした(今はおさまっている)
救急車を検討・昼夜を問わず救急外来へ
- 39℃以上の高熱が3日以上続いている
- 尿量が極端に少ない
- 食事や水分が全く摂とれずぐったりしている
医療機関が開いている時間帯に速やかに受診
- 風邪症状の後に発疹があらわれた
- 症状がつらい
発熱・発疹の症状は
オンライン診療で相談可能です
熱がなかなか下がらないし、発疹も。
感染症かな?
不安なとき
オンラインですぐに
医師に相談できます
発熱・発疹の
オンライン診療に対応
24時間365日、全国エリアで対応
移動なし、自宅で受診
保険証・医療証が使えます
診察前に以下の注意事項をご確認ください
- オンライン診療で対応が難しいと医師が判断した場合、対面診療をご案内する場合もあります。(その場合、診察料は請求いたしません)
- お薬の処方は医師の判断によります。
- 全国エリアで対応していますが、医療機関がない離島在住の方はご利用になれません。
「対処法を調べる」監修医師

こうだたかゆき
神田貴行医師
日本小児科学会専門医/博士(医学)
島根大学医学部臨床教授
コンサータ登録医
鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。
この記事は医師監修のもと、ファストドクター株式会社が制作しています。


