
手足口病になったら保育園はいつから登園できるのか

子どもが手足口病にかかったときに気になるのは「いつから保育園へ登園できるの?」ということですよね。
たとえば以下のような疑問を抱える親御さんは多いです。
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これ以上仕事も休めないのに、保育園はいつから登園できるの?
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休む日数は決まっているの?
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熱が下がれば登園していいの?
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プツプツが残っているけど保育園に行って良いの?
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症状が軽くても保育園への報告は必要なの?
ここからは多くの親御さんが抱えるこのような疑問について詳しく解説します。
手足口病の潜伏期間・初期症状
手足口病は、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスへの感染によって起こる感染症です。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、一般的に3〜6日程度とされています。
初期症状としては、37〜38℃台の微熱や軽いのどの痛み、食欲不振がみられることがあります。その後、手のひらや足の裏、口の中を中心に、2〜3mm程度の水ぶくれのような発疹が現れるのが特徴です。
なお、発熱がみられるのは感染した子どもの1/3程度といわれており、熱が出ないまま発疹だけが出るケースも珍しくありません。
手足口病に感染したときの登園目安

こども家庭庁による「保育所における感染症ガイドライン(2018年改訂版)」では、手足口病の登園目安を“発熱や口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれること”としています[1]。発疹(プツプツ)の有無は登園可否の条件に含まれていません。
手足口病では、長期間にわたって休園することによる感染拡大防止の効果はあまり期待できないといわれています。
では具体的にどのような全身状態であれば登園可能なのでしょうか。チェックポイントは以下の4つです。
【登園の目安】
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熱が下がっている
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食事が普段通りとれている
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のどの痛みや下痢、嘔吐などの症状がない
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普段通り睡眠がとれて、元気に過ごせる
つまり普段通りの生活が送れるまで体調が回復していれば、登園してもよいということです。
それとは逆に、以下のような状態では普段通りの健康状態とはいえないため、しっかりと回復するまで家庭で様子をみる必要があります。
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熱は下がったけれど口の中の水ぶくれが痛くて食事が摂れない
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食事はとれるようになったが下痢をしている
また手足口病はすべての方に発熱がみられるわけではありません。発症した方の1/3程度は発熱しないといわれています。
発疹についても手・足・口のすべてに必ず出るというわけではなく、手のひらだけにプツプツが出る人もいます。
熱もなく口にも発疹ができてないことから、食事は普通にとれるというケースも考えられます。
その場合、のどの痛みや下痢などの症状もなく元気であれば登園してもガイドライン上は問題はありません。
ただし手足口病の登園については、園によって独自のルールが決められている場合もあります。
手足口病と診断された場合には保育園へすみやかに報告し、登園の目安や必要書類の有無などを確認するようにしてください。
すべての子どもや親御さんが安心して気持ちよく保育園を利用できるようにしましょう。[1]
手足口病は出席停止の対象外|学校保健安全法上の位置づけ
手足口病は、学校保健安全法において麻しんやインフルエンザのような「出席停止」の対象疾患には含まれていません。同法上は「その他の感染症」として扱われています。
手足口病の登園については“流行阻止の目的というよりも本人の症状や状態によって判断すればよい”とされています[2]。つまり、「感染したら◯日間登園禁止」という法的なルールは存在しません。個人差はありますが、実際に休むケースは3〜7日程度が一般的です。
手足口病と診断されたら|休む期間・きょうだいの対応・登園許可証
保育園を休む目安は3〜7日程度

熱が下がって全身状態が回復してから登園するようにしましょう。個人差はありますが、3〜7日くらい休むケースが一般的です。
プツプツが残っていると「保育園に行っても大丈夫かな……」と不安に思うかもしれませんが、発疹が完全に消えるまで休ませる必要はありません。しかしどうしても判断に困るのであれば、医師や保育園に相談しましょう。
親御さんのなかには「プツプツが残ったまま登園させてる家庭があるけれど、本当にいいの?」と感じる方もいるかもしれません。発疹が広範囲にできていると「我が子にうつされそうで嫌だな」と感じることもあるでしょう。しかし手足口病は大人になるまでにほとんどの子どもがかかる夏風邪です。プツプツが残っているからといって過度に接触を避ける必要はないためご安心ください。
手足口病はあくまでも「子どもによくかかる感染症のひとつ」だと捉えておくのがよいでしょう。
きょうだいが感染した場合の登園・家庭内感染対策

きょうだいが手足口病と診断されても、本人に症状が出ていなければ登園しても問題はありません。ただし、きょうだいが感染したことは保育園に伝えておきましょう。
症状があらわれるまでに3〜5日程度かかることがあるため、家庭でも保育園でも体調に変化がないか注意深くみる必要があります[1]。タオルの共用を避け、おむつ交換後やトイレの後の手洗いを徹底することが大切です。
登園許可証は不要、登園届は園により必要
登園許可証(意見書)とは医師が記入する書類ですが、こちらは通常必要ありません。
一方、医師の診断を受けて保護者が記入する登園届は園によって提出を求められることがあります。
国のガイドラインでは、手足口病は“医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが考えられる感染症”とされています[1]。
子どもが通っている保育園のルールにしたがって必要な書類を提出しましょう。[1]
発疹が残っていても登園できる理由

発疹が残っていても、それだけを理由に登園を控える必要はありません。
最も感染力が強いのは「発症した最初の週」といわれています。とくに、プツプツができて数日間は感染しやすい状態です。
その後も飛沫や鼻汁からは1〜2週間、便からは数週間〜数か月間にわたってウイルスが排出されますが、発症して間もない時期に比べると感染力は次第に弱まっていきます。
子どもの体にプツプツが残っていると不安に思う方も多いでしょうが、残っている発疹の数が多いからといって感染力の強い状態が続くわけではありません。子どもの全身状態が回復するころには、感染力もある程度落ち着いていると考えてよいでしょう[1]。1週間程度で回復することがほとんどです。
保育園での感染経路と予防
手足口病と診断された子どもを保育園へ登園させる時や園で手足口病が流行っている場合、どうすれば感染を予防できるのでしょうか。
手足口病は感染症です。感染経路をしっかり絶てば100%ではありませんが感染を防ぐことが可能となります。
感染経路は飛沫感染や接触感染、糞口感染と3種類存在するため、できる限り子どもが感染しないように注意することが大切です。
感染経路を絶つためにできる予防方法も存在します。
小さな子どもでも家や保育園で反復することによってできる予防法はあるため、保育園と連携しながらしっかり予防していきましょう。
保育園での感染経路

手足口病の感染経路は以下の3つです。
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飛沫感染
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接触感染
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糞口感染
ひとつめの飛沫感染とは、くしゃみや咳をした時に飛び散るしぶきによって感染することです。
くしゃみや咳をすると目には見えませんがウイルスを含んだ粒子が広い範囲へ飛び散ります。そのしぶきを吸い込むことによって手足口病に感染します。
とくに保育園では子ども同士の距離が非常に近いため、くしゃみや咳、会話などによる飛沫を吸い込みやすいという特徴があります。
ふたつめは接触感染です。接触感染とは、ウイルスの付着した場所に触れ、その手で目をこすったり鼻や口をさわったりすることによって感染します。
保育園ではおもちゃの共有をしたり園児同士で手を繋いだりすることもあるでしょう。
手すり・ドアノブ・遊具などをはじめ、ウイルスを含んだ鼻水や唾液に直接触れて感染することも考えられます。
みっつめは糞口感染です。糞口感染とは、便から排出されたウイルスに触れた手で口に触れてしまうことによって感染することです。
オムツの処理やトイレの後の手洗いが不十分だと、手から口へとウイルスが侵入する可能性があります。
手足口病の感染予防

手足口病のウイルスに対するワクチンや薬はないため、感染を防ぐには日常生活の中で予防するしかありません。そこで重要なのは「手洗い」です。
飛沫感染や接触感染によって手足口病は広がっていきますが、手に付着したウイルスを体の中に入れないためにもしっかりと手を洗うことが大切です。
手足口病を他の園児にうつさないためにも正しい手洗いの方法は身につけておきたいですね。
3歳未満の場合には自分で手を洗うことは難しいですが、年少以上であれば丁寧な手洗いが少しずつできるようになってきます。
ぜひ親子で正しい手洗いの方法を確認しておくとよいでしょう。
また手足口病は接触により感染するため、タオルの共用はしないように心がけることも大切です。
登園する際に子どもには必ずハンカチを持たせ、自分のハンカチをつかって手をふくように伝えるのも方法のひとつです。
オムツの処理については子ども自身ができることはありませんが、トイレを使用できる子どもであれば、トイレの後にはしっかり手洗いをすることを習慣にしておくと安心です。
まだまだ衛生観念が未熟な年齢ですが、親子でいっしょに少しずつ感染対策を身につけていけるようにしたいですね。[3]
なお、手足口病の原因となるウイルスは、アルコールに強い抵抗力を持つタイプ(ノンエンベロープウイルス)のため、アルコール消毒は効果がありません。予防には、石けんと流水による入念な手洗いが最も有効です。
FAQ
発疹が完全に消えていなくても登園できますか?
はい。発疹が残っていても登園して問題ないとされています。発熱がなく、普段通り食事や睡眠がとれていれば問題ありません[1]。
手足口病は出席停止になりますか?
いいえ。学校保健安全法上、出席停止の対象疾患には含まれていません。登園の可否は本人の体調で判断します[2]。
きょうだいが感染しましたが、症状のない子は登園できますか?
本人に症状が出ていなければ登園可能とされています。ただし保育園への報告と、数日間の体調観察をおすすめします[1]。
登園許可証は必要ですか?
医師が記入する登園許可証(意見書)は通常不要です。保護者が記入する登園届の提出を求める園もあるため、事前に確認しましょう[1]。
何日くらい休むのが一般的ですか?
明確な基準はありませんが、3〜7日程度で登園を再開するケースが多いです。
まとめ
保育園に子どもを預けている親御さんは共働きの方がほとんどであるため「これ以上長く休んでいられない……」と焦ってしまう方も多いのではないでしょうか。
手足口病は何日休むべきか明確には決まっていませんが、子どもの全身状態をよく観察し、普段通りの体調に回復してから登園することが必要です。
熱が下がって食事がとれ、普段通りに過ごせるようになれば、プツプツが残っていても登園してかまいません。
なお登園再開には登園許可証や登園届が必要なこともあるため、事前に保育園へ確認しておきましょう。
また発疹が残っていると「完全に治っていないのに登園してる子がいるけどいいの?」と心配になる親御さんもいらっしゃいます。
しかし手足口病は完全にプツプツが消えるまで長期間休まなくてはならない病気ではありません。
全身状態が回復して登園可能となるころには感染力がある程度落ち着いてくるため、感染対策をしながら様子をみるようにしましょう。
手足口病は周りにうつさないためにも、うつらないためにも、手洗いが重要です。
ぜひこの機会にご家庭でも正しい手洗いなどについて、親子で確認してみてくださいね。
引用文献
[1]保育所における感染症対策ガイドライン (2018 年改訂版)
参考文献
神田貴行鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。
症状に対する診断やお薬の処方、診断書や傷病手当金申請書の記載内容は医師の判断によります。


