今は熱がなくても、夜になったら発熱するかもしれません。
2024年9月現在、夏風邪によるのどの痛みは治りが遅いかもしれません。
夜中や休日にのどの痛みが強くなり、水分もとれなくなってしまうと脱水になって倒れてしまいます。
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喉が痛いけど熱はない…この症状は夏風邪?
「喉が痛いけど熱はない」この症状は夏風邪である場合がほとんどです。
喉が痛い原因の多くはウイルスや細菌感染による急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)です。
大人は軽症の場合が多く、無症状や発熱しないケースもあります。[1]
とくに多いのは以下の3つのウイルスによる感染症で、まとめて「3大夏風邪」ともよばれます。
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アデノウィルス
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エンテロウイルス
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コクサッキーウイルス
喉の痛みの原因は、ほかにも口内炎や扁桃炎などがあります。
まれに神経痛や狭心症、悪性腫瘍などの重篤な疾患が原因となっている場合もあるため、注意が必要です。[2]
関連記事:「夏風邪を早めに治す方法は?いつまで長引くのかを解説
夏風邪の受診目安と対処法
夏風邪は自然に軽快するため、治るまで安静に過ごしましょう。ただし、吐き気や頭痛の強いときや咳が激しいとき、高熱が続くときは早めの受診が必要です。
夏風邪といわれるウイルス感染である場合、特別な治療法や薬はありません。
通常の風邪と同じく抗菌薬などは効果がないため、発熱に解熱剤を用いるなどの症状を抑えるための薬を使うのみです。
口の中や手足にプツプツと発疹ができる手足口病の場合、塗り薬を使用しないことも多いです。[3]
夏風邪の対処法で重要なのは、脱水予防と喉への刺激を減らすことです。
喉の痛みが原因で、口から食べたり飲んだりすることができなくなっている可能性があります。
脱水にならないよう、経口補水液などで水分を少しずつこまめに飲みましょう。
また、のどの痛みに対して刺激にならないよう、食事はやわらかめで薄味のものがおすすめです。
夏風邪は基本的に特別な治療をしなくても自然に軽快し、徐々に良くなります。
夏風邪かなと思ったら、なるべく自宅で安静に過ごしましょう。
関連記事:「夏風邪の治し方は?1日でも早く回復するための対処法について解説」
喉が痛いのに熱が出ない理由
熱が出ない咽頭炎の多くは軽度なウイルス感染、いわゆる風邪によるものです。
また、乾燥やハウスダスト、口内炎、悪性腫瘍などの感染症でない場合は熱が出ません。
ここでは、喉が痛いのに熱が出ない理由を、軽度な感染の場合と感染症でない場合に分けて解説します。
のどの痛みが強いと、水分をとるのも避けたいと思ってしまいますよね。
しかしそれでは脱水になってしまうため危険です。
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軽度な感染の場合
軽度な感染の場合、喉の痛みがあっても熱は出ないことがほとんどです。
人の身体はウイルス等に感染すると、防御反応として炎症を引き起こす物質(サイトカイン)が放出されます。サイトカインによって体内で炎症の物質が増えると、発熱などの症状があらわれます。[4]
発熱は、体が感染に反応していることを示すサインです。しかし、軽度な感染の場合は喉の痛みがあっても熱が出ないこともあります。
感染症でない場合
感染症でないケースでは、喉の痛みがあっても熱は出ません。以下の8項目は、感染以外の原因で炎症が起き、喉に痛みを生じるケースです。[2]
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乾燥
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ハウスダスト
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喫煙
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喉の酷使
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喉の外傷(けが)
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喉のやけど
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化学物質や有毒ガスの誤飲・誤吸入
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魚の骨や入れ歯などの異物
上記が原因である場合、細菌やウイルス感染ではないため発熱しません。
しかし、乾燥やハウスダストなどが原因でのどに炎症が起こると粘膜のバリア機能が低下します。
喉の粘膜のバリアが弱まっているときには、細菌やウイルスなどが侵入しやすく、感染症にかかる可能性があるため注意が必要です。
夏風邪の種類と原因ウイルス・症状
夏風邪を引き起こすウイルスは、主に以下の3つです。
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アデノウイルス
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エンテロウイルス
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コクサッキーウイルス
上記のウイルス感染症により、3大夏風邪と呼ばれるヘルパンギーナや手足口病、プール熱(咽頭結膜熱)を発症します。
ここでは、代表的な夏風邪の種類や原因ウイルス、症状、特徴について解説します。
ヘルパンギーナ
代表的な夏風邪の一つに、ヘルパンギーナがあげられます。
原因となるウイルスの種類は多いですが、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスがほとんどです。
5月頃から流行し始め、6〜7月にピークを迎えます。ヘルパンギーナは1〜4歳の子どもへの感染がほとんどですが、大人もかかるので注意が必要です。[5]
症状は発熱と口の中の粘膜にみられる水疱性の発疹が特徴で、激しい喉の痛みが生じます。[6]
高熱が続くことが多いため、脱水にならないようこまめに水分補給しましょう。
関連記事:「ヘルパンギーナは夏風邪の一種?手足口病との違いについても解説」
関連記事:「大人のヘルパンギーナに注意しましょう」
関連記事:「ヘルパンギーナは兄弟間ではうつりやすい?家庭での対応方法を紹介」
手足口病
手足口病は、名前のとおり手や足、口の中の粘膜に水疱性(水ぶくれ)の発疹がでる感染症です。
原因となるのはコクサッキーウイルスやエンテロウイルスがほとんどです。
手足口病は1~5歳の子どもへの感染が多いですが、大人もかかります。成人では皮膚症状が強いといわれています。[7]
一般的に軽症で予後は良好です。高熱になることはほとんどなく、感染しても3分の2は熱がでません。[8]
1週間ほどで熱も水疱もひくケースがほとんどです。
関連記事:「手足口病とは?原因・症状・治療方法について解説|【医師監修】」
関連記事:「手足口病になったら保育園はいつから登園できる?登園許可証についても解説」
プール熱
咽頭結膜熱は、過去に夏場のプールでの感染が多かったことから、別名「プール熱」ともよばれています。
プール熱の原因は、アデノウィルスへの感染です。夏に限らず感染しますが、6月から増え始め7~8月に感染者が多くなります。[9]
プール熱は名前のとおり、以前はプールでの接触やタオルの共用により感染が広がっていました。
しかし、近年ではタオルの共用が減り、プールでの集団感染はみられなくなっていますが、温泉施設でも感染することもあります。
プール熱の主な症状は以下の3つです。
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39℃前後の発熱
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咽頭炎(のどの痛みや発赤)
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結膜炎(結膜の充血や目やに、眼の痛み)
他にも、リンパ節の腫れや腹痛、下痢などが生じることもあります。
プール熱は比較的高熱が長く続くことが多いため、こまめな水分補給で脱水を予防することが大切です。
また、基本的に対症療法で様子を見ますが、眼の症状が強い場合は眼科への受診も必要となります。[10]
関連記事:「アデノウイルスとはどんな病気?症状についても解説」
関連記事:「アデノウイルスは大人でも感染する?症状や受診目安についても解説」
夏風邪の予防法
夏風邪の多くはウイルス感染が原因であるため、第一にウイルスを体内に侵入させないことが大切です。
以下の予防法を実践して、夏に流行しやすい感染症から身を守りましょう。
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流水とせっけんによる手洗いうがい
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手指の消毒
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感染者との密接な接触を避ける(タオルなどは別にする)
とくに手足口病の感染対策では、感染者の便に存在しているウイルスを広げないことが大切です。
手足口病が回復したあとも便中にはウイルスが存在している可能性があります。
トイレのあとには手洗いを徹底し、感染を広げないようにしましょう。[8]
まとめ
喉が痛いけど熱はない場合、夏風邪であるのがほとんどです。
しかし、軽度な感染症のときや、乾燥やハウスダスト、喫煙、喉の酷使が原因の場合は熱が出ません。
夏風邪で流行するのは主に、ヘルパンギーナや手足口病、プール熱(咽頭結膜熱)などです。
アデノウイルスやエンテロウイルス、コクサッキーウイルスなどへの感染が原因で発症します。
夏風邪といわれるウイルス感染症であれば特別な治療法や薬はないため、発熱に対しては解熱剤で熱を下げる対症療法、つまり病気に伴うつらい症状をやわらげる治療をします。
症状が軽快するまでは安静に過ごし、少しずつこまめに水分補給をしたりやわらかくて薄味の食事を心がけたりしましょう。
ただし、夏風邪が重症化する場合もあるため、吐き気や頭痛が強いときや咳が激しいとき、高熱が続くときなどは早めに受診しましょう。
夏風邪を予防するには、手洗いやうがい、手指の消毒、感染者との密接な接触を避けるなどの対策が重要です。
のどの痛みがひどいと、食事だけでなく水分もとりたくないと感じてしまいませんか?
夏の時期は水分を少しでもとらないとすぐに脱水症状になってしまうため、つらいならすぐにファストドクターを利用してください。
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参考文献
[1] 国立感染症研究所感染症疫学センター(2015年10月23日)|一般の方向け:エンテロウイルスD68 (EV‐D68)感染症に関するQ&A|Q4 どのような人が感染・発症しますか?
[2] 第115回日本耳鼻咽喉科学会総会パネルディスカッション|耳鼻咽喉科領域の痛みを考える|‐咽喉頭領域の痛み‐
[4] 岡孝和|初心者・心理職のための臨床の知 ここがポイント!~病態編~|第14回 発熱
[5] 国立研究開発法人 国立成育医療研究センター|ヘルパンギーナ(夏風邪)
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。