ヘルパンギーナは兄弟間ではうつりやすい?家庭での対応方法を紹介

公開日: 2024/01/04 更新日: 2024/03/27
子供が複数いる場合、できるだけ兄弟間の感染は防ぎたいものですよね。 兄弟がいる場合、1人がヘルパンギーナになるとほかの子供にうつるのか心配になるのではないでしょうか。 この記事では、ヘルパンギーナは兄弟でうつりやすいのかをお答えしています。 ほかにも、家庭での対応方法や保育園・学校に行ってもよいのかをお伝えします。
兄弟間の感染をできるだけ防ぎたいなら

ヘルパンギーナを兄弟にうつさないためには、症状をできるだけ早く抑えるのがポイントです。

  • 受診したけど、症状に合った薬がもらえなかった
  • 受診後に別の症状が出始めた

ファストドクターなら24時間365日オンライン診療が可能です。 症状にあった薬をお近くの薬局または宅配で受け取ることができます。

ヘルパンギーナが兄弟にうつる確率は?

まず結論からいうと、ヘルパンギーナが兄弟でうつる確率は高いと言えます。

なぜなら、ヘルパンギーナは熱やのどの痛みが出ている時に一番感染力が強くなるからです。

そのため、熱が出た子供がヘルパンギーナと診断された地点で、すでに兄弟にうつってしまっている可能性もあるのです。[1]

また、ヘルパンギーナは便からウイルスが2〜4週間排出されるため、熱が下がっても1か月ほどはトイレやおむつの便から兄弟にうつる可能性もあります。

そのため、熱が下がっても安心はできません。うつってしまう機会が多い、やっかいなウイルスと言えるでしょう。

ヘルパンギーナとは

ここで、ヘルパンギーナについて基本的な内容をおさらいしておきましょう。

ヘルパンギーナは、ウイルスが原因で起こる風邪の一種です。

ウイルスに感染してから症状が現れるまでの潜伏期は2〜4日ほどで、報告される患者さんの90%以上が5歳以下と言われています。

流行するのは毎年5〜10月で、感染のピークは7月頃です。

ヘルパンギーナは、下の3種類の方法でうつります。

  • 接触感染(せっしょくかんせん):感染した子供の唾(つば)、鼻水などを触った手で口や目、鼻を触る

  • 糞口感染(ふんこうかんせん):感染した子供の便中のウイルスが手や食べ物につき、口に入る

  • 飛沫感染(ひまつかんせん):感染した子供の咳や鼻水が口に入ったり目や鼻にくっついたりする

ウイルスが原因なので、細菌をやっつける抗生物質は効果がありません。

特効薬(とっこうやく)やワクチンもなく、基本的には本人の免疫がウイルスに勝つのを待つことになります。

ヘルパンギーナについては、別記事で詳しく説明しているので参考にしてください。

関連記事:ヘルパンギーナについて知っておきましょう

ヘルパンギーナの症状

ヘルパンギーナの代表的な症状は、以下の2つです。

  • 突然の高熱(38~40度)

  • 口の中のぶつぶつ

その他に、だるさ、吐き気、全身の痛みなどが出る場合もあります。

口の中にぶつぶつができて痛いため、食事や水がとれなくなる子供も珍しくありません。

水分がとれない場合は、点滴治療が必要になることもあります。

また、38度以上の発熱が起こることにより、熱性けいれんを起こす子供もいます。

もし子供がけいれんを起こした場合は、落ち着いてけいれんの時間や様子を確認し、5分以上けいれんが続く場合は救急車を呼びましょう。[2]

ヘルパンギーナの症状は別記事で詳しく説明しているので、必要な方は参考にしてください。

関連記事:ヘルパンギーナについて知っておきましょう

ヘルパンギーナかもと思ったら

ファストドクターは24時間365日往診、オンライン診療を行っています。

ヘルパンギーナかも・・・と思われる症状がでたらできるだけ早く受診するのが、症状を長引かせないポイント。

もちろん、症状に合った薬を処方してもらうこともできます。

兄弟がヘルパンギーナになった時の家庭での対応

兄弟がヘルパンギーナになった時は、うつらないように以下の事を行いましょう。

  • 兄弟がいっしょに過ごさないようにする(特に発熱時)

  • おむつ替えのあとは丁寧に石鹸で手を洗う

  • 部屋の換気を行う

  • 手洗い・うがいをこまめに行う

ヘルパンギーナは、感染した子供の咳や鼻水からうつります。

特にうつりやすい発熱時は、兄弟が過ごす部屋を分け、食事のタイミングもずらすのがよいでしょう。

また、小さい子がかかっている時はおむつ替えにも注意が必要です。

ウイルスを含む便のついた手から感染が広まらないように、おむつ替えのあとはしっかりと手を洗いましょう。

その他にも、部屋の換気、こまめな手洗いうがいなどの基本的な感染予防法も効果があります。

ヘルパンギーナのウイルスは、家庭にある手ピカジェルなどのアルコールでは消毒できません。

薄めた塩素系漂白剤は効果がありますが、全ての物を塩素消毒することは現実的に不可能です。[3]

兄弟へうつるのを防ぐには、できる限り子供どうしの距離をとり、手洗いうがいをこまめに行ってください。

ヘルパンギーナになったら保育園や学校は出席停止?

ヘルパンギーナはインフルエンザや新型コロナウイルスなどとは異なり、法律で決められた出席停止期間はありません。

回復後4週間ほどは便にウイルスが排出されるため、1週間ほど出席停止にしてもあまり意味がないのです。

しかし、保育園や学校によっては感染拡大を防ぐために一定期間の欠席を求められるケースもあります。

いつから登園・登校できるかは主治医の意見を聞いたうえで、通っている保育園や学校に確認するのが確実です。

なお、ヘルパンギーナに濃厚接触者の制度はないため、現在症状がなくヘルパンギーナにかかっていない兄弟の出席は問題ありません。

保育園や学校には必ず報告しましょう

ヘルパンギーナは感染力の強い病気なので、かかったら必ず保育園や学校には報告しましょう。

報告を受けることで保育園や学校はヘルパンギーナの流行が分かり、以下のような措置をとることができます。

  • 消毒や換気の強化

  • 学級閉鎖・休園の指示(欠席者が多い場合)

ほかの子供への感染拡大を防ぐために、協力をお願いします。

まとめ:兄弟同士ではうつる機会が多々あるので注意

ヘルパンギーナは感染力の強いウイルスのため、兄弟でうつる可能性は非常に高いです。

一番うつりやすいのは熱やのどの痛みが出ている時ですが、熱が下がっても便にウイルスが含まれるため、1か月ほどは注意が必要です。

兄弟での感染を防ぐためにはこまめな手洗いうがいを行い、できるだけ兄弟が一緒にいないように注意しましょう。

この記事の内容を参考に、できることをやってみてくださいね。

兄弟にうつったときの対応が不安なら
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参考文献

[1]国立感染症研究所:ヘルパンギーナとは

[2]熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン2023

[3]日本環境感染学会:小児のエンテロウイルス感染症

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