インフルエンザは自然治癒はする?病院にいかず48時間経ったらどうなる?

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/09/29
「なるべく病院に行かずに自力で治したい」 「病院へ行きたかったけど、つらくて動けない」 など、様々な事情で病院を受診しなかった場合の対応方法について紹介しています。 インフルエンザというと48時間以内に検査や薬の服用を始めないといけないという話がありますが、 実際に48時間経ってしまったら、どのような対処を行えばいいかを知っておくのも重要なポイントです。 この記事ではインフルエンザは病院に行かないとどんなことが起きるのか、自然治癒について、48時間経った場合の対処を解説していきます。 自力で治すことについての意外なメリットについても説明していますので、参考にしてください。
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目次

インフルエンザになったかも!病院にいかないとどうなる?

インフルエンザだった場合、病院に行かず薬を服用しないと症状が長引く可能性があります。

抗インフルエンザ薬は症状やウイルス排出期間を1~2日短縮する特徴があり、飲まなかった場合はその分症状が延長します。

病院に行かないことはデメリットばかりに思いますが、一方で自力で治すメリットもあります。

病院に行かなかった時に起こること4つ

インフルエンザを疑った時、病院に行かなかった場合に起こることが4つあります。

特に、インフルエンザではなく他の感染症にかかっていたというケースもあるため、病院に行くかの見極めは非常に重要です。

処方薬を飲んだ時と比べて症状やウイルス排出期間が1~2日ほど長引く

診断書がないため、「傷病休暇」や「インフルエンザ休暇」として扱ってもらえない

稀に重症化したり、合併症を発症してしまう

インフルエンザではなく他の感染症だった場合、対処が異なる場合がある

処方薬を飲んだ時と比べて症状やウイルス排出期間が1~2日ほど長引く

自然治癒で治そうとした場合、病院で処方される抗インフルエンザ薬を飲んだ時と比べて、発熱や咳、倦怠感などの症状が長引いたり、人にうつしてしまう確率が上がる可能性があります。

抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内に服用すると、発熱期間やウイルス排出期間を1~2日ほど短縮できることが特徴です。

抗インフルエンザ薬(ゾフルーザ)の試験では、薬を飲んだ方がプラセボ群よりも症状改善までの時間が23.4~28.2時間短かったということも報告されています。

上記のように、病院で処方される抗インフルエンザ薬を飲んだ時と比べると、その分薬を飲まなかった時の方が症状がある期間やウイルス排出期間が長くなってしまうと言えるでしょう

診断書がないため「傷病休暇」や「インフルエンザ休暇」として扱ってもらえない

病院に行かないということは診断書をもらうこともできません。

診断書がない場合、仕事を休もうと思っても傷病休暇やインフルエンザ休暇として受理されない会社もあります。
会社によって制度は異なりますが、休む場合は診断書が必要かどうかを先に会社に確認しておくのが良いでしょう。

稀に重症化したり、合併症を発症してしまう

インフルエンザでは稀に肺炎やインフルエンザ脳症、ライ症候群などを発症してしまうケースがあります。

日ごろから喫煙している人はインフルエンザが重症化して肺炎になってしまうケースも見られるため、病院での早めの処置が重要です。

また、インフルエンザ脳症とライ症候群はどちらも小児によくみられる合併症で、意識障害やけいれん、異常行動を起こすことが挙げられます。
上記の症状が起きた場合は迷わず救急車を呼んでください。

重症化リスクがある人はもちろん、健康な成人でも合併症を発症する可能性は0ではないため、自宅で様子を見る際は無理せず、症状が辛くなってきたら病院を受診しましょう。

インフルエンザではなく他の感染症だった場合、対処が異なる場合がある

インフルエンザではなく他の感染症にかかっていた場合、服用する薬や周りへの感染対策で異なる点があります。

よくインフルエンザと間違えやすいのがマイコプラズマ肺炎、麻疹(はしか)などです。

マイコプラズマ肺炎だった場合、マイコプラズマ肺炎に効果がある抗菌薬でないと症状を改善することは難しいため、インフルエンザだと勘違いしてそのまま放置すると危険です。

また、麻疹は非常に感染力が高く、一緒の空間にいるだけで人にうつしてしまう感染症のため、より慎重な感染対策が必要になります。


インフルエンザは自然治癒することができますが、病院に行き適切な薬を飲むことで症状を早く抑え、家族などにうつりにくくすることができるのです。
また、様々な感染症が流行っているため自己判断でインフルエンザと決めつけず、病院で検査をした方が良いと考えられます。

特に、重症化リスクのある人は必ず医療機関を受診してください。

インフルエンザを自力で治すメリット3選

実は薬を飲まずにインフルエンザを自然治癒で治すことにはメリットもあります。

病院に行かず、薬なしでインフルエンザを治すメリットは3つです。

①インフルエンザに対して強い免疫ができる

②病院に行って他の感染症をもらわずに済む

③副作用の心配がない

①インフルエンザに対して強い免疫ができる

自力でインフルエンザを治すことによって体内にインフルエンザの強い免疫を作り、インフルエンザにかかりにくくしたり、かかっても軽い症状で抑えられるようになることは一番大きいメリットと言えます。

症状を早く抑えウイルスの排出期間も短くすることができる抗インフルエンザ薬ですが、実は抗インフルエンザ薬を飲むことによって体の中の抗体生産を抑制し、インフルエンザに対しての免疫が作られづらいというデメリットもあるのです。

②病院に行って他の感染症をもらわずに済む

内科や発熱外来ではインフルエンザ以外の感染症で受診している人もいるため、「インフルエンザで病院に行ったのにコロナなどの他の感染症ももらってしまった...」というケースもあります。

予約が必要な病院や、他の患者と接触しないように配慮してもらえる病院もありますが、絶対に他の感染症をもらいたくないという人は病院に行かないというのも1つの選択肢です。

③副作用の心配がない

薬も身体との相性があるため、薬で副作用が出やすい人にとっては抗インフルエンザ薬や解熱剤なしで治す方が安心といった場合もあります。

稀ではありますが、抗インフルエンザ薬は異常行動や、発疹や嘔吐、下痢などの副作用が出てしまう場合があることが挙げられています。

上記で説明したように、薬を飲まないでインフルエンザを治すことには実はメリットも存在すると考えられています。

体質や状況によっては病院に行かず、自力で治すといった選択を取るのが良い場合もありますが、症状が辛い場合はすぐに病院を受診することが重要です。

インフルエンザの症状について

インフルエンザウイルスは、1~4日ほどの潜伏期間のあとに症状が現われます。

典型的な症状は、全身の倦怠感をともなう突然の高熱です。

とくに症状が発現してから48時間以内に発熱と咳が見られた場合は、インフルエンザの可能性が高いとの報告もあります。[1]

具体的な症状

  • 悪寒
  • 頭痛
  • 38℃以上の発熱
  • 筋肉痛
  • 関節痛
  • 鼻水・鼻詰まり
  • 嘔吐・腹痛・下痢

なかには肺炎や脳症などの重篤な症状が出ることもあるため様子を見る際には注意が必要です。

特にけいれんや意識障害がある場合は迷わず救急車を呼んでください。

インフルエンザの症状は何日目がピークで辛い?

インフルエンザの症状が強く出るのは、発症1日目から3日目あたりです。

この時期は、高熱や全身の倦怠感などの症状が強く出るため、もっとも辛さを感じやすいといえます。

この時期を過ぎると解熱が始まるため、身体が楽になると感じる人が多いでしょう。

インフルエンザは1日で熱が下がる?

インフルエンザは発症後3日目をすぎると自然に解熱することが多いです。

ただし、抗インフルエンザウイルス薬を使用すれば発熱期間を短縮するため1~2日で解熱することもあるでしょう。

基本的には解熱剤はいりませんが、高熱でつらいときに使用するケースもあります。

解熱剤の中には使用してはいけないものもあるため、医師や薬剤師に相談するようにしてください。なお、子供も大人も使える解熱剤は、アセトアミノフェンを主成分とするものです。

関連記事:高熱が一晩で下がった!?原因と受診の目安を医師が解説

自宅から出ずにインフル検査が受けられる方法

すぐに高熱が下がった場合、「忙しいしもう受診しなくていいかな」と思ってしまいますよね。

しかし、熱が下がっても激しい咳などの症状が出てきたり、実はインフルエンザだったということもあります。

「自宅から出ずに検査ができたらいいのに」と思うことはありませんか?

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検査キットとお薬の当日宅配についてはアプリから確認できます。

インフルエンザの治りかけの症状とは?

インフルエンザの治りかけの症状は、咳や痰、鼻水、微熱などです。

高熱や倦怠感、関節痛などの症状が落ち着いてきて、メインの症状が咳や痰になってきたら治りかけといえるでしょう。

特に、最初はサラサラだった鼻水がどろっとした緑~黄色に変化してきたら治りかけのサインです。

これはウイルスと戦い終わった白血球が混ざり、鼻水が黄色に見えるようになると考えられています。

しかし、インフルエンザのウイルス排出は、発症前日から発症後3~7日目まで続くことが特徴です。[2]

症状が治りかけていてもウイルスを排出しているので、周りへ感染を広げないように注意が必要です。

インフルエンザは自然治癒する?

インフルエンザは持病のない大人であれば基本的に自然治癒します。

さらに、インフルエンザワクチンを事前に接種していれば軽症ですむ可能性が高いでしょう。

そのため、すべての人が必ず抗ウイルス薬を服用する必要はないのです。

ただし、インフルエンザは風邪のような軽症例だけでなく、肺炎や脳症などの重症例までさまざまなケースがあります。

高熱が続いたり症状が悪化している場合は、辛い症状を我慢せず医師に相談するようにしてください。

子供のインフルエンザが自然治癒するのは何日かかる?

インフルエンザにかかっても、風邪のような軽症の場合、安静にしていれば7~10日ほどで治ります。

自宅でこどもを看病する場合、発症後48時間以内はとくに注意してください。

その時期には、うわごとをいったり部屋から飛び出したりするなど異常行動を起こしやすいです。

また、乳幼児の場合は、急激に容態が悪化するリスクもあるため、なるべく医療機関を受診するようにしてください。

発熱があってもすぐに解熱剤を使う必要はありません。

まずは、部屋の温度や来ている洋服を調節し、水分補給をさせましょう。

なお、こどもに使用できる解熱剤はアセトアミノフェンを主成分とするものです。

それ以外の解熱剤は、インフルエンザ脳症などの危険性があるため使用しないでください。解熱剤を使用する場合は、事前に医師や薬剤師に確認しておきましょう。

大人のインフルエンザが自然治癒するのは何日かかる?

大人のインフルエンザは、子供と同じように7~10日ほどで自然治癒します。

特に持病がなく、症状が重くなければそのまま安静にすることで治るでしょう。

自然治癒するためには、規則正しい生活、水分補給、栄養をとるなど免疫力を低下させないようにしてください。

ただし、症状を少しでも早く治したい場合は、発症後48時間以内に抗ウイルス薬を服用しましょう。

なお、自然治癒に任せる場合でも、咳エチケットを守りマスクをつけるなど感染をひろげないよう配慮してください。

インフルエンザで病院に行ったほうがいい人とは?

インフルエンザで病院を受診した方がいい人は以下のような場合です。[5]

  • 呼吸器疾患
  • 心臓病
  • 腎臓病
  • 糖尿病
  • 免疫機能不全
  • ステロイド内服中の人
  • 妊婦
  • 乳幼児(とくに5歳未満)
  • 高齢者(とくに65歳以上)

これらにあてはまる場合、重症化リスクがあるため注意が必要です。

インフルエンザの症状が現われたら、48時間以内に医療機関を受診するようにしてください。

病院で処方されるインフルエンザ治療薬とは?

抗インフルエンザウイルス薬は、体内に侵入したインフルエンザウイルスの増殖を抑制する効果があります。

発症後48時間以内に服用すると発熱期間が1〜2日ほど短くなり、排出されるウイルスの量も減少します。[6]

抗インフルエンザウイルス薬には以下のようなものがあります。これらは全てA型インフルエンザとB型インフルエンザに有効です。

  • タミフル(オセルタミビルリン酸塩)
  • リレンザ(ザナミビル水和物)
  • ラピアクタ(ペラミビル水和物)
  • イナビル(ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)
  • ゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)

それぞれの投与方法と投与回数を表にまとめたので参考にしてください。

治療薬

投与方法

投与回数

タミフル

内服

1日2回5日間

ゾフルーザ

1回

イナビル

吸入

リレンザ

1日2回5日間

ラピアクタ

点滴

1回

5歳未満は、イナビルやリレンザなどの吸入薬が上手く使用できないため、タミフルが第一選択となります。

インフルエンザで48時間以上経ってしまった場合はどうする?

インフルエンザの発症から48時間以上経ってしまった場合の対処法について解説します。

インフルエンザで48時間以上経ってしまったら検査はどうする?

インフルエンザを発症してから48時間経ってしまった場合でも検査は受けることが可能です。

インフルエンザの検査は48時間以内に受けなければいけない!というのを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

これは48時間経ってしまうとウイルス検出量が少なく正確に診断できないケースがあることや、48時間以降に抗インフルエンザ薬を投与しても早期に服薬した時と比べて効果が出にくいと考えられているためです。

しかし、48時間以降の受診となってしまった場合でもウイルスが体内に残っていれば検査で陽性反応が出ます。

検査でうまく反応が出なくても検査の他にインフルエンザの流行状況、接触歴、症状、診察時の所見などから医師が判断することができます。

48時間経過してしまったからといって全くインフルエンザに対処できないということではありません。

抗インフルエンザ薬の投与に関しても、症状が辛い場合は48時間以降でも十分効果があります。

もし48時間以上たってしまっている場合でも、辛い症状が残っていれば受診することが推奨されます

発症後48時間以内に病院に行けない場合

2024年7月現在、ファストドクターの往診(自宅で診察)では、その場でインフルエンザの検査やインフルエンザ治療薬の処方が可能です。

夜間休日も診察しているため「48時間以内に薬を飲めなさそう」といった場合でもいち早くお薬の服用を開始することができます。

インフルエンザの疑いがあり、48時間経ってしまいそう・経ってしまった場合はファストドクターにご相談下さい。

待ち時間によっては最短30分で医師が自宅に伺います。

インフルエンザで48時間以上経ってしまったら薬は効かない?

前述した通り、抗インフルエンザウイルス薬は、発症後48時間以内の投与が推奨されています。

ただし、48時間以上経過していても、抗インフルエンザウイルス薬が効かないわけではありません。

中国での研究では、A(H1N1)pdm09というインフルエンザの罹患患者において、発症後48時間以上経過したのちの投与であっても肺炎による致死率を抑えたと報告されています。[7]

インフルエンザの入院患者を対象とした研究では、抗ウイルス薬で一番効果が高いのは48時間以内の投与でしたが、48時間経過後も有効性が認められました。[8]

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、48時間以上経過している場合、オセルタミビルを治療薬として推奨しています。[9]

したがって、48時間以上経過していても、抗インフルエンザウイルス薬の治療効果を期待できるでしょう。

医師の判断によって、48時間経過後でも抗インフルエンザウイルス薬を処方する場合があるため、希望する場合は医療機関で確認してみてください。

子どもがインフルエンザで48時間以上経ってしまった場合はどうする?

子供がインフルエンザで48時間以上経ってしまった場合、症状が落ち着いていれば受診を急ぐ必要はありません

ただし、顔色が悪かったり呼吸が苦しそうだったりする場合は、48時間経過していても医療機関を受診してください。子供の場合は、異常行動やけいれんなども見られるため注意が必要です。

抗インフルエンザウイルス薬は必須ではありませんが、重症化リスクが高い幼児や持病がある子供、呼吸器症状が強い場合は48時間経っているときでも投与することがあります。[10]

また、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の調査によると、インフルエンザにかかっている小児の治療において、48時間以上経過しても抗インフルエンザウイルス薬(オセルタミビル)の治療効果が認められました。[11]

したがって、48時間以上経過していても治療効果が期待できるため、必要に応じて医療機関を受診しましょう。

子供がインフルエンザを発症した場合、学校安全保健法で「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日間(幼児は解熱後3日まで)を経過するまで」出席停止期間が定められています。

そのため、インフルエンザが治るまで安静にさせ、外出は避けてください。

大人がインフルエンザで48時間以上経ってしまった場合はどうする?

大人がインフルエンザで48時間以上経過している場合、その時の症状で受診するか決めましょう。持病がない大人は、風邪のような症状であれば自然治癒していくことが多いです。

ただし、呼吸が苦しく感じたり、胸の痛みが続いたりする場合や、3日以上の発熱、下痢嘔吐など症状が悪化しているときは受診するようにしてください。

48時間以上経過していても、インフルエンザ治療薬の効果が期待できるため、希望者は医師に相談してみましょう。

インフルエンザを最速で治す方法

インフルエンザを最速で治すために、以下の対策を行いましょう。

  • 抗インフルエンザウイルス薬を服用する
  • 十分な睡眠をとる
  • 水分補給をしっかりする
  • 消化の良い食事をとる
  • 身体を冷やしすぎない
  • 部屋を加湿する

それぞれ詳しく説明します。

  • 抗インフルエンザウイルス薬を服用する

インフルエンザを最速で治す基本は、医療機関を受診して発症後48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬を服用すること。

抗インフルエンザウイルス薬は、体内に侵入したインフルエンザウイルスの増殖を抑制し、発熱期間を短縮したりウイルス排出量も減少させたりする効果があります。

48時間を経過していても、薬が処方される場合もあるため、医師に相談するようにしてください。

  • 十分な睡眠をとる

インフルエンザを最速で治すために、しっかりと睡眠をとって身体を休めましょう。

  • 水分補給をしっかりする

熱があると脱水しやすくなるため、こまめに水分補給を行ってください。

スポーツドリンクや麦茶など、自分にとって飲みやすいものを選びましょう。

コーヒーや緑茶などのカフェインが多いものは、利尿作用があるため水分補給には向いていません。

  • 消化の良い食事をとる

食欲がないときは、ゼリーやスープなど食べやすいものを選びましょう。

食欲が出てきたら、うどんやおかゆなど消化しやすい食事がおすすめです。ステーキやラーメンなど油が多いものは、胃腸の負担となるためやめておきましょう。

  • 身体を冷やしすぎない

発熱は、からだが体温をあげてインフルエンザウイルスを撃退しようとする生理的な反応です。

そのため、必要以上に薄着をしたり、冷たい風邪にあたるなど身体が冷えるような行為は控えましょう。

汗をかいたら着替えるようにしてください。辛い熱に対処するため、頭を冷やしたりするのはよいでしょう。

  • 部屋を加湿する

インフルエンザウイルスは湿度50%以上で生存率が低下します。[12]部屋の加湿を行い、湿度を50~60%あたりで維持するようにしてください。

加湿をすると、のどや鼻の粘膜にある繊毛の働きをよくし、ウイルスを排除する効果を高めます。

インフルエンザを早く治す食べ物はある?

インフルエンザを早く治す特定の食べ物はありません。しかし、免疫力をあげる食材を食べれば回復力のアップを期待できるでしょう。

おすすめの食材を紹介するので、食欲が安定したら、ぜひ取り入れてみてください。[13]

  • 魚や卵、豆腐
  • 味噌やヨーグルト
  • 緑黄色野菜やフルーツ
  • きのこ
  • 生姜やネギ

それぞれの効果について解説します。

  • 魚や卵、豆腐

魚や卵、豆腐に含まれるタンパク質は、免疫細胞のもとになる栄養素。とくに青魚などの良質なタンパク質を選ぶとよいでしょう。

  • 味噌やヨーグルト

味噌や納豆、ヨーグルトなどの発酵食品は腸内環境を整え、免疫力アップを期待できます。

  • 緑黄色野菜やフルーツ

緑黄色野菜やフルーツにはビタミン・ミネラルなどが豊富に含まれています。緑黄色野菜はビタミンACEなどが含まれるため、免疫アップのために毎食とりたい食材です。

フルーツはビタミンのほか抗酸化作用をもつポリフェノールを含みます。

  • きのこ

免疫細胞に直接働きかけるβグルカンなどの成分を含んでいます。

豊富な食物繊維で、腸内環境も整える優秀な食材です。

  • 生姜やネギ

生姜は血行を促進し、体の冷えをとったり発汗したりする作用があります。

ネギは、抗ウイルス作用のあるネギオールを成分に含んでいます。

Q&A

インフルエンザは病院に行かないとダメですか?

必ずしも病院に行かなければならないというわけではなく、自然治癒で治るケースがあります。

しかし、基礎疾患がある方や、妊婦、5歳未満の乳幼児、65歳以上の高齢者など重症化リスクのある人は必ず受診してください。

インフルエンザは何日で自然治癒する?

7~10日ほどで自然治癒します。 特に持病がなく、症状が重くなければそのまま安静にすることで治るでしょう

発症後3日目あたりまでは、高熱や全身の倦怠感といった症状が強くでるため、最もつらい時期といえるでしょう。

4日目以降は解熱していくことが多いので、身体も楽になっていきます。

インフルエンザはタミフルなしでも治る?

比較的症状が軽い場合や自己治癒力が高い場合はタミフルなどの抗インフルエンザ薬を服用しなくても完治することが多いです。

しかし、重症化リスクの高い人は医師の判断で投与が推奨される場合もあります。

インフルエンザに市販薬はダメですか?

市販の解熱剤などを飲んではいけないということはありませんが、ロキソプロフェンやイブプロフェン、アスピリンを個人の判断で飲むのは避けましょう。

また、市販の薬を飲む場合、咳や頭痛、熱などを抑える効果はありますが、インフルエンザウイルスそのものには効果がないという点には注意が必要です。

インフルエンザにカロナールは使えますか?

使うことができます。

カロナール(アセトアミノフェン)は、インフルエンザの発熱や頭痛、咽頭痛などの症状を緩和する効果をもつ薬で、子どもも服用することが可能です。

インフルエンザで解熱剤を飲まない方がいいといわれるのはなぜですか?

 使用する解熱剤の種類によって、合併症を発症させるリスクがあるからです。

特に、アスピリンやジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸などはインフルエンザ脳症といった重篤な合併症を引き起こすため、絶対に使用してはいけません。[14]

解熱剤を使用したい場合は、市販薬は個人の判断で服用せず、医師の判断に従いましょう。

インフルエンザを早く治す方法はありますか?

インフルエンザを発症してから48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬を服用すると、発熱期間を短縮し早期の回復を目指せます。

そのほか、十分な睡眠やこまめな水分補給、消化の良い食事、体を冷やさない、部屋を加湿するなどの対策を行うと回復力アップにつながるでしょう。

インフルエンザを治す特定の食べ物はありませんが、食欲があれば卵や魚などのタンパク質、緑黄色野菜やフルーツ、きのこ、発酵食品、しょうがやねぎなどの食材を取り入れてみてください。

バランスよく食べれば、からだの免疫力をあげる効果が期待できます。

まとめ

インフルエンザは病院に行かないとどうなる?自然治癒や自力で治すことも可能?について解説しました。

インフルエンザは健康な成人であれば基本的に7~10日ほどで自然治癒する病気です。

ただし、子供や高齢者、持病がある人、妊娠中の人などインフルエンザの重症化リスクがある人もいます。

そのような人は医療機関を受診し、抗インフルエンザウイルス薬を用いた治療を受けるべきといえるでしょう。

また、健康な人でも呼吸が苦しかったり胸が痛かったり、発熱や嘔吐下痢がつづくなど症状が悪化している場合は、なるべく早く受診するようにしてください。

症状が出てから48時間以上経過している場合でも、治療薬の効果が期待できるため、処方を希望する人は医師に相談してみましょう。

症状でお悩みのことがあるなら

ファストドクターでは

今すぐ受診してその場で薬の服用を開始したい方は往診(自宅で診察)

すぐに病院に行くほどではないけどお薬が欲しいといった方はオンライン診療、

など、患者様に合わせた診察をすることができます。

受診をするか迷っている場合はアプリから無料医療相談のみすることも可能です。

看護師が対応し、受診が必要な症状かを判断します。

参考文献

[1]Clinical signs and symptoms predicting influenza infection

[2][4][5][6]厚生労働省

[3]SARS-CoV-2 co-infection with influenza viruses, respiratory syncytial virus, or adenoviruses

[7]Antiviral therapy and outcomes of patients with pneumonia caused by influenza A 

[8]Neuraminidase inhibitors, superinfection and corticosteroids affect survival of influenza patients

[9]Interim Guidance on the Use of Antiviral Medications for Treatment of Human Infections with Novel Influenza A Viruses Associated with Severe Human Disease

[10]日本小児科学会

[11]Efficacy of oseltamivir treatment started within 5 days of symptom onset to reduce influenza illness duration and virus shedding in an urban setting in Bangladesh: a randomised placebo-controlled trial

[12]東京都健康安全研究センター

[13]マルコメ

[14]医療法人社団 日暮里医院

本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

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