咽頭炎になるとのどが思い切り腫れて食べ物がのどを通ると痛みを感じたり、急激に熱が上がったりするかもしれません。
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咽頭炎の原因
まず、咽頭炎がうつるのかどうかについてを知る前に、「咽頭炎」とはどんな病気なのか知っておく必要があります。咽頭炎は文字通りのどに炎症が起こる病気です。
そして、咽頭炎は大きく分けると「急性咽頭炎」と「慢性咽頭炎」の2種類があり、それぞれ原因が異なります。
急性咽頭炎はウイルスや細菌、慢性咽頭炎は副鼻腔炎などによる炎症が主な原因です。
ここでは、それぞれの咽頭炎の原因について詳しく解説します。
急性咽頭炎
急性咽頭炎の主な原因は、ウイルスや細菌への感染によるものです。
疲労やストレス、寝不足などにより免疫力が低下している場合も、咽頭炎を発症しやすくなります。
急性咽頭炎の原因がウイルスの場合は小児で40〜70%、成人で20〜30%といわれています。原因となる代表的なウイルスは以下のとおりです。[1]
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アデノウイルス
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インフルエンザウイルス
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コクサッキーウイルス
上記3つの中で、アデノウイルスが急性咽頭炎の原因ウイルスとして多くを占めています。
アデノウイルスやインフルエンザウイルスはよく耳にするウイルスの名前ですが、コクサッキーウイルスは聞きなじみがない方が多いかもしれません。
しかし、「ヘルパンギーナ」と言えばピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。コクサッキーウイルスはヘルパンギーナの原因ウイルスのひとつです。
急性咽頭炎の原因として細菌の場合は比較的割合は低く、その中でも原因細菌として多いのがA群β溶連菌です。(以後、溶連菌と記載。)
溶連菌に感染した場合、一般的な風邪(感冒)症状とは異なり、鼻炎症状や咳がないのが特徴です。
適切な治療を行わないと、リウマチ熱や急性糸球体腎炎、結節性紅斑などの合併症を引き起こすことがあります。[2]
関連記事:「インフルエンザの症状は?感染期間中の症状の経過もチェック 」
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関連記事:「アデノウイルスとはどんな病気?症状についても解説」
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慢性咽頭炎
慢性咽頭炎の原因は、副鼻腔炎などによる炎症や飲酒、喫煙などさまざまです。発症の原因として、以下のものが考えられます。[3]
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急性咽頭炎を繰り返すことによる慢性咽頭炎
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飲酒
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喫煙
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後鼻漏(鼻水がのどに流れること)
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大気汚染(黄砂やPM2.5)
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加齢によるのどの乾燥
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逆流性食道炎
上記はいずれも、長期間に渡りのどの粘膜に刺激を与えることで自然に治りにくくなっている状態です。
咽頭炎は人にうつるの?
急性咽頭炎の原因は細菌やウイルスであるため、人にうつる可能性があります。
対して慢性咽頭炎は、長期間にわたるのどへの刺激によりおこるため、人にうつることは稀です。
ここで出てくるのは2点の疑問です。
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急性咽頭炎の感染経路
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急性咽頭炎の潜伏期間はどれくらいなのか
それぞれについて詳しく解説します。
急性咽頭炎はキスでもうつる?感染経路は?
急性咽頭炎の感染経路は飛沫感染です。
飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみ、会話などにより、細菌やウイルスなどの病原体を含んだ粒子が飛散し、周囲の人の鼻や口の粘膜、結膜などに接触することで感染することです。[4]
また、タオルや食器の共有でも咽頭炎がうつります。
もちろんキスでも咽頭炎の原因となるウイルスや細菌が体内に侵入するため、うつる可能性があります。
咽頭炎になった場合は、ヒトとの接触や感染対策に気を付けましょう。
周囲の人への感染を防ぐため、手洗いうがいやマスクの着用が大切です。
関連記事:「急性咽頭炎の特徴・症状と治療法について【医師監修】」
のどの違和感や寒気を感じ始めたら要注意かもしれません。
咽頭炎は人にうつるしうつされる病気です。
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急性咽頭炎の潜伏期間はどれくらいなのか
急性咽頭炎の潜伏期間は、原因となるウイルスや細菌により異なります。
アデノウイルスでは1週間から10日、インフルエンザでは3~5日ほど弱です。[5]
溶連菌などの細菌感染が原因だと潜伏期間はおよそ2〜5日です。[6]
潜伏期間は原因となる細菌やウイルスにより異なりますが、感染から1週間以内に発症します。
咽頭炎になったら仕事や学校は休む?
結論から言うと、咽頭炎はインフルエンザなどの感染症とは異なり、明確なガイドラインがないため出勤や欠席などが制限されることはありません。
しかし、原因菌やウイルスの種類によっては対応が異なってきます。
インフルエンザが原因の場合は、“発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています” [8] とされています。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌)の場合は、文科省が定めている「学校保健安全法」と厚生労働省が定めている「保育所における感染症対策ガイドライン」では、ともに出席停止や登園停止などの基準は定めていません。
そのため、医師が問題ないと認めれば登校・登園は可能です。[9][10]
咽頭炎になったら仕事や学校を休むなどの制限は基本的にありませんが、原因となるウイルスや細菌によっては出勤や欠席になるということを覚えておきましょう。
関連記事:「アデノウイルスを保育園に言わないのは絶対NG!その理由と熱が出ていない場合の登園について」
発熱や頭痛で体全体の症状がつらくなってしまう咽頭炎。
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咽頭炎の症状
急性・慢性ともに、咽頭炎ではのどの乾燥感やイガイガ、異物感などの症状があらわれます。
また、悪化すると炎症が起きている部位に顆粒状の発疹や膿栓ができる場合もあります。
咽頭炎の主な症状は以下のとおりです。
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のどの痛みや腫れ
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のどが赤くなる
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咳や痰がでる
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声がかすれる
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のどが乾いたような乾燥感
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飲み込みがつらい(嚥下痛)
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のどに異物があるようでイガイガする
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白苔(はくたい:白い苔状のもの)や膿栓がつく
また小児の場合は、飲み込みがつらいことから食事を嫌がったり、よだれが多くなったりします。
咽頭炎ではのどの症状だけでなく、倦怠感や発熱、咳などの症状があらわれることもあるでしょう。[2]
関連記事:「39度の熱があるけどインフルエンザじゃない?原因と対処法を解説」
咽頭炎の治療方法
咽頭炎の治療方法は、急性咽頭炎と慢性咽頭炎どちらも基本的に対症療法となりますが、一部異なります。
急性咽頭炎の原因が細菌感染である場合には抗生剤を処方します。
また、慢性咽頭炎の原因がほかの病気と関連しているときはその治療をするのが基本です。
ここでは、急性咽頭炎と慢性咽頭炎それぞれの治療方法について詳しく解説します。
急性咽頭炎の治療方法
急性咽頭炎は自然治癒することが多く、治療方法は基本的に対症療法です。
ウイルス感染の場合は特効薬がないため、のどの炎症などを抑える薬を使います。
ただし、原因がインフルエンザウイルスの場合は、抗ウイルス薬の適応です。[7]
細菌感染の場合は抗生剤で治療します。[2]
急性咽頭炎の原因が溶連菌であった場合は、ペニシリン系の抗菌薬を10日間連続で内服します。
のどの炎症や腫れに対しては、トラネキサム酸が処方されることがあります。
ほかにも、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤やトローチ剤、うがい薬、漢方薬、ネブライザー治療などを併用すると、症状が緩和される場合があります。
ネブライザー吸入治療は、霧状の薬剤を鼻や口から吸入する治療です。
症状のある部分に直接薬剤をあてられるため、効率よく炎症をおさえられるでしょう。
咽頭炎に関連する疾患として、上咽頭炎があります。
耳鼻咽喉科では上咽頭炎に対して、ルゴール塗布(Bスポット療法)を実施している病院もあります。
通常、急性咽頭炎は2週間以内におさまるため、基本的には症状を抑える対症療法となるでしょう。
関連記事:「インフルエンザの症状は?感染期間中の症状の経過もチェック 」
関連記事:「これってインフルエンザ?熱が出ないのに喉が痛いときの症状や対処法について解説」
慢性咽頭炎の治療方法
慢性咽頭炎は急性咽頭炎と同様、のどの炎症をおさえる内服薬やうがい薬、ネブライザー治療などが基本です。
上述のとおり、慢性咽頭炎の原因は多岐にわたります。
のどの症状を抑えれば治癒するとは限らないため、慢性咽頭炎にほかの病気が影響している場合には、原因となっている病気の治療も行います。[2]
慢性咽頭炎は、急性咽頭炎のように自然治癒を期待するのではなく、原因を解決することが大切です。
咽頭炎にかからないようにするには?
急性咽頭炎は細菌やウイルスによる病気です。
外出先や人が多い場所では感染に注意し、手洗いうがい、マスクなどで飛沫・接触感染しないようにしましょう。
また、身体の免疫力が低下している際は感染症にかかりやすいため、バランスよく食べ十分な睡眠をとり、疲れやストレスをためないことが大切です。
まとめ:咽頭炎だと分かったら早めの対処を
咽頭炎には「急性」と「慢性」の2種類があり、急性咽頭炎が周りへ感染させてしまうということがお分かりいただけたでしょう。
「のどの炎症や痛みだけだし出勤しても問題ないだろう」と熱が下がったから仕事に行くということも出来ますが、急性咽頭炎の場合は原因菌によっては出勤を控えるケースもあります。
周りの人にうつさないよう早めに病院の受診をするなどの対処が大切です。
急性咽頭炎は飛沫や接触感染するため、マスクや手洗いうがい、食器やタオルの共有は避けるなどの感染対策が大切です。
咽頭炎と言っても、原因となるのがインフルエンザの可能性もあります。
急な発熱や食べ物を食べるときののどの痛みが強い、水分を摂れないなど、お困りのことがあればスマホで診察ができるファストドクターを頼ってください。
自宅で安静にしながら医師が症状のヒアリングをして、必要があればあなたに合ったお薬を処方することも可能です。
参考文献
[2]咽頭炎(溶連菌性咽頭炎):臨床医のための情報|疾病管理予防センター (cdc.gov)
[3]慢性的な喉の痛みに遭遇する:耳鼻咽喉科医にとってどれほど難しいですか?- PMCの (nih.gov)
[5]家族におけるアデノウイルス感染。- PMCの (nih.gov)
[6] 東京都感染症情報センター| A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 Group A streptococcal pharyngitis
[7] 厚生労働省健康局結核感染症課|抗微生物薬適正使用の手引き第一版|3.急性気道感染症|(3)急性気道感染症の診断方法及び鑑別疾患|(i)感冒
[9] 厚生労働省|令和3年度インフルエンザQ&A|【インフルエンザの予防・治療について】Q.17: インフルエンザにかかったら、どのくらいの期間外出を控えればよいのでしょうか?
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。