39度の熱があるけどインフルエンザじゃない?原因と対処法を解説

更新日: 2024/12/02
インフルエンザの流行期に突入してから発熱すると「もしかしてインフルエンザかも」と不安を感じるでしょう。 医療機関を受診し検査をしても陰性で、インフルエンザやコロナなどの原因を特定できず経過観察となるケースも多いです。 インフルエンザやコロナ以外にも発熱の原因となり得る病気は多数あり、39~40度の高熱や関節痛などの症状が続いていると病気が潜んでいるかもしれません。 本記事では、インフルエンザやコロナではない高熱の原因や対処法について解説します。
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39度の熱があるのにインフルエンザではない原因とは

インフルエンザでないにも関わらず高熱が出るおもな原因は以下の3つが考えられます。

  • ストレスや過労による身体の反応

  • 細菌感染症、ウイルス感染症

  • その他の原因

ストレスや過労などの心因性が原因の場合、一時的に40度近い高熱が出ることがあります。熱が高いほど極度のストレスを感じていると考えてよいでしょう。

しかし最も考えられる原因は細菌感染症やウイルス感染症によるものです。一般的に「風邪」と呼ばれるもので、90%がウイルス感染、残り10%が細菌感染だといわれています。

まれに考えられる原因として、自己免疫疾患やアレルギー反応、がんなどが考えられます。

関連記事:「インフルエンザで熱が上がったり下がったりするのはなぜ?理由や対処法を解説」

ストレスや過労による体の反応

ストレスは心因性の発熱を引き起こすことがあります。

感情的な出来事にさらされたときに40度以上の発熱症状があらわれることもありますが、ストレスが慢性的なものになると37~38度の熱が継続してしまうケースも報告されています。[1]

心因性の発熱は解熱剤を使用してもあまり効果がありません。しかし抗不安薬や鎮静薬を服用すると解熱すると報告されているというのも事実です。

ストレスを抱えていませんか?

原因不明の高熱は病気ではなく疲れやストレスが原因であることも考えられると知っていましたか?

もし心当たりがあるのなら、高熱が続くことを一度オンラインで医師に相談してみてはいかがでしょうか。

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まずはアプリをダウンロードして診察予約をしてください。

細菌性感染症、ウイルス感染症

いわゆる風邪と呼ばれるものは70%近くがウイルス感染というデータがあり、70%のなかでもライノウイルスが多くを占めているということも分かっています。

ほかにもRSウイルスやアデノウイルス、エンテロウイルスが報告されています。結果として、細菌感染はまれです。[2]

発熱することで免疫を活性化し、細菌やウイルスなどの病原体の増殖を防ぎます。

ウイルス感染症は、一般的に37度〜38度の熱が3日程度続き、喉の痛みや鼻水などの感冒症状を伴うことが多いです。

一方、細菌感染症は39度以上の高熱や4日以上の長引く発熱が特徴で、発熱する際に強い寒気を感じます。いずれも原因を特定し、適切な治療を早めにおこなう必要があります。

そして実はインフルエンザの可能性もあります。

発熱症状があらわれてから12時間以内ではインフルエンザの検査を行ってもウイルスが反応することはほとんどありません。

「偽陰性」と判定されるケースもあるため、インフルエンザの検査をおこなう際は12時間以上経過してからにしましょう。

関連記事:「アデノウイルスとはどんな病気?症状についても解説」

関連記事:「RSウイルス感染症の症状を知ろう。感染経路や治療法についても解説」

その他の原因

膠原病やリウマチなどの自己免疫疾患、ワクチンや薬、食べ物などによるアレルギー反応、がんや白血病などの悪性腫瘍です。

原因によって長期に熱が続いたり、繰り返したりする可能性が高くなります。

発熱の兆候を観察し、受診の際は医師に詳しく伝えるようにしましょう。

やっぱりインフルエンザなのでは?と心配

いくら検査が陰性だったとしても、やっぱりインフルエンザだったと分かるケースもあります。

高熱症状がなかなか良くならず、身近にインフルエンザの人がいる場合は再度病院へ行った方が良いかもしれません。

もし夜中や休日で病院が開いていなかった際には、オンラインで医師の診察を受けることができるファストドクターをご利用ください。

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お急ぎの際は自宅からでもすぐに利用できるため、ご活用ください。

39度があるときのインフルエンザと風邪の違い

インフルエンザと風邪ではおもに以下の違いがあります。[3]

 

インフルエンザ

風邪

流行時期

冬季

(ピーク:12〜3月)

1年中

主な症状

全身症状

上気道症状

症状の進行

急激に強く現れる

経過が緩やか

原因ウイルス

インフルエンザウイルス

アデノウイルス・ライノウイルスなど

発熱具合

38℃以上の高熱

微熱から高熱まで様々

熱が出るとまずは風邪を疑いますが、39度と高熱が出ると「インフルエンザかもしれない」と不安になるでしょう。

とくにインフルエンザの場合は、高熱を伴い急激に全身症状が現れるのが特徴です。インフルエンザでみられるおもな全身症状は以下の通りです。

  • 全身倦怠感

  • 食欲不振

  • 頭痛

  • 関節痛

  • 筋肉痛

インフルエンザは風邪と同じように、咳やくしゃみ等の感冒症状がみられます。ただし咳やくしゃみの症状は、高熱や全身症状のあとにあらわれるケースが多いです。

日本ではインフルエンザは季節性を示し、例年12月〜3月に流行のピークを迎えています。[4]

2024年も10月後半から流行期に突入しました。感染対策に努めましょう。

症状による見分け方の目安

あらわれている症状がインフルエンザか風邪かどうかを判別するため、以下5つの症状をチェックしましょう。

  • 発熱の程度

  • 喉の痛み

  • 鼻水

  • 全身症状の有無

インフルエンザと一般的な風邪の症状のひどさは個人差もあるため、あくまで目安として参考にしてください。[3]

 

インフルエンザ

風邪

発熱の程度

38℃以上の高熱

微熱から38℃程度の熱

喉の痛み

痛みや腫れが強い

(高熱・全身症状の後に出現)

痛みや腫れを感じる

咳が強く数日続く

(高熱・全身症状の後に出現)

数日続く

鼻水

鼻水は高熱・全身症状の後にひどくなる

くしゃみは稀に出る

初期は透明で、徐々に黄色くなり粘り気が出る

全身症状の有無

全身倦怠感や筋肉痛、関節痛など全身症状が重い

頭痛や下痢症状が現れることもある

同じような症状でも、出現するタイミングや重症度からある程度は見分けることもできます。

とくにインフルエンザの流行時期に症状があらわれた場合や感染した人が身近にいるときは、しっかり症状を観察しておきましょう。

確実な診断方法は医療機関で検査を実施して診断してもらうことです。

「インフルエンザに当てはまるかも」と感じた人は、医療機関で症状を伝えましょう。

39度の熱があるけどインフルエンザではない場合に自宅でできるケア

インフルエンザの検査が陰性だったが高熱が続いているときは、状況に合わせてケアすることが重要です。

寒気を感じ、まだ熱が上がりそうなときは体を温めるようにしましょう。小さな子どもの場合、熱が上がりきる前は手足が冷たくなることがあります。

その際は冷たくなっている箇所をしっかり温めてあげてください。体温が上がりきって寒気がなくなったら頭や首、脇の下を冷やし体温を下げることが大切です。

体の熱を放出して体温を下げる際には汗もかくため、水分をしっかりとりましょう。脱水症状を防ぐため、経口補水液を摂取するのも効果的です。

熱が出ているときは無理をせず安静にして過ごすことが大切です。発熱は体力を消耗するため睡眠時間をしっかり確保し、可能な限り食事で栄養補給をするとよいでしょう。

体温だけをみるのではなく、症状に応じて医療機関をすみやかに受診するべきケースもあります。

  • 水分が摂取できない

  • 嘔吐が激しい

  • 意識が朦朧(もうろう)としている

  • 尿が半日以上出ていない

  • ぐったりとしている

  • 体の一部に痛みを感じる

以上6点に該当する場合は、高熱でなくてもすみやかに受診しましょう。39度以上の高熱が3〜4日程度続く場合も、再度医療機関を受診してください。

39度の熱が続いてインフルエンザだった場合

高熱の原因がインフルエンザだった場合は、睡眠をしっかりとり安静にして過ごしましょう。健康な人であればインフルエンザは自然治癒します。病院を必ずしも受診する必要はありません。

小さな子どもや高齢者、基礎疾患を持っている人は放っておくと重症化する可能性が高まります。重症化を防ぐためにも医療機関を受診し、適切な治療をおこなってください。

インフルエンザは発症の前日から発症後7日間程度はウイルスを排出しています。熱が下がったとしても、周りの人へ感染させるリスクはあるため、外出は控えましょう。

またインフルエンザ治療薬の服用の有無にかかわらず、異常行動が報告されています。発熱から2日間以内にあらわれるケースが多く、自宅療養する際は注意が必要です。[4]

関連記事:「インフルエンザの症状は?感染期間中の症状の経過もチェック」

関連記事:「インフルエンザでの待機期間は?学校や会社の出席停止期間も解説」

39度の熱症状が続くけどインフルエンザではない場合

発熱が続く場合は、インフルエンザではなくても原因となる病気が隠れている可能性があります。考えられる感染症は以下のとおりです。

  • 尿路感染症

  • 骨髄炎

  • 感染性心内膜炎

  • 結核

  • HIV感染症

  • 膿瘍

高熱症状が起こるのは急性疾患だけではありません。

結核菌による感染症やHIV感染症など、症状が徐々に出現し緩やかに進行していく慢性感染症の可能性も考えられます。膠原病や悪性腫瘍などの非感染性の病気の可能性も否定できません。

いずれも医療機関で詳しく検査をして発熱の原因を特定する必要があります。さまざまな病気によって発熱が長引くケースがあることを理解しておきましょう。

39度の熱があるのにインフルエンザでなかったときでも高熱が続くケースはあります。しかし詳しい原因は調べてみないと分かりません。

原因不明の高熱が続く場合や熱が上がったり下がったりする場合は、早めに医療機関に相談しましょう。

まとめ:高熱症状が続く場合は相談窓口の利用を

インフルエンザではない場合も39度と高熱が出ることがあります。

発熱の原因はさまざまですが、原因を特定し適切な治療を受けることがつらい発熱の症状から解放される近道です。

とくにインフルエンザ流行時期は風邪との見分け方を知っておくことで、医療機関を受診する目安にもなります。

発熱の症状が続いて不安な場合は、医療機関や#7119、#8000などに相談してみましょう。

7119は救急安心センター事業と呼ばれ、今すぐ病院受診をした方が良いか判断を迷う場合に専門家からアドバイスを受けることのできる相談窓口です。

症状などから、急いで受診した方が良いかや受診できる医療機関を紹介してくれます。[5]

一方、子どもで発熱が続いている場合は、こども医療電話相談事業(#8000)を利用するのも良いでしょう。休日や夜間に、受診するか迷った場合や対処法を相談できます。[6]

受診するか判断に迷った際は、ためらわず一度相談してみましょう。かかりつけの病院が時間外ですぐに医療機関に相談できない時でも、電話1本で相談可能です。

専門家の適切なアドバイスを受けると、少し不安も解消されるのではないでしょうか。

関連記事:「#7119って何?救急車を呼ぶべきか教えてくれる安心電話相談窓口」

関連記事:「#8000が繋がらない時に利用したい緊急相談窓口」

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参考文献

[1]心因性発熱:心理的ストレスが臨床集団の体温にどのように影響するか|ncbi

[2]風邪の病因におけるウイルスと細菌

[3]風邪とインフルエンザ|CDC

[4]厚生労働省|令和5年度インフルエンザQ&A

[5]総務省消防庁|救急車の適時・適切な利用(適正利用)

[6]厚生労働省|子ども医療電話相談事業(♯8000)について

 

本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

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