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吐き気・嘔吐

の緊急度チェックと対処法、受診目安

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症状ごとの緊急度をチェック

オンライン診療で受診できるか、対面診察が必要かは、重い症状の有無で判断が可能です。

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医師監修でわかる

  • 症状の特徴と注意点
  • 赤ちゃん・子どもの対処
  • 病院のかかり方

知っておこう!吐き気・嘔吐3つのポイント

危険な病気のサインかも

吐き気や嘔吐が起きる原因は、乗り物酔いやストレス、脳の病気、消化器の病気などさまざまです。原因に危険な病気が隠れている可能性があることを知っておきましょう。

すぐに受診した方が良い場合も

嘔吐の症状がある場合は、吐いた回数や間隔、他の症状があるかどうかなどで緊急性を判断します。すぐに受診が必要なときもあれば、少し様子を見ても大丈夫な場合もあります。緊急度に応じて適切に対処しましょう。

脱水症状に注意

繰り返し吐くなど症状がひどいと、脱水症状を起こし命に関わる場合もあります。特に乳幼児や高齢者は脱水症状を起こしやすく、注意が必要です。

吐き気・嘔吐が関連する病気

知っておきたい豆知識

吐き気・嘔吐が起きるしくみ

脳の中にある嘔吐中枢が刺激され、胃の不快感があり吐きそうになることを吐き気といい、実際に吐くことを嘔吐と言います。

吐き気・嘔吐の原因となる病気

脳の病気

脳卒中(脳梗塞・脳出血)や脳腫瘍、頭部の外傷などが原因で脳の内側から圧力が加わり、嘔吐・吐き気が引き起こされることがあります。脳が傷ついた場所により現れる症状は異なりますが、強い頭痛・意識障害・喋りにくさ・手足の痺れ・視野の異常などが起きることも。緊急度が高く命に関わるので適切な対処が必要です。

関連する病気の例
  • 脳腫瘍
  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • くも膜下出血
  • 脳動脈瘤

消化器の病気

  • ウイルスや細菌が原因のお腹の風邪
  • 食べ過ぎや飲み過ぎによる急性胃炎
  • 便秘による胃の圧迫

などが原因で吐き気・嘔吐が起こります。

乳幼児は体が小さく、便秘が原因で嘔吐を繰り返すことがあります。嘔吐・吐き気が続くと、水分や食事を採れず脱水症状や低血糖を招く可能性も。ほかに症状がない場合は、その日に排泄があったかどうか振り返ってみるとよいでしょう。

関連する病気の例
  • ウイルス性胃腸炎
  • ノロウイルス
  • ロタウイルス(小児)
  • 消化不良(食べ過ぎ)
  • 逆流性食道炎
  • 胃潰瘍
  • 急性胃炎
  • 虫垂炎
  • 腸閉塞
  • 胆石症
  • 便秘

ストレスや自律神経の乱れ

ストレスが原因で自律神経のバランスが乱れると、吐き気・嘔吐が生じることもあります。我慢し続けると他の病気を引き起こしてしまう事もあります。

子どもは大人よりもストレスに上手く対処するのが難しく、身体症状を引き起こしやすい傾向にあります。原因が分からず症状が続く、心配な場合は医師へ相談してみましょう。

つわり(妊娠)

妊娠5週目頃からつわりの症状が現れることがあります。まだ妊娠に気づいていない場合もあるため、吐き気や嘔吐が繰り返されていて、妊娠の可能性がある場合は、妊娠検査薬で確認してみましょう。

吐き気・嘔吐の対処方法は?

吐き気・嘔吐の原因はさまざまですが、ウイルスや細菌による感染症が原因の場合も。吐いたものを適切に処理したり、感染拡大を防ぐことも大切です。

我慢せずに吐く

嘔吐は体に害があるものを外へ出すという意味もあるため、無理に我慢しないで吐きたいだけ吐くようにしましょう。

知っておきたい豆知識

赤ちゃんの嘔吐

赤ちゃんは胃の入り口が未発達で、内容物が逆流しやすい作りをしています。そのため簡単に嘔吐してしまい、単なる吐き戻しなのか病気によるものか、判断が難しいです。

以下の場合はただの吐き戻しではない可能性があります。経過を見てよくならなければ医師へ相談してみましょう。

  • 何度も嘔吐を繰り返す
  • 具合が悪そう
  • 他に症状がある

吐き気止めや下痢止めの注意点

吐き気止めは服用してもOK。でも注意が必要

吐き気が強く水分が摂れない場合には、吐き気止めを服用してもよいでしょう。ただし、特に1歳未満の乳児、発熱脱水気味の小児、65歳以上の高齢者は吐き気止めを使用することで、「体が勝手に動く」、「手足が震える」、「じっとしていられない」など、神経の異常症状などをきたすことがあります。また重い病気や症状が隠れている可能性もあります。使用前に医療機関に相談しましょう。吐き気が強くやはり内服する場合は、落ち着いてから服用するとよいでしょう。

下痢止めの服用は避ける

強力な下痢止めはウイルスや細菌を体外へ排出することを妨げてしまうため、避けましょう。

寝るときは体の右側を下にして横向きに

嘔吐・吐き気があって寝たり、横になって休む場合は、体の右側を下にして横向きになりましょう。胃の内容物が腸へ流れやすくなり、吐きにくくなります

子どもが寝返りで動いてしまう場合には、背中側にクッションなどを置き固定するとよいです。

また、いつ吐き気が起きても対処できるよう、湯おけ(洗面器)などを近くに置きましょう。ビニール袋を被せると吐いたものをそのまま処理できるので便利です。

吐しゃ物(吐いたもの)の正しい処理方法

床や寝具、衣服に吐いてしまったら、以下の手順で処理をしましょう。

基本的な処理の仕方

  1. マスク、手袋、エプロンを着用します。可能な限り使い捨てのものを使いましょう。
  2. 吐しゃ物(吐いたもの)をペーパータオルで拭き取り、2重にしたビニール袋に入れます。
  3. 吐しゃ物(吐いたもの)があった場所にペーパータオルを置きます。
  4. その上から50〜100倍に薄めた塩素系漂白剤をペーパータオルに浸すようにかけます。吐いた場所から広げないよう注意しながら拭き取ります。
  5. ペーパータオルや手袋、マスク、エプロンを2重のビニール袋へ入れて速やかに捨てます。

ウイルスは乾燥すると空中に漂ってしまうため、吐しゃ物(吐いたもの)はそのままにせずすぐに処理しましょう。

衣服に吐しゃ物(吐いたもの)が付着してしまったら?

  1. 固形物を取り除きビニール袋へ入れて処理します。
  2. 50〜100倍に薄めた塩素系漂白剤に10分ほど浸します。もしくは85℃以上の熱湯に2分浸します。
  3. 他の洗濯物と分け、洗濯機で通常通り洗います。

お家の中で感染予防を

以下の点に注意しながら家族間の感染を防ぎましょう。

  • 手洗い・うがい・手指消毒をこまめに行う
  • 家庭内でもマスクを着用する
  • ドアノブなど素手で触れる箇所は消毒を行う
  • 食器やタオルは共有しない
  • 可能であれば寝室や生活スペースを分ける

【対面で診察?救急車?オンライン診療?迷ったら】今の症状と適した受診先

受診が必要な症状について知っておきましょう。

緊急度チェックでは、症状に応じた受診先をすぐに判定できます。

判断に迷う時の相談先

119番(救急車)

大人も子どもも、以下の症状に一つでも当てはまる場合はすぐに119へ連絡しましょう。

  • 意識がはっきりしない
  • 呼吸が苦しそう
  • 激しい痛みをともなう
  • 明らかに様子がおかしく自力での受診が難しい

至急受診を

大人も子どもも、以下の場合は昼夜を問わず救急外来へ行きましょう。

  • 水分が摂れない(子ども:ミルクや母乳が飲めない)
  • 8時間以上尿が出ない
  • 吐しゃ物に血が混じっている
  • 強い腹痛(子ども:泣き止まない)
  • ふらつきやめまいを伴う
  • 吐しゃ物(吐いたもの)が緑色

受診が必要

以下の症状があるときは医療機関が開いている時間帯に早めに受診をしましょう。

  • 発熱や下痢を伴う
  • 1日に6〜8回以上吐いている
  • 1日〜2日以上吐き気や嘔吐が続く
  • 一旦よくなっても吐き気・嘔吐をぶり返す

早めの対処

以下の症状がある場合は様子を見てもよいでしょう。不安がある場合は病院(オンライン診療も含む)を受診しましょう。

  • 安静にしていると吐き気・嘔吐が治まり、ぶり返さない
  • 食べ過ぎなど原因が明らかで一時的な吐き気

子どもの体調不良、どう判断する?

特に5歳以下の子どもは自分の体に起こっている症状を正確に伝えることが難しいです。

また、何度も同じ質問をされると質問に対する答えが変化する場合もあるため、本人の言葉だけで状態を判断することは避けましょう

体調不良や、喉が痛い・頭が痛い・鼻が詰まるなどの不快な症状を不機嫌で表現している場合が多いです。朝に「今日は機嫌が悪いな」と思っていたら夕方になって熱が出たというケースはよくあります。

そのため、親からみて「何か変だな?」「いつもと違う?」という様子が続く場合は医師へ相談してみましょう。

「こんなことで受診していいのかな?」「家庭の事情でなかなか受診できない」というときには、オンライン診療もおすすめです。

受診する際のポイント

受診の際は以下のように時系列で状況を伝えるとよいでしょう。

余裕があればメモなどを作成しておくとよりスムーズです。

  • いつから嘔吐があるか
  • 1回に吐く量
  • 吐いた回数・頻度
  • 水分や食事は摂れているか
  • 他に症状はあるか
  • 持病はあるか
  • 持病などで飲んでいる薬があるか
  • 症状に対して薬を服用したか→ある場合は薬品名(商品名)と服用時間
  • 周囲で感染症などが流行しているか

病院の持ち物リスト(優先順)

緊急時(救急車)も必ず持参

  • スマートフォン/携帯電話
  • 家族の連絡先がわかるもの
  • お財布
  • お薬手帳(持病がある場合は必ず)

持参が必要

  • 保険証
  • 医療証
  • 診察券

※保険証・医療証が無いと、費用が一時的に10割負担となることがあります

子どもに必要

子どもは下記も準備しましょう。

  • 着替え
  • おむつ
  • おしりふき
  • ビニール袋2−3枚
  • 大きめのタオル(フェイスタオル等)

症状が出る前に備えられること

家庭内感染対策の準備

家族が感染した時を想定し、感染した人と他の家族の生活空間を分けられるように備えましょう

可能であれば個室で過ごしてもらうことが望ましいです。

また、感染対策に必要な備品を事前にストックしておくと便利です。

必要品の例

マスク、消毒用アルコール

近隣の病院を確認しておく

近隣の夜間・休日に対応している病院やかかりつけ医の診療時間を確認しておきましょう。

タクシー会社の連絡先を確認しておく

自分や家族が体調不良のときは運転を避けましょう

運転に気を取られ子どもの体調変化を見落としてしまったり、普段より慌ててしまい、事故につながるリスクもあります。

こうした事態を防ぐためにも、体調不良時に備えてタクシーの連絡先を確認しておきましょう。

緊急連絡先を確認しておく

勤務先や学校、幼稚園など緊急時の連絡先を確認しておきましょう。

受診に必要な物の場所を決めておく

保険証や診察券、お薬手帳、医療証、母子手帳などの置き場所を決めておき、すぐに持ち出せるよう備えましょう

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関連する症状の詳細

この緊急度チェックは総務省消防庁準拠の緊急度判定プロトコールに基づいて一般的に考える症状を表示しており、診断するものではありません。気になる症状がある場合にはご自身の判断で受診してください。

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