アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱・プール熱)
監修医師:神田貴行 先生(小児科医)
アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱・プール熱)
強いのどの痛みと高熱が特徴
アデノウイルス感染症は咽頭炎による強いのどの痛み、39〜40℃の高熱が特徴です。
感染力が非常に強く、出席停止期間の設けられている病気です。多くは夏に流行しますが、一年中感染する可能性があります。
脱水症状と熱性けいれんに注意
咽頭結膜炎では、39〜40℃の高熱が持続することと、のどの痛みが強いことで脱水症状を起こしやすいため、こどもや高齢者はとくに注意が必要です。
効果的な水分補給の仕方と熱性けいれんの対処法を確認しておきましょう。
感染力が強く、広がりやすい
咽頭結膜炎の原因であるアデノウイルスは感染力が非常に強く、アルコール消毒が効きません。そのため保育園や幼稚園、学校などの集団生活の場で感染が広がりやすいです。
免疫がつきにくいため、1シーズンに複数回感染する可能性もあります。
大人も同様で、こどもの時にかかっても再感染することがあります。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液はどこで手に入る?
次亜塩素酸ナトリウムの消毒液はドラッグストアで購入できる他、希釈すれば台所用の液体塩素系漂白剤でも代用が可能です。
ただし使用する場合は直接肌にふれることや衣類に付着しないように注意書きをよく読んでから使用してください。
アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱・プール熱)もっと詳しく
咽頭結膜熱(プール熱)はどんな病気?
原因
- アデノウイルス
感染経路
- 飛沫感染、接触感染
咳やくしゃみからは1〜2週間程、便からは3〜5週間程度ウイルスが排出される
潜伏期間と症状期間
- 潜伏期間5〜7日
- 症状期間2週間程度
夏の感染が多いが、最近は通年性となっている
症状
- 発熱 38〜40℃
- のどや扁桃の強い腫れと痛み
- 結膜の炎症
- 目のかゆみ
- 目やに
治療と検査
- 治療は特効薬がないため、症状に対して処方(対症療法)
- 検査キットはある
アデノウイルス(咽頭結膜熱・プール熱)の対処
ウイルスの排出期間に注意
一度アデノウイルスに感染すると、体外に感染力があるウイルスが排出されます。
症状がおきる2日前から始まり、そこから2週間程度、便からは1か月程度感染力のあるウイルスが排出されることがあります。
タオルや食器、寝具の共有によっても感染することもあります。
家族がアデノウイルスに感染したとわかったら、可能な限りこれらの共有を避けましょう。
おむつを使っている赤ちゃんやこどもが感染した場合は、おむつの交換やおむつの処理に注意が必要です。
おむつはビニール袋に入れて捨て、おむつにふれた後は必ず流水と石鹸で手を洗いましょう。
感染予防にはアルコール消毒よりも丁寧な手洗いとうがい
アデノウイルスはアルコール消毒が効きにくいという特徴があります。
そのため基本的な感染予防対策は流水と石鹸での丁寧な手洗いとうがいです。
外出先などでアルコールシートだけで手を拭くことや、こどもの遊び場でのおもちゃ・おむつ替えスペースなど共有の物を拭きあげるだけではウイルスを除去することできません。
使用後には必ず流水と石鹸での手洗いをおこないましょう。
アデノウイルスに感染したら消毒は次亜塩素酸ナトリウムで
アデノウイルスはアルコール消毒が効きにくいため感染者がふれた物の消毒には次亜塩素酸ナトリウムで消毒をしましょう。
※次亜塩素酸ナトリウムで手指消毒はおこなわないでください。
家庭内で感染しやすい場所
- ドアノブ、手すり、おもちゃなど
共有でふれる場所やものはできるだけこまめに消毒しましょう。
ウイルス型・症状によって病名が違う
同じアデノウイルスでもウイルスの型によって起こる症状が違い、主な症状によって病名が違います。
- 発熱・咽頭痛が主症状
→アデノウイルス感染症
- 発熱・咽頭痛・結膜炎が主症状
→咽頭結膜熱(プール熱)
- 結膜炎が主症状
→流行性角結膜炎
入浴における注意点
咽頭結膜熱(プール熱)の原因であるアデノウイルスは、お風呂のお湯を介してうつる場合と、お風呂後にタオルを共有するなどしてうつることも考えられます。
そのため、家庭内で感染者がいる場合には、感染者は1番最後に入浴するようにしましょう。
感染者の使用するタオルは分けて、消毒と洗濯を行うようにしましょう。
高熱でけいれんの可能性も
高熱により、乳幼児が熱性けいれんを起こしてしまったら、以下のように対処しましょう。
1. 患者の顔と体を横向きにする
- 呼吸しやすい体勢にし、吐いたものがのどにつまったり、肺や気管に入ることを防ぎます
- 呼びかけたり、揺さぶることは避けましょう。刺激になってしまいます。
- 余裕があれば、右半身を下に横向きにしましょう。
2. けいれん開始時刻を正確に記録する
- スマホで時刻をスクショして記録するとよいです
- 余裕があればタイマー起動して間隔を把握しましょう
3. 余裕があれば動画を撮影する
- 医師に動画を見せることで、診察がスムーズに進むでしょう
近年固定電話のない家庭が多い中、スマートフォンでの動画撮影を優先してしまうことで対処が遅れてしまう場合もあります。まず患者の安全確保をおこないましょう。
脱水症状・低血糖に要注意
アデノウイルスによる感染症では、39〜40℃の高熱が持続することと、のどの痛みが強いことで脱水症状・低血糖を起こしやすいため、こどもや高齢者はとくに注意が必要です。
こまめな水分補給をするとともに、もしもに備えて受診目安も確認しておきましょう。
こまめに水分補給を!脱水症状・低血糖のサイン
脱水症状・低血糖の予防に効果的な飲み物
- 経口補水液(OS-1 等)
- スポーツドリンク
- 麦茶
- リンゴジュース
脱水症状のサイン
- 尿の量や回数が極端に少ない
- 尿が濃い
- ぐったりしている
低血糖のサイン
- 顔色、唇の色が悪い
- いつも以上に空腹を訴える
- 頻繁にあくびをする
- 手足が震えている
- ぐったりしている
受診したほうがいい症状
以下の症状がある場合は脱水症状や低血糖が疑われるため、速やかに受診してください。
- 尿の量が極端に少ない
- 泣いているのに涙が出ない(こどもの場合)
- 熱があるのに汗をかかない
- 両目がくぼんでいる
- ぐったりしている
- 意識がぼーっとしている
- 頻繁にあくびをしている
- いつも以上に空腹を訴える
登園目安
咽頭結膜炎は出席停止期間が設けられている病気です。発熱・咽頭痛・結膜炎症状が消失したあと2日が経過するまでは登園ができません。
咽頭結膜炎と診断されたら通園している施設へ報告するようにしましょう。
受診目安
救急車を検討・昼夜を問わず救急外来へ
- 初めてけいれんを起こした(5分以内に治まった)
- 水分がとれない
- 尿の量や回数が極端に少ない
- 尿が濃い
- ぼーっとしていて元気がない
- 泣いているのに涙が出ない(こどもの場合)
- 顔色が白い(悪い)
- 熱があるのに汗をかかない
- 両目がくぼんでいる
- ぐったりしている
- 意識がぼーっとしている
- 頻繁にあくびをしている
- いつも以上に空腹を訴える
医療機関が開いている時間帯に速やかに受診
- 38.5℃以上の熱がある
- のどや口の中の痛みが強く水分や食事がとりづらい
- 目やにが多い
- 目の症状が強くこどもがしきりにさわってしまう
- その他つらい症状がある
- 気になる症状がある
アデノウイルス感染症
が疑われる際は
オンライン診療で相談可能です
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アデノウイルス感染症の
オンライン診療に対応
24時間365日、全国エリアで対応
移動なし、自宅で受診
保険証・医療証が使えます
診察前に以下の注意事項をご確認ください
- オンライン診療で対応が難しいと医師が判断した場合、対面診療をご案内する場合もあります。(その場合、診察料は請求いたしません)
- お薬の処方は医師の判断によります。
- 全国エリアで対応していますが、医療機関がない離島在住の方はご利用になれません。
「対処法を調べる」監修医師

こうだたかゆき
神田貴行医師
日本小児科学会専門医/博士(医学)
島根大学医学部臨床教授
コンサータ登録医
鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。
この記事は医師監修のもと、ファストドクター株式会社が制作しています。


