新型コロナウイルス感染症について
監修医師:神田貴行 先生(小児科医)
新型コロナウイルス感染症
変異株により症状はさまざま
新型コロナウイルスが流行して以降、変異株が生まれ続けています。
変異株による症状は…
・無症状
・微熱
・通常の風邪やインフルエンザによく似た
症状 など
コロナであると気づかない場合もあるようです。以前よく聞かれた味覚障害や嗅覚障害は必ずしもあらわれる症状ではありません。
重症化することがある
新型コロナウイルス感染症は急速に症状が悪化しやすく重症化のリスクが高いといわれています。重症化すると、集中治療室や人工呼吸器を必要とする治療を行わなければなりません。
特に呼吸器系の持病がある方や高齢者は感染予防や体調の変化を感じた際の早期受診が大切です。
抗ウイルス薬による治療が可能
2025年4月時点では、医師の判断によっては抗ウイルス薬の処方をする場合があり、飲み薬(ゾコーバ)による治療が主流となっています。
症状が出てから72時間以内に抗ウイルス薬を飲むことで、症状が続く期間を1日短縮することができます。
※飲み薬(ゾコーバ)は12歳未満のこどもや妊婦、授乳中の方は服用できません。
合併症に注意。こまめに水分補給を
高熱が出る場合やのどの痛みが強くあらわれる場合、こまめに水分補給を行い脱水症状に注意しましょう。
脱水症状の予防に効果的なのは…
経口補水液
麦茶、スポーツドリンク、ジュース
オレンジジュース
酸味が刺激となり、口の中やのどの痛みが強くなったり嘔吐を引き起こしやすくなります。
こどもや妊婦の感染について
こどもは…
- 感染のしやすさに差はない
- 重症化しにくい
ただし、喘息など特に呼吸器の持病がある場合は注意が必要です。
妊婦は…
- 基礎疾患がなければ感染のしやすさや重症化のしやすさに差はない
- 妊娠後期の感染で早産になりやすい傾向がある
流行期には集団感染(クラスター)に注意
周囲で流行していたら
マスクを着用する
手洗い・うがいをする
アルコール消毒が効果的
換気をする
エアロゾル感染による集団感染(クラスター)は特に閉め切られた場所や部屋で起きやすいです。
重症化リスクがある方(高齢者・基礎疾患がある方)はもちろん、家族の方は特に注意が必要です。
エアロゾル感染とは
飛沫感染や空気感染と並ぶウイルスの感染経路の一つです。
エアロゾル感染では、くしゃみなどで体の外へ飛び出したウイルスが、3時間ほど空気中を漂います。飛沫感染より長く空気中にウイルスが漂うので、ほかの人に感染しやすい状態が続くということです。狭くて人が多い室内で感染者がくしゃみをすると、エアロゾル感染による集団感染(クラスター)を引き起こしやすい状態になります。
家庭内の感染予防
タオルを共有しない
食事を共にしない
できれば寝室を分ける
家の中でもマスクを着用する
こまめな手洗い・うがい・手指消毒
室内の加湿(50〜60%)と定期的な換気
発病1日前〜発病7日までは感染力が高いため、症状がよくなっても1週間程度行えるといいでしょう。
受診目安
救急車を検討・昼夜を問わず救急外来へ
こども
- 生後3ヶ月未満で38℃の高熱
- 水分がとれない
- 尿の量や回数が極端に少ない
- 尿が濃い
- ぼーっとしていて元気がない
- 泣いているのに涙が出ない
- 話すのが苦しい
- 呼吸が速い
- 顔色が白い(悪い)
大人
- 水分がとれない
- 尿の量や回数が極端に少ない
- 尿が濃い
- 話すのが苦しい
- 呼吸が速い
- 顔色が白い(悪い)
医療機関が開いている時間帯に速やかに受診
こども
- 1歳未満で38℃以上の熱が出た
- ミルクや母乳の飲みが悪い
- 不機嫌が続いている
- 泣き止まない
- 熱は低いが周囲でコロナ感染症が流行している中、コロナに似た症状がある
- 保護者から見て、こどもの様子がいつもと様子が違う・気になる
大人
- コロナ流行期に38.5℃以上の熱が出た
- 熱は低いが周囲でコロナ感染症が流行している中、コロナに似た症状がある
- 家族や生活を共にする人に重症化しやすい人がいる中、コロナに似た症状がある
新型コロナ感染症が疑われる際は
オンライン診療で相談可能です
オンライン診療でも抗ウイルス薬の処方が可能です。
診察の前に、薬局等で販売している「新型コロナウイルス・インフルエンザ同時抗原検査キット」をご利用いただくとスムーズです。
※処方は医師の判断によります。ご家庭内に感染者がいらっしゃらない場合は、事前の検査実施をおすすめします。
幼稚園でコロナが流行っているみたい。
この発熱、コロナかも…
不安なとき
オンラインですぐに
医師に相談できます
新型コロナ感染症の
オンライン診療に対応
24時間365日、全国エリアで対応
移動なし、自宅で受診
保険証・医療証が使えます
診察前に以下の注意事項をご確認ください
- 新型コロナウイルス感染症の確定診断には検査が必要となるため、オンライン診療では確定診断はできませんが、症状に心配がある場合はオンライン診療をご利用いただけます。
- オンライン診療で対応が難しいと医師が判断した場合、対面診療をご案内する場合もあります。(その場合、診察料は請求いたしません)
- お薬の処方は医師の判断によります。
- 全国エリアで対応していますが、医療機関がない離島在住の方はご利用になれません。
「対処法を調べる」監修医師

こうだたかゆき
神田貴行医師
日本小児科学会専門医/博士(医学)
島根大学医学部臨床教授
コンサータ登録医
鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。
この記事は医師監修のもと、ファストドクター株式会社が制作しています。


