マイコプラズマ肺炎を早く治す方法とは?仕事は何日休むべきかを解説

公開日: 2024/02/26 更新日: 2024/04/15
「マイコプラズマ肺炎を早く治すにはどうすればよいのか」 仕事を休むわけにはいかない、と考えている人もいるでしょう。 マイコプラズマ肺炎は咳や発熱などの症状があらわれます。 何日仕事や学校を休むべきなのか分かりませんよね。 この記事では、マイコプラズマ肺炎を早く治す方法だけでなく、復帰後に感染を広げないための方法を解説しています。 自分自身や会社や学校のためにも、ぜひ参考にしてください。
続く咳を少しでも早く治したい

マイコプラズマ肺炎の咳は出始めると止まらないため、つらいです。

咳エチケットのことを考えるといち早くなんとかしたい症状ですよね。

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マイコプラズマ肺炎を早く治す方法

マイコプラズマ肺炎を早く治す特別な方法はありませんが、マイコプラズマに適した抗生物質を正しく服用することで自然治癒より早く治すことはできます。

服用を開始して数日から1週間程度で改善し始めることが多いです。当然個人差はあり、人によっては完全に回復するまでに数週間を要する場合もあります。

残念ながらマイコプラズマ肺炎を予防するためのワクチンも2024年時点では存在しません。

しかし、咳止めや解熱鎮痛剤の使用によって症状を緩和することは可能です。また、早期に治療を開始することで重症化を防ぎ、症状の軽快にもつながります。

「マイコプラズマ肺炎かも?」と思ったら、早めに病院を受診し、処方された薬を正しく飲むことが、早く治すための近道と言えるでしょう。

関連記事:「マイコプラズマ肺炎の治療薬について解説 子どもにも使える市販薬はあるの?」

マイコプラズマ肺炎の治療方法は?

マイコプラズマ肺炎は「マイコプラズマ・ニューモニエ」という病原体に感染することで引き起こされる病気です。そのため、抗生物質を使用し治療を行います。

主に、マクロライド系やテトラサイクリン系、ニューキノロン系の抗生物質を使用します。一般的にマクロライド系の抗菌薬から使用されることが多いです。[1]

近年は、これらの抗生物質の効かない「耐性菌」が増えてきています。この場合、他の抗生物質を使用して治療を行います。抗生物質は正しい用量・用法での内服が必要です。

症状が改善したから飲まなくても良いというわけではありません。医師の指示のもと、正しく内服する必要があります。

自身の判断での抗生物質の内服は危険であるため、病院で処方された薬を正しく飲むようにしましょう。

マイコプラズマ肺炎の主な症状は、咳や発熱、全身倦怠感です。それらの症状に対しては、抗生物質に加えて、解熱剤や咳止めの薬を用いて治療を行います。

軽症で完治する方が多いですが、咳が数週間続いて重症化することもあるため注意が必要です。

合併症を発症することもあり、中耳炎、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群などを引き起こすことがあります。

マイコプラズマ肺炎にかかった場合は、医療機関で適切な治療を受けるようにしましょう。

関連記事:「マイコプラズマ肺炎の治療薬について解説 子どもにも使える市販薬はあるの?」

マイコプラズマ肺炎に効く市販薬はある?

マイコプラズマ肺炎を治す市販薬はありませんが、症状を多少緩和させる薬は存在します。

咳や痰のからみ、発熱症状、頭痛など多くの症状があらわれるため、それらの症状を市販薬で補うことは可能です。

しかし、基礎疾患を持っている人は市販薬との飲み合わせも確認しなければならないため、むやみに購入してはいけません。

市販薬を服用する際はかかりつけの医師や薬剤師、登録販売者へ必ず相談するようにしましょう。

病院でもらった薬が効かなくて困っている

咳や熱の薬を飲んでいるけど、なかなか治らないとつらいですよね。

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マイコプラズマ肺炎の治療期間について

一般的にマイコプラズマ肺炎は、医師の指示通りに薬を服用して安静にしていれば一週間程度で治り、軽症で済むことが多いです。

しかし、まれに重症化することもあります。合併症も発症することがあるため、注意が必要です。

そして実は自力で治すことも可能ですが、抗生剤を服用した場合と比べると回復までに時間がかかってしまうという事実もあります。

  • マイコプラズマ肺炎は何日で治すことができるのか

  • 自力で治すことは可能なのか

この2点について詳しく解説していきます。

マイコプラズマ肺炎は何日で治すことができるのか

一般的に抗菌薬や咳止め、解熱剤を使用して安静に過ごした場合、治療開始から1週間程度で症状は改善してきます。

しかし、熱や頭痛などの症状が軽快した後も、3〜4週間ほど長期に渡って咳が続くことがあります。長く続く咳に対しては咳止めなどの対症療法がおこなわれることが多いです。

注意するべきことは、病院を受診して抗生物質をもらった場合についてです。薬の種類によって期間は様々ですが、3〜14日は内服するよう医師から指示されます。

服用中に症状が早期に改善しても、身体から菌がいなったということではありません。処方された抗生物質は必ず飲み切りましょう。

抗生物質を治療途中でやめてしまうと「耐性菌」が作られてしまうこともあります。

抗生剤が効かない「耐性菌」が感染を広めてしまうリスクにつながるため、周りの人を守るためにも抗生剤は医師の指示通り正しく内服しましょう。

関連記事:「マイコプラズマ肺炎は咳が酷くて熱は上がったり下がったりする?症状についてチェック」

自力で治すことは可能なのか

マイコプラズマ肺炎は抗生物質などの薬を使用せず、自己免疫のみで治すことが可能です。しかし、自力で治した場合は咳が長引く可能性があります。

自力で治す場合は、休息と栄養を取りしっかりと体力を回復させることが重要です。症状を悪化させずに早く治したいのであれば、病院に行き適切な治療を受けましょう。

仕事や学校へ復帰するときに気をつけること

マイコプラズマ肺炎の症状が治まり、仕事や学校に復帰するときは周りへ感染させないよう考慮することが重要です。

公的な機関が設ける出勤・出席停止期間はありません。しかし、マイコプラズマは、咳やくしゃみなどで拡大する感染症です。

発症後4~6週間は感染者の飛沫から排出されるため、普段の生活の中で周りへ注意する必要があるでしょう。

  • 仕事への出勤

  • 学校への登校

大人も子どもも注意すべきことは何なのか、しっかり確認しましょう。

関連記事:「マイコプラズマ肺炎は人にうつるの?症状や治療法についても解説」

仕事への出勤

マイコプラズマ肺炎に関して公的な機関が設ける出勤停止期間はありません。そのため、健康上のリスクが軽度で、症状が比較的軽い場合には出勤することは可能です。

しかし、成人の場合は子どもよりも重症化しやすいとされていますので、熱やひどい咳など、つらい症状がある場合には、無理せずに仕事を休むことが賢明です。[2]

また、マイコプラズマ肺炎はインフルエンザと同様に飛沫感染によって感染が広がります。マスクをして感染を広げないようにしましょう。

病原菌は発症後4〜6週間など長期間排出されます。また、発熱などの症状が落ち着いても数週間にわたって咳が続くことがあります。

周りに感染を広げないために、咳エチケットには十分気をつけましょう。

関連記事:「大人のマイコプラズマ肺炎症状チェックシート|特徴や治療法は?」

仕事を長く休めないのに咳がつらい

咳や痰の症状がつらいけど、仕事を長く休むわけにもいかない、と思っている人は多いのではないでしょうか?

熱は下がったけど咳が良くならなくて困っているのであれば、一度ファストドクターへ相談してください。

オンラインでいつでも診察を受けることができ、医師の判断によりお薬の処方も可能です。

当日予約も可能なので、ぜひご活用ください。

学校への登校

学校への登校については、出席停止の定めはありません。元気になってきたらかかりつけの医師と相談しながら登校を検討しましょう。

発熱や倦怠感が落ち着いても咳が残ることがあります。喘息様気管支炎となることもあるため、注意が必要です。

症状が重く、咳に伴う呼吸困難感がある場合は、無理せず休養しましょう。しかし、咳や息切れといった症状が悪化する場合、改めて医療機関を受診するのが適切です。

医療機関を受診する際は呼吸器内科か耳鼻咽喉科へ行くとスムーズでしょう。

マイコプラズマ肺炎の潜伏期間と予防方法について

マイコプラズマ肺炎に感染しやすいのは濃厚接触者となる家族です。感染力そのものはそこまで強くなく、短時間一緒に過ごしただけではうつることはありません。

マイコプラズマ肺炎に感染しない・させないためにも以下の2点が重要となります。

  • マイコプラズマ肺炎の潜伏期間

  • うつさないためにできる予防方法

マイコプラズマ肺炎の感染経路や潜伏期間を理解し、対策をしていきましょう。[3]

マイコプラズマ肺炎の潜伏期間

マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は1~2週間と長いです。感染力も強くはなく、短期間一緒に過ごしただけでうつる確率は低いとされています。

症状があらわれていなくても病原菌は排出され、排出ピークは症状発症時です。発症1週間は感染力が強く、その後4~6週間は排出されます。

そのため、家族のように長時間一緒に過ごすことで感染率が高くなります。そして主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。

感染した人の咳やくしゃみによる飛沫を吸い込んだり、感染者がふれたものにさわったあとに自身の鼻や口などの粘膜にふれてしまったりすることで感染します。

発症から1週間は原因菌の排出量が多く、感染力が強いため、その期間は特に注意が必要です。

病原菌の排出ピークが過ぎていたとしても、感染する可能性は十分にあるため、治ったあともできる限り長期間の感染予防を心がけましょう。

関連記事:「マイコプラズマ肺炎の原因は?感染経路や予防策についても解説」

うつさないためにできること

マイコプラズマ肺炎は、手洗い・うがいで予防できます。さらに、他の人にうつさないためにも人混みなどは出来るだけ避けるようにしましょう。

マイコプラズマ肺炎の症状は咳や発熱症状です。

病原菌を含んだ飛沫が広がりやすいため、マイコプラズマ肺炎にかかったら、マスクを着用するなどの咳エチケットを心がけましょう。

また、病原菌のついた物品を共有することでうつることがあります。タオルや食器類は家族であっても共有しないようにすることが大切です。

さらに、マイコプラズマ肺炎の病原菌は、熱や界面活性剤に弱いという特徴があります。石鹸を使用した手洗いやうがいを心がけることにより予防ができるでしょう。

関連記事:「マイコプラズマ肺炎は人にうつるの?症状や治療法についても解説」

まとめ

マイコプラズマ肺炎を早く治す方法は、医師から処方された薬をしっかり服用して休養を取ることが一番の近道です。抗生物質での治療が一般的に行われます。

自力で治すことも可能ですが、基礎疾患をお持ちの方や高齢者は重症化することもあります。

市販で症状を和らげる薬を購入することはできても抗生剤は手に入らないため、完治には時間がかかると思ってよいでしょう。

そしてマイコプラズマ肺炎は仕事の出勤停止期間や学校の登校禁止期間は定められていません。症状が落ち着いたら出勤や登校するようにしてください。 

感染経路は飛沫感染もしくは接触感染で、発症前から病原菌を排出します。

発症1週間前から発症後6週間までは家族や周囲の人にうつさないようにマスクをするなどして感染予防を心がけましょう。

周囲にマイコプラズマ肺炎にかかった人がいる場合は、風邪やインフルエンザの時の予防方法と同様に手洗い・うがいを心がけましょう。

関連記事:「中国で大流行の「歩く肺炎」マイコプラズマ肺炎に要注意」

つらい咳だけでも抑えたい

咳や鼻水、発熱などの症状が続くと体力を消耗してしまいますよね。

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すぐに予約ができ、つらい咳だけでも抑えられるように早めに相談してあなたに合ったお薬を処方してもらいましょう。

参考文献

[1]マイコプラズマ肺炎とは

[2]マイコプラズマ肺炎に関するQ&A 平成23年12月作成、平成24年10月改訂|厚生労働省

[3]病気の話 マイコプラズマ肺炎の特徴と対応

 

記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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