やけど
監修医師:神田貴行 先生(小児科医)
やけど
ポイント
1
すぐに冷やすことが大切
やけどをしたら重症度に関わらず、すぐに冷やしましょう。
十分に冷やすことで、症状の進行や痛みを軽減することができます。
冷やすときの注意点
冷やすときには、以下に注意してください。
- 服は脱がさない
- 患部に直接水流を当てない
- 15分以上冷やす
ポイント
2
手のひらより広いやけど、皮膚が剥がれている場合は病院へ
人の手のひら1枚分の広さは、体全体の皮膚の面積(体表面積)の約1%に相当すると考えられています。広さが1%以上のやけどは軽症でも医療機関を受診したほうがよいとされています。
皮膚が剥がれている(水ぶくれができている)場合、範囲が狭くても、深いやけどである可能性があります。
そのため、手のひらより広いやけど、皮膚が剥がれている場合は医療機関を受診しましょう。
※やけどした本人の手のひらを基準にします。赤ちゃんがやけどした場合は、赤ちゃんの手のひらで範囲を判断しましょう。
ポイント
3
低温でも長時間接触することでやけどになります
45度以下の温度でも長時間接触すると、やけどが起こることがあります。
例えばカイロや湯たんぽが原因の低温やけどなどです。
熱さに気付かず、長時間熱に接触してしまうと、深い傷になりやすいです。
とくに熱さを感じにくくなっている高齢者や、言葉で熱さを伝えられない乳幼児は注意が必要です。肌にふれるものに注意しましょう。
ポイント
4
時間が経ってから悪化する場合もある
やけどは、時間が経ってから症状が悪化することもあります。やけど直後は軽いと思っても、数時間から半日経ってから水ぶくれができたり、痛みが強くなることがあります。もし、後から症状が変わったり、心配になった場合は、医療機関を受診しましょう。
やけどもっと詳しく
やけどとは、熱によって皮膚の機能が障害された状態のことを指します。
やけどが広範囲に及ぶと、体内のバランスが崩れたり、菌やウイルスから体を守れなくなってしまいます。
やけどの深さと症状
やけどの程度について、広さは体表面積の何%か、深さはⅠ〜Ⅲまでの3段階で、重症かどうかを判断します。
Ⅰ度 浅いやけど
- やけどしたところが赤くなる
- ヒリヒリする痛み、周囲の皮膚と比べて熱をもつ
- 傷が残ることはほとんどなく1〜2週間で治ることが多い
Ⅱ度 中くらいのやけど
- 水ぶくれができる
- 浅いものと深いものがある
- それぞれ水ぶくれの見た目や痛みの感じ方が少し異なる
Ⅲ度 深いやけど
- 皮膚の色が赤黒い・黒い・白い
- 皮膚(3層から成る)が全て破壊された状態
- 水ぶくれはできない
- 知覚も破壊されているため痛みを感じないことがある
やけどの対処と予防
やけどしたらすぐに冷やす。冷やし方に注意
やけどをしたら速やかに患部を冷やすことが大切です。以下の注意点を守り、流水で15分以上冷やしましょう。
細菌・ウイルス感染症
・やけどした部位に直接流水をかけない
シャワーや蛇口の流水を直接患部に当てないよう注意してください。
傷の少し上からかけ流すのがポイントです。
水圧でやけどした皮膚にさらに負担をかけないように、優しく冷やしましょう。
・服を着ているときは脱がさず、服の上から流水をかける
服を脱がすときの摩擦により、やけどでふやけた皮膚がはがれることがあります。
・流水で冷やせない場合は保冷剤も使用可能
ただし、水疱ができたり、皮膚がめくれている場合は避け、範囲が狭く赤くなっているだけの場合に限りましょう。
保冷剤は冷たさが強く、15分間継続して冷やすことが難しいうえ、硬いため患部に当てると痛みを生じる場合もあります。流水で冷やすほうがおすすめです。
日焼けもやけどの一種
日焼けはやけどの一種です。
やけどをすると、赤くなってヒリヒリしたり、水ぶくれができたりします。ひどい日焼けでも同じように、赤みや水ぶくれ、むくみが起こることもあります。
日焼けした場合も、やけどと同じようにしっかり冷やすことが大切です。
家庭内の予防
こどもの手の届く範囲を確認する
こどもの手の届く範囲にやけどの原因となるようなものを置かないでください。
直接手が届かなくても、テーブルクロスなど滑りやすいものの上には、やけどの原因となるものを置かないよう意識しましょう。こどもがテーブルクロスの端を引っ張ることで落ちてくる可能性があります。
やけどの原因になりやすいもの
- ポットのお湯
- コーヒー・味噌汁・カップ麺
- 炊飯器や加湿器の蒸気
- 料理中の油
- ヘアアイロン
- 暖房器具
- 湯たんぽ・カイロ・ホットカーペット
受診目安
119 救急車を要請
- やけどした皮膚の色が赤黒い・黒い・白い
- 顔・頭・陰部のいずれかをやけどした(範囲に関わらず)
救急車を検討・昼夜を問わず救急外来へ
- やけどした範囲が患者の手のひらより大きい
- 手のひら以下の大きさ範囲だが、水ぶくれ(水疱)がある
- 強い痛みがある
「対処法を調べる」監修医師

こうだたかゆき
神田貴行医師
日本小児科学会専門医/博士(医学)
島根大学医学部臨床教授
コンサータ登録医
鳥取大学医学部卒業後、小児科医として16年間病院勤務、11年間発達障害児対応クリニック院長を務めた。現在は小児科を中心にオンライン診療等を行うフリーランス医師としても活動中。
この記事は医師監修のもと、ファストドクター株式会社が制作しています。


