症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
夜間や休日でもすぐに医師に相談ができるように、ファストドクターのアプリをダウンロードしておきませんか?
水ぶくれの特徴や症状は?
水ぶくれは皮膚の病気のひとつで、皮膚の薄い膜の下に液体がたまって半球状に隆起した状態です。
水ぶくれの中の液体は、損傷した部分から滲み出てきた水分とタンパク質が混ざったもので、膿んで黄色く見えたり血液が混じって赤黒く見えたりします。
水ぶくれの原因によって、湿疹のような小さい水ぶくれができることもあれば、体の広範囲に及ぶこともあり、症状についてもかゆみや痛み、しびれなどさまざまです。
通常は速やかに治癒し痕は残りませんが、皮膚の深い部分から水ぶくれができている場合や広い部分にできている場合は、治りが遅くなったり瘢痕が残ったりすることもあります。
水ぶくれができる原因は?
水ぶくれができる原因として最も多いのは皮膚の損傷によるもので、身近なものだと靴擦れがそのひとつです。
普段より大きいサイズの靴を履くなど無理して足に合わない靴を履いたり、歩きすぎたりすることで皮膚と靴の間に摩擦が生じ、足首や足の裏、足の指の皮膚に損傷が起きて水ぶくれができます。
またやけどや虫刺され、水虫、なんらかの刺激によってアレルギー反応が起きる接触性皮膚炎、ヘルパンギーナや手足口病などのウイルス、薬の副作用などで水ぶくれが見られることもあります。
稀ですが、類天疱瘡や天疱瘡など自分の組織を傷害する抗体ができてしまう自己免疫性疾患により水くれができることもあり、一口に水ぶくれといってもさまざまな原因があるのです。
突然できる水ぶくれ・・・部位別に考えられる原因
靴擦れややけどのように原因が分かっている場合もあれば、原因がわからない水ぶくれが手や足、お腹などに突然できるケースもあるでしょう。
そこで水ぶくれができた部位別に、考えられる原因について紹介していきます。
水ぶくれが手や足、指先にできたときの原因は?
原因不明の水ぶくれが手足に突然できる原因として考えられる疾患は、
汗が角層に詰まって溜まることでできる汗疱や、膿がたまったような黄色い水ぶくれが手のひらや足の裏に繰り返しできる掌蹠嚢胞症などがあります。
掌蹠膿疱症だった場合は、手のひらや足の裏だけではなく膝やスネ・肘・頭などにも症状がみられるでしょう。
足の裏にできた水ぶくれが原因で歩けない状態になってしまった場合は、汗疱や掌蹠膿疱症・水虫などの可能性が高いので早期に受診するようにしてください。
足の甲にできた水ぶくれとして考えられるのは接触鵜性皮膚炎や虫刺され、水虫の可能性があります。
また、薬によってアレルギー反応が起きて、薬疹として湿疹や水ぶくれができることがあります。
薬疹の場合は、手足だけでなく腹部や陰部など全身にみられる場合があり、ひどくなると目が赤くなったり口の中がただれたりすることがあるようです。
子どもの手足に水ぶくれができた場合は、手足のほか口に水泡ができる手足口病や、全身に水泡ができ強いかゆみを伴う水ぼうそう(水痘)などが考えられます。
水ぼうそうは成人がかかってしまう場合もありますが、その場合重症化するリスクが高いといわれており、脳炎や髄膜炎などを引き起こす可能性もあるため注意が必要です。
水ぶくれがお腹にできたときの原因は?
原因不明の水ぶくれがお腹に突然できる原因として考えられる疾患は、水ぶくれのほかに痛みやしびれを伴うことがある帯状疱疹やアレルギー、蕁麻疹などがあります。
帯状疱疹の場合は、体の左右どちらかにかゆみやピリピリとした痛みなどの違和感を感じることが多いようです。
神経に沿って症状が出るのが特徴で、腹部や胸、背中のほか、顔に現れることもあります。
治療が遅れると、神経痛やしびれなどの症状が残ってしまうこともあり早めの受診が重要です。
また稀ですが、体幹部を中心に全身にできてしまう水ぶくれの場合は、類天疱瘡や天疱瘡などの自己免疫性水泡症という病気の可能性があります。
水ぶくれが顔や口にできたときの原因は?
原因不明の水ぶくれが顔や目に突然できる原因として考えられる疾患のひとつが単純ヘルペスです。
単純ヘルペスは、目や唇、性器などに水ぶくれがができ、ムズムズ感やかゆみ、違和感などの自覚症状がみられます。
その他の疾患としては、水ぼうそうと同じウイルスが免疫機能の低下により再び活性化して発症する帯状疱疹が考えられます。
個人差はありますが、帯状疱疹は皮膚の片側に痛みやかゆみを感じる方が多いようです。
また、子どもの顔に水ぶくれができた場合は、喉の奥に水ぶくれができて腫れたり高熱が出たりすることがあるヘルパンギーナ、口の中や手足に水泡ができる手足口病が疑われます。
手足口病もヘルパンギーナもほとんどの場合子どもがかかりますが、免疫力の下がった大人がかかることもあります。
水ぶくれで病院や皮膚科など医療機関を受診する基準
原因にもよりますが、靴擦れや歩きすぎ、虫刺されなど原因が分かっているもので症状が数日で落ち着くものについては、
浸潤保湿タイプの絆創膏やガーゼで保護したり、市販薬を使用したりして様子を見てもよいでしょう。
ただし、やけどをして水ぶくれができたとき、高熱や強い痛み、かゆみを伴うとき、広範囲に水ぶくれができたり症状が続いたりするときは皮膚科を受診するようにしましょう。
皮膚科などの医療機関での治し方は局所療法として患部を清潔にしたのち、水疱の内容液を排出する処置を行うことがあります。
水ぶくれができたときの対応・処置方法は?
水ぶくれができたときの対応・処置方法は症状によって異なりますので、症状別に説明します。
水ぶくれがやけどでできたときはどう対応する?
やけどはその深さによって、Ⅰ度からⅢ度までに分類されます。
水ぶくれができるやけどはⅡ度に分類され、正しい治療を受けないと痕が残ったり引きつれを起こしてしまったりします。
やけどによる水ぶくれは、損傷を受けた皮膚から細菌が入るのを防いで、早く修復するためにできるものなので、潰さずに医療機関を受診し、医師による適切な治療を受けましょう。
水ぶくれが靴擦れ、歩きすぎでできたときはどう対応する?
靴擦れや歩きすぎによる水ぶくれは、皮膚が靴に擦れることで皮膚の下に傷ができてしまい、傷を保護・修復しようとするためにできます。
水ぶくれができず、皮むけや出血がある場合は絆創膏を貼っても よいですが、水ぶくれができている場合は厚手の靴下をはいたり、ガーゼをあてて刺激しないようにしましょう。
また同じ箇所が擦れて水ぶくれが悪化するのを防ぐため、靴擦れを起こした靴は、水ぶくれが治るまでは履かないことをおすすめします。
履き替える靴がないなどどうしても難しい場合は、水ぶくれができた部位にガーゼをあてるなどして保護するようにしてください。
水ぶくれが破れてしまった場合は流水で洗浄し、キズパワーパッドなど浸潤療法タイプの絆創膏を貼るかガーゼで保護し、清潔に保つようにしましょう。
水ぶくれに効く市販薬は?
水ぶくれが細菌感染を防ぐ役割をもっているので、
水ぶくれができているときは刺激して破れないように、ワセリンなどの保湿剤を塗布し、ガーゼや浸潤療法タイプの絆創膏で保護して様子をみるようにしましょう。
ただし水ぶくれが破れたり、かゆみや炎症が起きている場合はステロイドの塗り薬を塗布すると症状が落ち着く場合があります。
また細菌感染の心配がある場合は、抗生剤の外用剤を塗るのもよいでしょう。
ただし、自己判断するのはなかなか難しいと思いますので、購入の際は薬剤師に相談することをおすすめします。
水ぶくれにキズパワーパッドや絆創膏を貼っていい?
基本的に水ぶくれができているときは、破れないように刺激しないことが重要ですが、
破れそうなときや破れてしまったときは、浸潤療法タイプの絆創膏やキズパワーパッドを貼るようにしましょう。
水ぶくれができたら潰すor潰さない?潰すとどうなる?
水ぶくれは細菌による感染を防いで、傷を保護するためにできるものなのでなるべく潰さないようにしましょう。
もしも水ぶくれが潰れてしまった場合は、流水で患部を清潔にして、浸潤療法タイプの絆創膏や清潔なガーゼで保護しましょう。
もし水ぶくれ部分が赤くなったり膿んだり、症状が悪化するようなら、医療機関を受診するようにしてください。
水ぶくれは、潰した方が治りが早い場合もありますが、自己判断では行わず、医師に処置してもらうようにしましょう。
水ぶくれがかゆいときはどうしたらいい?
水ぶくれがかゆくても破れてしまわないように掻かないようにしましょう。
水ぶくれのかゆみは、かゆみを引き起こす原因であるヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン薬や、炎症やかゆみなどを抑えるステロイドの外用剤を塗布することで緩和されることがあります。
ステロイドの外用剤は5段階の強さがあり、使用する部位や年齢に合わせて使い分ける必要があるため注意しましょう。
市販薬を使用する場合は、薬剤師に相談してから購入することをおすすめします。
水ぶくれは何日で治る?長引いたらどうする?
水ぶくれが何日で治るのかについては、原因や症状によって大きく変わります。
靴擦れや浅いやけどの場合は1、2週間程度で治ることが多いですが、自己免疫疾患の場合は治療が長期にわたる場合があります。
水ぶくれが長引いてしまう場合、思わぬ病気が隠れている場合もありますので、皮膚科など医療機関を受診するようにしてください。
大きい水ぶくれができたけど大丈夫なの?
大きい水ぶくれができた場合は、皮膚で損傷を受けた部位が大きいということですので、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
また初めは小さい水ぶくれが破れて、周囲に広がっていくこともあります。
これをとびひ(伝染性膿痂疹)といいますが、抗菌薬による治療が必要なのでこの場合も医師に相談するようにしてください。
Q&A
水ぶくれについてよくある質問についてお答えします。
水ぶくれができる原因は何ですか?
水ぶくれは、靴擦れや歩きすぎなどによる摩擦ややけど、虫刺されやアレルギー、感染症などが原因でできます。また、自己免疫疾患が原因となることもあります。
水ぶくれができたら水は抜いたほうがいいですか?
水ぶくれの中の水分は、細菌の感染を防いだり、傷の治癒を早めて保護する働きがあるため、無理に抜こうとしないようにしましょう。
水を抜いたほうが治りが早い場合もありますが、自己判断はせず医師に処置してもらうようにしてください。
水ぶくれを治すにはどうしたらいい?
水ぶくれができても無理に潰そうとはせずに、ガーゼや絆創膏で保護したり、ワセリンなどの保湿剤を塗布するようにしましょう。
もし水ぶくれの原因が分からない、症状が長引く、発熱や強い痛み、かゆみを伴う場合は、医療機関を受診し医師による適切な治療を受けた方が早く治すことができるでしょう。
まとめ
水ぶくれは、ほとんどの場合は適切に治療をすることで改善します。
水ぶくれの中の液体は、傷を修復して細菌を防ぐ働きがあり、治る過程で重要な状態といえますので、蓋となる皮膚は無理にはがさずに、しっかりと保護をするようにしてください。
市販薬で改善しない場合や、症状が長期間続く場合は、水ぶくれが大きな病気の兆候である可能性もあるため、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
夜間や休日でもすぐに医師に相談ができるように、ファストドクターのアプリをダウンロードしておきませんか?
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。