2024.10.1
ファストドクター株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:菊池 亮(医師)・水野 敬志)は、北海道十勝郡浦幌町(町長:井上亨)と連携し、医療機関へのアクセスが困難となる夜間・休日に特化した小児向けオンライン診療の住民専用窓口を2024年10月1日より開設いたします。
ファストドクターは、豊富な医療リソースを活用できるプラットフォームを通じて、地域医療体制を補完し、主に夜間や休日における地域の医療提供を強化しています。2024年より、オンライン診療を活用した小児向け医療窓口の実証実験を主に人口1万人以下の自治体において推進しており、今回の浦幌町との連携は全国で4例目となります。
浦幌町には小児科が無く、夜間や休日の急病や怪我の際には、隣接する帯広市の休日夜間急病センターなど町外の診療所へ出向く必要があります。特に小児は大人と比較して急な発熱などの急病が多く、さらに移動も困難な場合が多いことから、地域住民がより安心して子育てができる医療体制の構築が求められていました。
そこで、浦幌町はファストドクターと連携し、小児の夜間・休日における急な病気や怪我に対応するための住民専用のオンライン診療窓口を開設することを決定いたしました。
地域にとって負担の大きい夜間・休日の時間帯には、ファストドクタープラットフォームの医療リソースを活用し、必要に応じて地域の救急病院やかかりつけ医と連携することで、持続可能な地域医療の構築を目指します。
本取り組みは令和6年10月1日(日)から令和7年9月30日まで実証実験として実施されます。実証期間終了後、診療対象や期間の拡大などを行っていく予定です。
浦幌町では、「住みよいまちで産み・育む」を掲げ、子育て支援に力を注いでおります。その一環として、こども医療費助成事業などの取り組みを進めてまいりました。
現在町内には小児科がなく、夜間や休日にお子さまが急な発熱をした際に、公共交通機関が無いため移動が困難だとのご意見をいただいております。このような状況を踏まえ、浦幌町では、より安心して子育てができる環境を整えるため、オンライン診療連携の導入を決定いたしました。これにより、緊急時にも迅速に医療相談を受けられる体制を整え、ご家族の不安を少しでも軽減できるよう努めてまいります。
美しい自然と澄み切った空気に恵まれ、晴天の多いこの十勝の地で、子育て世帯の皆さまが安心して暮らせる町づくりをこれからも進めてまいります。
2024年4月から施行された医師の働き方改革に伴い、救急医療体制の維持は全国的な課題となっています。医師の時間外労働に上限規制が設けられたことにより、夜間・休日といった時間外の医師の確保が一層困難になる一方で、15歳未満の小児患者は、他の世代に比べて時間外診療の需要が高く、24時間体制で小児患者を受け入れる医療体制の確保が不可欠です。
厚生労働省の調査によると、小児救急搬送者の9割以上は入院を必要としない軽症患者であり、こうした軽症患者が地域の救急医療のリソースを圧迫しないよう、重症度判定や初期治療を行い適切な医療に繋ぐことが、持続可能な地域医療のために重要です。
ファストドクターはこれまでも、地域が独自で小児輪番を維持することが困難な場合に、オンライン診療の導入を支援するなど、地域の小児医療体制の補完を担ってまいりました。今後も、地域の医療機関との分業と連携を通じて、地域の救急医療の負担を軽減し、地域住民の皆さまに安心を提供してまいります。
サービスの詳細に関しましては、浦幌町のWEBサイトをご覧ください。
1 厚生労働省 医政局地域医療計画課「小児医療について」より
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001040960.pdf
2 厚生労働省医政局指導課「小児救急医療体制の現状」より
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000030p5p-att/2r98520000030pa6.pdf
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