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タミフルの効果があらわれるタイミングはいつ?
タミフルは、服用開始してから4〜5時間後にウイルスをおさえる効果を発揮しはじめます。ただし解熱して楽になったと感じるまでには1〜2日かかります。[1][2][3]
タミフルはインフルエンザウイルスの増殖をおさえる薬です。ウイルスを直接死滅させる薬ではないため、数分や数時間で症状は改善しません。
しかしウイルスが増える前に治療をはじめれば、重症化を防ぎ回復を早められます。
一部の研究では、タミフルを服用すると成人では平均16.7時間、子どもでは平均29時間、症状の緩和が早まると報告されています。[4]
タミフルの効果を十分に得るためには、発症後48時間以内に服用を開始することが重要です。[1]
突然の高熱や強い倦怠感、関節痛があらわれたら、インフルエンザを疑いすみやかに医療機関を受診しましょう。
発症から48時間以上経過してもタミフルは効く?
発症から48時間以上経つと、タミフルの効果は十分に発揮できません。
発症後できるだけ早く、ウイルスが増殖する前に服用を開始する必要があります。
インフルエンザウイルスは体内で急速に増殖し、発症後1〜3日でピークに達します。[5]ウイルスがすでに大量に増えている状態では、タミフルを服用しても十分な効果が期待できません。このため「48時間以内」の服用が推奨されているのです。
抗インフルエンザウイルス薬を使用しない場合、発熱は3〜4日続き、回復するまで1週間ほどかかります。[5]
一方タミフルを48時間以内に服用すると、発熱期間は1〜2日短くなり、回復も1〜2日早められます。[4][6]タミフルの効果を十分に得るポイントは、以下のとおりです。
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発症後できるだけ早く(48時間以内)に服用を開始する
-
指示どおり最後まで飲みきる
ただし高齢者や慢性疾患のある人には、48時間を過ぎても、医師がタミフルの服用をすすめる場合があります。
重症化を防ぐ目的で処方されるため、医師の指示に従い服用してください。[7]
タミフルの正しい飲み方
タミフルは医師の指示どおり最後まで飲みきることが重要です。
自己判断で服用を中断したり、服用期間や量を変更したりすると、十分な効果が得られず、ウイルスの増殖をおさえられません。
またタミフルは治療だけでなく、予防にも使用される薬です。
「治療」と「予防」では服用期間と量が異なるため、医師の指示を守り飲みましょう。
子どもは体重によって服用量が調整されます。かならず処方された量を服用してください。
治療で飲む場合
インフルエンザの「治療」としてタミフルを服用する場合、正しい飲み方は以下のとおりです。
飲み方・飲む量 |
特徴 | |
タミフルカプセル75[3] |
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タミフルドライシロップ3%[2] |
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※1 腎臓の病気の人は回数を減らす場合がある
※2 新生児・乳児(1歳未満):3mg/kg(ドライシロップ剤として100mg/kg)
幼小児(1歳以上):2mg/kg(ドライシロップ剤として66.7mg/kg)
タミフルをインフルエンザ治療のために服用する際は、次の2つをかならず守りましょう。
-
症状があらわれてから48時間以内に服用を開始する
-
処方された量と「1日2回、5日間」の服用期間を守る
タミフルはインフルエンザウイルスの増殖をおさえる働きをします。発症後48時間を過ぎるとウイルスが増殖しきってしまうため、タミフルの効果が十分に発揮できません。
服用を開始したら「1日2回、5日間」をかならず最後まで飲みきってください。服用を中断したり、日にちをずらしたりしてはいけません。
正しく服用しなければウイルスの増殖をおさえられず、症状がぶり返したり、周囲に感染を広げたりする可能性があります。かならず処方された薬を飲みきりましょう。
タミフルドライシロップは苦みがあるため、子どもは服用を嫌がるかもしれません。
以下に一緒にまぜると飲みやすくなる食品と、味が変わり飲みにくくなる食品をまとめました。[10]
一緒にまぜると飲みやすくなる食品 |
味が変わり飲みにくくなる食品 |
|
※4 沢井製薬のジェネリック医薬品(オセルタミビルDSを3%「サワイ」)では、これらでも飲みやすくなる[11] |
タミフルドライシロップを食品にまぜたら、すみやかに服用しましょう。
タミフルは水に溶けやすく、時間をあけると苦みが出るため、作り置きは避けてください。飲み残しを防ぐために、小さじ1杯(約5mL)程度の食品や飲み物に、タミフルを1/2〜1/4量をまぜ、少しずつ与えてください。2〜4口で飲みきれる量が目安です。子どもには、体重に合わせた適切な量が処方されます。
「子どもが嫌がるから、全て飲ませなくていいかな⋯」と、つい減らしたくなるかもしれませんが、自己判断での減量はおすすめできません。チョコアイスや服薬ゼリーなどを取り入れて、かならず処方された量を飲みきってください。
予防で飲む場合
インフルエンザの「予防」としてタミフルを服用する場合、正しい飲み方は以下のとおりです。
量・飲み方 | |
タミフルカプセル75 |
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タミフルドライシロップ3% |
(予防投与は1歳以上が対象[8]) |
※3 幼小児(1歳以上):2mg/kg(ドライシロップ剤として66.7mg/kg)
タミフルの添付文書(薬の説明書)には、予防投与によってインフルエンザ発症のリスクを約90%減少したとの研究結果が示されています。[3]
海外の文献でも、タミフルを予防的に服用すると、インフルエンザの発症リスクを約70〜90%低下できると報告されています。[12]したがって予防効果は十分期待できると考えられます。
タミフルの予防投与は、インフルエンザ患者と同居する人のうち、以下にあてはまる人が対象です。[3]
-
呼吸器や心臓の病気がある人
-
糖尿病などの代謝性疾患のある人
-
腎臓の病気がある人
-
65歳以上の高齢者
これらの人はインフルエンザに感染すると重症化しやすいため、医師が予防投与をすすめる場合があります。感染者と接触してから48時間以内の服用開始が必要です。
タミフルの予防効果は服用している期間のみ持続します。かならず必要な期間に処方された量を服用しましょう。
また重症化リスクが低い人でも、医師の判断で予防投与が認められる場合があります。
たとえば家族に感染者がいる場合、以下のケースで予防投与が検討されます。
-
受験を控えている
-
大事な仕事がある
ただし厚生労働省の「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となる可能性があります。副作用が生じた場合は補償の対象外となるため、必要性については医師と相談しましょう。
タミフルの予防効果は完全ではありません。予防投与してもインフルエンザを発症する可能性があり、あくまで補助的な手段です。感染しないためには、ワクチン接種や手洗い、マスク着用など基本的な対策を徹底しましょう。
関連記事:インフルエンザじゃないのにタミフルを飲んでも大丈夫?なぜ処方されるのかを解説
タミフルを飲み間違えた・飲み忘れたときの対応
タミフルを飲み間違えたり飲み忘れたりしたときは、以下のように対応してください。[13]
《多く服用した場合》
対応方法 | |
すでに体調変化がある |
|
体調変化がない |
|
※5 多く飲んだ場合にみられる体調変化の例
-
嘔吐(おうと)
-
眠気でぼんやりする
-
ふわふわする、めまいがする
-
普段と異なる行動や体調変化がある
あやまって多く服用した場合、自己判断による対応は避け、医師や薬剤師に相談してください。
すでに体調変化があれば、すみやかに医師に連絡しましょう。服用した量と時間、具体的な体調変化を正確に伝えてください。
異常がみられなくても、あとから体調が変化する可能性があります。医師または薬剤師に連絡し、今後の飲み方についても指示を受けてください。
《飲み忘れた場合》
対応方法 |
例 | |
次に飲む時間まで、最低でも3~4時間以上ある場合 |
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次に飲む時間が近い場合 |
|
|
飲み忘れた場合は、気がついた時点でただちに服用してください。
ただし次に飲む時間が近い場合は、1回分飛ばす必要があります。たとえば朝の飲み忘れに夜気づいた場合や、夜の飲み忘れに翌朝気づいた場合は、1回分飛ばしましょう。
決して2回分を一度に飲んではいけません。
飲み方に迷ったり不安を感じたりする場合も、医師や薬剤師に相談してください。
タミフルを途中でやめてもいい?
タミフルの服用を途中でやめてはいけません。処方された量と服用期間をかならず守り、全て服用してください。
タミフルを途中でやめてはいけない理由は、以下の3つです。
-
症状がぶり返す可能性がある
-
周りの人に感染を広げる
-
「タミフル耐性ウイルス」があらわれる原因になる
服用を中断したり回数を減らしたりすると、ウイルスの増殖をおさえられず、症状がぶり返す可能性があります。
症状が緩和したあともウイルスは体内に残っています。周りの人に感染を広げないためにも、5日間全て飲みきりましょう。
決められた量と期間を守らないと「タミフル耐性ウイルス」が発生する原因にもなります。タミフルが効かないインフルエンザウイルスを生み出さないためにも、かならず処方された薬を全て飲んでください。
関連記事:タミフルの服用を途中でやめるとどうなるの?リスクと対策を解説
タミフルと異常行動の関係性は?
タミフルと異常行動の因果関係は、明確に認められていません。異常行動はタミフルの服用に関係なく、インフルエンザ感染そのものが原因で発生すると考えられています。
高熱や「インフルエンザ脳症(ウイルスが脳に影響を及ぼす病気)」によって、混乱や興奮状態になり、突発的な行動をとる可能性があります。
日本では2007年に、10代の若者がタミフル服用後に危険な行動をとった事例が報道されました。[14]そのため一時期、10歳以上の子どもにはタミフルの使用が制限されていました。
しかし日本や海外での研究により、タミフルを服用した場合と服用しない場合で、異常行動の発生率に差はないことがわかっています。[15]
厚生労働省も2018年に「タミフルと異常行動の因果関係は明確でない」と発表し、10代へのタミフルの使用制限を解除しました。[14][16]厚生労働省の「2018/2019年のインフルエンザ流行時の異常行動に関する報告」による調査結果は以下のとおりです。[17]
使用した薬 |
薬の種類 |
異常報告件数 |
左記のうち、突然走り出す・飛び降りの件数 |
抗インフルエンザウイルス薬を使用 |
タミフル |
14件 |
8件 |
リレンザ |
7件 |
4件 | |
イナビル |
12件 |
11件 | |
ゾフルーザ |
25件 |
18件 | |
解熱鎮痛剤 |
アセトアミノフェン |
38件 |
26件 |
薬を未使用 |
10件 |
7件 |
調査結果から、異常行動はタミフルを服用しない場合にも発生していることがわかります。このため、タミフルが直接異常行動を引き起こすとはいいきれません。
異常行動の例として、以下のような報告があります。
-
突然立ち上がり、部屋から出ようとする
-
興奮してベランダから飛び降りようとする
-
「人におそわれる」と錯覚し、外に走り出す
-
突然笑いだし、階段をかけ上がろうとする
解熱鎮痛剤やタミフル以外の抗インフルエンザウイルス薬を使用した場合や、薬を使わないケースでも同様の異常行動が報告されています。飛び降りなど深刻な事故につながる行動が報告されているため、インフルエンザにかかったら、薬の服用に関係なく十分な警戒が必要です。
異常行動は小学生や10代の若者に多く、発熱から2日以内に発生することが多いとされています。発熱から少なくとも2日間は、子どもから目を離さずそばで見守ってください。
事故を防ぐために、以下の対策を徹底しましょう。[18]
-
窓や玄関を確実に施錠する(チェーンロックや内鍵も活用)
-
ベランダに面していない部屋での休息
-
窓に格子のある部屋で寝かせる
-
一戸建ての家庭では、1階で療養させる
インフルエンザにかかった際は、タミフルの服用にかかわらず異常行動に注意してください。決して子どもをひとりにせず、安全対策を実践しましょう。
タミフルの副作用
以下にタミフルで報告されている副作用と頻度をまとめました。[2][3]
《おもな副作用》
報告されている頻度 |
対処法 | |
下痢 |
0.9% |
|
腹痛 |
0.6% | |
吐き気 |
0.5% | |
嘔吐、めまい、頭痛 不眠、低体温 |
0.1%以上 |
下痢や腹痛、吐き気は一時的に起こり、自然におさまるケースが多いため、まずは様子をみましょう。
症状が続く場合や悪化する場合は、医師や薬剤師に相談してください。不安があっても、自己判断で服用をやめずに相談することが大切です。
《重い副作用(頻度不明)》※ただちに受診する[13]
病気 |
症状 | |
アレルギー反応 |
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肺の病気 |
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肝臓の病気 |
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皮膚の病気 |
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腎臓の病気 |
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精神・神経の病気 |
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ごくまれではあるものの、重い副作用を生じる可能性もあります。皮膚のただれや、息苦しさなど急激な異常があらわれたら、ただちに受診してください。
感染者が子どもの場合、親は目を離さず、常に見守りましょう。普段と異なる動きや言動がある場合は、すぐに医師に連絡してください。
インフルエンザを最速で治す方法
インフルエンザを早く治すために、以下の5つを実践しましょう。
-
抗インフルエンザウイルス薬(タミフルなど)を服用する
-
休息と睡眠をとる
-
消化のよい物を食べる
-
こまめに水分補給する
-
部屋の湿度を50~60%に保つ
ポイント |
具体的に実践すること |
抗インフルエンザウイルス薬(タミフルなど)を服用する |
|
休息と睡眠をとる |
|
消化のよい物を食べる |
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こまめに水分補給する |
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部屋の湿度を50~60%に保つ |
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高熱や関節痛が生じ、インフルエンザが疑われる場合は、すみやかに医療機関を受診しましょう。発症後48時間以内に治療を開始すれば、回復が1〜2日早まります。
インフルエンザと診断されたあとは、自宅で安静に過ごしてください。十分な休息と睡眠によって免疫機能が高まり、回復が促されます。[19]
療養中は脱水を防ぐため、こまめに水分補給してください。
カフェインを含む飲み物は避け、経口補水液や麦茶を選びましょう。野菜入りのスープやおかゆは、消化がよく水分もとれるためおすすめです。
部屋の湿度は50〜60%に保つことが大事です。湿度が低いとインフルエンザウイルスの生存率が高くなり、空気中に長くとどまります。[20]加湿器がない場合、洗濯物やぬれたバスタオルを干せば加湿できます。家族への感染を防ぐため、できるだけ別の部屋で過ごしてください。
関連記事:インフルエンザを最速で治すには?5つのポイントについて解説
よくある質問
インフルエンザのつらい症状を一刻も早く治したいですよね。
タミフルを飲んでもすぐ楽にならないと「一体いつになったら効くの?」と心配な方もいるでしょう。
ここではインフルエンザやタミフルについて、よくある質問にお答えします。
タミフルはどのくらいで効いてくる?
タミフルは服用開始後4〜5時間で効果を発揮しはじめます。ただし解熱するまでには1〜2日かかります。
タミフルはインフルエンザウイルスの増殖をおさえる薬であり、ウイルスを死滅させる効果はありません。ウイルス量が減少し、症状が緩和されるまでには1〜2日ほどかかります。
タミフルの効果を得るには、処方どおりに5日間服用することが大切です。
中断したり飛ばしたりすると、悪化する可能性があります。解熱し、体が楽になったとしても最後まで飲みきりましょう。
タミフルを飲むと感染力はどのくらいまで下がりますか?
タミフルは症状の持続期間を短縮しますが、感染力を大きく下げるわけではありません。
タミフルがインフルエンザウイルスの増殖をおさえることで、体から排出されるウイルスの量は減ります。ただしウイルスの排出を完全に止める効果はありません。
ある研究では、タミフルの服用開始後3〜5日経っても、体内に約68%のウイルスが残っていると報告されています。解熱した時点で66〜73%、回復後も約66%ものウイルスが残存するとのデータもあり、感染力の低下には限界があると考えられます。[21]
学校保健安全法で出席停止期間が定められているのも、発症してから5日間は感染力が強いためです。
ただし発症後24時間以内に治療を開始し、感染対策も徹底した場合は、家庭内感染でのリスクが約46%低下するとの研究データもあります。[22]
周囲への感染を防ぐためには、十分な対策が欠かせません。症状が楽になったあともウイルスは排出されるため、以下の対策を徹底しましょう。
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マスクを着用する
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咳やくしゃみをするときはティッシュで口と鼻をおおう
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手洗いや消毒をこまめにおこなう
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感染した人と部屋をわけて過ごす
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部屋の湿度を50~60%に保つ
インフルエンザじゃないのに予防でタミフルを飲んでも大丈夫?
インフルエンザ患者と同居する家族のうち、重症化リスクの高い人は、医師が感染予防のためにタミフルの服用をすすめる場合があります。
対象となるのは、次のような人です。
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呼吸器や心臓の病気がある人
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糖尿病などの代謝性疾患のある人
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腎臓の病気がある人
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65歳以上の高齢者
タミフルを予防目的で服用する場合、大人は7〜10日間、子どもは10日間服用します。
インフルエンザが重症化すると、肺炎や気管支炎などを引き起こすおそれがあります。医師が必要と判断した場合は、指示に従って予防服用してください。
インフルエンザを最速で治す方法は?
インフルエンザを早く治すには、以下の5つを実践しましょう。
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抗インフルエンザウイルス薬(タミフルなど)を服用する
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休息と睡眠をとる
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消化のよい物を食べる
-
こまめに水分補給する
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部屋の湿度を50~60%に保つ
早い回復のためには、抗インフルエンザウイルス薬の服用が有効です。発症後48時間以内に服用開始すれば、回復が1〜2日早まります。インフルエンザが疑われる場合、すみやかに医療機関を受診してください。
自宅では安静にして過ごしましょう。十分な休息と睡眠によって免疫力が高まり、回復が促されます。
療養中は脱水を防ぐため、こまめな水分補給が大切です。カフェインが含まれる飲み物は避け、経口補水液や麦茶を選んでください。スープやおかゆは、消化がよく水分もおぎなえます。
乾燥するとインフルエンザウイルスが増殖しやすいため、部屋の湿度は50〜60%に保ちましょう。加湿器がない場合、濡れたバスタオルや洗濯物を部屋に干すのが手軽でおすすめです。
まとめ:タミフルは正しく服用すると効果が得られやすくなります
タミフルはインフルエンザウイルスの増殖をおさえる薬です。タミフルの効果を発揮させるには、以下のポイントが大切です。
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発症後できるだけ早く(48時間以内)に服用を開始する
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処方された量と服用期間を守る
途中で服用をやめると、症状がぶり返したり、周囲に感染を広げたりする可能性があります。耐性ウイルスを生み出すリスクもあるため、かならず処方された量と服用期間を守ってください。
タミフルは治療だけでなく、予防にも使われる薬です。
高齢者など重症化しやすい人は、予防服用が推奨されるケースがあります。効果は服用期間中にかぎられるため、指示どおりに服用してください。手洗いやマスクの着用など、基本的な感染対策も続けましょう。
タミフルには吐き気や下痢など副作用が報告されていますが、多くは一時的なものです。続く場合や悪化する場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
重い副作用はまれですが、皮膚がただれる、息苦しさがあるなど異常を感じたら、早急に診察を受けてください。
タミフルと異常行動の因果関係は、明確ではありません。異常行動はインフルエンザ感染により生じた、高熱や脳症が引き金となる可能性が考えられています。
タミフルの服用にかかわらず、子どもがインフルエンザに感染した場合は、発熱から少なくとも2日間は目を離さず付き添ってください。
タミフルの服用に疑問や不安がある方は、自己判断せず、本記事を参考にして安全に服用を続けましょう。
参考文献
[5]Chapter 12: Influenza | Pink Book | CDC
[7]The Pathology of Influenza Virus Infections - PMC
[8]Tamiflu (oseltamivir phosphate) Information | FDA
[12]Neuraminidase Inhibitors for Influenza | New England Journal of Medicine
[15]オセルタミビルで治療したインフルエンザ患者における神経精神医学的有害事象の評価
[16]平成30年度第1回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(2018年5月16日)
[17]インフルエンザ罹患に伴う 異常行動研究 2018/2019シーズン報告
[18]患者さん・ご家族・周囲の方々へ - インフルエンザにかかった時は、飛び降りなどの異常行動をおこすおそれがあります。
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。