インフルエンザを最速で治すには?5つのポイントについて解説

公開日: 2024/02/26 更新日: 2024/09/29
「来週大事な予定があるのにインフルエンザになってしまった」「やることがたくさんあるからインフルエンザで寝込んでいる場合じゃないのに・・・」 突然の高熱や倦怠感に襲われるインフルエンザ。学校の行事や重要な仕事を控えていて「とにかく早く治さなくては」と焦っている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、一刻も早く治したいインフルエンザの症状を改善するために、すぐに実践できることや症状に対する正しい対処法、治療薬について解説しています。 「インフルエンザの症状をとにかく早く治したい!」と思っている方は記事を参考に、できる限りの対処法を試してみましょう。
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目次

インフルエンザを最速で治すために:5つのポイント

インフルエンザを最速で治すために重要な「5つのポイント」は以下のとおりです。

  1. 安静にして休養をとる

  2. 栄養・水分を補給する

  3. 医療機関を受診する

  4. 室内を適切な温度・湿度にする

  5. 高熱への対処をする

この5つのポイントについて、もう少し詳しく解説します。

①安静にして休養をとる

十分な休養は、インフルエンザの治療で最も重要です。体力を回復させるためにも十分な睡眠をとり、なるべく動かず横になって過ごしましょう。

入浴は可能ですが、体調が悪い場合は無理をしないようにしましょう。長風呂は体力を消耗してしまうため、短時間に済ませるようにしてください。

予防接種を受けた方や症状のピークを過ぎた後などは、症状が比較的軽いこともあるでしょう。発熱が落ち着き体調が改善したように見えても、体内ではウイルスに対抗するために体力を消耗しています。熱が再度上がってしまうこともあるため、あまり無理をせず、可能な限り体を休めたほうが早い回復につながります。

②栄養・水分を補給する

発熱時には、体内から多くの水分が失われます。脱水を防ぐためにもこまめに水分を補給しましょう。

緑茶やコーヒーなどのカフェインを含む飲み物は、水分を体外に排出してしまう働きがあるため、水や麦茶、経口補水液などがおすすめです。

発熱しており食欲がない場合は無理に食事をとるのではなく、水分をこまめに摂るようにしましょう。症状が落ち着いてきたらおかゆやうどん、りんごやバナナ、ゼリーなどの消化がよいものを食べるようにしてください。[1]

インフルエンザのときの食事について、もう少し詳しく知りたいという方は関連記事を参考にしてください。

関連記事:インフルエンザを早く治すために食べた方が良いものは?

③医療機関を受診する

インフルエンザは必ずしも医療機関を受診しなければならない病気ではありません。しかし、抗インフルエンザウイルス薬を発症から48時間以内に服用すると、発熱期間が通常1〜2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少するということが分かっています。[2]

インフルエンザをできるだけ早く治したいのであれば、発症から48時間以内に受診することが望ましいでしょう。

また、下記に当てはまる人は重症化しやすく医師による適切な治療を受けた方が良いため、早めに医療機関を受診しましょう。

  • 気管支喘息、心疾患、糖尿病、重症筋無力症などの基礎疾患がある人

  • 5歳未満の小児、高齢者、妊婦

  • 嘔吐や下痢が続いている、悪化している、呼吸困難や息苦しさがあるなどの症状がある人

④室内を適切な湿度にする

空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下してしまいます。加湿器などをうまく活用し、室内の湿度は50~60%に保つようにしましょう。

⑤高熱への対処

体温が38℃以上になるとインフルエンザウイルスに対する抵抗力が上がることが分かっています。そのため、無理に熱を下げる必要はありません。

しかし、高熱によりつらい、食事や水分が十分に摂れないというときは解熱剤を服用するとよいでしょう。インフルエンザのときに使用できる解熱剤で、もっとも一般的な薬は「アセトアミノフェン(カロナール)」です。インフルエンザの解熱に使用できる薬は限られています。詳しく知りたい方は下記の関連記事を参考にしてください。

関連記事:インフルエンザは解熱剤を飲まない方がいいの?正しい使い方を解説【医師監修】

インフルエンザを最速で治すために:治療薬について

インフルエンザを早く治すために、医療機関を受診し薬を処方してもらうのはとても有効な手段です。必ずしも受診しなければいけないというわけではありませんが、抗インフルエンザ薬を服用することで、発熱期間が短縮されることが分かっています。[2]

また現在は、オンライン診療または往診での受診や薬の処方をしてもらうことが可能です。「体調が悪くて医療機関に行くのはしんどい」「子どもを連れて医療機関に行くのは大変」と受診を迷っている方は、オンライン診療や往診を検討してみましょう。

インフルエンザの症状について医師に相談しませんか?

インフルエンザで受診して薬を処方してもらったけれど 「受診したあとに症状がでてきた」 「本当は鼻水の薬も欲しかったけど言い忘れた」 そんなこともあるでしょう。

ファストドクターでは、24時間365日医師による診察を受けることができます。 医師が必要と判断すれば、治療薬を処方してもらうことも可能です。

オンライン診療の場合、お近くの薬局または配達でお薬を受け取ることができます。

ではインフルエンザに効果的な薬やその特徴、正しい使い方について解説します。

抗インフルエンザ薬について

インフルエンザウイルスに効果的な薬は、2024年現在、下記の6種類あります。

  • タミフル(オセルタミビルリン酸塩)

  • リレンザ(ザナミビル)

  • ラピアクタ(ペラミビル水和物)

  • イナビル(ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)

  • シンメトレル(アマンタジン塩酸塩)

  • ゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)

抗インフルエンザウイルス薬を発症から48時間以内に服用すると、発熱期間が通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少するということが分かっています。しかし、48時間経過してから服用を開始した場合、十分な効果は期待できません。[2]

インフルエンザの病状、患者の体質や年齢などを考慮して、医師が薬を処方するか、どの薬を処方するか判断します。

抗インフルエンザ薬の特徴

前述の通り抗インフルエンザ薬は6種類あります。しかし実際のところ、シンメトレル(アマンタジン)は、ほとんどのインフルエンザウイルスが耐性を獲得しているためほとんど使用されていません。そこで、ここでは現在よく処方されている5種類の薬について詳しく解説します。

【抗インフルエンザ薬の剤形や特徴】

薬品名

タミフル

ゾフルーザ

イナビル

リレンザ

ラピアクタ

剤形

内服

吸入点滴

使用方法

1日2回

5日間服用

1回きり

1日2回

5日間吸入

1回きり

特徴

  • 最も臨床実績がある

  • 粉薬があり小児も服用可能

  • 予防投与に用いられることがある

  • 1回きりの服用でいいので飲み忘れる心配がない
  • 他薬と比べてウイルスを素早く大幅に減少させる
  • 気管や肺に留まって長く作用するので1回きりの吸入で済む

  • 全身への影響が少ない

  • ウイルスが増殖する気道に直接かつ素早く作用する

  • 肺炎や気管支喘息の患者は原則使用しない

  • 吸入や内服が難しい方に使用される

[3][4]

インフルエンザの基本を理解しよう

インフルエンザの症状や風邪との違いを知らなければ、適切な対応や治療の開始が遅れてしまいます。ここでは、インフルエンザの症状や特徴などの基礎知識を解説します。知識を再確認してみましょう。

インフルエンザの症状は?

インフルエンザの一般的な症状は、突然の発熱、咳、悪寒や発汗、筋肉痛、倦怠感などです。[5]

小児の場合、まれに急性脳症を、高齢者や免疫力が低下している人では肺炎を併発するなど重症化してしまうこともあります。[6]

関連記事:インフルエンザの症状は?感染期間中の症状の経過もチェック

インフルエンザと風邪の違いは?

今の自分の症状が、インフルエンザなのか、ただの風邪なのかどうか気になりますよね。医師であっても検査なしで断定することはできませんが、見分けるポイントをいくつか紹介します。

普通の風邪は一般的に、のどの痛み、鼻水、くしゃみや咳などの症状が現れますが、全身症状はあまりみられません。また、重症化することも少ないでしょう。

一方でインフルエンザは、普通の風邪の症状に加えて38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身に症状があらわれます。発熱した場合、風邪よりもインフルエンザの方が高熱になることが多いです。

また、小児ではまれに急性脳症を、高齢者や免疫力の低下している人では肺炎を併発するなど重症化することがあります。[7]

インフルエンザQ&A

インフルエンザについて、多くの方が感じる疑問についてお答えします。

Q1インフルエンザは何日で治りますか?

インフルエンザは発熱や関節痛、全身倦怠感、筋肉痛などの症状は3日程度で治まり、そのほかの鼻水や咳などの上気道の症状が約1週間で軽快するのが一般的な経過です。[8]

Q2インフルエンザは何日目がピークですか?

個人差はありますが、インフルエンザは発症後3日程度が症状のピークだといえるでしょう。

インフルエンザは、1〜3日目に急激に症状があらわれるのが特徴です。症状としては、まず高熱や関節痛などの症状が現れます。

そのあとで鼻水や咳などの上気道の症状がみられることがありますが、多くの人が最もつらいと感じるのは発症後1~3日目の高熱がでている期間です。

ただし、タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬を服用すると、この発熱期間が1〜2日ほど短くなることがあります。[2]

Q3インフルエンザは自然治癒しますか?

インフルエンザは、医療機関に行かなくても自然治癒する場合があります。しかし、喘息や免疫不全状態、慢性心疾患、糖尿病、重症筋無力症などの基礎疾患のある方や妊婦、5歳未満の小児、高齢者は重症化するリスクがあるため、医療機関を受診することをおすすめします。[9]

Q4インフルエンザを最短で治す方法は?

インフルエンザを最短で治すためには、十分な休息をとることが重要です。

また、48時間以内に抗インフルエンザ薬を服用すると、発熱期間が通常1〜2日間短縮され、自然治癒よりも早く回復するでしょう。[2]

ほかにも、こまめに水分をとる、栄養をとる、湿度を適切に保つなどすることで、回復力アップを見込めます。

インフルエンザの備えはできていますか?

インフルエンザなどの急な体調不良のとき、医療機関を探したり受診したりするのは大変ですよね。 ファストドクターのアプリをダウンロードしておけば

  • 体調不良の時すぐに依頼できる
  • 電話よりも優先的にコールセンターに繋がる

などのメリットがあり、急な病気の時にも落ち着いて対応できます。

家族のおまもりアプリとして、ダウンロードしておくのがおすすめです。

まとめ:インフルエンザを最短で治すポイント

インフルエンザを最短で治すためには、安静にして休息をとることが最も重要です。また、できるだけ早く医療機関を受診し、抗インフルエンザ薬などによる適切な治療を受けることも有効です。ウイルスが体内で増殖するのを早い段階で抑えることができれば、早い回復につながります。

少し休むと症状が軽くなったり、回復してきたかなと感じることもあるでしょう。しかし、その段階で無理に動くと、再び発熱したり、返って治りが遅くなったりしてしまうことがあるため、しっかり休むことがポイントです。

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参考文献

[1]消化の良いもの・悪いもの

[2]令和4年度インフルエンザQ&A|厚生労働省

[3]日本感染症学会提言「~抗インフルエンザ薬の使用について~」

[4]インフルエンザ治療薬 up to date

[5]Influenza: Diagnosis and Treatment

[6]厚生労働省:健康:結核・感染症に関する情報

[7]インフルエンザの症状は?感染期間中の症状の経過もチェック

[8]インフルエンザとは

[9]新型インフルエンザに関するQ&A|厚生労働省

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本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

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