「インフルエンザのときは解熱剤を飲まない方がいい」といわれる理由2つ
「インフルエンザのときは解熱剤を飲まない方がいい」と聞くと、いくら解熱剤を服用して楽になりたいと考えていても不安になってしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、インフルエンザのときに解熱剤を飲まない方がいいといわれる理由について解説します。
理由①解熱剤がインフルエンザ脳症を悪化させる可能性
使用する解熱剤の種類によって、インフルエンザ脳症を悪化させる可能性があります。「インフルエンザ脳炎・脳症」などの急性脳症は、インフルエンザの合併症の一つです。命に関わるような危険な状態に陥る可能性があり、とくに子どもの場合は十分な注意が必要です。高熱を下げたいときは、解熱剤の種類をきちんと選ぶようにしましょう。
ただし、インフルエンザ脳症は、解熱剤を使用しなくても発症する可能性があります。インフルエンザにかかったときは、解熱剤を使用したかどうかに関わらず急性脳症のリスクを理解しておきましょう。
理由②解熱剤の使用で治療が長引く可能性
発熱は、インフルエンザウイルスに対する免疫反応の一部です。そのため、必ずしも解熱させなければならないわけではありません。
体温が38℃以上になるとウイルスに対する抵抗力が上がり、ウイルスの増殖や症状の悪化を防ぐことがわかっています。[1]もちろん症状がつらく、ぐったりしてしまうときに解熱剤を使用することは問題ありません。
しかし38〜38.5度以上の発熱があっても、元気があるようなら解熱剤を使わない方が早く回復する可能性があります。[2]
とくに子どもは高熱でも元気なケースが多いため、無理に解熱剤を使う必要はないでしょう。ただし体温が40度を超える場合は、インフルエンザ脳症が発症してしまった際に重症化するリスクが増えるため、解熱剤を使用する必要があります。
インフルエンザ脳症について
インフルエンザでもっとも重い合併症は、インフルエンザ脳症です。国内での年間発症は100〜300例で、そのうち死亡率は7〜8%、約15%の人に後遺症が残るといわれています。[3]
インフルエンザ脳症はインフルエンザウイルスの感染によって起こりますが、解熱剤が症状を重症化させる原因になることがあります。
ここでは、インフルエンザ脳症について詳しく解説します。
インフルエンザ脳症とは
インフルエンザ脳症とは、インフルエンザの感染後に引き起こされる重篤な脳の病気です。主に5歳以下の幼児に発症する場合が多く、発症してから急速に意識障害などが進行します。
インフルエンザ脳症は軽症で済むケースもありますが、後遺症が残ることや死に至ることがあるため注意が必要です。
インフルエンザ脳症の症状
インフルエンザ脳症の初期症状を以下に示します。[4]
-
意識障害(意識がはっきりしない、痛みや刺激に反応しないなど)
-
けいれん
-
異常行動(幻覚や危険な行動など)
軽度の症状だと判断が難しい場合もありますが、インフルエンザ脳症が疑われる場合は直ちに医療機関を受診しましょう。適切な対処をおこなわず重症化すると、最悪の場合死に至ることもあるため、十分な注意が必要です。
インフルエンザ脳症の対処法
インフルエンザ脳症に対する根本的な治療方法は、まだ確立されていません。[5]
まずは全身状態を安定させるために、症状に応じて以下のような治療をおこないます。
-
けいれんを抑える薬を投与
-
人工呼吸管理
-
脳のむくみを和らげる薬を投与
-
血圧をコントロールする薬を投与
同時に、インフルエンザ脳症によって生じる炎症や過剰な免疫反応を抑える治療をおこないます。インフルエンザ脳症は急速に進行するため、早めの対処が大切です。
子どもがインフルエンザにかかったときは、状態をよくみて十分に注意しておきましょう。
インフルエンザに使用できない解熱剤
インフルエンザの発熱に対して使用できない解熱剤について知っておきましょう。解熱剤が原因でインフルエンザ脳症を発症するかどうかについては、現段階では不明です。
しかし、悪化させる可能性のあるものは使わないのが無難でしょう。
インフルエンザに使用できないタイプの解熱剤を飲んでしまったときの考え方についても解説するので、参考にしてください。
インフルエンザに使用できない解熱剤とは
厚生労働省の発表によると、インフルエンザ脳炎・脳症を発症した患者において
-
ジクロフェナクナトリウム
-
メフェナム酸
を使用したグループは、解熱剤を使わなかったグループと比較して死亡率が高かったという報告があります。[6]
ジクロフェナクナトリウムとメフェナム酸は、どちらもNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)とよばれる薬の一種です。
NSAIDsは炎症を抑える、解熱する、痛みを和らげる効果がある薬です。NSAIDsに分類される他の薬には、ロキソプロフェンやイブプロフェン、アスピリン(アセチルサリチル酸)などがあります。
これらの薬もインフルエンザのときに使用する場合は、慎重におこなわなければなりません。とくにアスピリンは、急性脳症であるライ症候群との関連性が指摘されており、インフルエンザの小児に使用できないとされています。[7]
市販の総合感冒薬にも解熱剤の成分が含まれていることが多いため、服用するときは成分を確認しましょう。
インフルエンザに使用できない解熱剤を飲んでしまったら
「インフルエンザでロキソニンや、バファリンを飲んでしまったらどうすればよい?」という声を聞くことがあります。
またインフルエンザと診断される前に、イブプロフェンを含む大人用の総合感冒薬を飲んでしまった、と心配になる方もいるかもしれません。
しかし、NSAIDsに分類される解熱剤を飲んでしまったからといって、必ずインフルエンザ脳症を発症するわけではありません。
また大人の場合、医師の判断によってインフルエンザの解熱目的でロキソプロフェン(ロキソニン)が処方されるケースもあります。
過剰に心配する必要はありませんが、初期症状(けいれん、意識障害、異常行動など)があればすぐに医療機関を受診できるよう、気をつけながら様子をみましょう。
インフルエンザに使用できる解熱剤「アセトアミノフェン(カロナール)」
インフルエンザのときに使用できる解熱剤で、一般的なのは「アセトアミノフェン(カロナール)」です。
小児用の解熱剤としてもよく使用されるため、知っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、アセトアミノフェンがなぜ処方されるのか、そして知っておくべき服用方法についても詳しく解説します。
アセトアミノフェンとは
アセトアミノフェン(カロナール)は、大人だけではなく子どもにも使用される薬です。炎症を抑える効果はないものの、熱を下げたり痛みを和らげる効果が期待できます。薬の形状は、錠剤・粉薬・シロップ・坐薬があるためさまざまな人に使いやすい薬と言えるでしょう。
アセトアミノフェン(カロナール)は、NSAIDsなどの他の解熱剤と違ってインフルエンザ脳症悪化のリスクがありません。そのため、インフルエンザの解熱にはアセトアミノフェンが推奨されています。
アセトアミノフェンは、中枢神経系にはたらいて体温を調節したり、発熱や痛みを伝える物質に影響を与えたりして、解熱や鎮痛の効果を発揮すると考えられています。[8]
アセトアミノフェンの服用方法
アセトアミノフェン(カロナール)の服用量は、大人の場合1回あたり300〜1000mgです。[9]錠剤には1錠あたりの成分量が200mg、300mg、500mgのタイプがあります。間隔は4~6時間以上あける必要があります。
服用量は年齢や症状によって変わりますが、1日の総量が4000mgを超えないようにしてください。
たとえば大人がインフルエンザで発熱している場合、解熱剤としてカロナール500を1回1錠服用し、6時間後にまだ発熱が続く場合はもう1錠服用する流れになります。
インフルエンザで高熱が出たけど、どの解熱剤を飲んだらいいのかわからない・・・とお困りではありませんか?
ファストドクターなら24時間365日、オンライン診療できます。 ご自宅にいながら、適切な対応方法や治療薬について指示を仰ぐことが可能です。
インフルエンザの基礎知識
インフルエンザになっても、症状や風邪との違いを理解しておかなければ、知らず知らずのうちに周囲にうつしてしまうこともあるでしょう。また、基本情報や治療薬について知っておくことで、少しでも早く対処することができます。
ここでは、インフルエンザの基本情報と症状、治療薬について簡単に説明します。
インフルエンザとは
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスが体内で増えることによって起こる感染症です。熱や喉の痛み、咳など風邪に似た症状を示しますが、症状が重くなりやすいため一般的な風邪とは区別して考える必要があります。
一般的な風邪はさまざまな種類のウイルス感染によって起こりますが、重症化することはほとんどありません。
しかしインフルエンザは状態が悪化しやすく、小児では急性脳症、高齢者や免疫力が低下している人は肺炎を引き起こすことがあるため注意が必要です。
インフルエンザの流行はその年によって異なるものの、11月下旬〜12月上旬頃に始まり、翌年の1〜3月頃に患者数が増加するパターンが多くみられます。[10]
インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の種類があり、流行的な広がりを見せるのはA型とB型です。
A型、B型どちらのケースでも、症状に違いはありません。
インフルエンザの症状
A型またはB型インフルエンザウイルスは、感染してから1〜3日間ほど症状がない潜伏期間があります。[10]
潜伏期間を経て、以下のような症状が突然現れます。
-
発熱(38℃以上の高熱)
-
頭痛
-
全身倦怠感
-
筋肉痛・関節痛
また一般的な風邪と同じように、咳、鼻汁、喉の痛みなどの症状もみられるでしょう。
インフルエンザの症状は、1週間程度で軽快することが多いといわれています。風邪の主な症状は咳や鼻汁、喉の痛みであるのに対し、インフルエンザは全身症状が強いのが特徴です。
インフルエンザの治療薬
インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬として、抗インフルエンザウイルス薬を使用します。ただし、抗インフルエンザウイルス薬は発症から48時間以内に服用を開始する必要があります。
ウイルスの増殖を抑える薬のほかには、症状に応じて咳や鼻水を抑える薬が処方されます。インフルエンザでは高熱が続くため、解熱剤の併用を検討するケースも多いでしょう。
インフルエンザウイルスに感染したことにより抵抗力が下がり、ほかの細菌に感染してしまった場合は抗菌薬を使用します。
子どもがインフルエンザで高熱になったら
子どもがインフルエンザで高熱になった場合、大人よりもさまざまなリスクが高まります。インフルエンザ脳症やライ症候群、異常行動など子どもはとくに注意すべきとされています。ここでは、インフルエンザが子どもに及ぼす危険について説明します。
子どもがインフルエンザになったときの解熱剤についても解説するので、知っておきましょう。
インフルエンザが子どもに及ぼす危険とは
インフルエンザにかかった子どもの異常行動について聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
抗インフルエンザウイルス薬の副作用と考えられる場合もありますが、薬の種類や服用したかどうかに関わらず異常行動の報告があります。[11]
異常行動によって転落死をしたケースもあるため、インフルエンザの子どもや未成年を一人にしないことや危険な環境で寝かせないなどの注意が必要です。
またインフルエンザ脳症の発症は幼児期がもっとも多く、日本では年間100〜300人が発症しています。[5]
インフルエンザなどの高熱における急性脳症として、頻度は稀ですがライ症候群のリスクにも注意しなければいけません。
ライ症候群の原因は不明であるものの、インフルエンザや水痘などのウイルスとアスピリン製剤が関与していると考えられています。
以上より、インフルエンザが子どもの脳に与える影響は大きいといえるでしょう。症状の経過観察や使用する薬剤など、大人よりも慎重に対処する必要があります。
インフルエンザで解熱剤、子どもは飲まない方がいい?
子どもがインフルエンザで高熱の場合、38度台でも元気があれば解熱剤を使わずに様子を見てよいでしょう。
しかし熱が40度を超える場合や、そこまで高熱ではないが症状がひどくぐったりしているときは解熱剤を使用してください。
インフルエンザ脳症やライ症候群のリスクを高める解熱剤である
-
ジクロフェナク
-
メフェナム酸
-
アスピリン
の服用は控えましょう。
ただし、解熱剤を服用していなくてもインフルエンザ脳症の発症が確認されています。解熱剤を服用したかどうかに関わらず、インフルエンザの子どもは注意深く見ておくことが大切です。
子どもにも使用できる「アセトアミノフェン(カロナール)」
インフルエンザの発熱に対しては、アセトアミノフェン(カロナール)が推奨されています。アセトアミノフェンによって、インフルエンザ脳症は悪化しないと考えられるためです。
小児の場合のアセトアミノフェンの服用量は、体重によって決まります。
アセトアミノフェン(カロナール)を小児が服用する場合の服用量は、体重1kgあたり1回10〜15mgです。[9]
投与間隔は大人と同じく4~6時間以上あける必要があります。
年齢や症状により変わりますが、1日の総量の上限は60mg/kg、成人の用量を超えないようにすることとされています。
「インフルエンザのときは解熱剤は飲まない方がいい」と子どもを高熱状態で放っておく必要はありません。
症状が辛そうなとき、ぐったりしているときはアセトアミノフェン(カロナール)を使用しましょう。
アセトアミノフェンは子どもに使用しやすい剤形として、粉薬やシロップ、坐薬もあります。
使いやすいものを医師に伝えましょう。
抗インフルエンザウイルス薬と解熱剤の併用について
インフルエンザで医療機関を受診すると、症状が出てからの時期にもよりますが、医師の判断で抗インフルエンザウイルス薬を処方されることが多いでしょう。
抗インフルエンザウイルス薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑え、熱が下がるのを早める効果があります。
ここでは、解熱剤と一緒に処方されることが多い抗インフルエンザウイルス薬について解説します。
抗インフルエンザウイルス薬とは
抗インフルエンザウイルス薬は、細胞におけるインフルエンザウイルスの感染と増殖の過程にはたらき、効果を発揮します。
発症から48時間以内に服用を開始すると、熱が下がるのをおよそ1〜2日早め、鼻やのどからのウイルス排出量も減少させます。
抗インフルエンザウイルス薬を服用したあとに起こる異常行動(急に走り出す、部屋から飛び出す、ウロウロする)が報告されていますが、薬と異常行動の因果関係は不明です。[11]
インフルエンザにかかった場合、抗インフルエンザウイルス薬の種類や使用したかどうかに関わらず、異常行動のリスクがあるためです。
薬の使用の有無に関係なく異常行動に注意する必要があるでしょう。
抗インフルエンザウイルス薬一覧
抗インフルエンザウイルス薬は、以下の種類があります。[12]
-
オセルタミビル(商品名:タミフル等)
-
ザナミビル(商品名:リレンザ)
-
ペラミビル(商品名:ラピアクタ)
-
ラニナミビル(商品名:イナビル)
-
アマンタジン(商品名:シンメトレル等)(A型にのみ有効)
-
バロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ)
小児の場合、乳児から服用できるオセルタミビル(タミフル)が推奨されます。
ザナミビル(リレンザ)、ラニナミビル(イナビル)は吸入タイプのため、吸入可能な5歳以上の患者が使用対象です。
2019年に承認されたラニナミビル懸濁液(イナビル吸入懸濁用160mgセット)は、乳幼児にも投与が可能ですが、有効なデータが不足しているため現段階では推奨されていません。
解熱剤との併用について
インフルエンザでは高熱となるため、医療機関を受診すると抗インフルエンザウイルス薬と解熱剤を処方されることが多いでしょう。解熱剤は、インフルエンザ脳症を悪化させるリスクの少ないアセトアミノフェン(カロナール)の使用が推奨されています。
たとえば「オセルタミビル(タミフル)とアセトアミノフェン(カロナール)」「ザナミビル(リレンザ)とアセトアミノフェン(カロナール)」など、2剤を併用する形でインフルエンザの増殖を抑え、解熱を早める効果を期待して処方されます。
インフルエンザの高熱に解熱剤が効かないと感じたら
「インフルエンザの高熱でアセトアミノフェン(カロナール)が効かない」「インフルエンザはかなり高熱になるけど、解熱剤を使えば熱が下がるの?」という声を聞くことがあります。
解熱剤を使用しても高熱が続くと、薬が効いていないと感じてしまうのでしょう。
実際に効いていない可能性もありますが、効かないと感じているだけのケースも少なくありません。
たとえば、解熱剤が効いて熱が40度から39度に下がっていても、高熱であるため患者本人は熱が下がったとは感じにくいでしょう。
アセトアミノフェン(カロナール)であれば服用間隔を4〜6時間以上あける必要があります。
次の服用時間まで、緊急性のある症状がなければ水分をしっかりとって経過を見ましょう。
Q&A
インフルエンザに解熱剤は使わない方がいいですか?
インフルエンザ脳症やライ症候群を悪化させるリスクのある解熱剤でなければ、症状がつらいときは使用しても問題ありません。
使用できない解熱剤はジクロフェナク、メフェナム酸、アスピリンです。ほかにもNSAIDsに分類される解熱鎮痛剤も使用は推奨されません。
インフルエンザの高熱にはアセトアミノフェン(カロナール)が推奨されます。アセトアミノフェン(カロナール)は小児にも使いやすい薬です。
ただし、発熱はウイルスに対する免疫反応の一部なので、解熱することにこだわる必要はありません。とくに子どもの場合は38度台でも元気なケースがあります。
解熱剤を使わず経過をみることで、インフルエンザからの回復が早くなることもあるでしょう。
インフルエンザで熱がひどいのですが、早く下げる方法はありますか?
水分をしっかりとり(可能であれば食事も)、衣服などで体温調節をしましょう。冷却シートは体温を下げる効果はありませんが、貼ることで高熱による不快感を軽減できます。
アセトアミノフェンなどの解熱剤を使用して熱を早く下げることが可能ですが、解熱することにこだわりすぎると、かえって治りが遅くなることもあります。
水分や食事を摂取できていて、症状も軽度であれば解熱せず様子をみておくのも一つの方法でしょう。
インフルエンザで解熱しないのはなぜですか?
アセトアミノフェン(カロナール)などの解熱剤を使用しても高熱が続くと、薬が効いていないと感じるかもしれません。
実際に効いていない可能性もありますが、効かないと感じているだけのケースも少なくないのです。
たとえば、解熱剤が効いて熱が40度から39度に下がっていても、高熱であるため患者本人は熱が下がったとは感じにくいでしょう。
アセトアミノフェン(カロナール)であれば服用間隔を4〜6時間以上あける必要があります。
次の服用時間まで、緊急性のある症状がなければ水分をしっかりとって経過を見ましょう。
まとめ
「インフルエンザでは解熱剤を飲まない方がいい」といわれることがあります。
使用する解熱剤の種類によって、インフルエンザ脳症などの合併症を悪化させるリスクがあるからです。
また、発熱することでインフルエンザウイルスへの抵抗力が上がるため、必要以上に熱を下げない方がよいことも理由の一つでしょう。
とくにインフルエンザ脳症に関しては、重症化すると命に関わるケースもあるため、解熱剤の使用をためらう方もいるのではないでしょうか。
しかし、適切な薬を選び正しく服用すれば、心配する必要はありません。
推奨される解熱剤はアセトアミノフェンであることや、使用できない薬に関する注意勧告も厚生労働省や各学会から発表されています。
安心して解熱剤を使用しインフルエンザから回復できるよう、適切な解熱剤の選び方を知っておきましょう。
高熱や倦怠感に襲われている中、医療機関を探して予約、受診するのは大変ですよね。
ファストドクターのアプリをダウンロードし、事前登録まで済ませておけば いつでもすぐに往診またはオンライン診療の依頼をすることができます。 ご自宅にいながら、医師による診察を受けることが可能です。
いざというときの家族のお守りアプリとしてダウンロードしておきませんか?
参考文献
[2]小児神経科学会|Q57:インフルエンザ脳症はどうしたら予防できますか?
[3]国立感染症研究所|インフルエンザ脳症の新しい治療法について
[5]厚生労働省|インフルエンザによる発熱に対して使用する解熱剤について(医薬品等安全対策部会における合意事項)
[6]独立行政法人医薬品医療機器総合https://www.mhlw.go.jp/houdou/0105/h0530-4.html機構|添付文書|ボルタレン錠25mg
[7]厚生労働省|小児のライ症候群等に関するジクロフェナクナトリウムの使用上の注意の改訂について
[8]独立行政法人医薬品医療機器総合機構|添付文書|カロナール錠200/カロナール錠300/カロナール錠500
[9]厚生労働省|小児・未成年者がインフルエンザにかかった時は、異常行動にご注意下さい
[11]厚生労働省|インフルエンザQ&A
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。