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下痢の治し方
下痢は症状の持続期間によって急性と慢性にわけられ、それぞれ原因となる病気や治し方が異なります。[1][2][3][4][5]
原因 |
一般的な治療法・治療薬 | |
急性下痢 (持続期間:2週間以内) |
ウイルス感染症 |
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細菌感染症 |
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暴飲暴食 |
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慢性下痢(持続期間:4週間以上) |
過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん) |
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潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)・クローン病 |
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大腸ポリープ |
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大腸がん |
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(※1)整腸剤(せいちょうざい):腸内環境を整える薬剤。ビフィズス菌や乳酸菌などが含まれている
(※2)抗菌剤:細菌を死滅させたり増殖をおさえたりする薬剤
急性下痢の原因はほとんどが感染症や暴飲暴食です。水分や栄養を補給して安静にしていれば1週間以内に完治します。症状がひどかったり細菌性下痢であったりする場合は、整腸剤や抗菌剤の投与をすることもあるでしょう。[2]
2週間以上下痢が続く場合は、原因となる病気に合わせて薬物療法や内視鏡治療などがおこなわれます。
口から水分や食事がとれないときは、脱水症状のリスクを避けるための点滴が必要です。
1週間以上下痢が続いたり、数日の下痢であっても何も口にできなかったりする場合は医療機関で治療を受けましょう。
下痢を早く治すために自宅でできる対処法
医療機関へ行ったあと、もしくは医療機関に行けない場合は以下の対処法を実践すると治りが早まるでしょう。
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こまめに水分補給をする
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お腹を冷やさないように安静にする
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胃腸にやさしい食事をする
すでに実践している方法もあるかもしれませんが、下痢の悪化を防ぐのはもちろん、急な下痢を予防するためにもぜひ改めて確認してみてください。
こまめに水分補給をする
下痢をすると体から過剰に水分やナトリウム・カリウムなどの電解質が排出されます。脱水症状を起こさないようこまめに補給をしましょう。
脱水が起こると消化管への血流が低下し、消化吸収のはたらきが弱くなります。消化不良を起こすと、下痢や便秘の症状が出たり食欲の低下が起きたりして体力がなかなか回復しません。
また頭痛・めまい・意識障害などを引き起こし命の危険につながる可能性があります。
水分補給にはおすすめの飲み物と避けた方がよい飲み物があるため気をつけましょう。[6][7][8][9]
おすすめの飲み物 |
避けた方がよい飲み物 | ||
電解質を補給できるもの |
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利尿作用があるものや胃腸を刺激するもの |
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常温・温かいもの |
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スポーツドリンクは水分と電解質を同時にとれる飲み物ですが、多量に飲むと糖分により下痢を引き起こすことがあるため注意してください。またカフェイン・アルコールは利尿作用によって脱水を加速させてしまいます。
野菜スープの材料は繊維の少ない人参や白菜などが胃腸にやさしくおすすめです。
一気に水分を飲むと下痢の悪化につながるため少しずつ口にしましょう。
お腹を冷やさないように安静にする
下痢はお腹の内外の冷えが原因となって起こることもあります。
下痢・軟便とは水分が多い状態の便です。
消化管内の水分(飲食物・消化液)は胃腸粘膜に吸収され、残りの水分が便に吸収されます。
腸のはたらきが正常であれば最終的な便の水分量は70〜80%ですが、お腹が冷えて腸の動きが悪くなると粘膜からの水分吸収がうまくいかなくなります。結果、便の水分が80%以上になってしまい下痢や軟便を引き起こすのです。[6]
無理にお腹を温める必要はありませんが、クーラーの効いた部屋にいるときや薄着をしているときにお腹が冷えないように気をつけましょう。
お腹を温めたいときはホッカイロ・はらまき・湯たんぽなどを使ったり、スープやショウガ湯などを飲んだりするのがおすすめです。
胃腸にやさしい食事をする
下痢のときは以下のような温かい食事や消化のよい食べ物などをとりましょう。[6]
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おかゆ・おもゆ
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煮込みうどん
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野菜スープ
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よく煮た人参・大根・ジャガイモ
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ささみ・鶏むね肉
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白身魚
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豆腐・納豆
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豆乳
一度に大量に食べると下痢を悪化させるため、お腹の調子をみながらバランスよく摂取してください。
逆に下痢のときに避けるべき食べ物は、食物繊維・脂肪分が多い食べ物や刺激の強いものなどです。お通じによいとされる食物繊維は、下痢が治まるまではとりすぎないようにしましょう。
下痢のときに控えた方がよい食べ物の具体例は次のとおりです。
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揚げ物
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ラーメン
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生野菜
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海藻・きのこ・こんにゃく
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豆・イモ類・栗
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菓子パンやケーキ
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香辛料
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大豆やおから
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カフェインの入った飲み物
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アルコール
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炭酸飲料
完全には避けられないという方も、できる範囲で口にする量や頻度を減らしてみてください。
また過敏性腸症候群や炎症性腸疾患などの患者では、FODMAP(※)の少ない食事で下痢が改善したという報告もあります。[10][11]
※FODMAP:お腹でガスを発生させやすい4種類の発酵性糖類(発酵性オリゴ糖・二糖類・単糖類・ポリオール)のこと。砂糖・果糖・ショ糖・乳糖などが含まれる。小麦製品・乳製品・人工甘味料などが高FODMAP食とされている。
下痢は出し切った方がいいの?
お腹に負担がかかったりお腹が冷えたりするため、下痢を出し切ろうとする必要はありません。
多くの場合、下痢の原因はウイルスや細菌などの病原体による感染症です。下痢は体から病原体を排出するための体の防御反応で、1週間以内に自然に治まります。
症状がつらいからと下痢止めを使うと、細菌やウイルスが体から排出されにくくなってしまいます。自己判断で使わないようにしましょう。[6]
ストレスが原因で下痢を起こしているケースでは、便を出し切ったと思ってもすぐにまた便意を感じることが多いです。
下痢の原因がストレスとわかっている場合は下痢止めを使うのもひとつの手です。安静にしながら消化のよい食事をしてお腹を休ませてください。趣味やリラックスできる時間を作って少しずつでもストレスを解消していくとよいでしょう。
下痢の原因がはっきりしない場合は、医療機関を受診して適切な対処をしてもらいましょう。
関連記事:下痢を出し切る方法は?下痢の種類と原因、注意点について解説
下痢を引き起こす原因
下痢は感染症や炎症性の病気、ストレスなどの原因により便の水分バランスが崩れて起こります。
4〜5日以内で下痢が治まる場合は感染性腸炎が疑われます。下痢が1週間以上続く場合や下痢と便秘を交互に繰り返す場合は、感染性腸炎以外の可能性が高いです。
下痢になる仕組みや原因がわかると、医療機関を受診すべきかどうか判断しやすくなります。注意したい症状についても記載しているので、ご自身の状態と比較してみてください。
下痢になる仕組み
腸管のぜん動運動が速まったり消化液の分泌量が増えたりすると、通常70〜80%である便の水分量が80〜90%以上に増え、軟便や下痢になります。
下痢になる仕組みやシーン・病気は以下のとおりです。[6][12]
下痢になる仕組み |
特徴 |
下痢になるシーン・病気 |
浸透圧性下痢 |
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分泌性下痢 |
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ぜん動運動性下痢 |
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滲出性(しんしゅつせい)下痢 |
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下痢が一時的なものであればあまり心配しなくてもよいですが、くり返す場合は治療が必要です。原因を調べるために医療機関を受診しましょう。
下痢を引き起こす病気
下痢の原因で多いのはウイルスや細菌などによる感染性腸炎です。腸管に炎症が起こる病気や大腸がんなどでも下痢が起こります。
治療を必要とする下痢の原因や症状を以下に示したので、ご自身の症状と照らし合わせてみてください。[13][14][15][16]
おもな原因 |
下痢以外の症状 | |||
感染性腸炎 |
ウイルス性 |
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細菌性 |
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過敏性腸症候群 |
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炎症性腸疾患 |
潰瘍性大腸炎 |
(※明確な原因はわかっていない) |
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クローン病 | ||||
大腸ポリープ |
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| ||
大腸がん |
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炎症性疾患や大腸ポリープを放置すると大腸がんになるリスクが高まります。[17][18]
下痢が続く場合はもちろん、症状がなくても1年に一度は便潜血検査を受けましょう。
風邪やインフルエンザ、コロナの症状として下痢があらわれることもあるため、気になる方は以下の記事も参考にしてください。
関連記事:インフルエンザで下痢になる?原因や対処法についても詳しく解説
関連記事:新型コロナと下痢の関係性は?治療法や対処法について解説
下痢になったら医療機関を受診するべき?
下痢のほかに次の症状がある場合は、医療機関での治療が必要なこともあるため早めに受診しましょう。
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吐き気、嘔吐
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強い腹痛
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発熱
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血便
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体重減少
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めまい
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息切れ
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残便感
次にあてはまる場合は慢性下痢である可能性が高いため、医師に相談する方が安心です。
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下痢が1週間~2週間以上続く
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数日たっても改善しない
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何度も繰り返している
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便秘と下痢が交互に起きる
慢性下痢の原因は、血液検査・内視鏡検査・CT検査などで探ります。[12]
下痢が続くと脱水症状のリスクが高まるため、水分や栄養を摂取できないときは早めに医療機関を受診してください。
関連記事:下痢と発熱が同時に起こる原因は?対処法や予防法について解説
まとめ|下痢が続く場合は早めに医療機関を受診しよう
この記事では下痢の治し方・セルフケアの方法・下痢の原因となる病気について解説しました。
細菌やウイルスによる感染性下痢を早く治したいのであれば安静にしてお腹にやさしいものを食べて休むことです。
体調や症状によっては整腸剤や痛み止め、細菌感染では抗菌剤を使うこともあります。
2週間以上下痢が続く場合は、感染性腸炎以外の病気が隠れている可能性も否定できません。
お腹の冷えや消化不良も下痢の原因となるため、お腹を温めたり消化のよい食べ物を食べたりしましょう。
下痢が続くと脱水症状を起こし下痢・頭痛・意識障害などを引き起こします。
水分や栄養をとれない場合や1〜2週間以上下痢が続く場合は、必要な治療を受けるためにも早めに医療機関を受診しましょう。
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参考文献
[2]一次、二次医療機関のための腸管出血性大腸菌(O157等)感染症治療の手引き(改訂版)|厚生労働省
[4]3.2)大腸内視鏡検査と治療|一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
[5]大腸がん(結腸がん・直腸がん) 治療|国立がん研究センターがん情報サービス
[8]コーヒー摂取が胃運動および自律神経活動に与える効果の検討|穂村一識ほか
[11]ランダム化試験における低 FODMAP 食の症状、便中微生物叢、炎症マーカーへの効果|セリーナ・R・コックスほか
[12]便通異常症診療ガイドライン2023 慢性下痢症|日本消化管学会
[14]過敏性腸症候群(Irritable bowel syndrome:IBS)と補完療法について知っておくべき7つのこと[コミュニケーション]|厚生労働省eJIM |
[16]大腸がん(結腸がん・直腸がん)|国立がん研究センター がん情報サービス
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。