適応障害には波がある?波がある場合の症状や原因・対処法について

公開日: 2025/08/19 更新日: 2025/08/20
「適応障害の人は気持ちが不安定になりやすいの?」 「症状が出ているときにできる対策ってある?」 適応障害は気分の落ち込みや体調不良が生じる疾患で、精神面や身体面、行動面に症状がみられます。 症状によっては、気持ちの浮き沈みが激しくなることがあります。 適応障害だとわからないまま周囲とコミュニケーションを続けると、お互いに疲れてしまうこともあるかもしれません。 発症している人だけでなく周りの人も症状や対処方法を理解しておくことが必要です。 本記事では適応障害には気持ちに波があるのか解説します。 適応障害の人がどのようにつらい気持ちに陥っているのか、またその対処法について紹介しますので、参考にしてみてください。
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目次

適応障害は気持ちの波が激しいのか

適応障害の人は、日によって気持ちの浮き沈みが大きくなることがあります。

気持ちの波が激しい理由としては、環境に対する強いストレスや不安に脳が過敏に反応するためで、安定した気分を保つことが難しくなるためです。

適応障害は体調や感情の変化が自分でも予測できません。

「昨日は大丈夫だったのに今日はなぜかだめ」ということがよく起こるのも珍しいことではないのです。

精神疾患の多くにはこのような「気持ちの波」がみられやすく、適応障害も例外ではありません。

気持ちが浮上したかと思えば、理由もなくまた沈み込むような状態が続くケースがみられます。

すると「どうしてこんなに気分の落ち込みが激しいの?」と自分を責めてしまったり、人間関係に疲れてしまうこともあります。

突然の気持ちの波があらわれるのは「性格」ではなく適応障害によって引き起こされる「症状」です。

気持ちに波がある状態は、回復の途中でもよくみられることです。

気分の波が出てくる自分を否定しないように意識し、少しでも楽に過ごせる工夫を重ねていくようにしてみましょう。

関連記事:適応障害の症状や特徴を理解して予防に活かそう

適応障害のほかに気持ちや体調に波がみられやすい病気

気分や体調に波が出る病気は、適応障害以外にも存在します。代表的な疾患として以下の3つが挙げられます。

  • うつ病

  • 双極性障害

  • 甲状腺機能異常症

うつ病や双極性障害、甲状腺機能異常症は、それぞれ原因やメカニズムが異なります。

「昨日は元気だったのに今日はどうしても動けない」といった気持ちや体調に波がある症状が特徴です。

今、あらわれている症状が適応障害だと見分けがつきにくいこともあるため、自己判断せず専門医の診察を受けるようにしましょう。

適応障害のときにあらわれる精神面、身体面、行動面にあらわれる症状は以下のとおりです。

【適応障害にみられるおもな症状と具体例】

症状

具体例[1][2]

精神面

  • 焦りや不安感

  • 気分の落ち込みや抑うつ感

  • イライラ感

  • 気分の浮き沈み

  • 過度の緊張感

  • 意欲や集中力の低下

身体面

  • 動悸

  • 汗をかく

  • めまい

  • 頭痛

  • 胸の痛みや圧迫感

  • 食欲不振または過食

  • 睡眠障害(不眠または過眠)

  • 疲れやすい、倦怠感

行動面

  • いきすぎた飲酒や暴食

  • 無断欠席

  • 対人関係のトラブル

  • けんかなどの攻撃的な行動

  • 無気力感による活動量の減少

3つの疾患にも共通するのは、症状の波が「怠け」や「気分屋」だと誤解されがちな点です。

しかし実際は、脳やホルモンの働きに変化があることが多く、医学的なサポートが必要な状態となっています。

「波があること」そのものを深刻にとらえすぎず、適切なケアと理解のなかで少しずつ生活を整えていくことが大切です。

うつ病

うつ病は気分の落ち込みが続く病気ですが、実際には日によって波があることも珍しくありません。

朝は気分が沈んでいるのに、午後になると少し楽になる、というように時間帯でも変動する「日内変動」が起こる場合があります。

本人にとっては「昨日は問題なくできたのに、なぜか今日は無理」となるたびに自己嫌悪に陥りやすいです。

周囲の理解がないと「甘えてるのでは」と誤解されることもあります。

ほかにもうつ病になると行動に変化が起こります。[3]

  • 集中力・決断力・判断力が低下する

  • 仕事や家事の効率が落ちる

  • 外出や人と会うのを避けるようになる

  • 何をするにも面倒だと感じる

  • アルコールなどに依存する

調子がいいときは問題ありませんが、気持ちが沈んでいるときは自己否定や自己肯定感の低下にもつながります。

気分で体調面や行動面が変化しているのではなく、れっきとした病気の症状です。

1日のなかで波があるからこそ、うつ病を疑うひとつのサインになります。

適応障害との違いは、適応障害は環境要因だけでなく脳内の神経伝達物質のバランスの崩れがおもな原因である点です。

うつ病であっても「よくなったかな」と思った翌日にまた落ち込むことも珍しいことではありません。

そのため、焦らず経過を見守る姿勢が大切です。

関連記事:うつ病の症状とは?特徴やあらわれやすい言動についても解説

双極性障害

双極性障害こそ、気持ちに波がある疾患であるといえます。

気分が高揚する「躁状態」と落ち込む「うつ状態」とが交互にあらわれる疾患です。

明るく活発に行動できる、楽しそうに見えるといった日もあれば、何もできずに寝込んでしまう日もあるという「波」の大きさが特徴といえます。

躁状態では本人も調子がよいと感じやすく、躁状態のときしか知らない人からすると双極性障害であることに気づきにくいです。

そのため、周囲が「明るいし元気そうな人」だと判断してしまうことがあります。

双極性障害では、躁状態のあとに急激な気分の落ち込みがくることも多く、本人は感情の揺れに振り回されて疲れきってしまうことも少なくありません。

「抑うつ状態のときはうつ病と同じような症状があらわれるの?」と考えるかもしれません。

双極性障害の症状は以下の症状が挙げられます。[4]

 

躁状態

抑うつ状態

具体的な症状

  • 仕事の能率が向上

  • 対人関係が活性化される

  • 過眠

  • 過食

  • 不安症状の合併

  • 精神運動抑止

  • 気分変動性

  • 自殺念慮

  • 繰り返し離婚したり転職したりする

抑うつ状態のときの症状は、普通のうつ病より双極性障害の方が自殺念慮などが大きい傾向にあります。

適応障害とは異なり、双極性障害ではこの気分の上下が周期的・持続的に起こる点が特徴です。

診断と治療には時間がかかる場合もありますが、波のパターンに気づき、早めに専門医の支援を受けることが大切です。

甲状腺機能異常症

甲状腺ホルモンの分泌異常によって起こる「甲状腺機能異常症」でも、気分や体調の波があらわれることがあります。

甲状腺ホルモンは代謝やエネルギー、気分の調整に関与しており、過剰に分泌される「バセドウ病」では不安感やイライラ、動悸といった症状が出やすくなります。

一方で、分泌が少ない「橋本病」であらわれる症状は、無気力やうつ症状、体のだるさです。

【甲状腺機能亢進症と低下症の症状】[5][6]

 

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能低下症

おもな症状

  • 疲れやすい

  • 動悸がする

  • いらいらする

  • 疲労感

  • 傾眠

  • 無気力

  • 意識障害

  • うつ状態

ホルモンバランスの影響で身体面や精神面の症状があらわれているのに、精神疾患だと誤認されることも少なくありません。

とくに女性は甲状腺機能異常症を患っていると気持ちが不安定になりやすい傾向にあります。

気分の波があるときは「心の問題」と決めつけず、血液検査など身体的な要因も視野に入れることが重要です。

甲状腺の異常があった場合、内分泌科での治療によって改善するケースも多くあります。

適応障害で気持ちの波が激しいのがつらいときの対処法

気持ちの浮き沈みが激しくてつらいときは、以下4つの方法を試してみましょう。

  • 体を動かす

  • 生活リズムを整える

  • 睡眠環境を整える

  • 医療機関を受診する

自分の体や気持ちを整えるために、方法をいくつか持っておくと安心です。

軽く体を動かしたり、生活リズムや睡眠環境を整えたりすることは、多くの人にとって気分を落ち着けるきっかけになります。

朝に日光を浴びる、短時間の散歩を取り入れるなどの小さな行動をおこなうだけでも、心身への負担が少なくなるケースもあり、継続しやすいです。

ただし適応障害の症状や度合は人によって異なります。ある人にとって効果的な方法でも、別の人にはかえって負担になることも考えられます。

そのため「これをすれば治る」と決めつけない考え方を意識することが大切です。

無理をせず、自分のペースに合った方法を見つけることが、気持ちの波に対処するうえでの第一歩になります。

「気分の波が激しくならないように、自分をコントロールして整えなきゃ」と焦り、急に新しい習慣を取り入れようとするのも人によっては悪い方向につながってしまいます。

多くのことを考えすぎて逆に疲れてしまうことも少なくありません。

調子のいいときに少しずつ始めてみる、試してみて合わなければやめてもいい、という柔軟な姿勢で取り組むことが、長くつらさと向き合っていくためにはとても大切です。

体を動かす

気持ちが沈んでしまうときに意識的に体を動かすと、気分の落ち込みが改善されるという報告がありました。[7]

体を動かすことによる症状の改善は、薬物療法をおこなっているときと同じくらいの効果が期待されることが分かっています。

運動の種類として挙げられるのは筋力トレーニング単独、もしくは筋力トレーニングと有酸素運動とストレッチを組み合わせた方法がよいとされています。

運動の強度としては低強度でも改善がみられるため、散歩や軽いストレッチなど、無理のない範囲から始めてみるのがよいでしょう。

全てを一気に始めるのは本人にも負担がかかるため、できることからおこなってみてください。

運動には自律神経を整える作用があり、心身の緊張をやわらげる効果があります。[8]

ウォーキングやサイクリングによってセロトニンの分泌が促進され、気分の安定に期待ができるでしょう。

適応障害のときは心も体もうまく動かせずにつらい状態になることもあります。

ですが「しんどいけど少しだけ外の空気を吸ってみよう」と、小さな目標から始めることが、つらさの軽減につながることもあります。

生活リズムを整える

気持ちの波が激しいときこそ、一定の生活リズムに整えることが大切です。[9]

たとえば毎日の起床・就寝時間をできるだけ一定にし、朝に光を浴びることで体内時計をリセットしましょう。

不規則な生活は心身のバランスを乱し、適応障害の症状を悪化させることがあります。

規則正しい生活が習慣になれば、気分の波がゆるやかになり、自分自身の状態を客観的にとらえる余裕も生まれてきます。

もし適応障害を発症してから不眠の症状があらわれたりしていたら、うつ病の一歩前である可能性も否定できません。

生活習慣の改善は不眠や気分の落ち込みの改善にも効果的であるため、まずは生活リズムを整えることを少しずつ始めてみましょう。

睡眠環境を整える

適応障害による気分の波が大きくなると、睡眠にも悪影響が出ることがあります。

寝つきが悪くなったり、途中で目覚めてしまったりすると、翌日の体調にも大きく影響します。

快適な睡眠のためには、部屋を暗くして静かな環境をつくること、就寝前にスマホやパソコンの使用を控えることが効果的です。

また寝る前に深呼吸や軽い読書など、心が落ち着くルーティンを取り入れるのもおすすめです。

横になって眠れなくても、布団のなかにはいって目をつむるだけでも体の回復につながります。

医療機関を受診する

つらさが続く、あるいは日常生活に支障をきたしている場合は、早めに医療機関を受診しましょう。[10]

適応障害は医師による診断と治療が必要な病気です。

カウンセリングを通して自分の考え方のクセや感情のパターンを見直すことも効果的です。

場合によっては薬物治療で不安や抑うつの症状をやわらげることもできるでしょう。

一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることが、回復への近道となります。

適応障害は回復期にこそ波がある?

適応障害の回復期には、気分や体調の波が目立つようになることがあります。

気持ちに波があらわれるのは回復が遅れているのではなく、むしろ少しずつ元の生活に戻ろうとしている過程であり、自然に起こるものです。

調子のよい日が続いたと思ったら、突然しんどさがぶり返したように感じる日もあるのは珍しいことではありません。

「一進一退」の感覚に戸惑う人も多いです。

無理に外出や仕事を再開しようとしたときに「やっぱり自分はだめだ」と感じてしまうことがあるかもしれませんが、だめな訳ではありません。

回復の波は、身体と心がリズムを取り戻すために必要な揺らぎでもあります。

多少の不調を感じつつも「今日は休もう」と判断できること自体が、回復が進んでいるサインともいえます。

大切なのは、波があることを前提に過ごすことです。不調な日があっても「こういう日もある」「回復している証拠だろう」と受け流すことです。

適応障害になる方は完璧さを求めている方が多い傾向にありますが、意識的に「完璧じゃなくてもいい」と思うようにしてみましょう。

自分なりのペースで回復を進めていくことが、心の安定につながります。

波があるからこそ気づけることもあると思えるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。

適応障害と嘘をついている人を見抜くことは可能?

見た目や言動だけで、相手が適応障害だと嘘をついているかどうかを判断するのはとても難しいです。

「本当に適応障害なの?」と疑われることがありますが、適応障害は外からはわかりづらい「こころの病気」です。

そして本人も気づかれないようにふるまうよう心がけていることがあります。

「怠けているのでは?」「大げさでは?」と思われてしまうのは、周囲の人が適応障害の症状への理解が十分でないために起こる誤解であることが多いです。

適応障害は環境の変化やストレスによって心身に強い負担がかかっている状態です。

苦しさを口にできない人ほど、無理をして笑顔をつくっているかもしれないことを理解しておきましょう。

周囲にいる誰かが「自分が適応障害だ」と訴えてきたとき、まずはどのようなことがつらいのか理解してあげてください。

自分の目にいる前の人に対し「適応障害だなんて嘘だろう」「そんな風には見えない」と思っても、本人はとてもつらい状況に陥っている可能性もあります。

適応障害の人は元気に見えるようにふるまうのか

適応障害の人は、周囲に心配をかけたくない、仕事や人間関係を壊したくないという思いから、つらい気持ちを隠して元気にふるまうことがあります。

とくに責任感が強くまじめな人ほど「頑張らなくちゃ」「弱っている姿を見せないようにしないと」と自分にプレッシャーをかけてしまう傾向があります。

外からみると明るく元気そうに見えても、実は内面では強い不安や焦り、無力感を抱えている可能性も否定できません。

周囲が「元気そうだから大丈夫だろう」と思い込んでしまうと、本人の孤独感を強めてしまうかもしれないのです。

本当にしんどいときほど「平気なふり」をしてしまう人も少なくありません。

だからこそ言葉や態度だけで判断せず「最近どう?」とさりげなく声をかけるなど、相手の気持ちに寄り添う姿勢が大切です。

よくある質問

適応障害の人の気持ちに波があることについて、よくある質問をまとめました。

実際に適応障害で悩んでいる人や、周りに適応障害が疑われる人がいる方は、参考にしてみるとよいでしょう。

気持ちに波があるのは適応障害ですか?

気持ちに波があるというのは、適応障害に限らず多くの精神的ストレス反応に共通する特徴です。

適応障害では、環境の変化や強いストレスに直面したとき、気分の落ち込みや焦り、不安などが突然強くなることがあります。

一方で、少し落ち着いたと思ったらまた急にしんどくなるなど、感情の浮き沈みが目立つことも少なくありません。

ですが「気持ちの波=適応障害」というわけではありません。

うつ病や不安障害、双極性障害などでも同様の症状が見られるため、自己判断だけで決めつけないことが大切です。

精神的な疾患でなくても、甲状腺機能異常症でも気持ちに波があらわれることがあります。

生活や仕事に支障が出ている、気分の浮き沈みがコントロールできない、といった状況が続く場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

気持ちの波に振り回されている状態が「自分のせい」ではなく、心の不調から来ていることを理解することが、回復への第一歩です。

適応障害のひどい症状は?

適応障害の重い症状としてあらわれるのは、精神面と身体面にあらわれるもので分けられます。

精神面では強い抑うつ感やイライラ、絶望感、集中力の低下などがみられることが多く、日常生活に大きな支障をきたします。

身体的にあらわれるのは、頭痛や動悸、吐き気、胃痛、めまい、強い倦怠感などです。

人によっては「職場に行くと体調が悪くなる」「ある人と会うと息苦しくなる」といったように、ストレス源に接することで症状が一気に悪化することもあります。

なかには何もできず、一日中ベッドから起き上がれない、食欲がなくなって体重が急激に減るといった深刻な状態に陥るケースも珍しくありません。

適応障害は「甘え」ではなく、心と体が限界を超えて反応している状態です。

自分でどうにかしようと頑張りすぎず、必要に応じて医療やカウンセリングのサポートを受けることが回復への近道です。

適応障害のトリガーとなるものは何ですか?

適応障害のトリガー(引き金)となるものは人それぞれ異なりますが、特定のストレス要因にうまく対応できなくなることによって起こります。

職場の人間関係のトラブル、業務内容の変化、転職や転勤などの環境の変化、家族との不和、引っ越し、進学などが挙げられることが多いです。

責任感が強くまじめな人は、周囲の期待に応えようと頑張りすぎてしまったり我慢しようとしてしまったりするため、気づかないうちにストレスを溜め込んでしまうことがあります。

日常生活における小さな変化が重なり、徐々に負担が大きくなるケースも少なくありません。

「このくらいのことで弱ってはいけない」と感じる人ほど、自分のつらさに気づきにくく、発症が遅れてしまうことがあります。

体調に波があるってどういうことですか?

「体調に波がある」とは、ある日は元気に過ごせていたのに、別の日には疲れやすくなったり体が重く感じたりと、日によってコンディションが大きく変わる状態を指します。

適応障害をはじめとする心の不調では、このような体調の変化がよく見られます。

たとえば前日は普通に食事ができていたのに、今日は食欲がない、前日は活動的だったのに今日はずっと寝ていたいといった気持ちになるのは「気まぐれ」などではありません。

適応障害では気分の浮き沈みがある状態が数日おき、あるいは日によって繰り返されることがあります。

気持ちの波は、ストレスホルモンや自律神経のバランスが崩れていることが原因と考えられています。

周囲からみると「元気な日もあるんだから、本当は怠けているのでは?」と思われがちです。しかし本人にとっては意志ではどうにもならない変動でもあります。

波があること自体を責める必要はなく「今日はこういう日なんだ」と割り切って、できる範囲で自分をいたわる姿勢が大切です。

まとめ|適応障害の気持ちの波とは上手に付き合おう

適応障害は、ストレスによって気持ちや体調に波が出やすくなる心の病気です。

日によって気分が落ち込んだり、逆に少し楽に感じたりと、状態が安定しないことで戸惑いや不安を抱える人も多いです。

しかし気分の波こそが「今の心が疲れている」というサインであり、自覚できているのは回復に向かっているというサインでもあります。

気持ちの波に振り回されないように「今日は調子が悪くてもいい」と受け入れる姿勢を持ちましょう。

適応障害を早く治そうと元気にふるまったりして焦る必要はありません。

体を少し動かしたり、睡眠環境を整えたりと、できることから少しずつ生活を整えていくことで、波の大きさがやわらぎ、回復への道筋が見えてきます。

適応障害は一人で抱え込むのではなく、医療機関の力を借りることが重要です。

自分を責めず、今の自分をいたわることから始めましょう。

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参考文献

[1]内科医が知っておくべき 精神科疾患

[2]適応障害 / 統合失調症

[3]うつ病のメカニズム

[4]双極性障害の診断と治療

[5]甲状腺機能亢進症・機能低下症

[6]甲状腺機能低下症|一般の皆様へ

[7]抑うつ改善に及ぼす運動の効果

[8]リハビリテーション促進的薬物治療の新たな展開

[9]職場におけるメンタルヘルス不調者の事例性に 着目した支援方策に関する研究

[10]適応障害 / 統合失調症

本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

症状に対する診断やお薬の処方、診断書や傷病手当金申請書の記載内容は医師の判断によります。

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