ウイルス性肝炎の特徴・症状と治療法について【医師監修】

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/05/22
このページでは、ウイルス性肝炎の症状や治療法、今すぐ医師に相談したい場合の方法についてお伝えしています。
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ウイルス性肝炎について

ウイルス性肝炎の特徴・症状

ウイルス性肝炎の特徴

まず、ウィルス性肝炎が起きる仕組みについてご紹介しましょう。

人の体の中に肝炎ウイルスが侵入すれば、肝細胞に侵入して住みつきます。

しかし、幹細胞を肝炎ウイルスは直接壊す場合はないため、体の中に肝炎ウイルスがあっても、肝炎にすぐになるということではありません。

人の体の中には、免疫という外から侵入するものを排除する機能があります。

免疫としては、「液性抗体」という抗体を異物に対して作って排除するものと、「細胞性免疫」という異物をリンパ球が直接排除するものがあります。

免疫が排除する対称としては、当然ですが、肝炎ウイルスもなります。

免疫は、抗体を作って肝炎ウイルスに対して排除すると同時に、肝炎ウイルスはリンパ球も排除します。

肝炎ウイルスを排除する際に、免疫は一緒に肝炎ウイルスが侵入している肝細胞を壊すので、炎症が肝臓に起きて、ウイルス性肝炎が発症するようになります。

免疫によって完全に肝炎ウイルスが排除されると、ウイルス性肝炎は治ります。

または、肝炎ウイルスが肝細胞に侵入していても、幹細胞は免疫が作用しないと壊れないいため、ウイルス性肝炎にはなりません。

ウイルス性肝炎の症状

ウィルス性肝炎の代表的な症状についてご紹介しましょう。

一般的に、発病が始まるのはかぜと同じような症状になります。

つまり、ウイルス性肝炎の症状としては、発熱、食欲不振、倦怠感、悪心、下痢、嘔吐、頭痛、関節痛などが現れます。

白目や皮膚の箇所が黄色になる黄疸症状がこの後に現れ、尿はビール瓶の色のような茶褐色になり、灰白色に便はなります。

初期のウイルス性肝炎の段階においては、よくかぜと間違われることもあります。

慢性のウイルス性肝炎の症状は、急性ウイルス性肝炎ほど顕著なものではありません。

先にご紹介したような症状が現れることもある一方、全く自覚症状がないことも多くあります。

一般的に、ウイルス性肝炎のA型が最も症状が著しくなります。

A型と比較して、ウイルス性肝炎のB型、C型の症状は軽く、C型の症状は特に無い場合も多くあります。

ウイルス性肝炎の場合に症状がしばしば現れないのは、大きな余力が肝臓にあるためです。

しかし、治療を早期に行わないと次々と肝細胞が壊されて、肝臓がんや肝硬変に高い確率でなります。

ウイルス性肝炎の診断と検査

ウイルス性肝炎を診断する場合は、発熱、食欲不振、易疲労感などの症状が継続して、肝腫大や黄疸が現れる場合は、血液検査を行います。

ウイルス性肝炎になっている場合は、肝細胞由来のGOTやGPTなどの酵素が上がります。

GOTやGPTというのは、いろいろな臓器細菌の中にあって、人の体を構成する大切な要素のアミノ酸をつくる作用があるものです。

家族歴、輸血の有無、海外渡航歴などをチェックして、ウイルスの疑わしいIgM(免疫グロブリンM)クラスの抗体価をチェックします。

このようなウイルスのRNA(リボ核酸)やDNA(デオキシリボ核酸)をチェックしたり、この量を測ったりして、病気の勢いを評価することもあります。

ウイルス性肝炎の治療法

ウイルス性肝炎は、小児では症状が現れない場合が多くあり、よく自然に治る場合もあります。

肝細胞由来の酵素が多くなっていれば、肝細胞庇護薬のグリチロンなどを処方します。

強い症状の場合は、ステロイド薬を肝臓の炎症を抑えるために使う場合もあります。

ウイルス性肝炎のB型やC型の場合は、治療をインターフェロンによって行います。

ウイルス性肝炎の予防

ワクチンとして、ウイルス性肝炎を予防するためのものはまだ発売されていません。

そのため、ウイルス性肝炎になっている人の血液をできる限り触らないようにすることが大切です。

ウイルス性肝炎を予防するために注意することとしては、次のようなものがあります。

  • 血液がついている恐れがあるカミソリ、歯ブラシなどは共用しない
  • 別の人の血液を触る場合はゴム手袋を着ける
  • 注射針や注射器を共用して、非合法の麻薬や覚せい剤の薬物を注射しない
  • ピアスや入れ墨をする際は、必ず器具がきれいかどうかをチェックする
  • 性行為をよく分からない相手と行う場合はコンドームを必ず使う

つまり、ウイルス性肝炎を予防するためには、常識ある社会生活をすれば問題ないと考えられています。

また、このような行いの中には、基本的に、法律に違反するものがあるため、感染するリスクが非常に高いだけでなく、基本的に、行わないようにしましょう。

なお、献血の血液については現在肝炎ウイルスを検査しているため、肝炎ウイルスが含まれているものはありません。

しかし、安全性を血液製剤や輸血用の血液について確保するためには、完璧にする必要があります。

そのためウイルス性肝炎になっている、あるいは疑いがあるというような場合は、決して献血はしないようにしましょう。

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記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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