心療内科・精神科ってどんなところ?
心療内科や精神科は、ストレスによる身体の不調やこころの病気を診察・治療していく診療科です。
心療内科では、主にストレスが原因と考えられる身体の症状や病気(心身症)を診察します。
心療内科で診察・治療できる身体の病気(心身症)
- 過敏性腸症候群
- 潰瘍性大腸炎
- 機能性胃腸炎
- 慢性疼痛(腹痛・頭痛・腰痛・顔面痛など)
- 本態性高血圧
- 動悸
- 肥満症
- 偏頭痛・緊張型頭痛
- めまい
- アトピー性皮膚炎
一方、精神科では主にこころそのものが不調の原因になっている病気(精神疾患)を診察します。
精神科で診察・治療できる主な精神疾患(こころの病気)
- 不眠症(睡眠障害)
- 不安症
- うつ病
- 双極性障害(躁うつ病)
- 適応障害
- 神経症
- パニック障害
- 統合失調症
- パーソナリティ障害
- 発達障害(神経発達症)
- 強迫性障害
- 摂食障害
- PTSD
- 依存症
- 認知症
- てんかん
このように、心療内科や精神科では専門に扱う症状や病気が異なります。
「こころと身体、両方に症状がある」「心療内科・精神科どちらを受診すれば良いか迷う」という方は、病院に問い合わせたり、心療内科・精神科両方扱う医療機関に相談すると良いでしょう。
当院では心療内科・精神科どちらにも対応しています。
心療内科・精神科を扱う医療機関には、直接医師と対面して診察を受ける「対面診療」の医療機関と、パソコンやスマートフォンのビデオ通話を利用して診察を受ける「オンライン診療」を実施している医療機関があります。
対面診療のクリニックやオンライン診療は初めてでも気軽に受診できるでしょう。
当院は予約制のオンライン診療を行っており、移動や待ち時間なく診察が受けられます。
精密検査や入院治療が必要な場合は、設備の整った総合病院や大学病院へ転院が必要になることもあります。
治療を進めていく中で転院が必要になったら、転院先での診察や治療をスムーズにするため、診察医が紹介状を書いてくれますので忘れずに持参しましょう。
心療内科・精神科を受診した方が良い症状とは?
心療内科・精神科では、ストレスによる身体の不調やこころの病気を診察・治療できます。
続いて、心療内科・精神科を受診したほうが良い症状をご紹介します。
受診を迷っている方は、ご自身に当てはまる症状がないか確認してみましょう。
心療内科・精神科のオンライン診療で対応できる症状
次の症状は、こころの不調のサインとしてあらわれることが多い症状です。
なお、オンライン診療でもビデオ通話を使って多くの症状を診察・治療できます。
こころの不調のサインしてあらわれることが多い症状
- 気分が落ち込む、やる気がでない
- 集中できない
- 理由もなく涙がでる
- これまで楽しめていたことが楽しめない
- 消えてしまいたい気持ちになる
- 焦る気持ちが強い、無性にいらいらする
- 寝つきが悪い、途中で目が覚めてその後眠れない
- 寝ても疲れがとれない
- 他人に心配されるほど気分の浮き沈みが激しい
- アルコールのトラブルが多い
- 些細なことが心配になって頭から離れない
- 人前にでると過度に緊張してしまう
- 電車や人混みの中が怖いと感じる
- 苦手な場面になると動悸やめまいがする
- 自分の中で決めた「ルール」通りにならないといらいらする
また、ストレスに伴って次のような「身体症状」がでている方もオンラインで診察できます。
※血液検査やレントゲンなどが必要と判断される場合は対面医療機関への受診が必要な場合があります。
ストレスに伴う身体症状の例
- 動悸
- めまい
- 吐き気
- 腹痛
- 咳
オンライン診療が適さない症状
次のような急性の症状が見られる場合は、オンライン診療では適切な治療をすることが難しいです。
ご自身のこころと身体の安全を守るため、速やかに対面診療を受けましょう。
- 自分のことを傷つけたいと思う
- 具体的に死ぬ方法について考えている
- 実際に自分を傷つけてしまった
- ここ数日で急激に状態が悪化している
- 自分で食事や水分を取ることができない
また、上記の症状以外でも、医師の判断でオンラインではなく、対面診療を推奨する場合があります。
- 診断や治療のために医療機関での検査が必要な場合
- ビデオ通話だけで病状が正確に判断できない場合
- その他医師が対面診療が必要と判断した場合
当院では職場のストレスや休職のお悩みも受け付けています。
受診を迷う場合はカウンセリングという選択肢も
「受診した方が良い症状は分かったけど、自分は受診するほどでもない」「なんとなく不調を感じて、誰かに相談したい」と考えている方は、心療内科・精神科を受診する前にカウンセリングを受けてみるのもおすすめです。
カウンセリングの種類はさまざまですが、認知行動療法という精神療法を使いながら自分の考え方や行動を変化させていくようなカウンセリングもあります。
認知行動療法では、薬に頼らずに自分らしい行動を取り戻していくことができます。
薬での治療を終えた後も、日常に取り入れて症状の再発防止に役立てることが可能です。
「最近気分が晴れないな」「自分らしい生活ができていない気がする」「人間関係や仕事が上手くいかない」といったお困りごとがある場合はカウンセリングを受けてみると良いでしょう。
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心療内科・精神科を受診するには抵抗がある…そんな方におすすめ。オンライン診療の特徴
「心療内科・精神科のことは分かったけど、受診に抵抗がある…」
「相談したいけど忙しくてつい病院に行くのを後回しにしてしまう」
そんな方もいるのではないでしょうか。
オンライン診療は外出する必要がなく、自宅からスマホやパソコンで診察を受けられます。
ここでは、心療内科・精神科のオンライン診療の特徴を、メリット・デメリットに分けてご紹介します。
オンライン診療のメリット
心療内科・精神科のオンライン診療には、次のようなメリットがあります。
- スマホやパソコンがあれば診察予約・診察・会計まで完結できる
- 土日祝や夜間でも受診できる(当院は年中無休の予約制で、当日予約も受け付けています)
- 自宅などのリラックスした環境で診察してもらえる
ほとんどのオンライン診療では、受診の予約から会計まで、すべてオンラインで完結します。
予約の際に医療機関へ電話する必要がなく、スマホアプリやWebサイトから24時間いつでも予約できることが特徴です。
また、対面診療のクリニックや病院は土日祝・夜間は休診のことが多いですが、オンライン診療では対面診療が休診のときにも受診可能な場合もあります。
平日昼間は仕事や学校の授業を受けているという方も多いですよね。
仕事や学校で休みを取ることが難しい方は、まずはオンライン診療から検討してみると良いでしょう。
オンライン診療では、自宅のようなリラックスした環境で受診できることが大きなメリットです。
外出するのが怖い方や病院だと緊張してしまう方にとっては、おすすめの受診方法です。
移動や待ち時間なく受診できるので、通院を周りに知られたくない、ついつい受診を後回しにしてしまうといった方も安心してご利用いただけます。
オンライン診療のデメリット
一方、心療内科・精神科のオンライン診療を受けるうえで、次の点はデメリットと感じるかもしれません。
- ビデオ通話できる環境が必要
- 対面診療を勧められる場合がある
オンライン診療では、患者さんの話す内容に加えて、顔色や表情も見たうえで病状を判断していきます。
そのため、患者さんの顔が見えない状態でのオンライン診療はできません。
また、心療内科・精神科でも、身体の状態を把握するため患者さんの体に触れる「触診(しょくしん)」や、心音や呼吸の音を聴く「聴診(ちょうしん)」など、身体の病気がないか調べるための検査をすることがあります。
オンライン診療ではその場でこのような検査ができないため、必要に応じて対面診療を勧める場合があります。
心療内科・精神科のオンライン診療の流れ
ここでは、夜間・休日も全国エリアで対応しているファストドクターのメンタルクリニックを例に、心療内科・精神科のオンライン診療を受ける流れについて解説します。
※医療機関がない離島在住の方はご利用になれません。
①予約
予約サイトにある「診察予約する」または「予約する」を押して、画面の表示にしたがって必要情報を入力します。入力後に届く仮予約メール到着後、30分以内にURLをクリックすると予約が完了します。
②事前問診
予約完了画面に問診ボタンが表示されるので、画面の表示にしたがって保険証やお薬手帳の画像をアップロードしていきましょう。
③診察
診察時間の30分前にビデオ通話用URLがメールで届きます。診察時間になったらURLをクリックして入室します。
まずは診療前相談をした後、診察がスタートします。
※診察前相談の結果、オンライン診療を行わない場合は診療費用は発生しません。
④お会計
診察の翌日以降、お会計についてのメールが届きます。クレジットカードで支払いをします。
※クレジットカードを持っていない場合は、口座振込での支払いも可能です。相談してみると良いでしょう。
職場などへ診察を受けた証明を提出する必要がある場合、診断書を発行することもできます。医師と相談したうえで、休職を希望する場合は、診断書や傷病手当金申請書など、各種申請書・証明書の発行も対応しています。
当院指定書式の診断書を希望された方にはご診察後3日以内を目安に【PDFファイル形式(メール添付)】にてお送りします。ご希望の場合は事前問診および診察時にその旨をお知らせください。
※当院指定書式以外の診断書を希望される場合には、診察希望日の7日以上前までに[email protected]にPDFファイル形式で当該のフォーマットをお送りください。
事前相談なく診察当日に依頼いただいても対応できかねますのでご留意ください。
※最終的な発行可否は医師の医療的判断によります。
書類によっては継続的な診察を通して発行可否を判断するものもございますため、初診時に発行できない場合もございますことをご了承ください。
まとめ
心療内科・精神科は、心理的なストレスからくる身体やこころの病気を診察・治療していく診療科です。このページで紹介した症状が出た場合、早めに当院へご相談ください。
「自分の症状で受診して良いかわからない」「メンタルクリニックに抵抗がある」という方は、まずはカウンセリングを受けてみましょう。
参考資料
[1]厚生労働省 心療内科|e-ヘルスネット
[2]国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
こころの病気を知る|こころの情報サイト
[3]厚生労働省オンライン診療の適切な実施に関する指針平成 30 年3月 (令和5年3月一部改訂)
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。