一人暮らしでインフルエンザかもしれないときは病院に行くべき?対処法も解説

公開日: 2023/12/22 更新日: 2024/09/22
一人暮らしでいきなり体調が悪くなり、どうしたらよいか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。 特にインフルエンザにかかると、突然38度以上の高熱が出たり、頭痛、全身のだるさ、筋肉痛などがあらわれたりします。 この記事では、インフルエンザかもしれない時は一人で病院に行くべきなのかお答えしています。 ほかにも、自宅でできる対処法や備えについてお伝えします。
インフルエンザかもしれないけど病院へ行くべき?

発熱、のどの痛み、咳、倦怠感などの症状が出てくると、インフルエンザかコロナかも?と不安になりますよね。

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インフルエンザのときは一人で病院に行かないとダメ?

インフルエンザになった場合、できれば病院に行くべきです。

感染を広げないために一人で行くのが望ましいですが、つらい場合は周りの人に助けを求め、病院までの移動や問診を書くのを助けてもらいましょう。

実は病院に行かなくてもインフルエンザは約1週間で自然に回復します。

しかし、38度以上の高熱や、頭痛、全身のだるさ、筋肉痛などがあらわれるため[1]、治るまでに体力が消耗してしまう可能性があります。

また、肺炎などの合併症が起こり悪化する可能性もあるため、一度受診しておくと安心です。[2]

なお、インフルエンザにかかっていても、マスク・咳エチケットなどの感染対策をすれば、バス・電車・タクシーなどで病院に行って問題ありません。

もし新型コロナウイルスだった場合も、現在の法律ではバスやタクシーを使用できます。

しかし、体調が悪い時に一人で病院に行くのは大変です。無理をせず、病院に連れて行ってもらうよう周りに助けを求めましょう。

一人暮らしでインフルエンザかもしれないときは

「熱がつらくて病院に行く気力もない」「自分はインフルエンザになったかもしれない」と思った時、自宅でできる対処法は以下の通りです。

  • まずはゆっくり休息と睡眠を

  • 水分を多めに摂ろう

  • 友人や家族には連絡しておこう

  • 体調が急変したら救急車の手配を

内容を順番に説明します。

まずはゆっくり休息と睡眠を

インフルエンザの回復には、休息と睡眠が大切です。まずは無理をせず、ゆっくり身体を休めましょう。

休息と睡眠は、インフルエンザや風邪のウイルスと戦う免疫力を助けてくれます。

部屋はエアコンを使い、過ごしやすい温度に保ちましょう。のどや鼻の乾燥を防ぐため、加湿器を使うのもおすすめです。

布団や衣服は、自分がちょうどよいと感じる厚さで大丈夫です。

熱の出始めに寒気がする時はしっかりと布団をかけたり厚着をしたりして身体を温めてください。

その後、熱が高くなり暑く感じるようになったら、衣服や布団を薄くして大丈夫です。必要以上に布団をかけたり、厚着をする必要はありません。

水分を多めに摂ろう

熱が高い時は、水分を多めに摂ってください。水分を摂ることで、脱水症状で体調がさらに悪化するのを防げます。

水分は、以下のものが身体に吸収されやすいためおすすめです。

  • 経口補水液(けいこうほすいえき・OS-1など)

  • イオン飲料(ポカリスエット・アクエリアスなど)

  • 麦茶

  • 湯ざまし(一度沸かしてさましたお湯)

  • フリーズドライ等の野菜スープ

自宅に経口補水液や麦茶などがなければ、ミネラルウォーターや水道水でもかまいません。

アルコールは身体の水分を奪い、脱水症状を悪化させるので避けてください。

発熱時は汗をかき、思った以上に身体の水分が失われます。水を飲むのもつらいかもしれませんが、できる限りしっかりと水分を摂りましょう。

関連記事:インフルエンザを早く治すために食べた方が良いものは?

友人や家族には連絡しておこう

インフルエンザは症状が強く、体調が急変して意識を失う可能性もあります。

体調が悪くなり始めた時点で友人や家族に連絡し、以下のことを依頼しましょう。

  • 定期的に体調確認の連絡をしてほしいこと

  • 受診時など困った時は助けてほしいこと

  • 必要な物品を届けてほしいこと

一人暮らしの場合、体調急変時に誰も気付かないケースも珍しくありません。

「連絡が付かなくなったら、様子を見に来てほしい」と前もって連絡しておけば、もしもの時も早めに気づいてもらえます。

家に備えがない方は、経口補水液やゼリー飲料、レトルトのおかゆなど病気療養に必要な物品を頼むのもよいですね。

体調が急変したら救急車の手配を

ゆっくり休むことでほとんどのインフルエンザは回復しますが、重症化する例もあります。

体調が急激に悪化し以下の状態になった時は、119番で救急車を呼びましょう。[3]

  • 呼吸が苦しい・息切れがひどい

  • ひどい胸の痛みが続いている

  • 意識がはっきりしない・自分が何をしているか分からない

  • 自分ではどうしようもない体調不良状態

救急車を呼ぶ際は「救急です」とはっきり伝え、市町村名から自分の住所を伝えてください。[4]

もし救急車を使うか迷う場合は、救急安心センター事業(#7119)に電話するのもよい方法です。

実施する自治体は全国24地域と限られますが、症状を伝えると救急車を利用すべきか、自力で早めに受診するのがよいかなどをアドバイスしてくれます。[5]

不要な救急車の利用は避けるべきですが、一人暮らしの場合、体調悪化時の対応が遅れることも珍しくありません。

自分でどうしようもない場合は、迷わず救急車を使用してください。

関連記事:救急車を呼ぶタイミングや基準は?迷ったときに使える無料診断窓口と♯7119

関連記事:#7119って何?救急車を呼ぶべきか教えてくれる安心電話相談窓口

インフルエンザかもしれないと思ったときの受診のタイミング

インフルエンザで体調が悪くなると、病院に行くのも難しくなります。以下の状態の場合、動けるうちに早めの受診を検討してください。

  • インフルエンザに感染した人が周りにいる

  • 現地点で風邪のような症状がある

  • 自宅に風邪薬・解熱剤(げねつざい)などの常備薬がない

ひとつ注意が必要なのは、受診タイミングが早すぎるとインフルエンザの検査キットが陰性になり、正しい検査結果が出ない可能性があることです。

これはインフルエンザ症状が出始めた頃はウイルス量が少ないため、キットでうまく判定できずに起こる現象です。

インフルエンザ発症から12〜48時間のあいだが、検査でウイルスが検出されやすくインフルエンザ治療薬の効果も得られるため、最適な受診タイミングと言われています。[6]

しかし、検査キットの結果が陰性でも、周りの感染状況や症状によってインフルエンザと診断される場合もあります。

受診時は、インフルエンザの可能性があることをしっかりと医師に伝えましょう。[7]

発熱して48時間以上経ってしまったけど大丈夫?

発熱して48時間以上経った場合は、身体を休めて自然治癒を待ちましょう。

インフルエンザの治療薬(タミフル・リレンザ・イナビルなど)は、ウイルスが増えるのを防ぐことで、インフルエンザの治りを約1日早める薬です。

ウイルスを殺す効果はないため、身体の中でウイルスが増えきる48時間以降に服用しても充分な効果は得られません。

しかし、48時間以上経った状態でも、解熱剤や咳止めなどの症状を和らげる薬は効果があります。

インフルエンザの治療薬は処方されませんが、熱や咳が辛ければ受診を検討しましょう。

インフルエンザ治療薬が発売される前は、辛い症状をやわらげながらゆっくり休んで回復を待ったものです。

治療薬を使わなくてもインフルエンザは治るので、安心してください。

発熱してから時間が経ってしまったけど、どうすればいい?

・熱が上がったり下がったりしている

・様子を見ていたけど熱がなかなか下がらない

そんな時はファストドクターにご相談ください。

オンラインで医師による臨床診断が可能です。

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インフルエンザだけでなく一人暮らしをしているなら日頃から備えを

一人暮らしの方は、何かあった時の備えを元気なうちにしておくのが大切です。回復したら以下のものをそろえ、消費期限や使い方を確認しておきましょう。

  • 日持ちのする備蓄食料(レトルトのおかゆ・ゼリー)

  • 吸収のよい水分(経口補水液・イオン飲料)

  • 解熱剤・風邪薬

  • 体温計

  • マスク

  • 冷却まくら・冷却シート(アイスノン・冷えピタなど)

体調不良時の備えは、インフルエンザ以外に風邪や吐き気などの時にも役立ちます。

また、買い物へ行かなくて済むようにネットスーパーの利用登録をしておくのもよい方法です。

登録したあとに一度利用しておくと、体調不良時もスムーズに注文できるでしょう。

まとめ:我慢しすぎないよう周りを頼ろう

インフルエンザにかかった場合、一人で病院に行った方が周りへの感染を防ぐことができます。

しかし、一人での受診が難しい場合は無理をせず周りの人を頼りましょう。

病院に行かなくてもインフルエンザは一週間ほどで自然治癒しますが、まれに合併症を起こして重症化する可能性もあります。

自宅療養する場合は、水分をしっかり摂りゆっくりと休むことが大切です。

一人暮らしの場合、急激な体調悪化時の対応が遅れがちなので注意が必要です。

体調が悪い時は無理をせず、家族や友人に助けを求めてくださいね。

一人暮らしで体調が悪くなった時のために

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万が一のためにダウンロードしておくことをおすすめします。

 

参考文献

[1]国立感染症研究所 インフルエンザとは

[2]成人の新型インフルエンザ治療ガイドライン第2版

[3]厚生労働省:インフルエンザかな?症状がある方へ

[4]総務省:救急車利用マニュアル

[5]総務省消防庁:救急車の適時・適切な利用(適正利用)

[6]一般社団法人 日本感染症学会:感染症学雑誌78 (9), 846-852, 2004

[7]インフルエンザ診断マニュアル

本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

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