咳や痰が長引き息苦しい・喉が痛くて声が出ない・嗅覚異常や味覚障害・鼻水などの副鼻腔炎の症状がある・熱や寒気、倦怠感が続き睡眠障害がある…
インフルエンザにかかった後にこのような症状が続き、後遺症かもしれないと不安なかたはファストドクターのオンライン診療でご相談ください。
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まずはいまの症状について、ご相談ください。
インフルエンザの後遺症と合併症の違いについて
後遺症と合併症の違いとは何でしょうか。
合併症は病気や手術、検査の過程で関連して起こりうる症状や病気のことです。
インフルエンザの合併症はインフルエンザにかかったことにより、起こりやすくなる別の疾患や症状のことを指します。
後遺症とは、ケガや病気の急性期は脱しているのに、残ってしまったり、長引いてしまったりする症状のことです。
合併症が起こると、治療も一般的に長引くので、後遺症が残るリスクは高くなります。
後遺症も合併症もどのような症状があらわれるのか、しっかりと理解しておくことが大切です。
ここから、インフルエンザで注意しなくてはならない合併症についてご紹介します。
インフルエンザの合併症とは?
インフルエンザの合併症には様々なものがあります。とくに乳幼児や高齢者、妊婦は免疫力が低下していることが多いので注意が必要です。
また、心臓病、腎臓病、糖尿病、呼吸器の病気がある人や免疫が低下する病気の人、免疫を抑える薬を服用中の人は重症化のリスクがあります。
インフルエンザ脳症・肺炎・心筋炎は重症化する可能性が高い合併症です。
インフルエンザの注意すべき合併症、インフルエンザ脳症
インフルエンザ脳症とは、インフルエンザによって引き起こされる脳障害の合併症です。
意識がもうろうとする、会話が噛み合わない、けいれん、幻覚や異常行動などの症状があります。
年間100人~500人に発生し、5歳以下の子供がかかりやすいといわれています。死亡率も30%と高く、後遺症が25%程度に残るため、非常に注意が必要です。[1]
お子さんがインフルエンザになったときは、親御さんは注意して観察することが大切です。とくに発熱後2日間は目を離さないようにしましょう。
インフルエンザは咳やのどより高熱症状が先行してあらわれる傾向にあります。
症状が進んで脳症などになってしまう前に、早めに医療機関を受診したいですよね。
夜間や休日に急な高熱があらわれたら、ファストドクターのオンライン診療でご相談ください。
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急な症状があらわれる前にアプリをダウンロードしていざというときに備えておきましょう。
インフルエンザの注意すべき合併症、肺炎
インフルエンザに感染して喉に炎症が起こっていると、肺炎の原因となる細菌に感染しやすくなり、肺炎を合併するリスクが高くなります。
インフルエンザに感染している状態で肺炎になると、重症化しやすくなることがわかっています。
とくに高齢者や、呼吸器や心臓に持病がある方は重症化しやすくなるので注意が必要です。
年間約1万人の方がインフルエンザからの重症肺炎で死亡しているといわれています。
肺炎を起こす原因菌で最も多いのが肺炎球菌です。肺炎球菌にはワクチンがあります。
65歳以上の方もしくは、60~65歳未満で指定の疾患や状態がある方は、肺炎球菌ワクチンの定期接種を行うことができます。
インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種で、合併症による肺炎の重症化のリスクを減らしましょう。[2]
インフルエンザの注意すべき合併症、心筋炎
心筋炎とは、風邪やインフルエンザにかかったことが引き金となり、心臓の筋肉に炎症が起こる合併症です。急激に進行して、命にかかわることもあります。[3]
一般的な風邪症状や吐き気や下痢などの消化器症状から始まることが多いです。しかし、数時間から数日の単位のうちに急激に心不全症状になる可能性があります。[4]
インフルエンザの後遺症ってどんな症状が出る?
ここからはインフルエンザの後遺症についてご紹介します。
インフルエンザの後遺症ってどんなものがあるの?インフルエンザにかかった後、なんとなく体調が悪いけどこれって後遺症?気になる症状にお答えします。
インフルエンザの後遺症で咳、痰が長引く。息苦しい。人にうつる?薬はある?
インフルエンザの熱は下がったけど、咳と痰だけが残ってしまうということはありませんか?家族や職場の人、友人にうつしてしまわないか心配になりますよね。
熱が下がってから2日目まで、かつ、症状が出始めた翌日から7日目までは、人にうつす可能性があるので外出を控えるように推奨されています。
決められた期間は注意して自宅で過ごすようにしましょう。
インフルエンザは飛沫感染です。その後も咳が残っている場合は、不織布マスクを使用して、咳エチケットを守るようにしましょう。
咳や痰症状は咳止めや痰切りで対応することもあります。
しかし、症状が強い咳がつづく場合は、気管支炎や肺炎などになっている可能性もあるので、受診して診断してもらうようにしましょう。[4]
咳や痰が長引き息苦しいという症状は、夜になるとさらに悪化しませんか?
インフルエンザの後遺症なのか風邪の延長なのか自分では判断できませんよね。
夜に悪化して不安な方は24時間365日オンラインで医師の診察を受けることができるファストドクターに相談してください。
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インフルエンザの後遺症で喉が痛くて声が出ない。気管支炎症状について解説
インフルエンザは口や鼻からウイルスが感染して症状が起こります。ウイルスが付着しやすい喉は、症状が強く出やすい部位です。
徐々に改善することが多いですが、喉の痛みだけが残ってしまった場合はどうすればいいでしょうか。
喉の痛みがあるときは、なるべく喉に負担をかけないようにして、炎症を速やかに改善させることが重要です。
アルコール・タバコ・辛いものなどの、喉に刺激になる食品を控える、大きな声で沢山しゃべらないようにしましょう。
加湿器、マスクで口腔内を乾燥させないことも効果的です。それでも症状がつづく、症状が強い場合は受診するようにしましょう。
インフルエンザの後遺症で耳の痛み、嗅覚異常、味覚障害。鼻水が止まらない。これって副鼻腔炎?
副鼻腔炎はインフルエンザの合併症として起こることがあります。副鼻腔炎の症状として、鼻水、鼻詰まりが出現します。
鼻詰まりによって味が分からなくなる、匂いが分からなくなるという症状が出現するのです。
副鼻腔炎が原因で、後鼻漏(鼻水が喉に落ちて痰が出る)や、目の奥や頭が痛くなることもあります。[5]
また、インフルエンザのウイルスにより中耳炎が起こることもあります。
急性中耳炎の症状は、耳の痛み、聞こえが悪くなる、耳の詰まり、発熱、耳から液体が出てくるなどです。
鼻の症状、耳の症状が強い、長引く場合は耳鼻科を受診するようにしましょう。[6]
インフルエンザの後遺症で熱や寒気、倦怠感が続き睡眠障害がある方
高い熱はおさまったが、微熱がつづくことがあります。
発熱は感染症に対する、自身の体を守ろうとする反応です。
熱が続いているということは、まだウイルスによる症状が体の中で起こっていると考えられます。しっかりと休息をとり、安静に過ごしましょう。
通常は3~5日で発熱は下がります。その後も熱が下がらない場合は、別の原因の可能性もあります。受診するようにしましょう。
人間が免疫機能をしっかりと保つために、睡眠はとても重要です。眠れていないと免疫力が低下して感染症にかかりやすくなる、治りにくくなる可能性があります。[7]
インフルエンザやコロナの後遺症ってどのくらいの人がなる?確率や割合は?
名古屋工業大学の研究で、インフルエンザ感染症の後遺症で再受診する割合と、
新型コロナウイルス感染症の後遺症で再受診する割合は、新型コロナウイルス感染症の方が多かったというデータが出ました。
“
・インフルエンザに感染の場合、2ヶ月以内に受診するリスク (2019年1月~3月 感染していない人との比較)
・新型コロナに感染の場合、2ヶ月以内に受診するリスク (第6波:2022年の初めから 感染していない人との比較)
|
引用:NHK首都圏ナビ|コロナ“後遺症”インフルと比べたリスクは?せき、けん怠感、頭痛 [8] ”
インフルエンザの後遺症、子供はなりやすい?
子供は大人に比べて、免疫力も未発達で体力も低いです。また、インフルエンザがうつる確率も大人に比べると高い傾向にあります。
インフルエンザの合併症、後遺症に十分注意が必要です。
年齢によっては自分の体調の変化や不調をうまく言葉で伝えられないので、言動や様子の変化を注意深く見守る必要があります。
大人と同様の後遺症や合併症が出ることがありますが、とくに子供の合併症で注意が必要なものは、インフルエンザ脳症、ライ症候群※1、熱性けいれんです。
※1ライ症候群:原因不明の急性脳症だが、多くはインフルエンザ感染や水疱瘡の後に発症している。治療中にアスピリンを使用したときに、発症率が上がるといわれている。[9]
高齢者のインフルエンザの後遺症で注意することは?
高齢者は持病がある人が多いため、インフルエンザ感染による重症化や合併症に注意が必要です。抵抗力や体力も低いので、症状が長引いてしまうこともあります。
とくに高齢者の合併症で注意が必要なのは肺炎です。インフルエンザ感染症により、肺炎球菌など他の菌の感染リスクが高まります。
インフルエンザのウイルス自体から肺炎を起こすこともあります。
まずは、インフルエンザにかからないように予防することが大切です。手洗いうがいをきちんと行う、予防接種を行う、流行時は人混みは避けるように注意しましょう。[10]
インフルエンザの薬、タミフルやワクチンって後遺症に影響はある?
タミフルの副作用報告で「異常行動」というものがあります。異常行動は薬剤の影響なのか、インフルエンザ感染症自体による症状なのか、因果関係は不明です。[11]
インフルエンザにかかると高熱が出ることが多いです。子供は高熱が出ると、熱せん妄という症状が出ることがあります。
せん妄とは異常行動や幻覚、幻視、錯乱などの症状のことを指します。
合併症の脳症の症状の一つにもせん妄の症状があるので、子供のインフルエンザ感染症は十分な注意・観察が重要です。[12]
異常行動は未成年の子供で報告されています。インフルエンザの合併症であるインフルエンザ脳症や熱せん妄も子供に起こりやすいものです。
子供のインフルエンザについては、少なくとも2日間は様子に変化がないか十分に注意をすることが大切です。
インフルエンザワクチンは感染を完璧に抑える効果はありません。しかし、症状の重症化を抑える効果があります。重症化を予防することにより、症状の早期改善が見込めます。
また、重症化のリスクの高い子供や高齢者にはとくに効果的といえるでしょう。[13]
関連記事:インフルエンザじゃないのにタミフルを飲んでも大丈夫?なぜ処方されるのかを解説
関連記事:インフルエンザ予防接種は受けるべき? ワクチンの効果や注意点について詳しく解説
インフルエンザの後遺症で病院に行くべき?
1回病院で薬ももらってきちんと飲んだのに症状がつづく…。もう1回病院に行った方がいいのか迷いますよね。
インフルエンザは感染した後1~3日の潜伏期間の後、発熱は3日~5日程度、長い人は7日程度続きます。症状には個人差がありますが、通常1週間程度で改善していきます。
症状がなかなか良くならない、症状が強い状態が続く場合は、他の合併症などのリスクもあるので受診するようにしましょう。
Q&A
インフルエンザの後遺症にはどんな種類がありますか?
インフルエンザの後遺症として、微熱がつづく、咳や痰が残ることがあります。また合併症が起こることもあり、その症状が後遺症として残ることがあります。
合併症を起こしたり、重症化したりすると後遺症が残る可能性が高くなるため、注意が必要です。
季節性インフルエンザの後遺症は?
季節性インフルエンザは通常は自然に治ることがほとんどです。しかし、高齢者や心疾患、腎臓病、呼吸器疾患、糖尿病などの病歴があると重症化のリスクになります。
小児は年間50人~200人の脳症の報告があります。
後遺症を残さないためにも、症状を重症化させないことが大切です。日々の予防やワクチン接種等日常生活での感染対策を行いましょう。[14]
インフルエンザ脳症の大人への後遺症は?
国立感染症研究所感染症学疫学センターのグループの研究で、インフルエンザ脳症で届けられた385例の年齢層や症状、予後をまとめたデータがあります。
18歳未満が74%で、子供がインフルエンザ脳症にかかりやすいということがわかりました。
しかし、大人のインフルエンザ脳症の報告も一定数あります。16歳以上のインフルエンザ脳症患者41例の経過を調べたものが下記になります。
“
後遺症がないか、わずかに障害を残すが元の生活に戻れている |
26例 |
ある程度の神経学的・知的障害があるも、日常生活は自立している |
5例 |
身体的・精神的障害のために日常生活に介助を要する |
7例 |
植物状態 |
0例 |
死亡 |
3例 |
[15] 引用:日経メディカル|インフルエンザ診療Next|成人インフル脳症の調査で判明した注目の事実”
インフルエンザ脳症を含む、急性脳症の後遺症は、あるきづらいなどの運動障害・高次機能障害※1・知的障害・てんかんなどがあります。[16]
※1記憶や思考、判断などの高度な脳の働きに障害がでること。
まとめ
インフルエンザ感染症は誰しもかかったり、身近にかかった人がいるようなよくある病気です。
季節性インフルエンザは通常であれば数日で軽快するのが通常です。しかし、まれに重症化したり、合併症を起こしたり、後遺症が残ったりすることがあります。
とくに持病がある方、高齢者、子供は十分注意しましょう。インフルエンザウイルスも新型コロナウイルスも有効なのは、普段の手洗い、うがい、マスク、消毒と予防接種です。
これから乾燥して感染症が流行しやすい時期になってきます。対策をしっかりと行いましょう。
インフルエンザは感染力が強いため、どんなに気を付けていてもかかってしまうことがあります。
もしも夜間や休日に症状が出た場合、病院を探してタクシーや自家用車で病院へ向かうのは本人も家族も大変です。
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参考文献
[1]MEDLEY|インフルエンザ脳症
[2]国立研究開発法人日本医療研究開発機構|インフルエンザに罹ると細菌性肺炎を合併しやすくなるメカニズムを解明
[3]済生会|急性心筋炎
[4]厚生労働省|インフルエンザかな?症状がある方へ
[5]NHK健康チャンネル|鼻づまりや鼻水だけじゃない慢性副鼻腔炎の症状・診断・治療法を解説
[6]済生会|急性中耳炎
[7]大塚製薬|免疫navi|睡眠の質と免疫
[8]NHK首都圏ナビ|コロナ“後遺症”インフルと比べたリスクは?せき、けん怠感、頭痛
[9]MSDマニュアルプロフェッショナル版|ライ症候群
[10]日本老年医学会雑誌第58巻第1号|高齢者のウイルス感染症の現状と対策|高齢者におけるインフルエンザ
[11]厚生労働省|緊急安全性情報|タミフル服用後の異常行動について
[12]脳と発達2003|高熱に際しせん妄が出現した症例の鑑別診断
[13]厚生労働省|インフルエンザQ&A|Q21ワクチンの効果、有効性について教えてください。
[14]一般社団法人日本感染症学会|感染症クイック・リファレンス|インフルエンザ(季節性)
[15]日経メディカル|インフルエンザ診療Next|成人インフル脳症の調査で判明した注目の事実
[16]難治性疾患制作研究事業|平生30年度分担研究報告書|急性脳症の長期予後に関する研究
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。