蜂窩織炎(ほうかしきえん)の恐ろしさとは

公開日: 2024/02/27 更新日: 2024/09/29
「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と診断されたものの、聞きなれない病名で漠然とした不安があったり、患部の腫れや痛みが強く心配になったりしていませんか? この蜂窩織炎の恐ろしさとは、放っておくと重症化する可能性があるというところにあります。 そもそも蜂窩織炎とは、皮膚の感染した部分に細菌が侵入し、発赤や腫れ、痛みを引き起こす細菌感染症です。 重症化することはまれですが、血液や関節に感染が広がってしまい、重篤な感染症を引き起こす場合があります。 このように聞くと、不安になってしまうかもしれませんが、蜂窩織炎は適切な治療を受けることで数日間のうちに症状が落ち着いてくることが多い疾患です。 そのため、症状に気づいたら早めに医療機関を受診することが大切です。 この記事では、蜂窩織炎の恐ろしさについてお伝えするため、合併症や悪化のリスクについて解説しています。 診断後の対応方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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目次

蜂窩織炎の合併症

蜂窩織炎は合併症を引き起こすことがあります。これらが併発して起こるケースも存在します。

  • 菌血症

  • 化膿性血栓静脈炎

  • 化膿性関節炎

  • 感染性心内膜炎

これらの疾患は場合によっては命に関わることもあるため、速やかな対応が必要です。では、それぞれについて詳しく説明します。

菌血症

本来は無菌であるはずの血流中に細菌が存在する状態をいいます。

免疫が正常な状態であれば、自身の免疫によって体内から自然に除去されますが、特に免疫力が低下している場合は、感染症や敗血症の引き金となる可能性があります。[3]

化膿性血栓性静脈炎

敗血症性血栓性静脈炎は、感染により静脈内に血栓ができ、静脈内や血管周囲の皮膚などに炎症を引き起こす病気です。

感染した血栓の場所に応じて、表在静脈(皮膚の下を流れる静脈)の軽度の腫れや痛みから敗血症性ショックまで、さまざまな症状を引き起こす場合があります。[4]

化膿性関節炎

化膿性関節炎は、細菌が関節の中に侵入して、そこで化膿してしまう病気です。

症状が進行すると、関節にある軟骨が壊れて、骨までさらに壊れてしまいます。その結果、関節に障害が残ることもあるため、速やかな診断や治療が必要となります。

 

関連記事:「化膿性関節炎の特徴・症状と治療法について【医師監修】 」

感染性心内膜炎

感染性心内膜炎は、心臓の弁の感染症です。

心臓の弁や心膜の小さな傷に、血液に入ってきた細菌がくっついて「巣」を作り、心臓の弁にくっついた細菌の「巣」が、長い時間にわたって熱を起こしたり、弁を壊してしまうこともあり、心不全などの深刻な病状を引き起こすおそれがあります。

また、菌の塊の一部がはがれ、各臓器に流れている血管に詰まることもあり、塞栓症となる場合もあります。これらは脳梗塞や腸管虚血などの重篤な病気を合併しかねません。

また、菌が体中にばらまかれて別の臓器における膿瘍(ばい菌の巣)の合併や、血管自体が薄くなるという動脈瘤を合併することもあります。

特に脳動脈瘤との合併は多くみられ、脳出血の可能性もあるので慎重な治療が必要となります。[5]

蜂窩織炎にかかるリスクが高まる因子

蜂窩織炎にかかる可能性は誰にでもありますが、以下の要因によりかかるリスクが高まることがあります。[1]

  • 怪我や傷

  • 慢性的な皮膚疾患

  • 急性的な皮膚疾患

怪我や傷があると菌が侵入しやすいため、要因のひとつになることがあります。急性的、慢性的な皮膚疾患は皮膚バリアが弱まった状態で起こる疾患です。

蜂窩織炎の高まるリスクについて表にまとめましたので参考にしてみてください。

要因

具体例

怪我や傷

  • 切り傷

  • 潰瘍

  • 噛み傷

  • 刺し傷

  • 入れ墨

  • ピアス

慢性的な皮膚疾患

  • 水虫

  • 湿疹

  • アトピー性皮膚炎

急性的な皮膚疾患

  • 水疱瘡

  • 帯状疱疹

蜂窩織炎が悪化しやすいリスクのある人

蜂窩織炎が悪化しやすい要因として次のようなものがあります。

  • 肥満ぎみである

  • 手足などに慢性浮腫がある

  • 糖尿病がある

  • 免疫不全疾患がある など

これらの原因でなぜ蜂窩織炎が悪化しやすくなるのかを詳しく説明します。

肥満ぎみである

肥満が蜂窩織炎の悪化に影響する理由は3つあります。[6]

  • 皮膚の摩擦や圧力

  • 血行不良

  • 免疫機能の低下

これらの要因により、肥満の人は蜂窩織炎になりやすく、また悪化しやすい傾向があります。そのため、肥満の人は、皮膚の清潔を保ち、摩擦や圧力を軽くするための対策を取ることが重要です。

また、適切な運動や食事管理を行い、血行や免疫機能を改善することも効果的です。それぞれを詳しく見ていきましょう。

1. 皮膚の摩擦や圧力

肥満の人は、皮膚の摩擦や圧力が増加しやすい傾向があります。特に皮膚の折り目や盛り上がっている部分では、摩擦や圧力が強くかかりやすくなるのです。

このような部位では、皮膚が傷付きやすくなり、そこから細菌が侵入して蜂窩織炎を引き起こす可能性が高まります。

2. 血行不良

 肥満の人は、体内の脂肪組織が増加し、血管に圧迫をかけることがあります。その結果、血行不良になり、組織に栄養や酸素が適切に行きわたらなくなります。

そして血行不良が起こると、組織の修復や免疫の反応が遅れ、皮膚の損傷部位が感染しやすくなるため注意が必要です。

3. 免疫機能の低下

肥満は、免疫機能を低下させることが知られています。

肥満の人は、慢性的な炎症が体内で起こりやすくなります。この慢性炎症は、免疫反応をさまたげ、細菌やその他の病原体に対する防御力を弱める可能性があるのです。

手足などに慢性浮腫がある

手足に慢性浮腫(むくみ)があると蜂窩織炎が悪化する主な理由は次の通りです。[7]

  • 血液やリンパ液の循環障害

  • 皮膚の損傷

  • 免疫機能の低下

手足に慢性浮腫がある人は、皮膚の健康管理に特に注意をしてください。定期的な皮膚ケアや適切な浮腫の管理が大切です。

また、皮膚の傷や感染の早期発見と治療も重要なので異常に気づいたら医療機関を受診しましょう。

こちらに関しても詳しく解説します。

1.血液やリンパ液の循環障害

慢性浮腫は、血液やリンパ液のめぐりが悪くなる状態です。このため、組織に必要な栄養や酸素が不十分に供給され、同時に老廃物や細菌が排出されにくくなります。

血液やリンパ液の流れがとどこおると、皮膚の健康を損ない、蜂窩織炎の発症や悪化につながります。

2.皮膚の損傷

慢性浮腫の場合、皮膚に常に圧力がかかり、摩擦が生じやすくなります。また、水分が組織にたまることで皮膚が柔らかくなり、傷つきやすくなります。

そのため、傷ついた皮膚から細菌が侵入しやすくなってしまうのです。

3.免疫機能の低下

慢性浮腫は、免疫機能を低下させることがあります。

組織がむくんでしまうと、免疫細胞や免疫システムが正常に機能しづらくなり、細菌やその他の病原体に対する防御能力が低下します。

その結果、感染症のリスクが高まり、蜂窩織炎が悪化する可能性が高くなってしまうのです。

糖尿病がある

糖尿病患者は皮膚感染症、特に下肢の感染症にかかりやすくなります。[8]

理由は大きく分けてふたつあります。

1.免疫機能が低下しているため

通常、健康な人が感染する蜂窩織炎は主にブドウ球菌や連鎖球菌などが原因です。

しかし、糖尿病患者では免疫機能が低下しているため、それに加えて腸球菌やグラム陰性桿菌、嫌気性菌なども感染源となることがあります。

2.血管や神経にも障害が生じるため

神経障害では、痛みを感じにくくなるため、靴擦れややけどなどの小さな傷に気づかず、放置されることがあります。その結果、感染が進行してしまうことがあります。

また、痛みを感じにくいことにより、足を酷使しすぎることも悪化につながる要因です。

免疫不全疾患がある

免疫不全症疾患がある人は、免疫不全による感染リスクが高まり、皮膚感染症や蜂窩織炎などの症状が発生しやすくなります。[9]

理由は大きく分けて3つあります。

  • 免疫不全の状態であるため

  • 皮膚表面や皮下の組織に微生物が感染しやすくなるため

  • 炎症反応が過剰になるため

こちらについても詳細を解説します。

1.免疫不全の状態であるため

免疫不全疾患では、免疫システムが正常に機能せず、体が感染に対する十分な防御を行えなくなります。免疫不全の状態では、細菌やウイルスなどの病原体に対する免疫反応が弱まり、感染症にかかりやすくなります。

2.皮膚表面や皮下の組織に微生物が感染しやすくなるため

免疫不全状態では、通常は体内で制御されているはずの細菌や真菌などの微生物が増えやすくなります。

これによって、皮膚表面や皮膚下の組織に微生物が感染しやすくなり、蜂窩織炎などの炎症が引き起こされる可能性が高まります。

3.炎症反応が過剰になるため

免疫不全状態では、通常は体内で抑えられている炎症反応が過剰になることもあります。

そのため、蜂窩織炎などの症状が悪化することがあります。

蜂窩織炎で入院することはある?

蜂窩織炎の治療は基本的に通院で十分にできます。しかし、持病があったり症状が重かったりする場合は、入院して治療をおこなうことがあります。

蜂窩織炎の入院に関する基準は以下の通りです。

  • 高熱が継続する

  • グッタリして支障が日常生活にある

  • もともと持病があって感染が重くなる可能性がある

  • 飲み薬だけではなかなか回復しない

  • 症状が重く安静が必要である

このような症状がみられる場合には、入院が検討されます。

また、免疫不全や糖尿病などの持病がある場合も症状が重くなりやすいため、入院治療を受けることもあります。

入院日数は症状の度合いによって異なります。最低でも1〜2週間は入院することになるでしょう。

皮膚の赤い部分が急速に広がったり、発熱や悪寒を起こしたりした場合は、すぐに医療機関を受診してください。

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そもそも蜂窩織炎とは?

蜂窩織炎(ほうかしきえん)は、蜂巣炎(ほうそうえん)とよばれることもある、細菌が皮膚の下(真皮〜脂肪組織)に入り込むことによって感染する皮膚の病気です。

体の中に入り込む細菌の種類は一つだけではなく様々であり、特に足や脚に症状が見られます。

ここからは、蜂窩織炎の症状や治療法について詳しく解説していきます。

関連記事:「蜂窩織炎(ほうかしきえん)の特徴・症状と治療法について【医師監修】」

蜂窩織炎の症状

蜂窩織炎は体のどこにでもできる可能性がありますが、足のすねの部分や甲など、下肢(股関節より下)にできることが多いです。

発症部位にみられる症状

蜂窩織炎の初期症状では、皮膚に以下のような症状があらわれます。

  • 赤み

  • 腫れ

  • 熱感

  • 痛み

蜂窩織炎による強いむくみや炎症が起こると症状が長引く可能性があり、悪化することもあるため注意が必要です。また、以下の皮膚症状がみられることもあります。

  • オレンジの皮のようにくぼんで見える

  • 水疱(水ぶくれ)

  • 蚊に刺されたような赤い斑点

これらの症状は、細菌の感染から体を守ろうとする反応によって引き起こされます。さらに感染がひどくなると、膿が出る、皮膚潰瘍などの症状があらわれます。

全身にあらわれる症状

初期症状の後、半日~2日くらいで急に広がり、以下のような全身症状をともなうことがあります。

  • 発熱

  • 頭痛

  • 悪寒

  • 関節痛

蜂窩織炎はうつるのか

蜂窩織炎は基本的にはうつることはありません。蜂窩織炎は、皮膚の下の皮膚の深いところで菌が繁殖して起きる病気です。

その主な原因菌であるブドウ球菌やレンサ球菌は普段から皮膚などに生息しているため、通常は感染症となることはありません。

ただし、膿が出ているところを直接触るとうつる可能性はありますので、できるだけ触れないようにしましょう。

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蜂窩織炎の診断方法と検査内容

蜂窩織炎の場合、基本的には皮膚科を受診することが推奨されています。

しかし、蜂窩織炎は一般的な感染症のため、内科、外科、整形外科、小児科でも正しい診断と治療を受けることができます。

診断方法

問診、局所の触診・視診によって診断します。基本的には、血液検査やその他の臨床検査は必要ありません。

ただし、蜂窩織炎と似た症状の病気と見分けるために、検査を実施することもあります。

検査内容

様々な検査を行い総合的に判断することで、蜂窩織炎以外の病気と見分けることができます。

尿検査

蜂窩織炎と痛風の誤診を防ぐために、尿検査を行うことがあります。

尿酸値が正常であれば痛風の可能性は低くなるため、蜂窩織炎の疑いが高まります。

血液検査

蜂窩織炎では体内で起こった感染によって炎症が起こるため、血液検査を行うことがあります。

血液検査で白血球数(WBC)の数値が上昇していれば、蜂窩織炎を疑うことができます。

ただし、他の病気でも同様の症状があらわれることがあるため、他の検査の結果から総合して判断します。

蜂窩織炎の治療について

蜂窩織炎の治療には抗菌薬を使用します。

また、患部に傷や膿などがある場合には、症状に応じて医師が患部の処置を行うこともあります。

蜂窩織炎の治療について以下の3つを紹介します。

  • 治療薬

  • 治療期間

  • 蜂窩織炎を悪化させる病気の治療

これらは蜂窩織炎の症状の度合いや医師の判断により対処方法が異なります。

一つの例として紹介しますので参考にしてみるとよいでしょう。

治療薬

蜂窩織炎の原因は細菌なので、治療には抗菌薬を使います。

基本的には飲み薬を使用しますが、症状が重い場合には点滴での投与を行うこともあります。

抗菌薬を使用する際には、自己判断で薬を服用するのを止めないよう注意してください。患者さんの中には服用を途中で中断してしまう方もいます。

すると、蜂窩織炎の症状がぶり返してしまい、腫れが引かないというケースもあらわれてしまうかもしれません。

症状が出なくなっても、体の中にはまだ細菌が残っている場合があります。完全に治るまでは、決められた期間で薬をしっかりと服用し続けましょう。

治療期間

一般的に、蜂窩織炎の治療期間は5日間~14日間となります。

治療する期間は、炎症の程度、治療を始める時期、免疫力、回復力などによって変わってくるでしょう。場合によっては1ヶ月以上の長期にわたる薬の服用が必要なこともあります。

蜂窩織炎を悪化させる病気の治療

「蜂窩織炎にかかるリスクが高まる因子」の項目で説明したような、蜂窩織炎を悪化させる要因がある場合はそちらの治療もあわせて行うことがあります。

蜂窩織炎の症状に似た別の疾患

蜂窩織炎には、似た症状の疾患が存在します。[10]

どの疾患も腫れたり炎症が起こるという症状が共通するため、見分けがつきにくいです。

  • 丹毒

  • 慢性静脈うっ滞性皮膚炎

  • 壊死性筋膜炎

  • 深部静脈血栓症(DVT)

放っておくと手遅れになってしまうものもあるため、違和感を感じたら早めの段階で医師に相談しましょう。

丹毒

蜂窩織炎は皮膚の深いところに生じますが、丹毒は皮膚の表面に生じる感染症です。一般的には、溶連菌(A群β溶血性連鎖球菌)が原因です。

真っ赤な紅斑や皮膚がもりあがるなどの症状がみられます。

蜂窩織炎では、患部は軽度の紅斑性(ピンク色)で普通の皮膚との境界がはっきりしませんが、丹毒では赤くなっている部分の境界がはっきりとしているという点でも区別されます。

慢性静脈うっ滞性皮膚炎

慢性静脈うっ滞性皮膚炎は、慢性静脈不全により血液がうっ滞し皮膚に炎症が起こる病気です。

おもに下肢にみられ、鱗屑(皮膚の角質が厚くなり、はがれおちたもの)、浮腫、色素沈着をともなう紅斑などの症状がみられます。

壊死性筋膜炎

壊死性筋膜炎は、皮下組織の筋膜に細菌が感染し炎症が起こるまれな感染症です。蜂窩織炎よりもさらに深い部分へ感染します。

発熱、紅斑、浮腫、痛みなどの症状がみられます。早期の治療が必要となり手術や外科的処置が必要となるため、重要な感染症といえるでしょう。

深部静脈血栓症(DVT)

足の深部にある静脈に血のかたまり(深部静脈血栓)ができて、この血のかたまりの一部が血流にのって肺に流れて肺の血管を閉塞してしまう(肺塞栓)危険があります。

これを深部静脈血栓症または肺塞栓症といいます。[11]

エコノミークラス症候群と呼ばれることもあるため、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

深部静脈血栓症では、主に片方の膝から下の脚に、発赤、腫脹、痛みなどの症状が出現します。このような症状が発生したら急いで医療機関を受診してください。 

足にできた血栓が肺に詰まると、胸痛、呼吸困難、失神等の症状が引き起こされ、大変危険な状態になることがあります。

蜂窩織炎になったときの対処法

蜂窩織炎を悪化させないために、ご家庭でできることについて解説します。[1][2]

こまめに手を洗う

患部を清潔にするためには、こまめに手を洗うことが大切です。

手を洗うことにより付着した菌が流れ落とせるため、つねに清潔な状態を維持できるでしょう。

患部の洗浄とケア

患部に傷ができたり、水ぶくれが破れてしまった場合には患部のケアを行います。

  1. 手を洗う:石鹸と水で手を洗うか、洗うことができない場合はアルコールベースの手指消毒剤を使用してください。
  2. 患部を石鹸と水で洗う:石鹸をよく泡立て、患部に泡を乗せてこすらないよう優しく洗います。その後流水でよく流してください。
  3. 患部に包帯を巻く:清潔なガーゼの上から包帯で患部をきれいに巻きます。

患部の冷却

水枕や冷却グッズなどを使い患部を冷やすことで、腫れや痛みの軽減をはかりましょう。

患肢の挙上

患肢(患部がある部分の手または足)を動かすことが刺激となり炎症が悪化することがあるため、なるべく安静にしましょう。

また、患肢を挙上(患部を心臓よりも高い位置に上げる)することで、患部周囲の血の流れが促されます。

そのため、患部の腫れが軽減し、痛みも改善されることが期待できます。

飲酒をしない

アルコールを摂取するとむくみが強くなることがあります。

むくみがひどくなると、可能な対処方法が患肢の挙上のみになってしまう可能性もあるため、症状が治りきっていないうちは飲酒は避けてください。

まとめ:異常な腫れに気づいたらすぐ受診を!

蜂窩織炎の重症化を防ぐためには、早期診断と治療が重要です。

軽症で済む場合もありますが、持病があったり蜂窩織炎に似た感染症にかかっていたりする場合には重症化するおそれがあります。

自分での判断は難しいため、異常に気づいたらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。

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参考文献

[1]蜂巣炎:あなたが知る必要があるすべて|疾病管理予防センター (cdc.gov)

[2]6)蜂窩織炎 | 一般社団法人 日本リンパ浮腫学会 (js-lymphedema.org)

[3]侵襲性肺炎球菌感染症 Invasive pneumoniae disease | 東京都感染症情報センター (tokyo.lg.jp)

[4]敗血症性血栓性静脈炎 - StatPearls - NCBI 本棚 (nih.gov)

[5]感染性心内膜炎|慶應義塾大学病院 KOMPAS (keio.ac.jp)

[6]肥満と肌の関係 - PMC (nih.gov)

[7]3a25f8d622c6a3212fc90a98d61f466e.pdf (js-lymphedema.org)

[8]032060337.pdf (kankyokansen.org)

[9]原発性免疫不全症候群(指定難病65) – 難病情報センター (nanbyou.or.jp)

[10]蜂巣炎 - StatPearls - NCBI Bookshelf (nih.gov)

[11]000364553.pdf (mhlw.go.jp)

本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

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