デエビゴ(レンボレキサント)が効かない理由は何?眠れないときに試したい対処法を解説

公開日: 2025/08/25 更新日: 2025/08/25
「デエビゴ(レンボレキサント)を飲んでも効かない」 「ぐっすり眠れず日中につらくなる」 睡眠薬を飲んでいても眠れないと不安になりますよね。 デエビゴは脳の覚醒をおさえて自然な眠りをうながす睡眠薬です。 副作用が少ないとされる一方で「効かない」「眠れないまま朝を迎える」という声も少なくありません。 しかしデエビゴが効かないように感じるのには、飲み方や生活習慣が原因になっていることがあります。 この記事では、デエビゴが効かない理由をわかりやすく解説しながら、眠れない場合に試せる方法をご紹介します。 毎日スムーズに眠れるように、自分に合った対処法を見つけましょう。
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目次

デエビゴ(レンボレキサント)が効かない理由

薬を飲むタイミングや生活習慣などの影響で、デエビゴが効きにくくなることがあります。

具体的には以下の6つの要因が挙げられます。

  • 正しいタイミングで飲めていない

  • カフェインやアルコールの影響が出ている

  • ほかの薬との相互作用が出ている

  • 今まで飲んでいた薬と比べて効かないように感じている

  • 自分の症状と合っていない

  • 生活リズムが崩れている

飲み方や生活習慣を見直すことで、デエビゴの効果を感じられるようになるかもしれません。

「デエビゴを飲んでも寝られない」と感じている人は、自分に当てはまる要因がないかチェックしてみましょう。

正しいタイミングで飲めていない

胃のなかに食べ物が入っている状態でデエビゴを服用すると、吸収が遅れて効果が弱いと感じる原因になります。

具体的には以下のような服用方法をしている場合です。

  • 夕食を食べながらデエビゴを飲んでいる

  • 夕食後3時間以内にデエビゴを飲んでいる

デエビゴは「空腹の状態」で飲むことにより効果を発揮する睡眠薬です。[1]

薬を飲むタイミングによっては身体に吸収されるのが遅くなり「飲んでも効かない」と感じる可能性があります。

また油っぽい食事とともに服用すると、薬の吸収が2時間ほど遅れることが臨床試験の結果でわかっています。[2]

しっかり効果が得られるように、デエビゴを服用するときは夕食後から3時間以上あけることを意識しながら、医師の指示通りに内服しましょう。

カフェインやアルコールの影響が出ている

カフェインやアルコールによって途中で目覚める回数が増えてしまい、デエビゴが効いていないと感じてしまうことがあります。[3]

以下にあるそれぞれの原因や注意事項を参考に、適正な摂取を心がけましょう。

カフェイン

  • カフェインが脳を刺激して覚醒状態になり、眠りにくくなっている可能性があります。

  • 1日の摂取量が増えるほど夜間に起きる回数が増え、ぐっすり寝られる時間が減ることが研究で報告されています。

  • カフェインの摂取量が200mgを超えると、たとえ午前中に飲んだとしても夜間の睡眠に悪影響を与えるかもしれません。

  • カフェインの摂取量は1日400mgを超えないようにし、とくに夕方以降はカフェインの含まれていない麦茶やハーブティーなどに置き換えましょう。

  • コーヒー100mlには約60mgのカフェインが含まれています。

アルコール

  • 飲酒量が増えるにつれて夜中に目が覚める回数が増え、ぐっすり眠れない原因になります。

  • アルコールを飲んで寝る習慣を続けていると、飲まないと眠れない状態になる可能性もあります。

  • 睡眠の質を上げるために、寝酒をやめられない人は医師に相談しましょう。

またデエビゴはアルコールと一緒に飲むことで血中濃度が上昇し、過度の眠気やふらつき、めまいといった副作用を起こす可能性が高まります。[1]

デエビゴの効果を上げたり安全に服用したりするためにも、服用期間中はカフェインやアルコールの摂取を控えましょう。

ほかの薬との相互作用が出ている

一緒に服用している薬の影響で相互作用が起こり、デエビゴが効かなくなっている可能性もあります。

デエビゴは身体に吸収されたあと、肝臓にある「CYP3A(シップスリーエー)」という酵素で代謝・分解されます。[1]

しかしCYP3Aを増やす薬と一緒に服用すると、デエビゴの分解が早まり効果が弱くなってしまうのです。

デエビゴの効果を弱くする可能性がある薬は以下のとおりです。[1]

  • リファンピシン

  • フェニトイン

たとえばリファンピシンと併用すると、デエビゴの最高血中濃度が90%以上低下し、ほとんど効果が感じられなくなる可能性があります。[2]

ただし相互作用がある薬でも、医師の判断によっては併用することもあります。

デエビゴとの飲み合わせが悪いからといって自己判断で薬を飲まないと、治療の妨げになってしまうかもしれません。

デエビゴが効かずに悩んでいる場合は、飲み合わせについて医師に相談してみましょう。

今まで飲んでいた薬と比べて効かないように感じている

「ベンゾジアゼピン系」と呼ばれる薬を服用していた人がデエビゴに切り替えると、一時的に効かないように感じることがあります。

ベンゾジアゼピン系には短時間で効果を発揮する睡眠薬があり、デエビゴに切り替えると効果があらわれるのが遅いと感じてしまうのです。

それぞれの薬の効き方や効果がみられるまでの時間を、以下の表で比較してみましょう。

 

デエビゴ

ベンゾジアゼピン系

作用の仕方

脳の覚醒に関わる「オレキシン」の働きをブロックし、自然な眠気をうながす[4]

脳の神経活動をおさえて眠気を起こす[5]

即効性

約30分程度で効くことが多い

早ければ約10分で効く[6]

※薬によって効果発現までの時間に差がある

即効性のあるベンゾジアゼピン系の薬を飲んでいた人にとっては、デエビゴの効果は穏やかに感じられる可能性があります。

また医師の判断でデエビゴの量を減らした場合も、効果が弱くなり「以前より眠れない」と感じるかもしれません。

眠れないとデエビゴの服用量を増やしたくなるかもしれませんが、自己判断で増やすと副作用を起こす可能性があり危険です。

「前の薬のほうがよく眠れた」と感じる場合は医師に相談し、自分に合った薬や服用量を検討してもらいましょう。

自分の症状と合っていない

眠れない原因が不眠症とは別の病気にある場合、デエビゴだけでは効果を感じにくいことがあります。

睡眠の妨げになっている症状を改善しないと、睡眠薬を飲んでも十分に効果が感じられにくいのです。

以下の代表的な4つの睡眠障害のうち、自分に当てはまる症状がないかチェックしてみましょう。

睡眠時無呼吸症候群

  • 眠っている間に呼吸が止まり、夜中に何度も目が覚めてしまうことで不眠になる睡眠障害です。[7]

  • 重症の場合、睡眠薬の種類によっては睡眠中の呼吸状態が悪化する可能性があります。睡眠外来などの専門医による治療が必要です。[8]

概日リズム睡眠障害

(がいじつりずむすいみんしょうがい)

  • 夜中に眠くなり昼間に起きるといった、昼夜逆転のような生活リズムになる睡眠障害です。[9]

  • 睡眠時間が安定せず、デエビゴの効果を感じにくい場合があります。生活リズムの調整をするのが優先です。

むずむず脚症候群

  • 寝ようとすると足がむずむずして落ち着かず、眠りにくくなる睡眠障害です。[9]

  • 通常の睡眠薬では根本解決せず、むずむず脚症候群に効果がある「ドパミン作動薬」により改善することがあります。[9]

周期性四肢運動障害

(しゅうきせいししうんどうしょうがい)

  • 眠っている間に手足がピクピク動き、途中で目が覚めてしまう睡眠障害です。[9]

  • むずむず脚症候群と同様に、通常の睡眠薬では効果がみられにくいです。「ドパミン作動薬」を服用することがあります。[9]

デエビゴはさまざまな不眠のタイプに効果が期待できますが、そもそも不眠症ではなく上記のような睡眠障害にあたる場合には効果が出にくいでしょう。

「デエビゴを服用しても寝られない」という場合には、医師の診察により薬が変更されることもあります。

眠れない状態が続くと心身ともに疲れてしまうため、遠慮せず医師に相談してみましょう。

生活リズムが崩れている

昼夜逆転など生活リズムが崩れている場合は、デエビゴの効果を感じにくい可能性があります。

基本的に、睡眠薬には生活リズムを変化させる作用がないためです。[10]

たとえば普段は夜中に寝ている人が日付が変わる前にデエビゴを服用しても、効果がみられにくい可能性があります。

スムーズに寝るためには、生活リズムを整えられるように朝日を浴びて体内時計をリセットするのが効果的です。[9]

窓際にベットを移したり家族にカーテンをあけてもらったりして、朝日を浴びられるようにしましょう。[9]

また「メラトニン受容体作動薬」と呼ばれる睡眠薬を服用すると、生活リズムが整い眠れるようになる可能性があります。[10]

自力で生活リズムを整えるのが難しい場合は、無理をせず医師のアドバイスを聞いてみましょう。

デエビゴの正しい飲み方

睡眠薬を服用する場合は、以下のポイントを守ることが大切です。

  • 寝る直前に飲む

  • 飲む直前に食事しない

  • 自己判断で飲む量を変えない

  • ほかの薬を飲み始めるときは医師に相談する

何気なくしている飲み方のせいで、デエビゴが十分に効かなくなることもあります。

デエビゴがしっかりと効いてスムーズに眠れるように、正しい飲み方を確認してみましょう。

※ただし医師から特別な指示がある場合は、医師の指示に従ってください。

寝る直前に飲む

デエビゴを飲むタイミングが早すぎると、眠れなくなる可能性があります。

薬の効果が出てくるタイミングに寝る準備が整っていないと、眠気のピークをのがして薬の効果が十分に感じられない可能性があるためです。

デエビゴの効果がもっとも高まるのは服用後1〜1.5時間後で、早ければ30分ほどで眠くなってきます。[1][2]

「効くまで時間がかかるから早めに飲んでおこう」と思う人もいるかもしれませんが、早く飲みすぎるのは逆効果です。

布団に入る直前にデエビゴを服用し、服用後はテレビやスマホをみないようにしましょう。

飲む直前に食事しない

デエビゴを服用する直前に食事をとると、吸収が遅れて効果が出るのが遅くなることがあります。

これはデエビゴが空腹時に飲むことでスムーズに吸収される薬だからです。

とくに脂っこい食事のすぐあとに飲むと、薬の吸収が遅れて効果が下がる原因になります。[2]

胃のなかが空になるのは食事から2時間以上経ったあとです。

余裕を持って寝る3時間前には夕食を済ませておき、しっかり空腹になったタイミングでデエビゴを服用しましょう。

自己判断で飲む量を変えない

デエビゴの服用量を自己判断で変えるのは、不眠が悪化したり副作用が出たりする原因になります。

医師が不眠の症状をみながら服用量を決めているためです。

自己判断で服用量を変えると、以下のような影響が出るおそれがあります。

  • 多く飲みすぎると日中まで眠気が残る可能性がある

  • 勝手に減らすと不眠が悪化することがある

睡眠薬を減量する場合は、医師の指示に従い徐々に身体をならしていくのが基本です。

またデエビゴは最大で10mgまでしか服用できず、効かない場合はほかの薬を併用する可能性もあります。[1]

「効かないから増やしたい」「眠れるようになったから減らしたい」など、服用量に疑問を持ったら遠慮せずに医師に相談しましょう。

ほかの薬を飲み始めるときは医師に相談する

薬の飲み合わせによってはデエビゴの効果が弱まったり、逆に強く出すぎたりすることがあるため医師に相談しましょう。

デエビゴは肝臓にある代謝酵素のCYP3Aで分解される薬で、この酵素の働きをブロックする薬と併用すると分解されにくくなります。[1]

反対にCYP3Aの量を増やす薬と併用すると、デエビゴの分解が進んで効果がみられにくくなることもあります。[1]

以下の相互作用を起こす可能性がある薬のうち、服用している薬がないか確認してみましょう。

 

薬の成分名

主な用途

CYP3Aをブロックする薬[1]

イトラコナゾール

真菌感染症

クラリスロマイシン

細菌感染症

エリスロマイシン

細菌感染症

フルコナゾール

真菌感染症

ベラパミル

不整脈・狭心症・心筋梗塞

CYP3Aを増やす薬[1]

リファンピシン

結核

フェニトイン

てんかん

これらは一例で、ほかにも相互作用を起こす可能性がある薬はあります。

併用している薬がある場合や、新しく薬を服用する場合はデエビゴを飲んでいることを医師に伝えると安心でしょう。

デエビゴが効かない人が使える薬は他にある?

デエビゴが効かない場合は、別の系統の睡眠薬に変えると眠れるようになることがあります。

睡眠薬は主に6種類あり、それぞれに適した不眠のタイプが異なります。

以下の表でどのような薬が処方される可能性があるのかチェックしてみましょう。

メラトニン受容体作動薬

【主な商品名:ロゼレム】

  • 体内時計を整える「メラトニン」と同じような作用を発揮し、自然な眠気を起こします。[11]

  • 昼夜逆転などの概日リズム障害がある人に処方されることが多いです。[8]

  • 早期に効果を感じられ、3か月ほど飲み続けると効果がより感じられます。[8]

ベンゾジアゼピン系睡眠薬

【主な商品名:レンドルミン、ハルシオンなど】

  • 脳の神経活動を抑制させて眠気を起こす薬です。[4]

  • 不安があり眠れない場合などに処方されます。

  • 効果が早く出やすい一方で、依存・耐性リスクがあるため医師の指示に従って服用します。[12]

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬

【主な商品名:マイスリー、アモバン、ルネスタ】

  • ベンゾジアゼピン系に似た作用で寝つきやすくする薬です。[13]

  • 効果の持続時間が短いため、寝つきが悪い人に処方されます。

  • 比較的依存性は少ないですが、長期間使用すると依存する可能性があるため医師の指示に従って服用しましょう。

漢方薬

【主な商品名:柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)など】

  • 心身のバランスを整える薬です。

  • 更年期障害などにともなう不眠がある人に処方されることがあります。[8]

  • 体質改善を期待して使用する薬のため即効性を感じられないことも珍しくありませんが、徐々に効果を発揮します。

抗うつ薬

【主な商品名:リフレックス、レスリンなど】

  • うつ病の薬の一部は、寝つきを良くする作用を持ちます。[8]

  • 不眠だけでなく、気分の落ち込みや不安といったうつ症状がある人に処方されます。

  • 個人差がありますが、効果がみられるまで2週間程度かかります。[14]

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は即効性が期待できる一方で、薬が効かなくなる「耐性」や、やめられなくなる「依存性」を起こすことがあります。[8]

自己判断で増量するなど不適切な飲み方は避け、医師の指示に従って服用しましょう。

またメラトニン受容体作動薬や漢方薬、抗うつ薬といった即効性が少ない薬でも、デエビゴから切り替えることで徐々に効果を発揮することがあります。

どうしても眠れない場合は我慢せず、薬を変更できるか医師へ相談してみましょう。

「デエビゴが効かなくて眠れない」を防ぐ方法

睡眠を妨げる生活習慣を見直すことで、デエビゴの効果を感じられるようになる可能性があります。

具体的には以下の対策法が効果的です。

  • 生活リズムをつけて体内時計を整える

  • カフェインのとり方に注意する

  • 寝る前に身体を温める

  • デエビゴが効かないと思ったら早めに相談する

スムーズに眠れるような習慣に変えていくことで、寝つくまでの時間が短くなるかもしれません。

「デエビゴの効果が弱い」と感じている場合は、まずは生活習慣を変えてみましょう。

生活リズムをつけて体内時計を整える

デエビゴの効果をしっかり得られるように「朝は起きて夜は寝る」といったメリハリのある生活リズムで過ごしましょう。

体内時計を整えると夜には身体が自然に眠りやすい状態になり、デエビゴの服用後はスムーズに寝られると考えられます。

とくに以下のような習慣を大切にして生活リズムを整えましょう。

毎朝同じ時間に起きて朝日を浴びる

  • 起床後に太陽の光を浴びると体内時計がリセットされます。[3]

  • 朝起きたらカーテンをあけて朝日を浴びるようにしましょう。

朝食をとる

  • 朝食を抜くと体内時計が後ろにずれて、眠くなるのが遅くなることが研究によりわかっています。[15]

  • 毎日一定の生活リズムで過ごすために、朝食をとるようにしましょう。

寝られないと「早く寝なければ」と焦ってしまいがちですが、実は生活リズムを整えるには朝起きることが何よりも大切です。

朝起きられるようになると、夜も自然に眠れるようになり、朝と夜のメリハリをつけられます。

デエビゴの効果をしっかり感じたい人は、まずは「朝起きて太陽光を浴びる」ことからはじめてみましょう。

カフェインのとり方に注意する

夕方以降にカフェインをとると夜の睡眠の質が低下し、デエビゴを飲んでも効果が薄く感じられる可能性があります。

研究では、日中のカフェイン摂取が夜間の睡眠に影響することが報告されています。[16]

  • カフェイン摂取量が107mg(コーヒー1〜2杯分)の場合、就寝の約9時間前でも睡眠に悪影響が出る

  • カフェイン摂取量が217.5mg以上になると、約13時間前の摂取であっても夜間の睡眠に影響する

つまりカフェインの摂取量によってはデエビゴが効果を発揮しにくくなり、効果が感じにくくなる可能性があるのです。

デエビゴの効果を下げないためには、夕方以降のカフェイン摂取を避けるのが大切です。

午前中であっても、カフェインが多く含まれる飲み物はとらないようにしましょう。

寝る前に身体を温める

就寝時間の1〜2時間前に身体を温めると、デエビゴ服用後にスムーズに眠れる可能性が高まります。[17]

寝る前に身体を温めたほうが、寝床についてからスムーズに入眠できることが研究で報告されているためです。

人間の身体は体温が下がるにつれて眠くなるようにできています。

湯船に浸かってリラックスするのがおすすめですが、忙しい日は40度くらいのシャワーを10分ほど浴びるだけでも効果があると考えられます。

入浴も寝るための準備時間だととらえて、身体を温めるようにしましょう。

デエビゴが効かないと思ったら早めに相談する

就寝直前にデエビゴを飲んでいても眠れない場合は、遠慮せず医師に相談することが大切です。

眠れない状態が続くと布団に入ることがストレスになり、さらに眠れなくなる可能性があるためです。[3]

デエビゴが効かない場合には睡眠薬の種類を変えたり、服用量を増やしたりといった対策もおこなえます。

眠れないと感じたら、我慢せずに医師へ相談してみましょう。

デエビゴが効かないときに気になる質問

「デエビゴは耐性がつく?」「飲む量を増やしても良い?」といった、よくある質問にお答えします。

デエビゴを飲むと耐性がついて効かない?

薬が効かなくなる「耐性」の副作用は、デエビゴでは起こりにくいとされています。[2]

これはデエビゴが自然に近い眠りを引き出す薬だからです。

一方で「ベンゾジアゼピン系」などの睡眠薬では耐性が起こる可能性があります。

脳が薬で眠ることに慣れて、効果が徐々に弱くなるためだと考えられています。[18]

薬がやめられなくなる「依存性」についても、ベンゾジアゼピン系と比較するとデエビゴでは起こりにくいです。

「耐性がついて眠れなくなったのかも」と感じる場合は、ほかの原因で眠れなくなっているのかもしれません。

デエビゴ服用中に効果が感じられなくなってきたら、医師に相談するようにしましょう。

デエビゴは追加しても良い?

自己判断でデエビゴを追加服用することは推奨されていません。

就寝直前の服用後に、追加で飲んだ場合の有効性や安全性は調べられていないためです。

デエビゴの効果が感じられるのは、早くても30分ほど経ってからです。[2]

服用後すぐに効かないからと焦って追加服用すると、朝まで眠気が残ったりふらついたりするかもしれません。

また「デエビゴを飲んでも眠れない」と感じるときは、薬が合っていない可能性もあります。

自己判断で追加服用するのは避けて、医師に相談してみましょう。

まとめ|デエビゴを正しく飲んでも効かない場合には医師に相談しよう

正しいタイミングでデエビゴを飲んでも眠れない場合、生活習慣や飲み方が原因になっている可能性があります。

カフェインやアルコールを摂取しすぎていないか、飲むタイミングが早すぎないかなど、デエビゴの効果を妨げる要因がないかチェックしてみましょう。

それでも眠れないときは、主治医に相談すれば別の睡眠薬に切り替えたり服用量を増やしたりしてもらえるかもしれません。

一人で悩んでいるとさらに眠れなくなることもあるため、無理をせず医師に相談してみましょう。

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参考文献

[1]デエビゴ錠 添付文書|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

[2]デエビゴ インタビューフォーム

[3]良い睡眠の概要(案)|厚生労働省

[4]古家美菜子,小山直也,西田学,村本和世.新規オレキシン受容体拮抗薬レンボレキサント(デエビゴ錠® 2.5 mg,5 mg,10 mg)の薬理効果と不眠症患者における臨床的有用性.日本薬理学雑誌.2021;156(2):114-119.

[5]Bounds CG, Patel P. Benzodiazepines. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2025 Jan– [updated 2024 Jan 30; cited 2025 Aug 4].

[6]ハルシオン インタビューフォーム

[7]睡眠時無呼吸症候群 / SAS|厚生労働省

[8]睡眠薬の適正な使⽤と休薬のための診療ガイドライン|日本睡眠学会

[9]内山真.睡眠障害をめぐって.日大医誌(J Nihon Univ Med Assoc).2010;69(1):11-16.

[10]標準的神経治療:不眠・仮眠と概日リズム障害|日本神経治療学会

[11]平井圭介,加藤浩紀,西川久夫,行弘信仁,西山啓次,宮本政臣.メラトニン受容体作動薬ラメルテオン(ロゼレム®錠8 mg)の薬理作用と臨床試験成績.日本薬理学雑誌.2010;136(1):51-60.

[12]睡眠薬の安全で安心な使用法について:三島和夫|日本睡眠学会

[13]宮原由香里.ベンゾジアゼピン受容体作動薬とその他の睡眠障害治療薬の薬理作用および問題点.月刊地域医学.2020;34(4):263-267.

[14]うつ病の治療と予後|厚生労働省

[15]Ogata H, Horie M, Kayaba M, Tanaka Y, Ando A, Park I, Zhang S, Yajima K, Shoda J-i, Omi N, Kaneko M, Kiyono K, Satoh M, Tokuyama K. Skipping breakfast for 6 days delayed the circadian rhythm of the body temperature without altering clock gene expression in human leukocytes. Nutrients. 2020;12(9):1-18, Article2797.

[16]Gardiner C, Weakley J, Burke LM, Roach GD, Sargent C, Maniar N, Townshend A, Halson SL. The effect of caffeine on subsequent sleep: A systematic review and meta-analysis. Sleep Med Rev. 2023 Jun;69:101764.

[17]Haghayegh S, Khoshnevis S, Smolensky MH, Diller KR, Castriotta RJ. Before-bedtime passive body heating by warm shower or bath to improve sleep: a systematic review and meta-analysis. Sleep Med Rev. 2019 Aug;46:124-135.

[18]重篤副作用疾患別対応マニュアル ベンゾジアゼピン受容体作動薬の治療薬依存|厚生労働省

本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

症状に対する診断やお薬の処方、診断書や傷病手当金申請書の記載内容は医師の判断によります。

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