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口唇ヘルペスを最短で治す方法は?
口唇ヘルペスを最短で治すためには医療機関を受診し、抗ウイルス薬を使用することが最も効果的です。
ただし最短といっても症状が治まるまでには1~2週間程度必要です。
基本的に口唇ヘルペスは免疫力が高く健康な人であれば約2週間程度で自然に治癒しますが、抗ウイルス薬を使用することで回復を早められます。
そのため口唇ヘルペスの症状があらわれたらできるだけ早く薬を使用しましょう。
薬は内服薬と塗り薬があり、手に入れるためには2つの方法があります。
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医療機関を受診する
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市販薬を購入する
ドラッグストアや薬局で購入できる市販薬は、手軽に購入ができる反面、薬剤師がいる薬局・ドラッグストアに限ること、 以前に口唇ヘルペスと診断されたことがある場合のみ購入可能です。
初めて発症した人が自己判断で市販薬を使用すると症状がひどくなる可能性があるため、まずは医療機関を受診し医師の診察・治療を受けてください。
医療機関を受診
初めて唇にピリピリした痛みや水ぶくれができた場合や口唇ヘルペスが再発した場合は、基本的に皮膚科や内科を受診します。
症状の経過や以前にヘルペスにかかったことがあるのかなどの問診から、薬が処方されます。
内服薬は医療機関でしか処方できませんが、体内で増殖したウイルスに対して直接攻撃するため効果が高いです。一方、塗り薬は内服薬と比較し弱い効果ですが、ウイルスの増殖を抑える効果があります。
どちらも発症から時間の経過が短ければ短いほど、高い効果が得られるため、早期に医療機関を受診しましょう。
市販薬を購入する
以前に口唇ヘルペスと診断されたことのある人で再発が疑われる場合は、ドラッグストアや薬局で市販の塗り薬を購入できます。
口唇ヘルペスは、唇がピリピリするなどの違和感がみられる時期からウイルスが急激に増殖しています。
唇の違和感を覚えた時期での市販薬の使用は、ウイルスの増殖を抑え症状の悪化防止に効果的です。ただし市販薬には塗り薬しかなく、医療機関で処方される内服薬と比較して効果が弱いです。
塗り薬を10日間程度使用しても症状がよくならない場合などは、医療機関を受診しましょう。
口唇ヘルペスを最短で治すためのビタミンや食べ物
口唇ヘルペスを早く治すためには、治療薬と併用してビタミンや必須アミノ酸のリジンを多く含む食材をとりましょう。[1]
口唇ヘルペスは免疫力が低下すると症状にあらわれやすいという特徴をもっています。ビタミンやリジンを始めとした栄養素をしっかりとり免疫力を高めることが重要です。
ビタミン
ビタミンにはおもに口唇ヘルペスの治癒に役立つ3つのはたらきをもちます。
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体の免疫力を高める
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口唇ヘルペスによって傷ついた細胞の修復と回復を促進する
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抗炎症作用により腫れや赤みを軽減する
適切なビタミンを意識的にとることで免疫力を高め、口唇ヘルペスの症状改善につながります。
ビタミンの種類 |
効果 |
多く含む食べ物 |
料理の例 |
ビタミンA |
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ビタミンB2 |
皮膚や粘膜を修復し、細胞の再生を促進する |
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ビタミンB6 |
免疫機能を高めて、皮膚の抵抗力を増進する |
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ビタミンC[2] |
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ビタミンE |
抗酸化作用により傷ついた肌の回復を促進する |
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ビタミンCは熱に弱く水に溶けやすい性質をもつため、過度な加熱によるビタミンCの流出に注意しましょう。野菜スープにすると加熱調理でビタミンCが溶け出してしまっても、スープを飲むことで無駄なく栄養をとれるためおすすめです。
食べ物
必須アミノ酸であるリジンを多く含む食べ物は、ヘルペスウイルスの活動抑制に効果的です。
リジンはヘルペスウイルスが増殖するために必要なアルギニンを抑制するはたらきをもちます。また体の組織を修復する作用があるため、傷ついた唇の細胞をよみがえらせる手助けをします。
体内では生成されないためリジンが多く含まれる食材を積極的にとり、症状の緩和と再発を予防しましょう。
リジンを多く含む食べ物[3] |
料理の例 |
鶏むね肉 |
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牛肉 |
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豚肉 |
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マグロ |
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かつお、かつお節 |
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しらす |
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豆類 |
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湯葉 |
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リジンは肉や魚、豆類に多く含まれている一方で、米や小麦などの穀類には不足しています。
一人暮らしの方などで、炭水化物のみで食事を済ませてしまうことが多い場合は、食事の見直しと改善をおこなうとよいでしょう。
口唇ヘルペスを最短で治すために避けたほうがいい食べ物
必須アミノ酸のアルギニンは、ヘルペスウイルスの栄養分となるため
過剰に摂取すると治りを遅らせる原因となります。
口唇ヘルペスを発症している間は、以下の食品をとるのを避けましょう。
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チョコレート
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アーモンドなどナッツ類
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エビ
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にんにく
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鶏ささみ
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カフェイン
ただしアルギニンには免疫力を高める効果もあり、まったくとらないのもよくありません。
リジンを多く含む食べ物をたっぷりとり、ヘルペスウイルスの活動抑制をしながら適度にアルギニンもとることが望ましいです。
さまざまな栄養素をバランスよく摂取し、細菌に対する免疫力を高めましょう。
口唇ヘルペスを最短で治すためにしてはいけないこと
口唇ヘルペスの回復を早めるために避けるべきポイントがおもに4つあります。
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抵抗力を弱めること
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他者との接触
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患部の不潔
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飲酒
十分な休息と栄養をとり、免疫力を高めることが回復を早める鍵です。
患部を清潔に保ち、他者との接触を避けることで二次感染の防止に努めましょう。
抵抗力を弱めること
疲労、ストレス、発熱、風邪、強い日光などは抵抗力を弱める原因となり、ヘルペスウイルスの活動を元気づけることにつながります。
抵抗力を弱める要因 |
抵抗力が弱くなる理由 |
対策 |
疲労 |
長期間の身体的疲労において回復する余裕がなくなり、ウイルスに対抗する力が落ちる |
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ストレス |
コルチゾールというストレスホルモンの分泌が過剰になり免疫力が低下する |
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発熱、風邪 |
ウイルスや細菌に感染することで免疫機能が活発に動き体力が削られる |
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強い日光[4] |
紫外線が皮膚の免疫細胞のはたらきを抑制する |
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ヘルペスウイルスは一度感染すると体内に潜伏し続け、免疫力の低下をきっかけとして再び活動し始めることが特徴です。
そのため免疫力が弱まると、ウイルスに対抗できず症状が長引く、または再発しやすくなります。日頃から規則正しい生活や十分な休息を心がけましょう。
他者との接触
ヘルペスウイルスは他者へうつるウイルスのため、発症している間は直接の接触を控えましょう。
とくに水ぶくれができてウイルスが活発に増殖している発症初期の段階は、最も感染力が強いです。ウイルスの増殖が活発な時期に他者との接触を避けることが、非常に重要です。
他者へうつす原因 |
ウイルスが広がる理由 |
対策 |
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患部のウイルスがタオルや手指にくっつき、他者へ広がる |
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患者唾液中のウイルスが他者へ広がる |
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患部への接触や、唾液や精液中に含まれるウイルスが他者へ広がる |
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口唇ヘルペスに感染している状態で性行為をおこなうと、ウイルスが性器に感染して性器ヘルペスを発症する可能性もあります。[5]
症状が出ている時期はオーラルセックスも含めた性行為を控えてください。
感染した部位、とくに水ぶくれやかさぶたを他の人がふれないことが二次感染防止に大切です。
患部の不潔
患部が汚れていると、細菌が増殖しやすくなり症状の悪化をまねく場合があります。患部を清潔に保つことが治癒を早めるために大切です。
頻繁に顔をさわらないようにし、手が汚れている場合は患部にふれないようにします。
そして最低1日1回は患部を洗浄し、患部の清潔な状態を保ちます。
洗い方のポイントを押さえましょう。
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石鹸を泡立てて患部を軽く洗い、ぬるま湯で汚れを取り除く。
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洗った後は清潔なタオルでこすらず軽く押さえるように乾かす。
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手にウイルスが残っている可能性があるため、感染予防として手を洗う。
ごしごし洗浄すると水ぶくれが破れることがあるため避けてください。
水ぶくれにはウイルスが多く含まれていて、破れると感染を広げる恐れやその他の細菌に感染しやすくなり回復に時間がかかる恐れがあります。
過度な刺激を与えないように洗浄することがポイントです。
メイクやスキンケアは患部を清潔に保てなくなるためできる限り控えましょう。必要な場合は患部を避けておこなうとよいです。
飲酒
アルコール類は免疫力を低下させ、口唇ヘルペスの悪化につながる場合があります。そのため口唇ヘルペスの症状が治るまで避けたほうがよいです。
細菌やウイルスに対抗する免疫機能を担う白血球やリンパ球は、アルコールの影響ではたらきが弱まります。
アルコールの過剰摂取は免疫機能を低下させ、細菌やウイルスに対して十分に反応できなくなるため回復を遅らせる原因になります。
よくある質問
口唇ヘルペスについて、よくある質問に回答します。
早く治す方法や口唇ヘルペスにかかったときの注意点など気になることがある場合は参考にしてくださいね。
口唇ヘルペスを1日で治す方法はありますか?
残念ながら口唇ヘルペスを1日で治すことはできません。医療機関を受診して治療薬を処方された場合でも、症状があらわれてから完治までに早くて1週間程度かかります。
ただし治療が早ければ早いほど水ぶくれなどの症状を軽くしたり、治療にかかる期間を短縮できたりします。唇の違和感に気づいた段階で治療に取りかかることが、早く治すためのポイントです。
口唇ヘルペスを早く治すビタミンは?
口唇ヘルペスを早く治すには、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンEなどの栄養素をとることが効果的です。
ビタミンは免疫力を高めて、傷ついた皮膚や粘膜の修復作用をもちます。口唇ヘルペスの症状の軽減や再発を防止するためにも、日頃から積極的に取り入れるようにしましょう。
ヘルペスのピークは何日ですか?
口唇ヘルペスのピークは発症後72時間とされていて、この時期が一番ウイルスの増殖が活発になります。
ピーク時は症状が最も強く、かゆみや痛み、水ぶくれが目立ちます。水ぶくれには多くのウイルスが存在するため、こすったりさわったりしないようにしましょう。
ヘルペスにリップクリームを塗ってもいいですか?
口唇周辺を保湿するためにリップクリームを塗ることは症状の回復に効果的です。
患部が乾燥すると、ヘルペスウイルスが感染しやすくなります。そのため保湿クリームやリップクリームを使用して潤いを保ちましょう。
ただし市販のリップクリームにはヘルペスウイルスの増殖を抑える作用は含まれていないため、リップクリームのみで治療することはできません。あくまで乾燥を抑える補助的な役割として使用しましょう。
口唇ヘルペスになったら医療機関に行くべき?
口唇ヘルペスの症状があらわれたら、皮膚科や内科などの医療機関を受診しましょう。
初めて口唇ヘルペスに感染した場合に、治療せずに放置しておくと症状が悪化してしまうケースがあります。
放っておくと周りの人へうつしてしまうリスクも高くなるため、早い段階で医師の診断を受けることが望ましいです。
また医療機関で処方される内服薬はウイルスの増殖を体の内部から抑える作用をもつため、高い効果を発揮できてより早い完治にもつながります。
口唇ヘルペスは人にうつるの?
口唇ヘルペスは人にうつる病気です。患部に直接ふれたりウイルスが付着した手であちこちさわると、ふれた部分からウイルス感染が拡大します。[6]
また、患者の唾液からもウイルスが排出されているため、コップや食器の使いまわしによっても他の人へ感染してしまいます。
症状があらわれている時期には他の人との接触をできる限り減らしましょう。
まとめ
口唇ヘルペスを早く治すためには、違和感を覚えた時点で早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが最も重要です。
早期に治療を開始することで、症状の進行を防ぎ回復を早められます。
治療と並行してビタミンやリジンを多く含む食材を中心にバランスのとれた食事をとる、アルコールを控える、十分な休息や睡眠をとるなど、免疫力の向上に努めることも大切です。
ウイルスの増殖を防ぐために、患部は常に清潔な状態を保ちます。患部をさわらないようにし、少なくとも1日1回優しく洗浄することで症状の悪化につなげないようにしましょう。
感染拡大を防ぐために症状が出ている時期は、できる限りほかの人との接触を控えてください。
口唇ヘルペスは唾液からも感染するため、家族がかかっている場合には食器の使いまわしを避けて、異なる食器に盛り付けるなどの対策もおすすめです。
症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
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参考文献
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。