インフルエンザによる倦怠感はいつまで続く?対処法も解説

公開日: 2023/12/27 更新日: 2024/04/29
インフルエンザ感染後のだるさ、身体が重い「倦怠感」がつづくと不安になりますよね。 インフルエンザは、感染しても発症から1週間程度で回復するのが一般的ですが、熱が下がっても身体のだるさがしばらく残ることがあります。 仕事や学校に復帰する前に、インフルエンザ感染後に倦怠感が続くときの対処法を知っておくと安心です。 この記事では倦怠感がいつまで続くかの目安や、そのメカニズム、対処法について解説しています。 インフルエンザ感染後の倦怠感にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
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インフルエンザによる倦怠感はいつまで続くのか

個人差はありますが、インフルエンザによる倦怠感は熱が下がったあと1~2週間ほど続く可能性があります。

インフルエンザを発症すると、38℃以上の高熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの強い全身症状が突然現われるのが特徴です。全身の倦怠感も発症初期からみられます。[1]

症状は通常1週間ほどで軽快することがほとんどですが、ウイルス感染による体力低下によって倦怠感が続くことがあります。

ただし、熱が下がってしばらくしても倦怠感が改善しない場合は別の病気にかかっている可能性も考えられるため注意が必要です。

1~2週間様子をみても倦怠感がなかなか改善しないときは、医療機関を受診して医師の診察を受けましょう。

関連記事:「インフルエンザの症状は?感染期間中の症状の経過もチェック」

倦怠感が続くときの対処法

インフルエンザ感染後に、倦怠感が続くときの対処法をくわしくみていきましょう。

無理せず安静に

身体がだるい、重いなど全身の倦怠感が続くときは無理をせずに自宅で安静を保ちましょう。

インフルエンザの熱が下がったあとも、体の免疫機構はウイルスと戦っています。

とくにしっかりと睡眠をとり、体力を回復させることが大切です。

倦怠感が改善してきても無理をせずに、自分のできる範囲で少しずつ活動量を増やしていきましょう。

こまめな水分補給を

倦怠感が続くときは、こまめに水分をとるとよいです。インフルエンザは38度以上の高熱が数日続くため、高熱による発汗で身体の水分が失われ、脱水を起こしやすいためです。

脱水が進行すると倦怠感が続く原因となります。とくに乳幼児や高齢者は脱水を起こしやすいので注意が必要です。

ナトリウムやカリウムなどの電解質も補給できる経口補水液で水分補給をすると、効果的に脱水を予防できます。[2]

また、味噌汁やスープなど食事からも水分を摂取できるので、工夫してこまめに水分補給をしましょう。

消化の良いものを食べる

倦怠感が続いているときに、消化に時間がかかるようなものを食べると負担になります。

体力回復のために食事ができるのであれば食べたほうがよいですが、消化の良いものを食べるようにしましょう。

消化に良い食べ物は以下の通りです。[3]

  • ごはん、お粥

  • 食パン

  • そうめん

  • うどん

  • 脂肪の少ない肉、白身魚

  • 豆腐

  • 納豆

  • たまご

  • 繊維のやわらかい野菜(玉葱、人参、大根、かぶ、なす、ほうれん草、トマト、キャベツ、白菜など)

  • 乳製品(ヨーグルト、牛乳、チーズ、乳酸菌飲料など)

ただし、倦怠感の強いときは無理して食べる必要はありません。

消化に悪い繊維の硬い野菜や脂身の多い肉、揚げ物などは避け、胃腸への負担を軽減するとよいでしょう。

関連記事:インフルエンザを早く治すために食べた方が良いものは?

インフルエンザで倦怠感が続く理由とメカニズム

インフルエンザで熱が下がったあとも倦怠感が続くのは、ウイルス感染により体力が低下して回復に時間がかかるためです。

近年の研究で倦怠感が続くメカニズムも少しずつ解明されています。インフルエンザで倦怠感が続く理由とメカニズムについてくわしくみていきましょう。

感染によって体力低下しているため

インフルエンザに感染すると、免疫がウイルスと戦って体力が奪われます。熱が下がって関節痛などの症状が治まっても、体力の回復には時間がかかるため倦怠感が続きます。

熱が下がったあとも倦怠感が続くときは、安静を保ち体力を回復させましょう。

インフルエンザで倦怠感が起きるメカニズム

インフルエンザをはじめ、ウイルス感染が原因で長期にわたる倦怠感が起きることが報告されています。

近年の研究で、ウイルス感染後の倦怠感に脳内の炎症が関わっていることが発見されました。ウイルス感染後に倦怠感が続くメカニズムは以下のように推測されています。[4]

  1. 末梢組織に感染したウイルスが脳内のセロトニンを分泌する神経細胞が集まった「背側縫線核(はいそくほうせんかく)」などで炎症を起こす

  2. 脳内の炎症がセロトニン神経機能に異常をもたらす

  3. セロトニン神経機能の異常が長期にわたる倦怠感を引き起こす

背側縫線核はセロトニン神経細胞が多く分布する神経核です。睡眠の調節や食欲の制御など、身体を正常に維持するために重要な役割を担っています。

セロトニン神経系は倦怠感との関連が古くから指摘されてきました。

また、背側縫線核はストレス応答など生体防御機構としても機能しているため、炎症が起こることで長期にわたる倦怠感が起きると推測されているのです。

しかし、メカニズムの全貌はまだはっきりと解明されておらず、有効な治療も確立されていません。

まとめ

インフルエンザに感染したら、発熱や関節痛などの症状が治まったあとも倦怠感が数日続く場合があります。

個人差はありますが、熱が下がったあと1~2週間倦怠感が続くことが多いといわれています。

倦怠感が続くときは水分をこまめにとり、消化の良いものを食べて安静を保つことが大切です。

インフルエンザ感染後に倦怠感が続く理由は、感染によって体力が低下しているためです。体力が回復するまでに時間がかかるため、熱が下がったあとも倦怠感が続きます。

インフルエンザで倦怠感が起きるメカニズムはまだはっきりとは解明されていませんが、脳内の炎症によるものであると推測されています。

倦怠感が悪化した場合や、なかなか回復しない場合は注意が必要です。別の病気にかかっている可能性も考えられるため、医療機関を受診し、医師の診察を受けましょう。

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参考文献

[1]首相官邸|インフルエンザ(季節性)対策

[2]MSDマニュアル家庭版 /|12. ホルモンと代謝の病気 | 水分バランス |脱水

[3]国立がん研究所センター|食欲不振がある方のお食事

[4]理化学研究所|熱が引いても疲れが取れない理由

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