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ヘルペスの治し方
医療機関でのヘルペスの治療は、抗ウイルス薬の使用が一般的です。
塗り薬や飲み薬などがあり、症状の程度によって使い分けます。
<ヘルペスの治療で使用される薬>
投与方法 |
薬の名前 |
特徴 |
外用薬(塗り薬) |
|
口唇ヘルペスのみに適応 軽症の場合に使用 |
内服薬(飲み薬) |
|
ヘルペス全般に適応 はじめての感染や中等症の場合に使用 |
点滴薬 |
|
ヘルペス全般に適応 重症例や免疫が低下している患者の場合に使用 |
参考:ヘルペスと帯状疱疹 Q9 - 皮膚科Q&A|公益社団法人日本皮膚科学会[1]
発症したところから別の細菌が入り込んで新たな感染が起こる恐れもあるため(二次感染)、抗生物質を併用する場合もあります。[1]
ヘルペスをできるだけ早く治す方法は?
ヘルペスの自覚症状があらわれた場合は、できるだけ早く薬を使いはじめましょう。
薬の使用でウイルスは減らせませんが、ウイルスの増殖を抑えることができ症状の悪化をおさえられます。
薬の使用のほかに日常生活でできる対処法があります。
ヘルペスを早く治すための対処法
ヘルペスを早く治すにはウイルスを増やさない生活を送り、症状を悪化させないことが大切です。
対処法 |
具体的な方法 |
症状が出ている部位を清潔にする |
|
二次感染を防ぐための行動をする |
|
免疫力を下げない生活を送る |
|
水ぶくれが破れることで細菌が入り込みやすくなり、症状が悪化する恐れがあります。鼻をかむ、口を拭くなどしてこすらないように注意しましょう。
ヘルペスに適応がある市販薬
ヘルペスの市販薬は、口唇ヘルペスの塗り薬しか販売されていません。口唇ヘルペス以外の治療の第一選択となる飲み薬は、医師の処方が必要になるためです。
口唇ヘルペスに効果が期待できる市販薬は、軟膏やクリームなどの塗り薬のみです。
一度ヘルペスの診断をされ、その後再発した場合のみ購入できます。
はじめて発症した方は市販薬を使う前に医師の診断・治療を受けてください。
<口唇ヘルペスに効果が期待できる市販薬(塗り薬)一覧>
商品名 |
タイプ |
有効成分 |
アラセナS |
軟膏 |
ビタラビン |
アラセナSクリーム |
クリーム | |
アクチビア軟膏 |
軟膏 |
アシクロビル |
アシクロビル軟膏α | ||
ヒフールAC | ||
ヘルペシアクリーム |
クリーム |
塗り薬が効果を示すのは皮膚表面のみであるため、内服薬ほどの効果は期待できません。
1日でも早い治癒を希望するなら、医師の診察を受けて飲み薬を処方してもらうとよいでしょう。
水ぶくれができる前の治療法?PITとは
PIT療法とは、あらかじめ医師が処方した薬をヘルペスの初期症状にもとづき患者の判断で服用をはじめる治療法です。
水ぶくれが形成される前の段階で治療を開始することで、ウイルスの増殖をおさえて症状の悪化を防ぐためにおこなわれます。
ヘルペスの初期症状を把握していること、はじめての発症でないことなどが治療の適応です。薬の飲み方が複雑であるため、薬の用法用量が守れることも大切な条件です。
PIT療法の適応 |
|
PIT療法における薬の飲み方(ファムビル錠を服用の場合)[2] |
|
ヘルペスをくり返す方の8割は、再発を予兆できるという意見もあります。あらかじめ薬を処方してもらう必要はありますが、再発するたびに医療機関に通わなくてもよいメリットがあります。
ヘルペスの再発をくり返し、忙しくて医療機関への受診ができない方にとっては有効な手段と言えるでしょう。
ヘルペスは放っておいても治るのか?
ヘルペスは、特別な治療をしなくても治癒できると言われています。
ただし、放置することで周りにうつったり症状が悪化したりする可能性があります。
<口唇ヘルペスを放置することで考えられるリスク>
-
症状の悪化
-
周りへの感染拡大
-
見た目や痛みなどによる生活への支障
-
水ぶくれがひどくなり痕(あと)になる可能性
早期の治療で治るまでの期間を短くできれば、自然治癒よりも早く快適な生活に戻れるでしょう。
ヘルペスの症状
ヘルペスは口の周りなど皮膚の違和感やかゆみなどからはじまる初期症状と、その後にあらわれる一般的な症状にわけられます。[3]
症状の分類 |
具体的な症状 |
初期症状 |
|
一般的な症状 |
|
水ぶくれやただれなどの症状があらわれてから数日でかさぶたとなり、2週間前後で治癒する経過をたどるのが一般的です。
ヘルペスの初期段階では無症状であることもめずらしくなく、水ぶくれをはじめとする一般的な症状があらわれてから気づくケースもあります。
ヘルペスの症状のピークはいつ?
ヘルペスの原因ウイルスは、症状があらわれて72時間後をピークに増え続けるという意見もあります。
そのため水ぶくれやただれなどの症状のピークは、発症から2〜3日目にピークを迎えると言えるでしょう。
1日でも早い改善を目指すには、できるだけ早く症状に気づき対処することが重要です。
心当たりのない口周りの痛みやかゆみがあらわれたら、できるだけ早めに内科や皮膚科を受診しましょう。
ヘルペスの原因
ヘルペスを発症する原因は「単純ヘルペスウイルス」の感染です。
単純ヘルペスウイルスはⅠ型とⅡ型に分類され、Ⅰ型は唇や口周りなどの上半身、Ⅱ型は性器を中心とした下半身に発症することが多いです。[3]
単純ヘルペスウイルスの種類 |
好発部位 |
Ⅰ型 |
上半身が中心
|
Ⅱ型 |
下半身が中心
|
女性は男性よりもヘルペスを発症しやすいという意見もあり、ホルモンバランスの変化や妊娠による免疫力低下の影響が考えられています。
子どもが感染した場合は無症状であることもあり、気づかぬうちに感染が広がっていることもめずらしくありません。
関連記事:ヘルペスの原因は?子どもの症状や再発の可能性について解説
よくある質問
ヘルペスの治し方について、よくある質問にお答えします。
1日でも早い改善をのぞむ方は、知識を深めて最適な治療法を選択しましょう。
ヘルペスを1日で直す方法はありますか?
ヘルペスはウイルスが原因の感染症であるため、1日で治す方法はありません。
ただし早めに治療を開始することで、治るまでの期間は短くできる可能性があります。
内科や皮膚科を受診して適切な治療を受けましょう。
ヘルペスは放っておいても治りますか?
ヘルペスは治療をしなくても自然治癒できる可能性があります。
ただし放置した場合は、症状の悪化や周りへの感染拡大などのリスクが高まります。
適切な治療を受けることでリスクを下げられるうえに早期の治療が期待できるため、放置せずに医療機関を受診しましょう。
口唇ヘルペスのピークはいつですか?
ヘルペスが原因の水ぶくれやただれなどの症状のピークは、発症から2〜3日目に迎えると言えるでしょう。
ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルスは、発症後72時間を目安に増え続けると考えられているためです。
まとめ:違和感があるときは早めに医療機関へ
ヘルペスは皮膚のピリピリ感やかゆみからはじまり、病状が進行すると水ぶくれや潰瘍が悪化することもあります。早期の治療により症状の悪化や周りへの感染リスクを軽減でき、治療期間を短縮できます。
はじめての発症や重症化の恐れがある場合は、市販薬だけに頼らず内科や皮膚科を早めに受診しましょう。
違和感を感じた段階で適切な対応をとることが、早期に快適な日常を取り戻す第一歩です。
症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
夜間や休日でもすぐに医師に相談ができるように、ファストドクターのアプリをダウンロードしておきませんか?
参考文献
[1]ヘルペスと帯状疱疹 Q9 - 皮膚科Q&A|公益社団法人日本皮膚科学会
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。