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胃腸炎を早く治す方法
胃腸炎を早く治すためには、3つのポイントをおさえた行動をとりましょう。
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胃腸を休めるために休息をとる
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水分摂取はこまめにおこなう
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消化のよい食べ物を選ぶ
回復するためには免疫を高め、胃の炎症を落ち着かせることが重要です。十分に休息をとり、胃に負担のない食事をとりましょう。
脱水症状には注意し、嘔吐や下痢で失われた水分をこまめに補給することも大切です。
胃腸を休めるために休息をとる
胃腸炎を早く治すためには、体力を温存し、免疫を高めることが大切です。十分に休息と睡眠をとると回復力が高まります。
休息をとると日常活動に使うエネルギーをおさえられ、体は炎症や感染との戦いに集中できます。質のよい睡眠は免疫機能を高める効果があります。[1]
急性胃腸炎はおもに菌やウイルスによって引き起こされ、胃や腸に炎症が生じます。しかしウイルス性胃腸炎には、ウイルスの増殖をおさえる特効薬がありません。
回復を早めるには免疫を高め、自然治癒を促すことが重要です。
症状がおさまるまでは、安静に過ごし十分な睡眠をとりましょう。学校や仕事は無理せず休み、休息をとることが回復への近道です。
水分摂取はこまめにおこなう
胃腸炎で嘔吐や下痢が続くと、体内の水分が急速に失われます。水分だけでなく塩分も失われるため、電解質(でんかいしつ)のバランスが崩れ、脱水症状を引き起こします。
脱水症状を防ぐためには、水分と塩分をバランスよくおぎなうことが重要です。
胃腸炎時の水分補給には、以下の飲み物を選びましょう。[2][3]
水分の種類 |
特徴 |
経口補水液[4] (OSー1、アクアライト) |
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スポーツドリンク (ポカリスエット、アクエリアス) |
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もっとも推奨されるのは、経口補水液です。とくに「OSー1」は、塩分と糖分がバランスよく含まれているため、脱水症状の改善に最適です。
OSー1は甘さが控えめなので、小さな子どもは嫌がるかもしれません。その場合、子ども向けに味つけされた「アクアライト」を選んでもよいでしょう。
スポーツドリンクは、軽い脱水症状に対して有効です。ただし経口補水液よりも塩分濃度が低いため、効果的に塩分をおぎなえません。糖分過多の心配もあるため、なるべく経口補水液を選びましょう。
胃腸に負担をかけないために、常温または人肌程度の温度がおすすめです。
経口補水液をすぐに準備できない場合は、自宅で簡単に作れます。
以下のレシピを参考にしてください。
手作り経口補水液[5] |
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経口補水液を飲む目安は以下のとおりです。ただし下痢や嘔吐がひどい場合は、脱水の状態に応じて増やしてください。
1日あたりの経口補水液の摂取目安(OSー1の目安を参照[4]) | |
大人 |
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子ども |
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嘔吐や下痢が始まってから4時間は、失った水分をおぎなうために十分な水分補給が必要で
す。
6歳以下の子どもの場合、以下の量を目安に経口補水液をあたえましょう。 [4]
体重 |
5分ごとにあたえる量 |
1時間に飲む量 |
4時間で飲む量 |
10kgあたり |
10~20mL |
120~240mL |
480~960mL |
飲んだあとに吐いてしまったときは、口をゆすぎ30分程度様子をみたあと、少しずつ水分補給を再開してください。 [3]
すぐに大量の水分を摂取すると、再び吐いてしまう可能性があります。
乳幼児には、ティースプーン1杯程度から少しずつあたえ、5分おきに増やしていきましょう。大人の場合も少量ずつ飲みはじめてください。
水やお茶では塩分がおぎなえないため、脱水症状の改善には適しません。
以下の飲み物は、症状を悪化させる可能性があるため避けてください。
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炭酸飲料
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アルコール
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コーヒーや緑茶などカフェイン入りの飲み物
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酸味のあるジュース
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冷たい水
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牛乳
脱水症状の進行に注意し、状態が悪化するようならすぐに医療機関を受診してください。
消化のよい食べ物を選ぶ:おすすめ食品一覧
胃腸炎では、胃や腸が炎症によりダメージを受け消化機能が低下しています。回復するまでは、消化がよく刺激の少ない飲食を心がけましょう。
胃腸炎時におすすめの食品を、以下の表にまとめました。[6][7]
食品 |
おすすめ食品 |
例・ポイント |
主食、いも |
おかゆ、うどん、じゃがいも |
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たんぱく質 |
豆腐、卵、白身魚、ささみ |
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野菜 |
人参、大根、ほうれん草、かぼちゃ |
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くだもの |
りんご、バナナ |
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その他 |
プリン、ゼリー |
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つらい症状で自炊ができない人もいるでしょう。レトルトのおかゆや茶わん蒸し、卵豆腐などはコンビニでも購入できます。パウチタイプのゼリーも、食器不要で手軽に食べられるためおすすめです。
ただしインスタント食品や冷凍チャーハンなどは症状を悪化させるため、手軽であっても避けてください。
自炊できる場合、調理のポイントは以下のとおりです。
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やわらかく調理する
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うす味にする
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油の使用は避ける
消化を助けるため、油の使用は避け「煮る・蒸す・ゆでる」を意識しましょう。
濃い味つけは胃腸に負担をかけるため、うす味で仕上げてください。温かい状態で少しずつ提供しましょう。
以下は簡単に作れる料理の一例です。
《豆腐入り茶わん蒸し》
材料(2つ分) |
手順 |
※白だし(小さじ1程度)で代用してもよい |
※レンジの機種によって異なるため、加熱時間は10秒単位で様子をみながら加減する ※鍋で蒸して調理してもよい (強火で2分、その後弱火で10分程度) |
一度に多く食べられなくてもかまいません。数回にわけて少量ずつ食べ、胃腸への負担を減らしましょう。
胃腸炎のときにも使用できる薬
医療機関では症状をやわらげる目的で、以下の薬が処方される場合があります。
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整腸剤
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吐き気止め
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解熱鎮痛剤
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漢方薬
症状が軽い場合は必ずしも受診を必要としませんが、自己判断で薬を服用するのは控えましょう。薬によっては状態を悪化させる可能性があるためです。
市販の整腸剤や胃腸薬には、下痢止めが含まれる商品があります。
感染性胃腸炎の場合、下痢止めを服用すると菌やウイルスを体外に排出できず、かえって症状を悪化させる危険があります。市販薬の使用が適切かどうかは、薬剤師に相談してください。
解熱鎮痛剤は熱を下げる目的で使用されますが、胃に負担をかけるおそれがあります。医師から必要と判断された場合に限り使用してください。
下痢や嘔吐がひどい場合や発熱をともなう場合は、自己判断で薬を使わず早めに医療機関を受診しましょう。
大人と子ども、それぞれ胃腸炎で注意すべきポイントは?
大人と子どもでは生活習慣や体のつくりが異なるため、注意すべきポイントも変わります。
大人は食事内容や嗜好品、服用中の薬に気をつける必要があります。
子どもは体が未熟であり、急な体調変化を起こしやすいため、慎重に経過を観察することが重要です。
胃腸炎では「脱水症状を引き起こさない」「胃腸に負担をかけない」ことが大切です。
大人と子ども、それぞれで大切な注意点をおさえ、早い回復を目指しましょう。
大人の場合
大人の場合、注意すべきポイントは以下のとおりです。
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刺激のある飲食を避ける
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喫煙を控える
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仕事は無理せず十分な休息をとる
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糖尿病薬を服用中の場合、医師の指示を仰ぐ
胃に負担をかけないために、揚げ物やからい物、アルコールやコーヒーは避けてください。
たばこは胃腸の血流を低下させ、防御力を弱めるため控える必要があります。 [8]
仕事は無理せず、十分な休息をとり回復につとめましょう。
一部の糖尿病の薬を服用中の人は、薬を続けるべきか医師に指示を仰いでください。発熱や下痢、嘔吐で食事がとれない場合、脱水症状や意識障害など深刻な副作用を引き起こす可能性があります。
注意が必要な糖尿病の薬は、以下のとおりです。
薬の名前 |
理由 |
起こりうる副作用 |
メトグルコ (メトホルミン) |
「乳酸アシドーシス※1」を起こす ※1:体に乳酸がたまり、血液が酸性になる状態 |
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ジャディアンス フォシーガ カナグル スーグラ など |
「ケトアシドーシス※2」を起こす ※2:体にケトン体が増え、血液が酸性になる状態 |
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高齢者は以下の特徴があるため、本人だけでなく家族も注意深く見守ってください。
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脱水症状が生じやすい
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誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)のリスクがある
高齢者の注意点 |
原因 |
対策 |
脱水症状が生じやすい |
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本人:
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家族:
| ||
誤嚥性肺炎の発症リスクがある[9] |
|
家族:
|
高齢者の場合、積極的に水分をとらないケースや、服用中の薬が理解できていないケースがあります。
周りの家族は、高齢者が適切に水分をとるよう促し、服用中の薬に問題がないか確認しましょう。嘔吐している場合は、すみやかに医療機関を受診してください。
子どもの場合
子どもでは以下の点に気をつけてください。[9]
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体調変化を注意深く見守る
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適切に受診判断する
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こまめに水分をあたえる
子どもの胃腸炎のほとんどが、ウイルスによる感染性胃腸炎です。
子どもは免疫システムが未熟であり、大人よりも症状が重くなる可能性があります。
嘔吐や下痢、高熱によって重症化する場合もあるため、慎重に経過を見守りましょう。ロタウイルスでは熱性けいれんや心臓の病気を引き起こすケースも報告されています。[10]
子どもは、脱水症状が生じやすい点にも注意が必要です。
子どもの体は大人に比べて水分の割合が高く、下痢や嘔吐で失った水分の影響を受けやすいためです。水分を保つ機能も未熟なため、失われた水分に対応しきれません。
脱水症状を防ぐためには、看病する親がこまめに水分をあたえることが大切です。
以下は子どもの観察ポイントです。症状があらわれた場合は、すみやかに受診してください。[4]
観察ポイント |
具体例 |
感染が進行していないか |
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脱水症状が生じていないか |
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子どもの体調は、急激に悪化するケースが多いため、注意深く観察しましょう。とくに脱水症状は短時間で生じる可能性があるため、適切に受診を判断してください。
胃腸炎が治ったサイン
胃腸炎が治ったときには、おもに以下のサインがみられます。
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嘔吐や下痢が止まった
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食欲が回復している
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おならのにおいが弱くなった
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全身状態がよい
嘔吐や下痢が完全に止まることは、明らかな回復のサインです。通常、吐き気や嘔吐は2〜3日、下痢は数日〜数週間で改善します。
食欲の回復は、消化機能が正常に働いている証拠です。
おならのにおいも、回復を判断するポイントです。
胃腸炎になると腸内の悪玉菌が増え、おならのにおいが強くなります。腸内環境が正常に戻ると、善玉菌が増え、おならのにおいがうすくなります。
全身の状態がよく、普段どおりの生活が送れるようになれば治ったと判断できるでしょう。
ただしウイルス性胃腸炎の場合、症状が落ち着いたあともしばらくはウイルスが体に残っている可能性があります。周囲の人へうつさないために、手洗いや消毒は徹底しましょう。
関連記事:ウイルス性胃腸炎の治ったサインはおなら?大人特有の症状とは?
胃腸炎にかかったときの休む目安
以下の症状があらわれている間は、自宅で療養しましょう。
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嘔吐を繰り返している
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水下痢が出る
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下痢の回数が多い
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発熱している
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食欲がない
嘔吐は2〜3日続くことが多いため、少なくともこの期間は休むことが望ましいでしょう。
感染性胃腸炎の場合、症状のある期間は感染力が強いため、人にうつす可能性があります。感染拡大を防ぐためにも出勤や登園・登校は控えてください。
学校保健安全法では、感染性胃腸炎の出席停止日数が明確に定められていません。
ノ ロウイルスやロタウイルスについて、登園・登校の目安は「下痢、嘔吐症状が消失した後、全身状態のよい者は登校(園)可能である」とされています。[12]
ただし「病状により医師が感染のおそれがないと認めるまで出席停止の措置が必要」との記載もあります。
感染防止のために出席を控えるよう医師が判断した場合、指示に従い対応してください。[13][14]
学校や保育施設、地域によっては独自のルールを設けていることもあります。感染性胃腸炎と診断された場合は、学校や保育施設にも連絡し指示を仰ぎましょう。
大人の場合も、症状がなくなるまでしっかり療養しましょう。回復したあとの出勤は、職場のルールに基づき判断してください。
とくに食品をあつかう仕事をしている人は、症状が改善したあとしばらくの間は直接食品にふれないことが推奨されています。 [15]
完全に治っていない状態で出勤や登校すると、症状がぶり返しやすく、周りの人に感染を広げる可能性もあります。休む期間は「自身の体調」と「周囲への感染リスク」を考慮して判断しましょう。
胃腸炎は半日から1日あれば治る?
軽度の胃腸炎であれば、半日から1日で症状がやわらぐ可能性もありますが、一般的には完全に治るまで数日から1週間程度かかります。
治るまでの期間は、原因となる菌やウイルスの種類によって異なり、個人差もあります。
おもなウイルス性胃腸炎について、治るまでの期間や特徴は以下のとおりです。
《ウイルス性胃腸炎》(おもに冬に流行)[16]
潜伏期間 |
治るまでの期間 |
症状・特徴 | |
ノロウイルス |
12~48時間 |
1~3日 |
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ロタウイルス[10] |
2~4日 |
嘔吐・下痢:3日~8日 発熱:1日程度 |
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3~10日 |
9~12日(やや長め) |
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ウイルス性胃腸炎に対しては特効薬がありません。ただし症状がひどい場合は、発熱や吐き気をやわらげる対症療法をおこなうこともあります。我慢せず医師に相談しましょう。
細菌性胃腸炎は食中毒として生じることが多く、はげしい症状が特徴です。
抗生物質による治療が必要な場合もあります。適切な治療を受けないと、症状が長引く可能性もあるため、早めに医療機関を受診してください。
おもな細菌性胃腸炎について、治るまでの期間や特徴は以下のとおりです。
菌・ウイルス |
潜伏期間 |
治るまでの期間 |
おもな症状 |
原因となる食品の例 |
サルモネラ菌[21] |
8~48時間 |
1~4日 |
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加熱が不十分な生卵、鶏肉 |
腸炎ビブリオ[22] |
8~24時間 |
数日~1週間程度 |
さしみ、寿司など生の魚介類 | |
カンピロバクター[23] |
1~7日 |
数日~1週間程度 |
加熱が不十分な鶏肉、野菜 |
少し楽になったとしても、症状がぶり返すケースは少なくありません。症状が完全に消失していない期間は、感染を広げるリスクもあります。
完治するには少なくとも1週間程度かかると考え、無理せず過ごしましょう。
医療機関は必ず受診した方がいいの?
症状が軽い場合、必ずしも受診を必要としません。水分摂取に気をつけながら安静にし、自宅で様子をみることも可能です。
ただし胃腸炎は自己判断で原因の特定が難しいため、放置すると悪化するおそれもあります。生活に支障が出ている場合は、早めに医師の診察を受けましょう。
とくに以下の場合は、重症化や脱水症状が懸念されるため、すみやかに受診してください。
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嘔吐を繰り返す
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下痢が数日続く
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血便が出る
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高熱が続く(38℃以上)
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意識がもうろうとしている
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水分がとれない
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尿の色が濃い、尿量が減った
大人の場合は内科や消化器内科、子どもの場合は小児科への受診が適切です。
水分補給できない状態が続くと、脱水症状を引き起こす可能性が高まります。点滴治療が必要なケースもあるため、早急に医療機関を受診してください。
大事な仕事や受験を控えている人は、体調を優先し早めに受診することが大切です。
忙しいと医療機関に行く時間を惜しんでしまいがちですが、我慢すると症状が長引くこともあります。集中力が低下し、仕事や勉強の効率が下がるかもしれません。
大切な予定があるからこそ、適切に治療を受け、体調を整えましょう。
よくある質問
つらい胃腸炎の症状を、早く治す方法はないかと焦る人もいるでしょう。「しんどいときはどう過ごしたらいいのか」「どのくらいで治るのか」と不安になりますよね。
ここでは胃腸炎について、よくある質問にお答えします。
胃腸炎を早く回復させる方法はありますか?
胃腸炎を早く回復させるためには、以下の3つを実践しましょう。
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胃腸を休めるために休息をとる
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水分摂取をこまめにおこなう
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消化のよい食べ物を選ぶ
回復には免疫を高め、胃の炎症を落ち着かせることが重要です。十分な休息と睡眠をとり、免疫力を高めるとともに、胃腸を休ませましょう。
下痢や嘔吐が続くと、体の水分と塩分が急速に失われます。脱水を防ぐために、こまめな水分補給が重要です。「OSー1」などの経口補水液を選び、水分だけでなく塩分もおぎないましょう。
胃を刺激する飲食や油を使った料理は避け、やわらかく消化のよい食べ物を選びましょう。おかゆや茶わん蒸し、ゼリーならコンビニでも購入できます。
胃腸炎は最短で何日で治りますか?
ウイルスや菌の種類によって回復する期間は異なります。軽度の胃腸炎でも、おおむね数日から1週間程度はかかると考えられます。
ウイルス性胃腸炎の場合、ロタウイルスでは1週間程度、ノロウイルスでは1〜3日症状が続く傾向です。食中毒など細菌性胃腸炎の場合は、1週間以上下痢が続くこともあります。
重症化すると回復までさらに時間がかかるため、症状が悪化するようであれば早めに医療機関を受診してください。
胃腸炎でしんどいときはどうしたらいいですか?
胃腸炎でつらいときは、こまめに水分をとりながら安静に過ごしてください。
嘔吐や下痢によって体の水分と塩分が失われ、脱水症状を起こす可能性があります。水分補給には、「OSー1」などの経口補水液を選び、少量ずつこまめに補給しましょう。
嘔吐が続く場合、食事を無理にとる必要はありません。症状が落ち着いてきたら、おかゆやうどん、バナナなど少しずつ消化のよい食事をとりましょう。
油を使った料理やからい物、酸味の強い食べ物は胃腸に負担をかけるため控えてください。
以下の症状がみられる場合は、重症化や脱水が懸念されるため、すみやかに医療機関を受診してください。
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嘔吐を繰り返す
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下痢が数日続く
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血便が出る
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高熱が続く(38℃以上)
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意識がもうろうとしている
-
水分がとれない
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尿の色が濃い、尿量が減った
胃腸炎でヨーグルトは食べてもいいですか?
胃腸炎の症状が続いている間は、ヨーグルトは控えましょう。
嘔吐や下痢が続いている場合、酸味の強いヨーグルトが刺激になる可能性があります。乳製品に敏感な人は、下痢を悪化させることも考えられます。
正常な胃腸の場合、ヨーグルトは腸内環境を整える効果が期待できる食品です。乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌が、悪玉菌を減らし、腸内菌のバランスを改善します。免疫力をサポートする働きも期待されています。[24]
ヨーグルトは胃腸炎が完全によくなり、普段どおりの食事ができるようになってから摂取するとよいでしょう。
まとめ:胃腸炎のときはしっかり休み、こまめに水分をとりましょう
胃腸炎を早く治すためには、以下の3つを実践し療養しましょう。
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胃腸を休めるために休息をとる
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水分摂取はこまめにおこなう
-
消化のよい食べ物を選ぶ
安静に過ごし免疫力を高めることが回復への近道です。
嘔吐や下痢による脱水症状を防ぐために、こまめに水分をとりましょう。塩分も おぎなう必要があるため、水分補給には経口補水液を選んでください。
嘔吐が落ち着いてきたら、消化のよい食べ物を少量ずつとりましょう。おかゆやうどん、豆腐などは胃腸への負担が少なくおすすめです。油を使った料理やからい物は避けてください。
症状が重い場合や長引く場合は、医療機関を受診しましょう。子どもや高齢者は急速に体調が悪化するため、注意深く観察し、早めに受診することが大切です。
仕事や学校で忙しい人も、無理せずしっかり休むことが症状を長引かせないポイントです。大切なイベントや予定があるときほど、体調を最優先にしてしっかり療養しましょう。
症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
夜間や休日でもすぐに医師に相談ができるように、ファストドクターのアプリをダウンロードしておきませんか?
参考文献
[2]JAID/JSC 感染症治療ガイドライン 2015 ―腸管感染症―
[5]経口補水療法 Oral rehydration therapy
[9]感染性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎を中心に)|東京都感染症情報センター
[12]「学校、幼稚園、認定こども園、保育所において予防すべき感染症の解説」
[16]感染性胃腸炎にご注意!|大阪府(おおさかふ)ホームページ
[20]食中毒予防の原則と6つのポイント|政府広報オンライン
[23]カンピロバクター食中毒予防についてQ&A|厚生労働省
[24]Beneficial Effects of Yoghurts and Probiotic Fermented Milks and Their Functional Food Potential
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。