膀胱腫瘍の特徴・症状と治療法について【医師監修】救急病院一覧あり

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/02/05
このページでは、膀胱腫瘍の症状や治療法、今すぐ医師に相談したい場合の方法についてお伝えしています。

膀胱腫瘍について

膀胱腫瘍の特徴・症状

膀胱腫瘍の特徴

膀胱腫瘍は、腫瘍に尿路上皮がなることで発症します。

膀胱腫瘍の9割以上は、尿路上皮腫瘍ですが、たまに扁平上皮腫瘍や腺腫瘍もあります。

膀胱腫瘍は、大きく分類すると筋層非浸潤性腫瘍、筋層浸潤性腫瘍、転移性腫瘍に分かれます。

膀胱腫瘍の症状

膀胱腫瘍の症状として最も一般的なのは、茶色や赤色の血尿が出ることです。

また、頻尿、排尿痛など、症状としては膀胱炎と同じような場合もあります。

膀胱腫瘍の場合は、軽い症状や症状が最近現れたばかりで、腫瘍がゆっくりと進んでいても、状態が早期であるとは必ずしも限っていません。

症状が現れた際には、転移性腫瘍や筋層浸潤性腫瘍にすでになっていたような場合もあります。

症状が現れると、いずれにしても医療機関ですぐに診てもらって、膀胱腫瘍かどうかを見極めましょう。

膀胱腫瘍と診断されると、治療を早く始めることが大切です。

ここでは、膀胱腫瘍の主な症状についてご紹介しましょう。

  • 肉眼的血尿

肉眼的血尿というのは、目で血の色を見て分かる尿のことです。

肉眼的血尿は、最も頻度が多い膀胱腫瘍の症状で、一般的に痛みなどが無いものです。

固まった血が出ることもあります。

しかし、血尿があるということでも、膀胱腫瘍などの尿路系の腫瘍が必ずしもあるとは限っていません。

一過性のもので血尿が数日経つと止まるなどの場合もありますが、このような場合でも医療機関の受診を早めに受けることが必要です。

  • 膀胱刺激症状

膀胱刺激症状として、尿意切迫感や頻尿、下腹部の痛みや排尿時痛などが現れることもあります。

このような症状は、非常に膀胱炎とよく似ていますが、なかなか抗生剤を飲んでも治りません。

  • 背部痛

背部痛の場合は、膀胱腫瘍が拡大して尿管口を塞ぐようになれば尿の排出が妨げられて、腎盂や尿管が拡がってくる場合があります。

水腎症とこのことを言います。

水腎症になれば、背部痛という背中の鈍痛が現れる場合があります。

このような症状は、尿管結石の場合でも現れる場合があります。

膀胱腫瘍の診断と検査

膀胱腫瘍を診断する際は、膀胱鏡検査、超音波検査、尿細胞診検査を行います。

膀胱腫瘍の拡大を調査する検査としては、CT検査、骨シンチグラフィー検査、胸部X線検査、MRI検査、排泄性腎盂造影検査、膀胱粘膜生検などがあります。

膀胱腫瘍の治療法

膀胱腫瘍を治療する方法についてご紹介しましょう。

  • 筋層非浸潤性腫瘍

浅い深達度の筋層非浸潤性腫瘍の場合は、膀胱腫瘍を内視鏡手術で切除します。

膀胱腫瘍を切除しても、腫瘍が30%~60%は残ってしまいます。

また、膀胱腫瘍を切除しても再発する割合が高いため、手術した後には薬剤を膀胱に注入します。

薬剤として注入するものは、結核ワクチンあるいは抗がん剤です。

治療する目的や再発するリスクによって、使う薬剤や注入する期間、回数が違ってきます。

再発するリスクがある腫瘍で、薬剤を膀胱に注入する方法では十分に効果が期待できない場合は、全ての膀胱を取り除く手術が行われます。

  • 筋層浸潤性腫瘍

筋層浸潤性腫瘍でリンパ節転移や遠隔転移がなければ、一塊で膀胱とその周りの臓器を切除する手術と、骨盤の中のリンパ節を切除する手術を行います。

手術する前に、シスプラチンなどの抗がん剤をいくつか投与する場合もあります。

膀胱腫瘍の数が多くなく、小さい場合は、全て膀胱を切除しないで、膀胱腫瘍を内視鏡手術で切除するとともに放射線治療や抗がん剤治療を組み合わせることがあります。

しかし、この治療を行う場合は、条件をいくつかクリヤーした少数の場合に限定されます。

リンパ節転移や遠隔転移がある進行性の膀胱腫瘍の場合は、治療のメインは放射線治療と抗がん剤治療になります。

支持療法も、症状を和らげるために並行して行われます。

膀胱腫瘍の予防

膀胱腫瘍の最大の要因としては、喫煙が現在確認されています。

喫煙する人は喫煙しない人と比較して、膀胱腫瘍の発症が2倍~4倍高くなるリスクがあります。

また、女性の3割以上、男性の5割以上は、膀胱腫瘍が喫煙によって発症すると言われています。

喫煙以外にも、職業性発がん物質を浴びることが要因になる場合もあります。

例えば、慢性的に化学染料の中にある有機溶剤などに触れることによって、腫瘍になる場合があります。

特に、芳香族アミンを扱う場合は、普通の人よりも腫瘍になるリスクが2倍~40倍高くなると言われています。

これ以外に腫瘍になる要因としては、

  • 食べ物としては、ゼンマイやワラビ
  • 医薬品としては、シクロフォスファミドという抗がん剤、フェナセチンという頭痛薬
  • 放射線治療を骨盤内疾患で受けることでの膀胱への被ばく
  • エジプトのナイル川流域のビルハルツ住血吸虫という風土病への感染

など、いろいろなものがあります。

膀胱腫瘍を予防するためには、このような要因を避けることが必要になります。

仕事をする際はマスクなどで防ぐ、禁煙することなどが大切です。

記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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