副鼻腔炎の特徴・症状と治療法について【医師監修】

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/02/05
このページでは、副鼻腔炎の症状や治療法、今すぐ医師に相談したい場合の方法についてお伝えしています。
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副鼻腔炎について

副鼻腔炎の特徴・要因・症状

副鼻腔炎の特徴

鼻の中の鼻腔の周りには空洞の副鼻腔というものがあり、副鼻腔には両方の目の間の篩骨洞、頬の裏の上顎洞などがあります。

このような全ての副鼻腔は、鼻腔と細い通路で繋がっています。

正常な時は、薄い粘膜で副鼻腔の中は覆われており、空気がこの他は入っています。

副鼻腔炎というのは、炎症がこの空洞に起きるものです。

副鼻腔炎の要因

副鼻腔炎の場合は、細菌や風邪ウィルスなどが感染することによって炎症が鼻腔にまず現れます。

鼻腔と副鼻腔は通じているため、炎症が副鼻腔にも現れて、急性の副鼻腔炎になります。

副鼻腔炎が急性であれば、自然に治ったり、薬物療法の抗生物質などで割合容易に治ります。

しかし、この場合は炎症が副鼻腔粘膜で長く継続する場合は問題になります。

このような場合は、膿を出す粘膜の作用が悪くなって、粘膜自体が腫れて鼻腔との通路が塞がれ、しかも炎症が治りにくくなり、慢性副鼻腔炎になります。

酷い慢性副鼻腔炎の場合は、鼻腔まで腫れた粘膜が拡大して、ポリープになる場合もあります。

これ以外にも、副鼻腔炎は花粉やハウスダストによるアレルギー、喘息などによって治りにくくなることもあります。

副鼻腔炎の症状

急性の副鼻腔炎の症状としては、膿が混じった青っぽい感じの鼻汁がよく現れ、粘り気がある白い鼻水が多く現れます。

これは、アレルギー性鼻炎の場合の代表的なさらさらとした透明な鼻水との見分けにもなります。

副鼻腔炎の場合は、副鼻腔や鼻腔の粘膜がポリープになったり、腫れたりすれば、空気の通路が狭くなって鼻づまりになります。

また、鼻水の慢性的なものが鼻腔に溜まったり、骨構造の異常の中甲介蜂巣なども鼻づまりの要因になります。

よく急性の副鼻腔炎の場合に現れる症状としては、両方の眼の間や頬の痛み、頭痛が額などで起きる場合があります。

慢性の副鼻腔炎の場合も、頻繫に額がメインの頭重感などが現れ、額の痛みが風邪をひいた際に反復すれば副鼻腔炎の可能性も多くあります。

また、高度の炎症が眼の付近の副鼻腔に起きれば、視力障害や眼痛が起きる場合もあります。

嗅裂部という匂いを感じるところの炎症が長引いたり、粘膜が腫れたりすれば、嗅覚障害が起きる場合があります。

中甲介蜂巣などの鼻腔形態異常や鼻中隔の弯曲も、気管支の炎症、気管支の収縮によって喘息の発作が起きる要因になります。

治療するのが遅くなれば、治りにくい場合もあるため注意しましょう。

副鼻腔炎の診断と検査

副鼻腔炎を診断する際は、内視鏡を使用して副鼻腔と鼻腔の通路を調べることが大切です。

副鼻腔炎になれば、膿が副鼻腔から出たり、鼻腔と副鼻腔の通路の粘膜が狭くなって腫れたりします。

一般的には、次にレントゲン検査を行います。

レントゲン検査の場合は、白く骨はなり、黒く空気の箇所はなります。

副鼻腔が正常な場合は空洞であるため黒くなりますが、副鼻腔炎が起きて、膿が溜まったり、粘膜が腫れたりすれば白くなります。

副鼻腔炎の治療法

副鼻腔炎が急性の場合と慢性の場合では、少し治療も違っています。

急性の副鼻腔炎の場合は、メインが細菌感染であるため、強い殺菌力がある抗生剤を十分に使用することが大切です。

抗生剤としては、セフェム系、ペニシリン系、ニューキノロン系などのものを使用します。

一方、慢性の副鼻腔炎の場合は、消炎酵素剤などがメインになります。

また、特殊な抗生剤の使用方法としては、少量の抗生剤のマクロライド系のものを数週間~3ヵ月間くらい継続するものも行われます。

副鼻腔炎の急性の場合も、慢性の場合も、大きな一つの要因は副鼻腔と鼻腔の通路が狭くなることであると言われています。

そのため、広くこの通路をする処置が非常に大切です。

これ以外に、慢性の副鼻腔炎の場合で、処置を継続しても治りにくければ、手術療法が行われる場合があります。

副鼻腔炎の予防

副鼻腔炎を予防するためには、気掛かりなシーズンはマスクを着けて花粉や風邪ウイルスの侵入を防止しましょう。

「鼻うがい」という雑菌などが鼻の中に侵入したものを洗い流すものも、副鼻腔炎を予防するためには効果が期待できます。

基本的に、鼻には、吸い込む空気とともに入った異物を、鼻水と同時に排出する働きがあります。

しかし、栄養が偏った食事で足りなかったり、ストレスや疲れが不規則な生活によって溜まったりすれば、体の免疫力が下がって、異物が鼻の中に留まります。

そのため、普段からいいバランスの食事を摂ったり、ストレスを発散したり、運動を適度に行ったりしましょう。

記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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