症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
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常備薬・治療薬・飲みなれた薬は忘れずに持っていく
留学先に薬は持っていくようにしましょう。いざというときに備えられるよう、最低限の常備薬や飲みなれた薬は持参してください。
留学先に持っていったほうがよい薬の、代表例は以下の通りです。
- 痛み止め
- 胃薬
- 下痢止め
- 酔い止め
- 化膿止め
- かゆみ止め
痛み止め
偏頭痛や生理痛など、普段から痛み止めを服用している方は必ず持参したい痛み止め。
痛みだけでなく熱を下げる効果が期待できる“解熱鎮痛剤”を選ぶと、より幅広い体調不良に対処できるでしょう。
胃薬
慣れない食生活、食べすぎ、飲みすぎ。外食の機会が増えたり、現地の食事が合わなかったりなど、胃の調子を崩すことがあります。
胸やけを改善するだけでなく胃への負担軽減や、消化をサポートするなどさまざまな効果が期待できるタイプの胃薬がおすすめです。
下痢止め
生水を飲まないように、生ものを食べないように心がけていても、留学先の衛生状況によっては下痢になってしまうことも。
ストレスや油っぽい食事でお腹が緩くなるケースもあるため、下痢止めの持参もおすすめしています。
酔い止め
留学先によっては、長時間のフライトや車移動が必要です。
また日本ほど道路事情や乗り物の整備が整っていない国も多く、乗り物酔いになってしまうケースがあります。
日本で乗り物酔いをしやすい人は必ず、乗り物酔いをしない人もお守りとして持っていきたい薬です。
化膿止め
虫刺されや怪我、靴ずれなど些細な傷が化膿して、感染症を引き起こすことがあります。
国内よりも衛生状況が悪かったり、留学先特有の感染症が流行していたりと、傷が化膿するリスクはとても高いのです。
症状を悪化させないためにも、抗生剤が含有されている化膿止めを持っていくと安心ですね。
かゆみ止め
噛まれたり刺されたりするとかゆみを伴う虫や、触れると皮膚がかぶれたり、かゆくなる植物。
かゆみを引き起こす原因は、とてもたくさんあります。
かゆいからといって掻いていると、傷口が化膿して感染症を引き起こしてしまうこともあります。
また、水質や湿度の変化が原因で皮膚が乾燥し、かゆみを生じるケースもあります。
虫刺されなどのかゆみを抑えるものだけでなく、保湿成分の高い製品も合わせて持参するとより安心です。
留学先に薬を持っていく場合の6つのルール
常備薬や治療に必要な薬であっても、医薬品を他国に持ち込む際には守らなければならないルールがあります。
ここからは、厚生労働省の『海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについて』を参考に、6つのルー
ルを紹介します。
- どのような医薬品を服用しているのか、どのような病気・症状によりその医薬品を服用するのか説明できる文書を準備しましょう
- 医薬品は本来の容器に入れたまま持参しましょう
- 医薬品は、渡航中に必要と考えられる分を超えて持参しないようにしましょう
- 医薬品を自分で持ち込まず、別に郵送することは避けましょう
- 事前に留学先の国の情報を十分に確認しましょう
- 医薬品によっては、日本から出国で持ち出すことや、日本に帰国で持ち込むことにも事前に手続きが必要な場合があります
1.どのような医薬品を服用しているのか、どのような病気・症状によりその医薬品を服用するのか説明できる文書を準備しましょう
留学先に薬を持っていく際には自分が持ち込む薬がどのようなもので、なぜ服用しているのかを説明できる文章の携帯が必要です。
留学先によっては、英文の医師の診断書などが必要になるケースもあります。
出入国手続きで止められたり、没収されたり、トラブルを避けるためにも文章で説明できるように準備しておきましょう。
2.医薬品は本来の容器に入れたまま持参しましょう
留学先に薬を持っていく際は、本来の容器や包装のまま持参してください。
荷物を減らしたいからとピルケースやジップロックに詰め替えてしまうと、薬の名称の確認が困難になります。
違法薬物を疑われてしまうことがないよう、本来の容器に入れたまま持参してください。
3.医薬品は、渡航中に必要と考えられる分を超えて持参しないようにしましょう
「あの薬も、この薬も持っていきたい…」心配のあまり、留学先に持ち込む薬の種類や量が多くなってしまう人もいるかもしれません。
滞在期間にかかわらず多量の薬の持ち込みができなかったり、一度に持参できる薬の種類や量に制限があったりする国もあります。
一般的に持ち込める量の目安は3か月程度です。
どのくらいの種類・量が持ち込めるかは、事前に確認しておくと安心ですね。
4.医薬品を自分で持ち込まず、別に郵送することは避けましょう
留学先に事前に荷物を送る際に、薬も一緒に送ろうとしていませんか?実は、郵送による医薬品の持ち込みを一切認めていない国があります。
自分が使うからといって、安易に薬を郵送するのはやめましょう。
5.事前に留学先の国の情報を十分に確認しましょう
留学先によって薬の持ち込み・持ち出しのルールは異なります。
留学斡旋先や、旅行会社、学校に事前に確認し最新の情報を入手したうえで、薬を持っていくようにしてください。
6.医薬品によっては、日本から出国で持ち出すことや、日本に帰国で持ち込むことにも事前に手続きが必要な場合があります
医療用麻薬や医療用向精神薬については、別途持ち出し・持ち込みに関するルールがあります。
医師の処方箋の写しや診断書などが必要になりますので、注意が必要です。
次の項目で詳しく記載しますので、合わせてお読みください。
なおこちらでご紹介した情報は、一般的な持ち込み・持ち出しのルールです。
国や留学時期によって、制度がことなる可能性がありますので、外務省や厚生労働省、各国の在日外国公館・大使館のホームページの情報も合わせて確認してください。
参考:海外渡航先への医薬品の携帯による持ち込み・持ち出しの手続きについて 厚生労働省
厚生労働省麻薬取締部ホームページ「麻薬等の携帯輸出入許可申請を行う方へ」
留学先に薬を持ち込む際の注意点
留学先に薬を持ち込む際に注意したい点を、市販薬と処方箋医薬品の2つにわけて解説します。
市販薬
市販薬とは薬局・ドラッグストアなどで販売されている薬で、医師の処方箋がなくとも購入できます。
市販薬の場合、税関での持ち込み許可証の提示は必要ありません。
機内持ち込み、預け手荷物のいずれにせよ、パッケージのまま持ち込むようにしてください。
また、成分や効果・効能、使用目的を尋ねられることがあるかもしれませんので、薬に同梱されている説明用紙も一緒に持っていくと安心ですね。
処方箋医薬品
処方箋医薬品は、医師の処方箋がないと手に入れられない薬のことです。
処方箋医薬品を持参する場合には、病名・症状・服用目的を記載した「薬剤証明書」を医師に記載してもらうとよいでしょう。
渡航する国・地域によっては、医師の診断書が求められるケースもありますので、必要書類をあらかじめ確認してください。
留学先に常備薬を持っていく際は、ロストバゲージ等のトラブルで薬を紛失しないよう手荷物に入れたり、分散させたり、予備を持っていくようにしましょう。
各国に市販薬・処方箋医薬品を持ち込む場合の注意点については、以下のリンクを参照ください。
もっと知りたい!薬別の注意点
市販薬や処方箋医薬品のうち、以下の薬については別途注意するポイントがあります。
- 医療用麻薬
- 向精神病薬
- インシュリン注射
- 漢方薬
- サプリメントやビタミン剤
順に解説します。
医療用麻薬
医療用麻薬は、自分の病気の治療を目的として本人が持ち出し・持ち込む場合のみ許可されます。
必ず本人が携帯して持ち出し・持ち込む必要がありますし、事前に厚生労働省地方厚生局麻薬取締部に申請しなければなりません。
申請には時間がかかるため、早めに手続きを完了させるようにしてください。
また医療用麻薬を郵送で送ったり、受け取ったりできませんし、他人の医療用麻薬を代行して運ぶことはできません。
さらに留学先によっては医療用麻薬を申請・許可なく持ち込むと、麻薬の不正所持で捕まる可能性があるため必ず事前に申請して渡航しましょう。
向精神病薬
向精神病薬は、うつ病や不安・不眠などの症状改善を目的に処方される薬です。
留学先に向精神病薬を持っていく際には、医療用麻薬と同様に自分の病気の治療を目的として本人が持ち出し・持ち込む場合のみ許可されます。
しかし、一定の量を超えて持ち出す場合には証明書が求められます。
また、薬に含まれる成分によっては留学先に持ち込めないケースもあります。
想定外のトラブルを回避するためにも、事前に在日外国公館や大使館、領事館に確認しましょう。
インシュリン注射
インシュリン注射を留学先に持っていく場合、特に制限はありません。
航空会社により医師の診断書や証明書の提示を求められるケースがあるため、事前に準備しておくと安心です。
さらに渡航中に使用する分の注射薬や針は、機内に持ち込むことが可能です。
また、予備の注射薬などを手荷物として預けた場合、想定外の高温や低温にさらされるリスクがあることを理解しておきましょう。
なお成田空港のホームページには以下のように記載されていますので、参考にしてください。
インシュリンの注射を持参したいのですが、機内持ち込みと、預け入れのどちらがよいでしょうか?
【国際線】 スムーズに保安検査を通過していただく為、診断書や処方箋をお持ちの場合は、保安検査の際に検査員にご提示下さい。
もしそれらの書類をお持ちでない場合は、検査員にその旨申し出てください。
国際線において液体物持ち込み規制が導入されていますが、インシュリン液などの医薬品類は例外扱いされているため、ビニール袋に入れていただかなくても、客室内への持ち込みが可能となっています。
ただし、客室内で使用する量に限ってと条件がありますので、予備につきましてはスーツケースの中にお入れいただくようお願いいたします。
漢方薬
漢方薬を留学先に持っていく場合、市販薬であればパッケージのまま持ち出し・持ち込むようにしましょう。
処方箋医薬品であれば、処方箋や医師の診断書・証明書があると安心です。
しかし一部の国と地域では、漢方の成分を抽出すると麻薬の原材料になるため、規制の対象になるケースがあります。
代表的なものは“甘草(かんぞう)”という漢方で、アメリカに持ち込むことができません。
甘草は咳や炎症を抑える効果があり、葛根湯や抑肝散、芍薬甘草湯などに配合されているため、留学先に持っていく場合は違う薬を検討してください。
さらに漢方薬は、粉末・錠剤・液体によって注意点がことなります。
粉末の場合は違法薬物と間違えられてしまわないよう、パッケージのまま持参します。
錠剤も同様です。
液体は少量ずつ容器に入れ、透明なジッパー付きビニール袋に入れる必要があります。
なお、液体の漢方薬の取り扱いについて、成田空港のホームページには以下のように記載されていますので参考にしてください。
漢方薬を機内へ持っていきたいのですが、処方されたものでなく、市販の漢方なので、処方箋がありません。どうしたら良いでしょうか?
【共通】 漢方薬が液体の場合、100ml(g)以下の容器に入れ、1リットル以下の透明なジッパー付きビニール袋に入れていただき、手荷物と分けて検査員にご提示ください。
漢方薬が液体でなければ、機内持ち込み制限はありません。
また、スーツケースなどの預け入れ荷物へ入れる場合は、制限はありません。
サプリメントやビタミン剤
サプリメントやビタミン剤自体を留学先に持っていくことに問題はありません。
しかし、含まれている成分によっては持ち込むことができなかったり、事前に申請が必要なケースがあります。
かならず事前に確認したうえで、留学先に持っていくようにしましょう。
留学先で薬を手に入れる方法
留学先では想定外の体調不良や、怪我などをおこす可能性があります。いざという時のためにも、留学先で薬を手に入れる方法を知っておきましょう。
まず、留学先によって薬を入手する方法はことなります。
多くの国では、病院で診療を受け処方箋をもらい、近隣のドラッグストアで薬を受け取ることが一般的です。
また薬によっては日本のドラッグストアと同様に、処方箋なく購入できるケースがあります。
医療体制が整っていない国や地域では、日本のように簡単に薬を入手できない場合もあるため注意が必要です。
このように留学先によって薬の事情はことなるので、事前に情報を収集しておくと安心ですね。
留学先で薬を手に入れる際の5つの注意点
ここからは、実際に留学先で薬を手に入れる際の5つの注意点を解説します。
- 医療体制がことなる
- 健康保険が適応されないため費用が高額になる
- 名称や容量がことなる
- 他国では手に入らない薬がある
- ニセ薬に気をつける
現地で薬を手に入れるときのために、頭の片隅にとどめておいてくださいね。
医療体制がことなる
医療体制は国によって大きくことなります。
先進国では医療体制に不自由を感じないかもしれませんが、国・地域によっては医療機関にたどり着くまで数時間かかることも。
留学先の医療体制や医療へのアクセス、体調不良時の対応方法は留学前に知っておくようにしましょう。
また留学先で薬を手に入れるには、言語の壁も大きいもの。
医療機関によって、日本語に対応できるスタッフがいたり日本人が働いていたりするケースがあります。
国・地域ごとの医療体制や日本人が多く利用する医療機関情報について、外務省の以下サイトで情報を提供しています。
現地の医務官が収集した情報が掲載されていますので、ぜひ参考にしてください。
健康保険が適応されないため費用が高額になる
留学先で薬を手に入れる場合、国内のように健康保険が適応されないため費用が高額になる可能性があります。
もしも、旅行保険等に加入していないと高額な費用を支払えないことも……。
さらに、加入している保険の種類・グレードによって、カバーできる内容もことなるため渡航前に必ず確認するようにしましょう。
名称や容量がことなる
薬の名称や容量は国によってことなります。
たとえば、日本ではカロナールという商品名で販売されている解熱薬は、アメリカでは「TYLENOL-EXTRA」や「PANADOL‐PLUS」、マレーシアでは「PANDOL」という商品名です。
いずれの薬にも含有される成分は「Acetaminophen(アセトアミノフェン)」で、商品名が異なるだけのため成分がわかれば、日本と似た薬を探すこともできます。
また日本では、50㎎・100㎎しか販売されていない薬でも、海外では200㎎などの高容量の製剤があるケースも。
同じ1錠でも含まれている成分は4倍にもなってしまうため、留学先で薬を入手する際には容量にも注意が必要です。
なお、代表的な薬の薬剤名や容量は以下のサイトを参考にしてください。
他国では手に入らない薬がある
薬は日本のみで売られている薬と、世界中で流通している薬、各国のローカルブランドの薬があります。
もしかすると、日本で見慣れた薬を海外でも見かけるかもしれません。
しかし、日本でしか購入できない薬もあるため常備薬がある方は、留学先に持っていくと安心です。
ニセ薬に気をつける
アジアやアフリカ・ラテンアメリカなど、一部の国や地域では偽物の薬が販売されています。
厚生労働省のデータではニセ薬の割合は、30%以上になるとも報告されているのです。
ニセ薬は安すぎたり、パッケージから出されてばら売りされていたり、印刷や包装の質が悪かったり、記載されている薬や成分名のスペルが間違っていたりなど、正規品と見分けるポイントがいくつかあります。
自分の目でパッケージや製造番号、期限、成分を確認する癖をつけ、偽物の薬を購入しないように注意しましょう。
留学先で手に入れた薬は持ち帰れる?意外と知らない注意点
留学先で手に入れた薬を持ち帰ることはできますが、実は、留学先から持ち帰るのは留学先に持っていくよりもハードルが高いのです。
留学先で手に入れた薬を国内に持ち込む場合、“個人輸入”という扱いになります。
少量であれば税関のチェックだけで輸入ができます。
しかし、一定量を超えた医薬品・医薬部外品は持ち込む前に関東信越厚生局に書類を提出し、薬監証明や輸入確認証という証明書の交付を受けなければなりません。
持ち帰れる薬の成分や目的によっては、証明書が交付されない可能性がありますので、事前に確認するようにしましょう。
詳しくは以下のホームページを参照ください。
留学先の薬のことで困ったときの問い合わせ先
留学先の薬のことで困ったときに、どこに問い合わせたらよいのか知っていますか?
一般的には、次のような問い合わせ先に確認します。
- 留学を斡旋している学校やコーディネーター
- 厚生労働省
- 在日外国公館や大使館や領事館
また多くのみなさんは友達や先輩の経験談、SNSの情報を信頼して行動しているかもしれません。
しかし、これらの情報には古いものや誤ったもの、個人の経験談が多く、あなたには当てはまらないことも……。
さらに、誤った情報を信頼したために、最悪の場合罪に問われてしまう可能性もゼロではないのです。
せっかくの留学を実り多いものにするためにも、正しい情報を手に入れるようにしたいですね。
まとめ:留学先への薬の持ち込みはルールや注意点を正しく理解しよう
今回は留学先に薬を持参する際のルールや注意点を解説しました。
すでに持参薬がある方は留学先にも同じ薬は持っていくようにしましょう。
特に常備薬がある方、医師から薬を処方されている方、片頭痛や生理痛、腹痛など定期的に服用する薬がある方は、必ず持っていくと安心です。
また薬の量や種類によっては、証明書や医師の診断書が必要な場合があります。
さらに、現地での薬の入手もハードルが高いですし、海外で入手した薬を国内に持ち込むにもさまざまな手続きが必要です。
正しい手順や方法で薬の持ち出し・持ち込みをおこなわないと、薬を没収されたり最悪の場合罪に問われたりする可能性があります。
ルールは国や地域によってことなります。
事前に主治医に確認したり、本記事を参考に厚生労働省や大使館・領事館・在日外国公館などから最新情報を入手したりして、留学生活を満喫しましょう。
症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
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本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。