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骨軟化症について
骨軟化症の特徴・要因・症状
骨軟化症の特徴
骨軟化症というのは、石灰のようになっていない骨器質の類骨が軟骨や骨の石灰化障害によって増える病気です。
成人で骨が成長した後に発症するのが骨軟化症です。
一方、くる病というのは、小児で骨が成長する前に発症するものです。
くる病や骨軟化症の場合は、石灰化した骨石と石灰化していない類骨のトータルの骨量は少なくなっていません。
しかし、骨粗鬆症の場合は、正常に類骨の比率はなっていますが、トータルの骨量が少なくなります。
骨軟化症の要因
骨軟化症の要因としては、ビタミンDが足りないことが従来は多くありました。
しかし、ビタミンDが足りないのは現在ではまれで、家族性低リン酸血症性骨軟化症という成人型のビタミンD抵抗性くる病が増えています。
主としてビタミンDの働きが足りない要因としては、
- 胃を切除した後や胆汁の分泌が十分でないことによってビタミンDの吸収が悪くなることなどでビタミンDが足りない場合
- ビタミンDを活発にするための酵素が足りない場合
- ビタミンDが慢性腎不全などによって活発になるのが阻まれている場合
- ビタミンD受容体の異常によって応答障害がビタミンDに対してある場合
などが挙げられます。
成人型のビタミンD抵抗性くる病の場合は、要因がリンの腎尿細管における再吸収障害です。
骨軟化症の要因としては、これ以外に、軟骨や骨の腫瘍、がんなどが挙げられます。
骨軟化症の症状
骨軟化症の場合は、初期は症状としてはっきりしたものは多くなく、
- 腰背部痛
- 膝関節・股関節・足の痛みの漠然としたもの
- 骨が現れている骨盤・下腿骨・大腿骨などの押すと痛みが現れる圧痛
- ハンマーなどで叩けば痛みが現れる叩打痛
が現れます。
症状が進んでくれば、あひる歩行という臀部や下肢の筋力の低下による歩行障害、脊柱の脊椎骨折による側弯や後弯の変形などが現れます。
骨軟化症の診断と検査
骨軟化症の場合は、脊椎椎体の魚椎変形や骨萎縮がレントゲン撮影で見られます。
これ以外に、特徴的なものとしては、垂直に走るルーサー帯、偽骨折の骨折線が大腿骨頸部、肋骨、骨盤などの骨の表面に現れます。
血液検査においては、ビタミンD欠乏性の場合は酵素のアルカリホスファターゼというものが高く、リン、血清カルシウムの値が低くなります。
一方、成人型のビタミンD抵抗性くる病の場合は、リンの値は低くなり、アルカリホスファターゼの値は高くなりますが、血清カルシウムの値は正常です。
骨軟化症の治療法
- 薬物療法
骨軟化症がビタミンD抵抗性の場合は、活性型ビタミンD製剤とリン製剤の投与を投与します。
骨軟化症のビタミンD抵抗性の要因は、リンが足りないことであるため、活性化ビタミンDや天然型ビタミンDを摂っても治らないため注意しましょう。
また、骨軟化症がビタミンD依存性の場合は、基本的に活性型ビタミンD製剤を投与して、カルシウム製剤を場合によっては投与します。
一方、骨軟化症がビタミンD欠乏性の場合は、活性型ビタミンD製剤を投与します。
- 生活指導
骨軟化症のビタミンD欠乏性の場合は、活性型ビタミンD製剤を投与する以外に、生活指導の日光浴などが行われる場合もあります。
日光を浴びることによって、ビタミンDは体の中においても合成されるため、薬剤にはできるだけ頼らない方がおすすめです。
なお、日光浴をする場合の目安の時間としては、15分くらい晴れた日に行うのがいいとされています。
- 手術療法
手術療法としては、腫瘍摘出術と矯正手術があります。
腫瘍摘出術を行うのは、骨軟化症がビタミンD抵抗性の場合です。
骨軟化症の要因が骨にできた良性腫瘍であれば、腫瘍を手術によって摘出します。
要因が腫瘍の場合は、骨軟化症が腫瘍を除去することによって治る場合が多いと言われています。
矯正手術を行うのは、骨の変形が進んでしまって、支障が日常生活に出てくる場合です。
このような場合は、骨の矯正を手術によって行います。
骨の余分なものを除去して、骨を金属と人工骨で延ばしたり、骨を矯正したりします。
骨軟化症の予防
十分に肝臓や腎臓が作用している状態において日光を浴びると、体の中でビタミンDが活性化します。
病気が肝臓や腎臓にある、あるいは日光を浴びない暮らしをしていれば、ビタミンDが足りなくなってよく骨軟化症になるため注意しましょう。
そのため、部屋の中にだけいて栄養バランスが良くない食事を摂っていれば、よく骨軟化症になります。
骨軟化症を予防するためには、外出をこまめにして日光を浴びたり、ビタミンDを摂るためにいい栄養バランスの食事を摂ったりすることが最もおすすめと言えるでしょう。
骨軟化症の要因は、日光を浴びない暮らしや、ビタミンDが足りなくなることです。
そのため、骨軟化症になるリスクも、このような要因を対策することによって軽くなってくるでしょう。
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本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。