コロナのような症状がある場合「症状が軽いから大丈夫」とそのままにせず、ファストドクターにご相談ください。
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陽性だった場合、症状に合わせたお薬(ラゲブリオ・ゾコーバ等)のお届けが可能です。
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JN.1とは
JN.1とは、新型コロナウイルスの1つです。新型コロナウイルスは変異※1を繰り返して様々な変異株となり、再三のパンデミックを引き起こしています。[1]
新型コロナウイルスの変異株は、アルファ、デルタ、オミクロン、BA.5、XBBなど、様々なものが発見されてきました。
その中で、JN.1はオミクロンBA.286株から派生した株といわれています。
JN.1は2023年9月にアメリカで初めて検出され、11月頃から急激に増加し、現在世界中で増加しています。[2][3]
※1ウイルスは単独では生きられないため、感染した宿主の中で増殖する。その過程で、宿主の環境に適応しやすいように変化していくこと。[4]
JN.1の特徴と症状
JN.1の初期症状の最も一般的なものは、下痢または頭痛であると一部で報告されています。
他の症状としては喉の痛みやだるさ、咳など、他の新型コロナウイルス感染症の初期症状と大差はないといわれています。
症状だけでJN.1と他の新型コロナウイルスとの鑑別は難しいでしょう。
新型コロナウイルス感染症が流行した初期は、味覚や嗅覚の障害の報告が非常に多くありました。
しかし、オミクロン株とオミクロンに関連した変異株による新型コロナウイルス感染症では、味覚や嗅覚の障害の報告が非常に低いと報告されています。
JN.1も同様に味覚や嗅覚異常の報告は低いと考えられています。[5]
発熱や腹痛などの症状がある場合、新型コロナウイルスに感染している可能性があります。
ファストドクターのオンライン診療では、検査キットで陽性か陰性の判断ができます。
陽性だった場合、症状に合わせたお薬の処方が可能です。家族や周囲に感染を広げる前に、一度医師に相談してみましょう。
今までの変異株との違い
JN.1は従来の変異株に比べ、抗体※2から逃れる力が非常に高く、感染力が高いということがわかりました。
通常、過去に新型コロナウイルスに感染したり、新型コロナウイルスのワクチンを摂取すると、抗体ができます。
抗体ができると、のちに感染しにくくなったり、感染しても重症化しにくくなったりして、免疫を獲得することができます。
しかし、JN.1は抗体から逃れる力が高いため、感染しやすくなったり、複数回感染したりする可能性が出てくるのです。
現時点では今までの変異株に比べて、感染したときに症状が重症化するという報告は出ていませんが、引き続き感染対策を行うことが重要です。
以前に比べてデータの報告件数も減っているため、影響については今後も調査が必要となるでしょう。
※2人間の免疫をつかさどるタンパク質。細菌やウイルスなどの異物を攻撃して体の外に排除する役割を持つ。[3][6]
JN.1の感染割合と現在の感染状況
JN.1は2023年9月に初めて検出され、11月頃から急速に感染が拡大しました。
アメリカのCDC(米国疾病予防管理センター)の報告では、2024年1月上旬には、新規感染者の約60%をJN.1が占めるようになりました。感染力の強さがうかがえます。
ここからは、世界でのJN.1の感染割合と日本国内での新型コロナウイルスの感染状況を紹介します。[3][5]
感染割合
現在新型コロナウイルスは全世界に広がっています。各国で変異を繰り返し、様々な変異株が出現しています。
主な感染源として多く報告があがってるのが、JN.1です。とくにアメリカやシンガポール、ヨーロッパ諸国で非常に多い割合をJN.1が占めています。
アメリカでは新型コロナウイルス感染者の88%程度がJN.1というデータもあります。
日本でも増加傾向にあり、東京都の2024年2月26日~3月3日の定点医療機関あたりの患者報告数は、JN.1が60.5%までになりました。[7][8]
日本国内の新型コロナウイルス感染状況
日本でも2024年になってから、新型コロナウイルス感染者数の報告が急増しており、第10波に入っているといえるでしょう。
2024年1月1日~2024年1月21日までの日本全国と東京都の感染者数
2024年度 |
2/26~3/3 |
3/4~3/10 |
3/11~3/17 |
全国感染者数 |
34,488人 |
32,236人 |
30,316人 |
東京都感染者数 |
1366人 |
1767人 |
1537人 |
日本では2023年5月より、新型コロナウイルス感染症は5類感染症になりました。
そのため、感染者数の報告も定点医療機関からの報告となったため、実際には報告以上の数がいる可能性もあります。
中には症状が軽度で感染に気付かない方や、検査キットの普及により自宅で検査して受診しない方もいると考えられています。
潜在的な患者数を考慮したら、さらに患者数は増えるでしょう。[12]
JN.1の特効薬は?
2024年10月時点で、日本で承認されている新型コロナウイルス感染症の薬は飲み薬と点滴薬があります。
現在厚生労働省で認可されている主な新型コロナウイルス感染症治療薬
-
ラゲブリオ(経口薬)
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パキロビッドパック(経口薬)
-
ゾコーバ(経口薬)
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ロナプリーブ(点滴薬)
-
ゼビュディ(点滴薬)
経口薬のラゲブリオとパキロビッドパックは、新型コロナウイルス感染症による重症化のリスク因子があり、軽症~中等症Ⅰの方の重症化予防で用いられます。
ゾコーバは重症化リスク因子のない軽症~中等症Ⅰの患者のうち、症状が強く、医師が抗ウイルス薬の投与が必要と判断した場合に適応になります。
ラゲブリオ、パキロビッドパック、ゾコーバの3種類の経口薬は、現在は一般流通しているため処方せんでの交付が可能です。
点滴薬のロナプリーブとゼビュディについては、変異株に対する有効性が期待できない可能性があるため、他の治療薬が使用できないときのみ使用を検討されます。
持病の有無、妊娠授乳の有無、併用薬などにより、服用するべき薬も変わってきますので、受診する際は事前に申し出るようにしましょう。[13]
今まで打ってきたワクチンで効果はある?
JN.1感染後の重症化を防ぐためには、今まで打ってきたワクチンも効果はあります。
しかし、JN.1はワクチン接種や、感染後に獲得する抗体の逃避能力が高いため、ワクチン接種をしても感染してしまう可能性があります。
また、JN.1に複数回感染するということも十分考えられるでしょう。
重症化しやすい変異株ではないとはいえ、簡単に、複数回感染する可能性があるのであれば、重症化のリスクはその分高くなります。
ワクチン接種をすることにより重症化リスクが下がるため、ワクチン接種が推奨されます。
とくに、最後にワクチンを接種してから時間が経過している方は、効果がなくなってしまっている可能性があります。
令和6年4月以降のワクチン接種が有料化になる前に接種しておくとよいでしょう。[6][14]
第10波に備えて
第10波に備えて、感染対策を引き続き意識しましょう。
JN.1への有効性は確実ではないとはいえ、重症化予防、他の新型コロナウイルス感染症予防にもワクチン接種は推奨されています。
とくに、高齢者や持病がある方は接種を検討してください。
旅行者も増え、人の往来も非常に増えています。手洗い・うがい、人混みではマスクを着用するなどの感染対策をしっかりと継続していきましょう。
人が集まるときは換気も定期的にしましょう。体調が悪いときは無理に学校や会社に行かず、自宅で安静にすることも大切です。
まとめ
JN.1が主流になり、行動制限も緩和されている2024年も、感染拡大は免れないでしょう。
JN.1は、オミクロンから派生した変異株で、下痢や頭痛の初期症状が一般的ですが、他の新型コロナウイルスと大きく異なる症状は少ないといわれています。
味覚、嗅覚の障害は非常に低く、重症化することは少ないです。
しかし、過去の感染やワクチン摂取による抗体を逃れる力が非常に高いため、感染力が強いです。
感染したことがある方、ワクチンを摂取している方でもかかる可能性が十分ありますので、普段の感染対策は非常に重要となります。
日々の手洗い、うがい、マスクの着用、換気をしっかりと行いましょう。重症化しないためのワクチン接種も検討してください。
夜間休日など、病院が開いていない時間に体調を崩してしまったときは往診、オンライン診療のファストドクターにご相談ください。
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参考文献
[1]CareNet|コロナ第10波、今のXBB.1.5対応ワクチン接種率は?
[2]ウイルス|第70巻、第2号、p155-166、2020
[3]CDC|Update on SARS-CoV-2 Variant JN.1 Being Tracked by CDC
[4]日本医科学臨床検査研究所|新型コロナウイルス変異株とは
[5]BBC|How Covid-19's symptoms have changed with each new variant
[6]東京大学医科学研究所|SARS-CoV-2オミクロンJN.1株のウイルス学的特性の解明
[8]東京都健康安全研究センター|世界の新型コロナウイルス変異株流行状況 (2月8日データ更新)
[9]国立感染症研究所感染症疫学センター|新型コロナウイルス感染症サーベイランス週報:発生動向の状況把握2024 年第 2 週(1 月 8 日~1 月 14 日)
[10]厚生労働省|新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況について
[11]東京都感染症情報センター|定点報告疾病集計表週報告分
[12]厚生労働省|新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。