症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
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検査キットのネット通販開始の背景
現在、国内ではBA.5株が急増しており、「第7波」による感染拡大が続いています。
症状が出たらいち早く検査を受けたいはずですが、病院の発熱外来は徐々に逼迫しており、薬局での検査キットも在庫が不足ぎみ。
政府はメーカーに増産を要請したり、医療用キットを自治体に配布したりして緩和を促していますが、まだまだ検査キットが入手困難になっている地域もあります。
このような医療体制の逼迫によって、政府では医療用検査キットの通販を検討されていました。
参考:抗原定性検査キットの確保等について|第94回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード
現在の検査キットの入手方法と問題点
現在の検査キットがなかなか流通しない原因の1つに、検査キットが「薬局医薬品」として取り扱われていることがあります。
医療機関以外では、医療用抗原検査キットは薬剤師がいる薬局でしか現在購入できません。
また、購入時には薬剤師から情報提供や指導を受ける必要があります。
コロナに感染した疑いがあったとしても、検査をするには発熱外来や薬局に足を運ぶ必要があります。
感染拡大を防ぐために自宅療養が基本ですが、自宅で検査する手段がないため、検査のために外に出なければなりませんでした。
このような状況が医療体制の逼迫につながっている側面もあり、政府は規制緩和に向けた動きを進めていました。
今後の制度での検査キットの入手方法
今後の制度では、外出せずに検査ができるように、インターネットからの購入ができるようになる見込みです。
条件として
- 薬剤師がオンラインまたは書面で説明する
- 新型コロナ流行時の特例的な扱いにする
という方針はあるようですが、こちらはまだ確定ではなく、政府からの公式な発表はまだされていません。
抗原定性検査キットを巡る議論については、昨年に行われたアドバイザリーボードで
- 一般の人が使いやすくなることで、健康管理や感染対策、不安解消に役立つ
- 価格を抑え安く提供できる仕組みとしていくことが必要
- 感染防護と経済の両立に繋げるためには、販売場所の増加ではなく適切な利用が重要
- 診療に確実につなげる仕組みを担保することが重要
などの意見がありました。
参考:第64回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年12月22日)|議事概要
価格や販売方法など詳細はまだ発表されていませんが、OTC化(医師による処方箋を必要とせずに購入できる医薬品)に向けた調整が行われています。
以降で詳しく解説しますが、現在「研究用」の抗原定性検査キットが薬局、ドラッグストア、ネット通販サイトなどで広く流通しています。
既にネットやドラッグストアで購入できる検査キットとの違い
インターネットで「検査キット」などで検索すると、検査キットを販売しているWebサイトが表示されます。
また、既にネットやドラッグストアなど、薬局以外で検査キットを購入した経験のある方も多いでしょう。
このような場所で販売されている医療キットは、「研究用」と呼ばれる検査キットで、政府から配布されている「医療用」検査キットとは別のものです。
研究用と医療用の検査キットの違い
医療用と研究用の検査キットの違いは、検査性能は保証されているかどうかです。
医療用の検査キットは検査性能が保証されていますが、研究用の検査キットは検査性能が保証されていません。
そのため、ネットで販売されている研究用検査キットは診断に用いることができません。
必ずしも研究用では検査ができないわけではありませんが、精度が保証されていないため、誤った判定が出る可能性もあります。
研究用検査キットによって精度の低い検査結果が増えると
- 偽陰性者による感染拡大
- 偽陽性による医療現場の混乱
が起こる可能性があるため、経済の両立と感染防護をどうバランスをとるかが重要と言えます。
研究用と医療用の検査キットの見分け方
抗原検査キットには、医療用の場合は【体外診断用医薬品】と表示されています。
一方で、研究用の抗原検査キットには、【研究用】と表示されています。
中には、研究用にもかかわらず国が承認したものであるかのような表記をしていたケースもあり、景品表示法によって行政指導がされた例もあります。
ネット通販から検査キットを購入する場合は、「体外診断用医薬品」の表記があるか確認するようにしてください。
コロナウィルスの検査方法
コロナウィルスの検査方法には
- PCR検査
- 抗原検査
- 抗体検査
などがあります。
それぞれ、検査方法や目的、精度などが違い、詳細は以下のようになっています。
PCR検査 | 抗原検査 | 抗体検査 | |
---|---|---|---|
目的 | 現在感染 しているか | 現在感染 しているか | 過去に感染 していたか |
検査対象 | ウィルス 遺伝子 | ウィルス タンパク質 | 血液の タンパク質 |
判定時間 | 約1日 | 30分程度 | 約2~3日 |
難易度 | 難しい | 簡単 | 簡単 |
判定精度 | 高い | PCRより劣る | 現在の感染 は不明 |
検査対象 | 唾液 | 唾液 | 採血 |
さらに、抗原検査には定量検査と定性検査がありますが、今回通信販売でネット購入可能となったのは、抗原の定性検査キットです。
PCR検査よりも精度は劣りますが、自宅で短時間で感染しているか判別することができます。
医療用検査キットの入手方法
各自治体では無料で配布・配送している
ネット通販で研究用検査キットを購入しなくても、各市町村では無料で医療用検査キットを配布しているところがあります。
直接公共施設に受け取りにいくケースがほとんどですが、申請すれば無料で配送してくれる自治体もあります。
詳細は、お住まいの地域の保健所などのホームページから、検査キットの配布状況を調べてみてください。
在庫があれば薬局でも手に入る
在庫があれば、薬局でも医療用検査キットを取り扱っています。
各薬局の在庫状況は、以下のリストから参照してください。
検査キットの値段の目安
詳細な費用は各薬局によって違いますが、現在は1キット¥2,000〜¥3,000程度が目安になります。
決して安くはない金額となってしまっているため、広く普及するためにはより安価で身近に、価格を抑えていく必要があります。
こんなときはどうする?
濃厚接触者となったが、症状が出ていない
検査キットは症状のある方を対象としたものなので、無症状の場合は保健所の案内にしたがって自宅待機をお願いします。
濃厚接触者の方で症状が出た場合は、検査キットを利用して検査を行いましょう。
検査をしたら陰性だった
検査結果が陰性の場合でも、必ずしも感染を否定するものではありません。
引き続き、マスク着用、手洗い等の感染防止対策を徹底し、不要な外出を控えてください。
発熱などの症状がある・陽性判定が出た
通勤や通学は行わず、かかりつけ医等の地域の身近な医療機関に電話でご相談ください。
かかりつけ医がない場合や、夜間・休日で症状が急変した場合は、夜間でも往診ができるFastdoctorを利用する方法もあります。
症状がつらくなったときに病院が休みだったらどこを頼ればよいのか困ってしまいますよね。
夜間や休日でもすぐに医師に相談ができるように、ファストドクターのアプリをダウンロードしておきませんか?
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。