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細菌性肺炎の症状・要因
細菌性肺炎にかかると咳や痰などの呼吸器症状だけでなく、食欲低下や倦怠感など全身に症状が現れることがあり、普通の風邪と比較しても症状の現れ方がやや強い傾向にあります。
ではなぜこれらの症状が現れるのでしょうか。細菌性肺炎を起こす原因とあわせて説明します。
細菌性肺炎の主な症状
細菌性肺炎には主に以下の症状があります。
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痰がらみをともなう咳
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膿性痰(粘り気があり緑色や黄色、赤みがかった痰)
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発熱
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息苦しさ
細菌性肺炎でもっとも特徴的なのは痰の症状です。
普段と違った色のネバネバした痰がみられることがあります。
これは、肺の中の「肺胞(はいほう)」とよばれる小さな袋に炎症が起こって膿(うみ)がたまるためです。そして粘り気のある痰を出すには、強い咳が必要なので「痰がらみをともなう咳」が症状として現れます。
痰や咳などの呼吸器症状に加えて、胸の痛みを訴える方もいます。
その場合は胸膜まで炎症が起きている可能性が高いです。
胸膜とは肺を包む膜のことで、胸膜に強い炎症が起きると肺の外側に水(胸水)がたまります。その結果、呼吸が荒くなったり、呼吸がしづらくなったりと重い症状が現れる場合があります。
細菌性肺炎の原因
細菌性肺炎を引き起こす原因は口やのど、鼻の奥などにもともと定着している細菌です。
以下に細菌性肺炎を引き起こすといわれている細菌をまとめました。
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肺炎球菌
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インフルエンザ菌
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クレブシエラ菌(肺炎桿菌)
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黄色ブドウ球菌
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レジオネラ菌
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A群溶血性連鎖球菌
さまざまな原因菌があるなかで、もっとも多いのは肺炎球菌です。
これらの細菌が、なにかをきっかけに肺の中の肺胞まで落ちて肺炎を引き起こします。
細菌性肺炎の原因はあくまでも「細菌」で、ウイルスが細菌性肺炎を引き起こすことはありません。しかし、インフルエンザウイルスに感染したあとは細菌性肺炎が起こりやすいといわれています。
これはインフルエンザウイルスの影響で、肺炎球菌などの細菌が気道にくっつきやすくなるためです。[1]
くっついた細菌はそのまま増えつづけ、結果的に肺炎が起きるということです。
もともと体にいる細菌が肺炎を引き起こす理由として、体力や免疫力が関係しています。
慢性疾患のある人や高齢者は重症化しやすいため注意
腎不全、糖尿病、肝硬変などの慢性疾患がある方や高齢者の場合は、体力や免疫力が低下しているため傾向的に肺炎になりやすいです。
体力や免疫力が低下している状態では、細菌が増えやすく、肺胞に達しやすいです。
もともと免疫力が低い傾向にある方では、風邪などが引き金になり免疫力がさらに低下します。その結果、肺胞まで達した細菌が炎症を起こし、細菌性肺炎を発症します。
このように、なにかのきっかけで連続的に感染が起きることを「二次感染」とよび、慢性疾患の方や高齢者が肺炎を起こしやすい理由です。[2]
免疫力が下がっていると重症化もしやすくなります。
特に高齢者の場合は、「食欲がない」「なんだか元気がない」と、細菌性肺炎の典型的な症状が現れにくく、気づいたときには重症化していたということも珍しくありません。
いつもと違うなと感じたら、なるべく早く医師の診察を受けることをおすすめします。
関連記事:「救急車を呼んだら肺炎が判明?知っておくべき症状や予防方法」
症状が悪化する可能性
細菌性肺炎に気づかず放置してしまったり、免疫力が低下している方が細菌性肺炎にかかったりした場合、症状が悪化する危険性があります。
細菌性肺炎が重症化すると、以下の症状が現れます。[3]
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呼吸困難
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意識障害
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体内の酸素不足によるチアノーゼ(皮膚が青っぽく変色)
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血圧低下
このような症状が現れた場合、治療を早急に始めなければならず、入院が必要です。
他人にうつる?
細菌性肺炎は細菌による肺炎であるため、家族や友人など他者にうつる(細菌が体内に入り込む)可能性はあります。
ただし、その細菌が体内に侵入したからといって全員が肺炎になるわけではありません。先述した通り、細菌性肺炎はもともと体内にいる細菌が、免疫力の下がっているときに悪さをすることで発症します。
つまり、健康で体力のある方は、こうした細菌が体内に入っただけでは肺炎を発症することはほとんどありません。
家族のなかに風邪をひいている方や高齢の方がいたりすれば、その方々に細菌がうつり肺炎を発症するリスクはあるので、マスク着用などの感染予防策をとるようにしましょう。
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細菌性肺炎の診断方法
細菌性肺炎はいくつかの検査を経て診断されます。
行う検査は以下の通りです。
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画像検査(胸部レントゲン撮影)
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呼吸音の聴診
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血液検査
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痰の顕微鏡検査
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尿中抗原検査
画像検査
細菌性肺炎が疑われる場合、まず行われるのが胸部レントゲン検査です。
胸部レントゲン検査の結果で肺炎かどうか、だいたいのめぼしがつきます。細菌性肺炎である場合、感染しているところが白い斑点のように写ります。
これは細菌に感染した組織がエックス線を通さないためです。[3]
場合によって胸部CTを追加で行うこともあります。
呼吸音の聴診
細菌性肺炎では肺胞内に水や膿などの分泌物がたまることが多く、その結果「プツプツ」「プクプク」という音が聞こえます。
血液検査
血液検査により感染症や炎症の程度を見ることが可能です。
感染症にかかったり炎症が起きたりすると、「CRP」という炎症反応を示す項目が高くなります。合わせて、細菌感染の場合は白血球(WBC)の増加も見られます。
ウイルス感染の場合は白血球の増加は認められないため、原因が細菌かウイルスかの鑑別が可能です。[4]
ただし、CRPと白血球の増加のみでは炎症が起きている場所を特定することはできません。そのほかの検査と組み合わせたり、結果を追跡することで疾患が明確になることが一般的です。
顕微鏡検査
採取した喀痰を顕微鏡を用いて検査し、肺炎の原因菌を推定する検査です。
これは菌によってかたちや薬液への反応が異なることを利用して推定されます。
原因菌を「特定」するために培養検査を行うこともありますが、こちらは検査結果が出るまでに数日必要です。
尿中抗原検査
尿検査で肺炎の原因菌を特定することもできます。
特定できるのは細菌性肺炎の原因でもっとも多い肺炎球菌と、レジオネラ菌の2つのみです。痛みなどをともなわない検査であることから、積極的に行われることが多いです。
この時点で原因菌がどちらかに特定できた場合は効果のある抗生物質もわかっているため、非常に有用性があります。[5]
細菌性肺炎の治療方法
細菌性肺炎の治療は、それぞれの原因菌に効果のある薬剤(抗生物質)を使用することです。患者の状態に応じて内服薬か点滴かが選択されます。
ここでの重要なポイントは、耐性菌との区別です。[3]
耐性菌とは、一般的に効果があるとされる薬剤が効かない細菌のことをいいます。
薬をもらったのになかなか症状が改善しないもしくは悪化している場合は、耐性菌である可能性もぬぐえません。耐性菌が増える原因は、抗生物質を使いすぎることです。
そのため、むやみにいろいろな抗生物質を使用することはできません。
これらのことから「肺炎=この薬」と決まった薬剤を使用することが難しく、肺炎の重症度や患者のもっている基礎疾患、耐性菌などを総合的に考えて薬剤が選択されるのです。[3]
一般的に、抗生物質投与後2、3日で解熱し、おおよそ1週間で回復に向かいます。
入院している場合も通常の経過であれば1週間ほどで退院が可能になります
これらを目安に、症状の改善がみられない場合は、早めに再受診や相談をしましょう。
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細菌性肺炎で入院することはあるの?
入院が必要かどうかは医師の総合的な判断によりますが、敗血症(肺炎による症状だけでなく、ほかの臓器にも影響がある状態)を起こしているなどの重篤な場合はただちに入院が必要になるケースもあります。
主に以下を考慮して入院を判断します。[6]
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年齢(高齢、1歳未満など)
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呼吸状態(呼吸数の増加、呼吸困難感の程度など)
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意識状態(普段と変わりなく受け答えが可能か)
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脱水の有無
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血圧や脈拍の状態(血圧低下や脈拍上昇の有無)
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基礎疾患による重症化リスクの有無
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家庭での看護状況(十分に看護ができない場合)
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家庭での治療が困難(内服薬が飲めないなど)
医師が通院治療可能と判断する場合もあるため、細菌性肺炎にかかったすべての方が入院するということではありません。
ただし、細菌性肺炎の治療は安静を保つことがもっとも重要です。
自宅で十分に休めない場合は入院を勧められることもありますので覚えておきましょう。
細菌性肺炎の予防
細菌性肺炎は予防が可能で、その方法も難しいことはありません。
細菌性肺炎にならないためには「いかに免疫力を下げないか」がポイントです。
では、その方法とはなにがあるのでしょうか。詳しく説明します。
風邪の予防
細菌性肺炎を予防するためには普段から風邪をひかないように行動することが重要です。
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手洗いの徹底
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アルコールを使用した手指消毒
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うがい
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マスクの着用
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口の中を清潔に保つこと
これらの基本的な感染対策をとることで風邪による免疫力低下を防ぐことができます。
特にもともと免疫力の低い傾向にある基礎疾患をもつ方や高齢者の方は日常的に感染予防に努めましょう。
バランスの良い食事を摂る
低栄養になると免疫力が低下し、肺炎にかかりやすくなります。
腸内環境を整えることで免疫力向上が期待できるため、以下の食材を積極的に摂りましょう。[7]
善玉菌を多く含む食材 | ヨーグルト、納豆などの発酵食品 |
水溶性食物繊維(善玉菌のエサ) | ひじき、わかめ |
からだをあたためる食材 | 根菜類、しょうが、ねぎ、香辛料 |
肺炎球菌ワクチンを打つ
肺炎球菌ワクチンを接種することで、細菌性肺炎の原因菌でもっとも多い肺炎球菌による肺炎の発症を防ぎ、重症化を抑えられることが期待できます。
また、先述した通りインフルエンザにかかることで続発的に細菌性肺炎を発症しやすいことがわかっています。
そのため、インフルエンザの予防接種も重要です。
実際に肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの両方を接種することで、入院リスクおよび死亡リスクが大幅に下がったという研究結果があります。[8]
特に基礎疾患がある方や高齢者の多くは、細菌などの敵と戦う抵抗力や免疫力が低下しており、肺炎の発症のみならず重症化もしやすいため忘れずに接種しましょう。
禁煙
喫煙は肺だけではなく、あらゆる臓器に傷をつけて免疫力を低下させます。
気管支や肺胞に傷がつくと、体内に侵入した細菌やウイルスを外に出す機能が弱まり肺炎を発症しやすくなります。
喫煙している方が細菌性肺炎になったら、何よりもまず禁煙することが重要です。
まとめ:細菌性肺炎の原因は一つではない。日々の予防が大切
細菌性肺炎は身近にあるさまざまな細菌によって引き起こされ、免疫力の低い基礎疾患を持つ方や高齢者は重症化のしやすい疾患です。
症状のなかで特徴的なのは、色のついた粘り気のある痰がみられることです。
同時に、痰を外に出そうとする強い咳がみられます。進行すると、呼吸困難や意識障害などが現れ、早急な治療が必要です。
細菌性肺炎の治療は薬物療法が一般的で、それぞれの病原菌に合った薬剤を使用します。
適切な治療を受けることができれば2〜3日ほどで熱が下がり、徐々に症状も落ち着きます。しかし、まれに「症状がよくならない」「悪化する一方だ」ということがあり、抗生物質が効いていない可能性があります。症状が長引く場合は、できるだけ早めに再受診をしましょう。
細菌はわたしたちの体が弱っているときに容赦なく攻撃してきます。その攻撃に対抗するためには、いかに抵抗力や免疫力を下げないかが重要です。
日常的に手指衛生の徹底、うがい、マスクの着用などの基本的な感染予防や整った生活を送ることが、細菌性肺炎にかからないために大切なことです。
肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの接種で入院や死亡のリスクも大幅に低下することもあきらかになっています。
細菌性肺炎に感染する前にまずはしっかり予防対策をとっていきましょう。
気になる症状があるときはファストドクターのオンライン診療が便利です。
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本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。