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急性咽頭蓋炎について
急性咽頭蓋炎の特徴・症状
急性咽頭蓋炎の特徴
急性喉頭蓋炎は、感染などによって炎症が喉の奥の喉頭蓋という箇所に起きている状態です。
喉頭蓋が腫れて、気道という空気が通るところが狭くなります。
非常に進むのが速く、完全に気道が塞がる場合もあるので、急いで治療する必要があります。
主な急性喉頭蓋炎の原因は細菌による感染です。
細菌としてはほとんどがB型インフルエンザ桿菌です。
インフルエンザ桿菌が原因の急性喉頭蓋炎は、ヒブワクチンが普及することによって少なくなってきています。
この他の急性喉頭蓋炎の原因菌としては、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、EBウイルスなどがあります。特に、小さい子供の場合は、治療しないと死亡することもあります。
2歳~7歳の小さな子供に多く、シーズン性、男性女性による違いはありません。
急性咽頭蓋炎の主な症状
喉の激しい痛みと発熱が突然あります。
非常に喉の痛みは強く、食べ物やつばを飲み込む時に特に強くなります。
呼吸するのは前傾している姿勢の方が楽であるため、前かがみに自然になる場合が多くあります。
痛みが喉仏の上の方を押すとあります。話し方の特徴的なものは、声がくぐもったものになることです。
ヒューヒュー音が空気を吸う時にします。
重症化すると、唾液が痛みがあるので飲み込めなくなって、口から垂れたままになります。
狭い気道になることで、呼吸困難になります。
急性咽頭蓋炎の感染経路
人から人に感染するインフルエンザ菌B型の細菌は、直接感染した粘膜や皮膚に触れたり、感染した人のくしゃみや咳で出た飛沫を吸ったりすることによって感染します。
しかし、ワクチンがインフルエンザ菌B型にはあるため、急性喉頭蓋炎はワクチンを接種することによって予防できます。
日本においては、子供の定期接種にこのワクチンが2013年から導入されています。
急性咽頭蓋炎の診断と検査
急性咽頭蓋炎の診断は、症状や経過から行います。
数時間~1日以内に症状が急に悪くなる場合は、急性咽頭蓋炎の可能性が大きくなります。
参考に検査はなりますが、速く進むので治療を検査よりも優先します。
口から無理に喉頭蓋を見ると、窒息のリスクがあるため、急性喉頭蓋炎の可能性が非常に強い場合は行いません。
レントゲン検査は、腫れが喉頭蓋に起きていないかを調査します。
CT検査は、精度がレントゲン検査よりも高く、喉頭蓋の周りの状態が確認できます。
診断する以外に、咽頭膿瘍などの同じような別の病気を探すためにも効果が期待できます。
喉頭ファイバー検査は、炎症が喉に起きているか詳細に調べます。
喉の奥を、口や鼻から胃カメラよりも細いものを挿入して観察します。
しかし、医療機関ですぐに実施できるところは限定されています。
窒息のリスクがある場合は、気道確保をこの検査よりも優先する必要があります。
血液検査は、炎症の値がアップしている場合が多くあります。
培養検査は、血液や喉の細菌を検査するものです。
急性咽頭蓋炎の治療法
急性咽頭蓋炎の治療法としては、
- 必要な場合は予防的な気管切開という気道確保を行う
- 粘膜の腫れと炎症をひかせる作用があるステロイドと抗生剤を点滴する
- 粘膜とステロイドを収縮させるアドレナリンをプラスしたネブライザーの薬剤を吸入する
ことが挙げられます。
改善するまでの期間としては、症状が軽い糖尿などの基礎疾患の場合は4日間~5日間、症状が重い場合は2週間程度かかる場合もあります。
窒息するほど危ない場合は、気管切開を緊急で行います。
息が苦しい場合は、気管切開を座った状態で行うこともあります。
このような場合はあまりありませんが、急性喉頭蓋炎と近くの病院で診断されて総合病院を紹介されたような場合は、可能な限り早く受診しましょう。
自宅に戻って着替える用意などをしているうちに、症状が悪くなって窒息する場合もあり得ます。
急性咽頭蓋炎の予防
急性喉頭蓋炎の場合は、免疫が一旦かかるとできると言われています。
しかし、一旦かかった場合はよく再発するなどとも言われることもありますが、医学的には解明されていません。
また、喉が乾くのを防止すれば、急性喉頭蓋炎を予防することが期待できると言われています。
タバコや空気による乾きに注意して、マスクを普段から着けたり、部屋の中を加湿したりしましょう。
急性喉頭蓋炎の予防法としては、HIBワクチンで急性喉頭蓋炎の要因と言われているヘモフィルスーインフルエンザB型菌を予防するものがあります。
日本においても、HIBワクチンは定期摂取として採用されており、受けるのは2ヶ月~6ヶ月の間がいいと言われています。
風邪であると考えていた赤ちゃんなどが急に夜間に悪くなって、呼吸が困難になった場合は死亡するリスクがある病気です。
ほとんどの場合は、早く見つけて治療を適切に行うと治ると言われています。
症状が軽いということでそのままにしないで、医師に必ず診てもらいましょう。
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本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。