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急性細菌性前立腺炎について
急性細菌性前立腺炎の特徴・要因・症状
急性細菌性前立腺炎の特徴
前立腺とは、尿道を囲むように膀胱の下に位置する男性だけにある臓器です。
急性細菌性前立腺炎というのは、細菌などが前立腺に感染して炎症が起きる病気です。
一般的に、前立腺炎としては、急性細菌性前立腺炎と慢性細菌性前立腺炎の2つがあります。
急性細菌性前立腺炎は、細菌が要因で起きる急性の前立腺炎で、発症するのは幅広い20歳代~60歳代の人になります。
急性細菌性前立腺炎になれば、排尿が前立腺が腫れるために全くできなくなる場合もあるので、治療を早く行う必要があります。
急性細菌性前立腺炎の要因
急性細菌性前立腺炎が発症するのは、前立腺に細菌が体の外から入って感染することが要因です。
細菌のほとんどは、精液が通る道を逆流して前立腺に入って炎症が起きると言われています。
原因菌の主なものとしては、グラム陰性桿菌である大腸菌などであり、このようなものは普段から人の便の中にいます。
また、淋病やクラミジアなどに感染することによって急性細菌性前立腺炎なる場合も、近年は多くなってきているようです。
何らかの原因でこのような細菌が前立腺まで入ると、急性細菌性前立腺炎が起きます。
しかし、このような原因菌が分からなく、感染経路も分からない場合、前立腺肥大や結石などが要因の場合、前立腺の組織をとる検査、カテーテルを尿道に入れる操作、尿道の検査などの際に前立腺に外部の細菌が入って発症する場合があります。
急性細菌性前立腺炎の症状
急性細菌性前立腺炎になれば、発熱が炎症によって起き、高熱の38℃~40℃になる場合もあります。
また、大きく前立腺が腫れることによって、痛みが現れて排尿ができにくくなってきます。
そのため、排尿が通常通りにできなくなることによって、残尿感という尿が残っているような感じがしたり、頻尿という尿の回数が多くなる症状が起きます。
腫れている前立腺に対して排尿することが刺激になって、傷みが排尿する際に現れます。
急性細菌性前立腺炎になった多くの人は、一緒に膀胱炎も発症するため、同時に膀胱炎の症状も現れて、前立腺が大きく腫れて完全に尿が通る道を塞いで、尿閉という全く尿が出なくなる場合もあります。
尿が出なくなるため、お腹の下が膨れた感じがしたり、膨らんだりした場合は、体外に尿をすぐに出すことが必要です。
急性細菌性前立腺炎の診断と検査
前立腺が細菌に感染することによって強い炎症が起き、排尿した尿の中に白血球と原因菌が認められます。
急性細菌性前立腺炎の診断は、このような尿所見で行います。
指を肛門から挿入して前立腺を触った際に、急性細菌性前立腺炎の場合は圧迫痛があります。
この場合は、血液の中に細菌を散布するリスクがあるため、前立腺をマッサージすることは禁止になっています。
急性細菌性前立腺炎の治療法
急性細菌性前立腺炎を治療する方法としては、抗菌薬を要因になっている細菌に投与することがメインになります。
炎症の要因になっている細菌をまず確定して、抗菌薬としてこの細菌に対して効果が期待できるものを点滴で投与します。
強い前立腺の炎症や高熱が出ている場合が多いので、絶対安静にするために入院して治療することもあります。
高熱のために非常に苦しくて眠れない場合は、熱を下げるために解熱剤を使います。
尿を出すのが困難であったり、全く尿が出なくなったりした際は、カテーテルを尿道に挿入して体の外に膀胱の中の尿を出します。
しかし、前立腺が非常に腫れている場合は、カテーテルが尿道に挿入できないことがあります。
このような場合は、膀胱の中の尿が出るように、穴を膀胱にあけて管を通します。
一般的に、症状は1週間くらいで良くなります。
急性細菌性前立腺炎の予防
急性細菌性前立腺炎の要因が細菌感染の場合は、十分に再発することがあり得ます。
急性細菌性前立腺炎の再発を予防するためには、
- 前立腺肥大症などが発症していないか調査する
- 糖尿病がある場合は治療をしっかりと行う
ことが大切になります。
急性細菌性前立腺炎は、尿の出具合が良くない排尿障害の人がよく起きるとされています。
男性の場合の排尿障害の要因としては、前立腺肥大症が多くあります。
排尿障害があれば、いろいろな要因が重なって、細菌が尿の中で多くなります。
多くの細菌が尿の中にいると、前立腺に細菌が入って急性細菌性前立腺炎の要因になります。
排尿障害の人は、前立腺肥大症などが起きていないかを調査しておくことが、急性細菌性前立腺炎の予防につながります。
感染症に対する抵抗力が、糖尿病の人は下がることが分かっています。
そのため、十分に糖尿病の治療が行われていなくて高い血糖値の状態が継続している人は、注意が特に必要です。
急性細菌性前立腺炎を予防する上で糖尿病の治療は大切であり、糖尿病の別の合併症も予防できます。
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本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。