尿道炎の特徴・症状と治療法について【医師監修】

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/02/05
このページでは、尿道炎の症状や治療法、今すぐ医師に相談したい場合の方法についてお伝えしています。
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尿道炎について

尿道炎の特徴・要因・症状

尿道炎の特徴

尿道炎というのは、尿道に病原体が感染して炎症が起きている状態です。

主として、尿道炎は男性の場合に起きます。

大きく尿道炎を分類すると、非淋菌性尿道炎と淋菌性尿道炎に分かれます。

潜伏期というのは症状が感染してから現れるまでの期間で、非淋菌性尿道炎の場合は1週間~3週間くらい、淋菌性尿道炎の場合は2日~7日くらいです。

症状として強いのは、淋菌性尿道炎の方が多くなります。

淋菌性尿道炎の治療が遅れると、精巣上体炎や前立腺炎などになって、男性不妊の要因になる場合があります。

尿道炎の要因

男性の尿道炎の要因としては、微生物感染の性行為によるものであり、大きく分類すると淋菌性尿道炎という淋菌によるものと、非淋菌性尿道炎というこの他の微生物によるものに分けられます。

クラミジアが、主な非淋菌性尿道炎の原因微生物で、4割〜5割を占めています。

この理由としては、普通の女性に軽い自覚症状のクラミジア感染がはびこっているためと思われます。

原因微生物のクラミジア以外のものとしては、マイコプラズマ・ゲニタリウムが最近着目されており、これはクラミジア以外の非淋菌性尿道炎において、約4分の1の原因微生物になると言われています。

原因微生物としてこれ以外のものは、腟トリコモナス、ウレアプラズマ・ウレアリティクムなどがあります。

淋菌性尿道炎の場合は、感染源はソープランドの女性からのものの割合が下がった一方、ファッションマッサージなどの女性からのものの割合が上がっています。

尿道に淋菌としてこのような女性の咽頭にあるものが感染すると考えられます。

尿道炎の感染源にも、普通の女性および性風俗産業の女性の性についての意識の変化が影響していると考えられます。

尿道炎の症状

尿道炎の症状は、淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎で非常に違っているので、ここでは分けてご紹介しましょう。

淋菌性尿道炎の場合は、急性尿道炎に感染してから約1週間のうちに発症します。

膿の濃厚なものの排泄、外尿道口と初期尿道痛の腫脹・発赤などの症状が、外尿道口から認められます。

尿道口から淋菌、クラミジアが逆行性に侵入して、精巣上体炎や前立腺炎が起きる場合もあります。

非淋菌性尿道炎の場合は、クラミジア尿道炎が代表的なものとしてあります。

感染してから症状が現れるまでの期間が1週間〜3週間と長く、割合ゆっくりと発症して、尿道痛としてはほとんど無いあるいは軽いものです。

掻痒感の軽いものがある場合もあり、漿液性の分泌物であまり量も多くありません。

症状としては、ウレアプラズマ、マイコプラズマによる尿道炎も、ほとんどクラミジアと同じようなものです。

尿道炎が腟トリコモナスによる場合は、尿道痛、膿分泌、掻痒感などが現れます。

尿道炎の診断と検査

尿道炎を診断する際は、症状、病歴、初尿中の白血球、尿道分泌物によって判断されます。

顕微鏡検査は、尿道分泌物の場合は1000倍、初尿沈渣の場合は400倍で行って、それぞれの視野で白血球が5個以上認められると尿道炎の診断が確定します。

クラミジア尿道炎の場合は、クラミジアの検出によって診断が確定します。

細胞の中にクラミジアそのものが寄生するので、従来はクラミジアの遺伝子を尿道粘膜をこすり取って確認していましたが、最近は苦痛があるので、遺伝子診断を分泌物あるいは初尿を使って行います。

淋菌性尿道炎の診断の場合は、基本的に、分離培養同定法と尿道分泌物の顕微鏡検査を行います。

また、遺伝子診断法、抗原検出法などが最近は普及していますが、効果はどの薬があるかを調査することがこのようなものではできないということがあります。

尿道炎の治療法

尿道炎を治療する方法としては、基本的に、抗菌薬を投与するようになります。

クラミジアの場合は、マクロライド系薬、テトラサイクリン系薬、ニューキノロン系薬が使われます。

日本化学療法学会標準法で測ると、クラリスロマイシンというマクロライド系のものが最も抗菌力の強いものを示し、テトラサイクリン系のミノサイクリン、ドキシサイクリンの抗菌力が次に強く、ニューキノロン系のものは同じあるいは少し抗菌力が下がります。

最近、キノロン耐性菌が淋菌性尿道炎に対して増えており、注意が必要です。

先にご紹介したような症状が現れた場合、性感染症の可能性があれば泌尿器科で診てもらいましょう。

家族などに感染するのは風呂などではありませんが、治療を早く行うことが大事です。

尿道炎の予防

尿道炎が淋菌を除いたクラミジアなどで起きる場合は、性交渉が必ずしも要因ということではありません。

尿道にもとからいた菌が体の抵抗力が弱くなっている際などに活発になったり、菌が尿路を手術する際に侵入したりするなどの要因が考えられます。

尿道炎を予防するためには、水分を多めに補う、下腹部を冷やさない、尿が出るのを我慢しないなどに注意する必要があります。

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記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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