突発性発疹とは?不機嫌や受診するべきなのかについても解説

更新日: 2024/09/29
みなさんは突発性発疹という病気を聞いたことがありますか? 突発性発疹は突然高熱が出た後、解熱と共に発疹(ブツブツ)や不機嫌が現れる病気です。 子どもが初めて高熱を出す原因の一つが突発性発疹と言われるほどメジャーな病気で、どんな子どもも必ずどこかのタイミングで感染すると言われています。 この記事では突発性発疹という病気について、 「どのような症状が出る?」 「どんな検査や治療をする?」 「保育園はどのくらい休む?」 など新米ママ達が気になることを解説します。 ぜひ最後まで目を通して、子どもが初めての高熱を出したときに慌てず対応できるようにしておきましょう。
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突発性発疹はどんな病気?症状や原因も解説

突発性発疹という言葉で体にブツブツができることを想像する方が多いのではないでしょうか。しかし突発性発疹は、発疹以外の症状もみられます。

突発性発疹にかかるとどんな症状がみられるのか、なんで突発性発疹にかかるのか、疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。ここからは、突発性発疹の症状や原因について解説します。

1歳半までに多いウイルス感染症

突発性発疹は、生まれて半年〜1歳半くらいの間に起こることが多く、突然の高熱が特徴です。5歳以上で発症するのはまれであるといわれています。

突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型、7型の感染症です。小児バラ疹ともよばれています。

ヘルペスウイルスというと、水疱瘡(みずぼうそう)が思い浮かぶ方がいるかも知れません。水疱瘡もヘルペスウイルスが原因の病気ですが、ヘルペスウイルスの中での分類が違うものです。

突発性発疹は、生後初めての発熱の原因になることが多く、乳幼児期に起こることがほとんどです。

突発性発疹の原因となるウイルスには、2〜3歳までの間にほとんどの子どもが感染します。しかし、2〜4割は感染しても無症状であるといわれています。

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高熱が続いたあと発疹がみられる

突発性発疹の症状は、最初に高熱がみられます。突然38〜40℃の発熱が3〜4日間続き、熱が下がり始めるタイミングで発疹がみられます。

発疹はおなかや背中からあらわれ、腕、首へと広がりますが、顔や足に症状が出ることは少ないです。

発疹は全身に1cmくらいの大きさであらわれます。かゆみは伴わないことが多く、1〜2日で症状がおさまります。[2]3]

高熱・発疹以外の症状

突発性発疹の主な症状は、発熱と発疹ですが、それに伴って大泉門(だいせんもん)※1の膨らみや喉が赤くなったり、リンパ節が腫れたりすることがあります。

便が柔らかくなる、下痢症状は比較的みられやすい症状です。

一般的には突発性発疹にかかっても、子どもの意識ははっきりしており、不機嫌になったり、食欲が低下したりすることは少ないです。咳や鼻水の感冒症状や、不機嫌は、比較的少ないですがみられる場合もあります。

突発性発疹は乳幼児期に高熱が出現するため、熱性けいれんに注意が必要です。まれに、脳症や脳炎の合併症が起こることがあります。子どもに、けいれんや意識障害がないか十分注意して観察しましょう。

[1]2]

※1 乳幼児の頭頂部、骨の無い部分

突発性発疹の診断や予後について

子どもの初めての高熱。「もしかしたら突発性発疹かも」そんなとき、どのタイミングで受診したらいいのでしょうか。どのような検査、治療があるのか、後遺症は出現するのか、心配になりますよね。

突発性発疹の初期症状は高熱のみであるため、突発性発疹なのか、他の原因があるのかわかりません。全身状態が悪い、おしっこの量が減る、苦しそう、意識がはっきりしない、熱性けいれんが起こるなどの症状があるときは、ただちに受診してください。

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発熱後経過を見て診断

突発性発疹の検査として、採血検査でウイルス感染の有無を確認することはできます。しかし、突発性発疹の診断目的の検査はあまり意味がないとされており、保険適応もされていません。

実際に病院やクリニックを受診すると、ほとんどの場合検査せずに診断されます。

突発性発疹の症状があらわれやすい年齢や、発熱から発疹になる症状の経過などを総合して、医師が診断します。

[4]

突発性発疹の予後は良好

通常、突発性発疹は自然に治癒する病気であり、予後は良好です。発疹も2日程度で消え、痕に残りません。

しかし、合併症から後遺症がみられることもあります。突発性発疹の症状がある間は、子どもに異常がないか、しっかりと観察することが大切です。

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突発性発疹の症状に不安があるなら

自然に治る病気だとしても 高熱が続くのは辛いですよね。

もし症状で不安を感じている方は、ファストドクターのオンライン診療に頼ってください。

医師が診察した後、症状に合わせたお薬の処方が可能です。

突発性発疹の治療について

突発性発疹の原因ウイルスである、ヘルペスウイルス6型、7型を直接治療する薬や予防薬はありません。

通常は自然治癒する病気であるため、治療薬は不要です。発熱による脱水症状を予防するため、水分はこまめに与えるようにしましょう。

 高熱が続いている場合は解熱剤が処方されることもありますので、主治医に相談してください。

発疹がみられても、通常は塗り薬は処方されません。塗り薬の種類によっては、症状を悪化させてしまう可能性があります。自己判断で薬を塗らないようにしましょう。

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突発性発疹はうつる?いつから登園できる?

突発性発疹と診断されたら、保育園はどのくらいの期間休まないといけないのでしょうか。

他の人にうつしたり、うつされたりしないかも心配ですよね。保育園のクラスメイト、ご家族にうつってしまったら大変です。

ここからは突発性発疹を発症した後の気になることについてご紹介します。

うつっても気が付かないことも

突発性発疹の原因となるヘルペスウイルス6型、7型は、2〜3歳までにほとんどの子どもが感染するといわれています。そのため、大人や年齢が上の子どものほとんどにウイルスに対する免疫があります。

ご家族から、唾液や咳、くしゃみ、接触などを介して感染することが多いです。

もし感染したとしても、2~4割は不顕性感染(ふけんせいかんせん)※2のため、感染していても気づかないこともよくあります。[1]

※2 病原体に感染したが、症状を発症しない状態

解熱後体調が良ければ保育園への登園OK

突発性発疹の原因となるヘルペスウイルスは、ご家族から感染することがほとんどです。ウイルスの感染力自体は弱いため、保育園で流行する心配はまずいりませんが、発熱している間はお休みするようにしましょう。

厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」には、登園の目安として「解熱し、機嫌がよく全身状態がよいこと」とされています。

解熱して発疹が出現する頃には、ウイルスの排出もなくなります。発疹が残っていても、解熱して元気になっていれば登園は問題ありませんが、保育園の決まりがある場合はそちらに従ってください。

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まとめ

突発性発疹とは、生後半年から1歳半頃までにかかりやすいヘルペスウイルス6型、7型の感染症です。

症状として高熱が3日程度続き、熱が下がり始めるあたりで発疹があらわれます。発疹も1〜2日程度で改善し、痕も残ることなく自然治癒するため予後は良好です。

症状は、鼻水や咳を伴わない発熱と、その後に起こるかゆみを伴わない発疹症状で、本人は比較的元気なことが多いです。しかし、咳や鼻水が出たり、不機嫌になったりすることもあります。感染しても症状があらわれず、感染に気付かないこともあります。

乳幼児の高熱は、熱性けいれんに注意が必要です。

まれに、脳症や肝障害、血小板減少などの重い合併症が起こることがあるので、体調の変化には注意して観察してください。気になる体調変化がある場合は、早めに受診するようにしましょう。

予防する方法や特効薬はないため、基本的には治療せずに経過をみます。高熱のときは、解熱剤が処方されることがあります。

発熱している間は保育園をお休みするようにしましょう。



突発性発疹で病院に行くのは大変ではありませんでしたか?

突発性発疹で不機嫌になってしまっている子どもを連れて病院に行くのは大変ですよね。

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参考

[1]よくわかる突発性発疹症、その症状と対応~発熱受診患者解析結果を交えて~|第12回こども急性疾患学公開講座|神戸大学

[2]突発性発しん|厚生労働省

[3]突発性発疹ー解説ー|東京都こども医療ガイド|東京都保険医療局

[4]突発性発疹とは|国立感染症研究所

[5]突発性発疹|MSDマニュアル

[6]突発性発しん|東京都感染症情報センター

[7]保育所における感染症対策ガイドライン (2018 年改訂版)61P|厚生労働省

本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。

具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。

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