- 微熱で病院を受診してもいいのかな
- 微熱だけで会社は休めない…
- 微熱では休む必要もないかと思い、そのまま仕事を続けているけど大丈夫かな?
目立った症状が微熱だけだと、病院への受診をためらいますよね。
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37.0度が微熱と決められている?
実は「微熱」には正確な定義は存在していません。
「発熱」は37.5度以上、「高熱」は38度以上であると感染症法で定められている数値がありますが、その数値だからと言って「絶対に感染症である」というわけでもないのが事実です。[1]
ある研究調査では日本人の平均体温は36.89±0.34度という結果となりました。
この数値はいわゆる「平熱」のことで、厚生労働省からも「おおむね36度〜37度で調節される」とされています。[2]
これらを鑑みると、平熱と発熱の間、つまり37.0~37.4度の間を「微熱」と言えるでしょう。
ですが大人でも平均して常に体温が低い人もいますし、子どもの場合は平均体温が高めの傾向があります。
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大人の場合
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大人で平熱が低い場合
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子どもの場合
「微熱」がどれくらいなのかを理解するためには、大きく分けると3つの傾向に分けられるのではないでしょうか。
それぞれ順を追って解説します。
大人の微熱
先述の通り、感染症法では発熱の定義がおおよそ明記されています。
そこで成人の平熱~高熱についてを以下にまとめました。
高熱 |
38度以上 |
発熱 |
37.5度以上 |
微熱 |
37度以上 |
平熱 |
36~37度 |
上記の表はあくまでも定義上の話です。
なかには平常時(健康時)の体温+0.5〜0.7度を微熱としているところもあります。
平熱が低い場合の微熱
平熱が低い大人は、いつもより+0.5~0.7度であれば微熱と判断してよいでしょう。
厚生労働省で36~37度を平熱とあっても、平熱が35度台であればその方にとって37.0度は「高熱」です。
先述した通り、体温は36〜37度の間で保たれるように体がはたらきますが、この数値の幅が1度もあるのにお気づきでしょうか。
たとえば「平熱が36度の方が37.3度の体温である」場合と「平熱が37度の方が37.3度である場合」は意味合いが変わります。
また高齢の方は、一般的に平熱が低い傾向にあるといわれています。一般的な定義にあてはまらない方もいることを覚えておきましょう。
子どもの微熱
子どもについても微熱の定義はありません。
一般的に子どもは大人と比較して体温が高い傾向にあり、小児科では子どもの平熱を以下のようにとらえています。
乳児(0~1歳まで) |
36.3~37.4度 |
幼児(保育園・幼稚園年長まで) |
36.5~37.4度 |
小学生以上 |
36.3~37.3度 |
参考:発熱について|独立行政法人国立病院機構 新潟病院[4]
つまり、37度を超えていても「平熱」とされることもあり、先ほどの大人の場合と違って37〜37.4度の間が一概に微熱だともいえません。
体温の数値は、一般的な参考値です。
お子さんの体温が微熱なのか、発熱しているのかの判断は通常時の体温がどの程度なのかにゆだねられます。
いざというときのために普段の体温(平熱)がどのくらいか把握しておきましょう。
検温する際の体温計は「予測式」ではなく、「実測式」を使用すると確実性が高くなります。
予測式体温計でも実測することは可能ですので、測定中じっと待つことができるのであれば、実測計を使用することをおすすめします。
病院の受診目安と仕事をどうするのか
「微熱だけど病院で診察を受けた方が良いのかな」「あきらかな熱はないけど仕事はどうしたらいいのかな」と熱の数値で受診するかどうか、仕事を休むべきかの判断をしている方も多いでしょう。
こちらの項では微熱がある場合の受診や仕事の目安を解説します。
あくまでも「一般的な目安」であることを忘れないようにしてください。
微熱時の病院受診の目安
医療機関を受診する目安の注意点として「熱のみを判断材料にしない」ことがあげられます。
先述したように、発熱の定義はあるものの個人差が非常に大きいです。
熱だけを受診の目安とせず、全身状態を考えて判断することが重要です。
熱以外に咳やくしゃみなどの呼吸器症状や、腹痛や下痢などの消化器症状、悪寒や倦怠感などの全身症状などはないか今一度確認してみましょう。
ただし、「微熱だけが数日続いている」という場合はなにかの疾患にかかっている可能性も考えられます。
一度医療機関の受診を検討してください。
「微熱が続いている」ことから考えられる疾患の一部を以下にまとめました。[]
受診を悩むときの参考にしてください。
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気管支炎
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不安障害
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うつ病
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胃腸炎
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不明熱
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インフルエンザ
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感冒(いわゆる風邪)
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膠原病
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熱中症
高齢の方の微熱には慎重にならなければなりません。
高齢者の場合、重症感染症にかかっても微熱程度にしか熱があがらないことも多く、気づいたときには病状が進行しているケースもあります。
いつもより体温が高い場合は医師の診察を受けることを強くおすすめします。
微熱の場合でも仕事を休むのか
微熱がある場合に仕事を休むかどうかの明確な基準はありません。
会社の規則に左右されることが多いため、会社や上司に相談することが確実です。
微熱であっても体調が悪いのであれば、仕事を休むことをおすすめします。
また、微熱以外の症状がある場合は医療機関を受診しましょう。
受診は必須ではない
自分のとった行動や自分の生活状況などで微熱傾向になることもあるため、微熱があっても受診は必ずしも必要というわけではありません。
以下のような場合に微熱になりやすい傾向にあります。
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運動のあと
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布団から出た直後
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ストレス、疲れの蓄積
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睡眠不足
症状が微熱のみでほかの症状がなければ、数日様子を見るのもひとつの手段です。
ただし、少しでも気になる症状があったり、微熱の原因をはっきりさせたい場合には発熱外来やかかりつけ医にかかったり、医療機関に相談したりすることもできます。
まとめ
発熱は37.5度以上、高熱は38度以上と感染症法によって定義されていますが、微熱は「何度から何度まで」といったはっきりとした定義はありません。
大切なのは、健康なときの自分や家族の体温を把握しておくことです。
その際はできるだけ決まった時間に検温をしましょう。
微熱と言えども、重篤な病気が潜んでいる可能性も考えられます。
「熱もそこまで高くないのに受診していいのかな」と医療機関への受診に悩むかもしれません。
そのときは体温の数値だけで判断せず、ほかに気になる症状があったり、原因をはっきりさせたい場合は受診を検討しましょう。
参考文献
[1]「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第14条第2項に基づく届出の基準等について」の一部改正について|厚生労働省
本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。