帯状疱疹は何科にかかればいい?内科でも大丈夫?症状や治療法も詳しく解説

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/06/24
身体の左右どちらかに帯状の赤い斑点や水ぶくれができている場合、帯状疱疹(たいじょうほうしん)の可能性があります。 帯状疱疹は皮膚の病気のため皮膚科でみてもらえますが、内科でも診察は可能です。 また、帯状疱疹を放置しておくと症状が進み、目や耳、神経、痛みなどの合併症や後遺症に悩まされることがあるため、なるべく早く受診して、抗ウイルス薬や痛み止めなどで治療しましょう。 この記事では、帯状疱疹になった場合に何科にかかればいいのかや病気の症状、合併症、治療法などについて細かく解説しています。 ぜひ最後までお読みください。
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帯状疱疹で痛みが強くなる前に、一度医師に相談してみませんか?

目次

帯状疱疹は何科にかかればいい?

帯状疱疹かもしれないと思ったら、放置せずに病院を受診しましょう。

治療しないまま時間が過ぎると、思わぬ合併症や後遺症を引き起こす可能性があります。

ここでは、帯状疱疹になったら何科にかかればいいのか、内科ではみてもらえるのかを詳しく解説します。

帯状疱疹は皮膚科を受診

帯状疱疹は皮膚の病気であるため、基本的には皮膚科を受診します。

帯状疱疹を単純ヘルペスウイルスやほかの病気と見分けるためにも、皮膚の病気に詳しい皮膚科でみてもらいましょう。

皮膚の赤みや痛みを放置すると症状が進み、痛みがひどくなったり、日常生活に支障をきたす合併症を引き起こしたりしてしまいます。

帯状疱疹になった場合、皮膚科でしっかり治療することが大切です。

帯状疱疹は内科でも大丈夫?

帯状疱疹は、内科でもみてもらえる病気です。

帯状疱疹はなるべく早く治療を開始することが大切です。

普段とは違った、ピリピリ、チクチクする痛みがある場合は帯状疱疹の前触れの可能性があります。

痛みのある皮膚に症状が出てきた場合は、すぐに病院を受診しましょう。

合併症や後遺症のリスクを低くするためにも、少しでも早く受診し、治療を開始するのが大切です。

帯状疱疹は皮膚科と内科どっちがいい?

帯状疱疹は皮膚の病気であるため皮膚科を受診するのが一般的ですが、内科でもみてもらえます。

帯状疱疹の治療の詳細は後述しますが、基本的に抗ウイルス薬と痛み止めを使用するため、皮膚科と内科、どちらでも治療可能です。

帯状疱疹による強い痛みや、痛みが治らない場合は、ペインクリニックで神経ブロックの治療もできます。

  • 神経ブロック:痛みのある部分の末梢神経に局所麻酔薬を注入することで、神経痛を緩和したり、患部の血流を良くしたりする作用がある。[1]

神経ブロックは、一時的あるいは長期間、神経の機能を止めて痛みを軽減する治療法です。痛みの悪循環を断ち切る作用があり、帯状疱疹のつらい痛みに効果的です。[2] 

帯状疱疹とはどんな病気?

帯状疱疹とは、水ぼうそうが治癒したあともウイルスが神経に潜伏し、身体の免疫力が低下したときに症状が出てくる病気です。

このウイルスは、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV:varicella zoster virus)と呼ばれています。

ここでは帯状疱疹があらわれるしくみや発症年齢、発症部位について詳しく解説します。

帯状疱疹の原因ウイルス

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の感染が原因で発症します。

水痘は一般的に「水ぼうそう」と呼ばれており、感染すると発熱やだるさ、全身に発疹などの症状があらわれるのが特徴です。

一度VZVウイルスに感染すると、症状がおさまったあともウイルスは神経に潜伏します。

加齢やストレス、疲労などが原因で免疫力が低下したとき(身体が弱ったとき)に、ウイルスが神経を伝って症状が出現し、帯状疱疹となります。

加齢や寝不足、ストレス、疲労の蓄積などをきっかけに発症することがあるため、疲れを溜めず規則的な生活を送りましょう。

帯状疱疹の発症年齢

帯状疱疹は免疫力が低下するとかかりやすく、誰でも発症しうる病気ですが、50歳から発症率が高くなります。

80歳までに、約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれているのが現状です。

子どもの頃に水ぼうそうにかかった人や、水痘ワクチンを接種してVZVへの抗体を持っている人の約20%が、帯状疱疹に罹患するといわれています。

また、とくに帯状疱疹を発症しやすいのは以下の場合です。[3]

  • AIDS

  • 白血病

  • 悪性リンパ腫

  • 高齢者

帯状疱疹は、疲労やストレスなどが誘因となり発症する場合が多い病気です。

そのため、社会人の場合は決算期や連休明け、お盆後、年末など疲労が重なる時期に多くみられます。

帯状疱疹の発症部位

帯状疱疹は、知覚神経のある部位であれば全身どこでも発症する可能性があります。

発症する部位は、頭や顔、肩、腕、胸、おなか、お尻、足などさまざまで、体を左右半分に切った一部に発症するのが特徴です。

帯状疱疹の好発部位としては、体幹や顔があげられます。

体幹や顔につながる神経に、ウイルスが潜伏しやすいためです。

水痘・帯状疱疹ウイルスは、水ぼうそうに感染したあと、三叉神経節(さんさしんけいせつ)や脊髄後根神経節(せきずいこうこんしんけいせつ)などに潜伏します。[4]

顔に存在する三叉神経の第1枝(眼の周囲)の領域が、最も帯状疱疹があらわれる確率が高いです。

次いで、体幹につながる胸髄第3,4分節に帯状疱疹が多くあらわれます。[5]

帯状疱疹が離れた二箇所以上に存在する場合や、片側ではなく両側に見られる場合は、内臓悪性腫瘍を合併している可能性もあります。[6]

帯状疱疹の前兆や症状

帯状疱疹は、前兆から症状、治癒までと段階ごとに分けられます。

ここでは帯状疱疹の前兆や主な症状について解説します。痛みの感じ方や強さには個人差があるため、感じ方の違いについても触れています。

帯状疱疹の前兆

帯状疱疹の前兆は、身体の一部に痛みが出るでしょう。

帯状疱疹は神経の走行に沿って、以下のような痛みの症状が出現します。[7]

  • ピリピリする痛み

  • ビリビリする痛み

  • 刺すような痛み

  • ズーンとした痛み

  • 気付かない程度のモゾモゾした違和感

片側の神経の分布に沿って、神経痛のような痛みや知覚異常、かゆみが1週間程度続きます。

前兆が数日から1週間程度続いたあと、赤い発疹が出始めるとともに、痛みが強くなるのが一般的な流れです。

帯状疱疹の症状

帯状疱疹の前兆が出たあと、痛みのある赤い部分が数個集まり、虫刺されのように少し盛りあがります。

この頃には軽い発熱やリンパ節の腫れ、頭痛などの症状がみられることもあります。

赤い発疹がみられた翌日には、赤みのある部分に水ぶくれができ始めます。

帯状疱疹とよばれるように、体の一部に水ぶくれが帯状に広がることが多いのが特徴です。また、帯状疱疹による痛みの程度は、以下のように人それぞれです。

  • 痛みはほとんどない

  • かゆみがある

  • 眠れないほど痛い(年単位で続くことも)

一般的に、高齢になるほど痛みが強くなる場合が多いといわれています。

水ぶくれは初めは透明で、4〜5日経つと黄色くなり、6〜8日でやぶれてびらん(ただれ)または潰瘍になります。

皮疹が出始めて1週間程度は紅斑(皮膚が赤くなっている部分)や水ぶくれが作られますが、その後は治癒に向かいます。

約2週間でかさぶたになり、約3週間でかさぶたが取れて治癒します。[7]

帯状疱疹の合併症や後遺症

帯状疱疹の合併症や後遺症の多くは、神経の走行に関連しています。

ウイルスにより傷ついた神経からつながる体の部位によって、さまざまな合併症や後遺症があらわれるのです。

ここでは、帯状疱疹の合併症や後遺症について詳しく解説します。

ラムゼイ・ハント症候群

ラムゼイ・ハント症候群は、水痘・帯状疱疹ウイルスにより顔面神経麻痺を引き起こす病気です。

子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルスが、口の粘膜から顔面神経に到達し、そのまま潜伏します。

数年後に潜伏したウイルスが再活性化すると、顔の神経が炎症を起こし麻痺を生じます。

顔を縦半分に分けた片側の表情筋が麻痺するのが、顔面神経麻痺です。

また、再活性化したウイルスは顔だけでなく、周囲の脳神経にも影響を及ぼすでしょう。

ウイルスが脳神経まで到達すると、以下の症状を合併します。

  • 耳の周りが赤くなる

  • 耳の周りに水ぶくれができる

  • 耳が痛む

  • 難聴

  • めまい

まれに、脳炎や下位脳神経炎をきたし、重症化することもあります。[8]

ラムゼイ・ハント症候群となった場合、入院して副腎皮質ステロイドの治療が必要な場合があるでしょう。

発症して10日後に麻痺の状態や検査にて予後を推定し、予後不良と判断された場合は手術やリハビリをおこないます。

中枢神経系の合併症

帯状疱疹を発症すると、水痘・帯状疱疹ウイルスが脳脊髄液まで侵入する場合があります。

ウイルスの侵入により中枢神経(脳や脊髄神経)が炎症を起こすと、脳炎や髄膜炎、脊髄炎を引き起こすことがあるため、注意が必要です。[9]

髄膜炎になると、頭痛や発熱、嘔吐などの症状がみられます。このような症状が現れた場合は、すぐに受診しましょう。

髄膜炎に関する詳しい記事はこちらです。

末梢神経系の合併症

帯状疱疹による炎症で以下の神経が傷ついた場合、運動麻痺を起こす可能性があります。

  • 三叉神経

  • 頸神経

  • 腰神経

水痘・帯状疱疹ウイルスによる炎症が末梢神経まで及ぶと、運動麻痺や筋萎縮をおこす可能性があります。

首のあたりに帯状疱疹ができた場合は、腕の筋力低下や筋肉の萎縮が起こる可能性があります。

腕の筋力が低下すると腕があがらなくなるため、日常生活に支障をきたすでしょう。

また、帯状疱疹が腰から足にかけてできた場合は、膀胱・直腸障害になるリスクがあります。

膀胱・直腸障害とは、自力で排泄ができない排尿障害や排便障害を意味します。

自力で排尿できなくなった場合、導尿でおしっこを出す処置が必要です。また、自力で排便ができない場合は、浣腸や緩下剤などで対応します。[10]

眼の合併症

三叉神経第一枝は帯状疱疹の好発部位で、目の周りに存在します。

帯状疱疹が目の近くにできた場合、以下の合併症を引き起こす可能性があります。[11]

  • 角膜炎

  • 結膜炎

  • ぶどう膜炎

  • 虹彩毛様体炎

帯状疱疹による目の合併症が起こった際、痛みをともなうとは限らないため、少しでも違和感がある場合は医師の診察を受けましょう。

角膜障害による視力障害が起きたり、失明になったりする可能性があるためです。

帯状疱疹になった場合、眼科受診も大切です。

帯状疱疹後神経痛(PHN)後遺症 

帯状疱疹後神経痛とは、皮膚症状が落ち着いたあとも1ヶ月以上にわたり、同じ部位が持続的に痛む状態を指します。[12]

水痘・帯状疱疹ウイルスにより神経が損傷されると、皮膚の症状がおさまった後も痛みが残ることがあります。

帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹において最も頻度の高い合併症です。[2]

また、患部に軽く触れたり、摩擦が起こるだけで痛みを感じる「アロディニア」がみられることもあります。

アロディニアになると、服がこすれたり洗顔したりすると痛みを感じるため、日常生活に支障をきたすでしょう。

帯状疱疹後神経痛には、神経ブロックでの治療が効果を発揮することがあります。

発症から神経ブロックまでの期間が短いほど、帯状疱疹後神経痛の移行予防に効果的と考えられています。

痛みがつらい場合はペインクリニックを受診しましょう。

帯状疱疹の検査と治療法

帯状疱疹は、皮膚の症状で診断できる場合が多い病気です。

しかし、ヘルペスなどとの鑑別が難しい場合はさらに詳しい検査をします。

ここでは、帯状疱疹の検査や治療法について詳しく解説します。

帯状疱疹の検査方法

帯状疱疹は、一般的に特徴的な臨床症状で判断できます。

まれに、虫さされや接触性皮膚炎、単純ヘルペスウイルスと帯状疱疹との鑑別が難しい場合があります。

ほかの病気と見分けられない場合は、発疹が出ている部分をこすって染色することで診断可能です。

帯状疱疹は症状が特徴的であるため、皮膚の状態で判断できることが多いですが、確定診断の際は血液検査も実施します。

帯状疱疹で病院に行くタイミングは?

帯状疱疹になったら、発疹があらわれてから3日以内、遅くとも5日以内に受診しましょう。

薬物治療となるため、皮膚病変が始まって72時間以内に治療するのが理想です。

帯状疱疹の痛みを放置していると、その分神経へのダメージが大きくなるため、神経痛が残る可能性が高くなるためです。

帯状疱疹かもと思ったら、なるべく早く受診しましょう。[1]

帯状疱疹は血液検査ですぐわかる?

帯状疱疹は、血液検査で診断可能ですが、結果はすぐには分かりません。

血液検査では、水痘・帯状疱疹ウイルスに対するIgM抗体やIgG抗体を調べます。[13]

帯状疱疹は血液検査が可能ですが、結果が出るまでに1〜2週間程度かかるのが難点です。

基本的に、帯状疱疹はほとんどの場合、典型的な皮膚の症状で判断できます。

帯状疱疹の皮膚症状と断定が難しい場合に、他の検査で確定診断をするのが基本的な流れです。

また最近では、帯状疱疹かどうか5〜10分で判定可能な、抗原迅速検査キットも活用されるようになっています。

帯状疱疹の治療法

帯状疱疹はウイルスを殺せないため、完治できない病気です。

治療の基本は抗ヘルペスウイルス薬の内服や外用で、薬の力でウイルスの活動を抑えます。

  • 外用:薬を皮膚や粘膜に塗ったり貼ったりすること。

帯状疱疹による痛みがある場合は、痛み止めも処方します。

帯状疱疹の皮膚症状が落ち着いたあとも痛みが続くときは、神経ブロック治療をする場合もあります。

帯状疱疹と蕁麻疹の見分け方

帯状疱疹と蕁麻疹を見分ける際のポイントは、以下のとおりです。

  • 皮膚の症状が左右片側のみか

  • 水ぶくれの有無

  • ピリピリとした神経痛の有無

  • 症状は24時間以内に消失したか

蕁麻疹は、かゆみをともなう円形、あるいは地図状の赤みをともなう皮疹(膨疹)ができます。

蕁麻疹による膨疹は、通常24時間以内に消えるのが特徴です

一方帯状疱疹は、全身の左右どちらかに、数日〜10日間ピリピリする痛みを感じます。

その後、神経の走行に沿って帯状に赤い発疹や水ぶくれが身体の片側にできるのが特徴です。

帯状疱疹はワクチン接種可能

帯状疱疹は、50歳から内科や皮膚科でワクチン接種が可能です。

長年、帯状疱疹を発症していない人に効果的です。

帯状疱疹の発症を完全に防ぐことは難しいものの、発症を抑える効果が期待できます。

過去に水ぼうそうにかかっていたり、水痘ワクチンを接種済みでVZVの抗体を持っていても、約20%の人は帯状疱疹にかかると言われています。

帯状疱疹になると、日常生活にもさまざまな支障をきたすため、ワクチン接種を行うことで発症および重症化予防につとめましょう。[3]

帯状疱疹になった場合の日常生活における注意点4つ

帯状疱疹になった場合の日常生活における注意点は、主に以下の4つです。

  • 安静に過ごす

  • 水ぶくれをやぶらない

  • 妊婦や子どもとの接触を控える

  • 患部を冷やさない

帯状疱疹になった場合は、無理せず身体を休めるだけでなく、他の人への感染予防にもつとめることが大切です。

ここでは、帯状疱疹になった場合、日常生活でどのようなことに気をつければ良いか細かく解説します。

安静に過ごす

帯状疱疹は、日常生活での疲労やストレスなどによる、免疫力の低下で発症します。

帯状疱疹になったら、できるだけ安静に過ごすことが必要です。

バランスのよい食事や十分な睡眠をとり、ストレスをためないように心がけましょう。

水ぶくれをやぶらない 

患部の状態が悪化する可能性があるため、水ぶくれをやぶらないようにしましょう。[7]

帯状疱疹の水ぶくれを潰すと、細菌感染するリスクがあるためです。

帯状疱疹が水ぶくれになっている状態では、他の人へ感染しやすいため注意が必要です。

なるべく患部はさわらないようにし、周囲の人へうつさない配慮も心がけましょう。

妊婦や子どもとの接触を控える

水ぼうそうにかかったことのない人が帯状疱疹のウイルスに感染すると、水ぼうそうを発症する可能性が高くなります。

水ぼうそうと帯状疱疹のウイルスは、「水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV:varicella zoster virus)」と、同じものであるためです。

妊娠中に水ぼうそうにかかると、20週未満の場合、約2%の確率で胎児に先天奇形が起こるとされています。

また、分娩前5日から分娩後2日の期間に水ぼうそうに感染した場合は、重症化や死亡のリスクがあります。[14]

帯状疱疹になった場合は、妊婦や胎児にさまざまな影響が出る可能性があるため、接触を控えましょう。

患部を冷やさない

帯状疱疹になった場合は、患部を冷やすと痛みが強くなるため冷やさないようにしましょう。

患部を温めると血行が良くなり、痛みが和らぐことがあります。

また、帯状疱疹の患部を温めると、帯状疱疹後神経痛の予防にもなるといわれています。

帯状疱疹になっても、患部を冷やさないように注意しましょう。

Q&A

帯状疱疹について、よくある質問に答えます。

帯状疱疹のときバナナは食べても大丈夫?

帯状疱疹を発症した場合、バナナを食べても問題ありません。

帯状疱疹は免疫力の低下が引き金となって起こる病気です。

免疫細胞のエネルギー源になる糖質を多く含むバナナは、疲れに効く食材であるため、効果的と言われています。

帯状疱疹のときにしてはいけないことは?

帯状疱疹で水ぶくれができている場合は、つぶしてはいけません。

ジュクジュクしているときは感染力があるため、ほかの人にうつってしまう可能性があります。

また、水ぶくれをつぶすと細菌感染のリスクもあり、状態を悪化させる可能性もあります。

帯状疱疹で水ぶくれができても、むやみに触ったりつぶしたりしないよう気をつけましょう。

帯状疱疹になっても出勤していいの?

帯状疱疹になっても、皮疹のある場所を保護すれば基本的に出勤可能です。

しかし、帯状疱疹では皮膚の症状に加えて強い神経痛も生じるため、痛みが強すぎる場合は無理をせず休みを取ることも考えましょう。

帯状疱疹により皮膚に水ぶくれがみられる場合は、感染力があります。

仮に水痘・帯状疱疹ウイルスに感染したことのない人がいると、うつして水ぼうそうを発症させてしまうため注意が必要です。

帯状疱疹を発症した場合は、出勤の時期を医師と相談して決めましょう。

帯状疱疹は癌の前触れか

帯状疱疹はがん患者でリスクが高いというエビデンスがあります。[15]

すでにがんになっており、免疫力が低下したことが原因で帯状疱疹になっている可能性があるとされています。

帯状疱疹が離れた2箇所以上にできたり、両側性にみられたりすることがあり、この場合は注意しましょう。

内臓悪性腫瘍と合併していることが多いため、詳しい検査が必要です。

まとめ

帯状疱疹とは、水ぼうそうが治癒したあともウイルスが神経節に潜伏し、身体の免疫力が低下したときに症状が出てくる病気です。

帯状疱疹は皮膚科もしくは内科で診察できます。基本的には、抗ウイルス薬や痛み止めで治療します。

帯状疱疹による痛みがつらい、長引くなどの場合はペインクリニックで神経ブロック治療も可能です。

発症を予防するためには、疲れやストレスを溜めず、規則正しい生活が大切です。

また、50歳以上の人はワクチン接種が推奨されています。

症状が悪化したり、合併症や後遺症に悩まされないためにも、早めの受診を心がけましょう。

参考文献

[1] 笹塚21ペインクリニック|帯状疱疹|帯状疱疹とブロック注射

[2] 一般社団法人|日本ペインクリニック学会|トピックス|神経ブロック

[3] 公益社団法人|日本皮膚科学会|皮膚科Q&A|ヘルペスと帯状疱疹|Q12 お年寄りに多いと伺いましたが、本当でしょうか? 

[4] のみ皮膚科クリニック|疾患の説明|【帯状疱疹】

[5] 日本ペインクリニック学会誌 vol.5 No.2 1998|痛みのシンポジウム|帯状疱疹の痛みのメカニズム

[6] 公益社団法人|日本皮膚科学会|皮膚科Q&A|ヘルペスと帯状疱疹|Q14 好発部位はどこですか?

[7] 日比谷ヒフ科クリニック|虫刺され・帯状疱疹|その症状は帯状疱疹?帯状疱疹の症状についてと疑いがあるときにしてはいけないこととは

[8] 国立感染症研究所|IASR|Ramsay Hunt症候群ー重症例を減らすためには何が必要かー|1.Ramsay Hunt症候群とは

[9] 東邦大学医療センター|大森病院 臨床検査部|水ぼうそうと髄膜炎

[10] 塩谷ペインクリニック|帯状疱疹と全身の痛み

[11] 心斎橋ペインクリニック|疾患情報|帯状疱疹の合併症|眼部の合併症

[12] 今日の臨床サポート|帯状疱疹後神経痛|病態・疫学・診察

[13] あしやサニークリニック | 帯状疱疹

[14] 平松祐司|水痘感染妊婦の取り扱い|岡山医学会雑誌|第120巻 August 2008, pp.219-221

[15] 国立がん研究センター|東病院|がん患者さんの感染症予防について|帯状疱疹(たいじょうほうしん)について

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