伝染性膿痂疹(とびひ)の特徴・症状と治療法について【医師監修】救急病院一覧あり

公開日: 2024/02/05 更新日: 2024/02/05
このページでは、伝染性膿痂疹(とびひ)の症状や治療法、今すぐ医師に相談したい場合の方法についてお伝えしています。

伝染性膿痂疹(とびひ)について

伝染性膿痂疹の特徴・症状

伝染性膿痂疹の特徴

伝染性膿痂疹というのは、乳幼児・小児に主に夏のシーズンに現れる皮膚の感染症で、溶血性連鎖球菌あるいは黄色ブドウ球菌によるものです。

「とびひ」とも言われており、感染は接触することによって行われます。

痂皮が四肢・体幹に膿疱を伴って現れ、強い伝染性があり、乳幼児の保育園やプールなどで触れると乳幼児・小児の間で伝染します。

たまに成人や学童も感染する場合があります。

最近、治療することが難しい伝染性膿痂疹が、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌によって多くなっています。

伝染性膿痂疹の要因

細菌による感染が、伝染性膿痂疹の要因です。

虫に刺されたところを掻き過ぎれば傷が皮膚について、細菌がそこから侵入します。

伝染性膿痂疹の増悪期は、よく細菌が侵入するため注意しましょう。

伝染性膿痂疹の症状

透明で浅い水疱、じくじくした黄色の浸出液、痂皮が、四肢・体幹にできて痒みがあります。

虫刺されやすり傷、湿疹病変などによって発症して水疱の小さなものができ、紅斑がだんだんと現れてきます。

簡単に水疱は破損して腫れや爛れになって、水疱の中にある多くの細菌が近くと遠くにとびひして伝染が次々に起きます。

また、多く発症するのはアトピー性皮膚炎の患者で、アトピー性皮膚炎を併発すると症状が激烈なものになる場合があります。

伝染性膿痂疹の診断と検査

破損していない膿疱や水疱の内溶液を培養すれば、化膿連鎖球菌あるいは黄色ブドウ球菌が検出されます。

痂皮性膿痂疹の場合は、白血球数が血液検査で多くなり、炎症が体のどこかにあれば血液の中に出る一種のタンパク質のCRPが陽性になり、ASK・ASOという連鎖球菌に対する抗体がアップする場合があります。

また、糸球体腎炎を併発する場合があるため、尿検査なども必要です。

痂皮性膿痂疹の診断は割合簡単ですが、水疱ができる別の病気である虫刺され、水痘、接触皮膚炎、天疱瘡などと間違う場合があるため、なかなか治らなければ皮膚科で診てもらいましょう。

伝染性膿痂疹の治療法

  • 水疱性膿痂疹の治療薬

水疱性膿痂疹を治療する際は、一般的に、抗菌薬の内服薬と塗り薬を併用します。

水疱の大きなものは、周りに内容物が付かないようして取り出してから、抗菌薬の塗り薬を塗って、保護するために全体をガーゼなどで覆います。

ガーゼについては、1回~2回程度1日に貼り替えます。

感染が拡がることを、ガーゼで覆うことによって防止する効果も期待できます。

症状が良くなる状況を確認しながら、薬の量や内容をその都度コントロールします。

強い痒みがある場合は、痒みを抑制する抗ヒスタミン薬を服用する場合もあります。

  • かさぶたができる場合の治療法

痂皮性膿痂疹の要因であるA群β溶血性連鎖球菌は、抗生物質のペニシリン系のものに反応するので、第一に選ぶのはセフェム系あるいはペニシリン系の薬になります。

内服薬だけでなく、強い症状が現れていると点滴注射を使う場合もあります。

外用薬としては、抗菌薬としてエリスロマイシン軟膏などが使われます。

  • 再診して薬の効果を見る

抗生物質を飲んでいると、症状が4日~5日くらいで改善されてくるので、再診して症状の経過を医師が確認します。

適切に薬を使ったり、生活習慣を改善したりしていても症状が良くならない場合は、使っている抗生物質の効果が出にくい黄色ブドウ球菌で発症している恐れがあります。

しかし、黄色ブドウ球菌の治療法はあるため、医師の指示に基づいて対処しましょう。

  • アトピー性皮膚炎などを治療することが大切である

単独でとびひが起きるのは稀で、ほとんどの場合は、もともとアトピーやあせも、虫刺されなどがあり、細菌がそこに感染することによってなります。

そのため、従来からあったあせもやアトピーなどの治療も一緒に行うなど、治療を根本的に行うことが大切です。

伝染性膿痂疹になった際に対処する方法についてご紹介しましょう。

湿疹、虫刺され、あせも、ちょっとした傷などの場合は、早めにこのようなものを治療して伝染性膿痂疹にならないようにしましょう。

夏のシーズンは汗をかいてそのままにしないで、シャワーを浴びるようにして、短く爪を切るようにしましょう。

伝染性膿痂疹ができた場合は、数が多くない間に治療を専門医で受けましょう。

伝染性膿痂疹の予防

伝染性膿痂疹を予防するためには、水疱を掻いて壊さないようにすることが大切です。

普段の生活において注意することは、病変した箇所を泡立てた石鹸で丁寧に擦らないで洗い流すことです。

これ以外には、短く爪を切って、何回も一日に手を石鹸で洗って、ガーゼで水疱が破損しそうな場合は覆って別のところに伝わるのを防止するようにしましょう。

使ったタオルは、他の家族のものとは別に洗って日光で乾かします。

膿疱が無くなって痂皮が脱落するまで、保育所や学校については休む方がいいでしょう。

記事監修
  • 名倉 義人
    救急科専門医

    ・平成21年 名古屋市立大学医学部卒業後、研修先の春日井市民病院で救急医療に従事 ・平成23年 東京女子医科大学病院 救急救命センターにて4年間勤務し専門医を取得 ・平成27年 東戸塚記念病院で整形外科として勤務 ・令和元年 新宿ホームクリニック開院

    日本救急医学会、日本整形外科学会

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