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褐色細胞腫について
褐色細胞腫の特徴・症状
褐色細胞腫の特徴
副腎は、皮質という外側を取り巻いているものと、髄質というこの内側にあるものに分かれています。
褐色細胞腫というのは、交感神経節細胞というこの副腎の髄質または脊髄に沿ったものにできる腫瘍です。
ホルモンのカテコールアミンというものが腫瘍からは分泌され、いろいろな症状がこのホルモンの働きで現れます。
現れるほとんどの症状は、良性のものですが、悪性のものもたまにあります。
良性のものであるか悪性のものであるかの見極めは困難であり、経過を慎重にみていく必要があります。
また、家系によっては、遺伝的によく褐色細胞腫になる場合もあります。
このような場合は、定期的に小さい時から検査を受けることが必要なケースもあります。
褐色細胞腫の症状
褐色細胞腫の症状は、主として大きな血圧の変化や高血圧が現れ、高血圧が約45%の患者にみられます。
高血圧の全体の患者の中においては、約0.1%が褐色細胞腫が要因であるケースです。
褐色細胞腫が見つかることは、高血圧の患者を実際に検査している際にはめったにありません。
一方、褐色細胞腫の患者が症状として自覚するものとしては、動悸・頭痛・吐き気・不安感・異常な発汗というようなものがあります。
これ以外の症状としては、頻脈という脈が速くなるもの、不整脈という脈が乱れるもの、起立性低血圧というめまいが立ち上がる際にするもの、冷たい皮膚であるが湿っている、過呼吸になる、みぞおちのあたりが痛む、胸が苦しい、便秘、呼吸困難感というようないろいろなものが現れます。
心不全、心筋梗塞、動脈硬化、脳血管障害というような重い疾患が一緒に発症することも、長期的には高くなってきます。
高齢者の場合は、長期間にわたって高血圧が継続し、体重も一緒に少なくなる場合もあります。
高血圧の多くの患者の要因は分かっていませんが、褐色細胞腫の場合は治療が手術によってでき、症状を治すことができます。
長期間にわたってこのような症状が継続する場合は、病院で診てもらうようにしましょう。
褐色細胞腫の診断と検査
褐色細胞腫を診断する方法としては、
- 尿中メタネフリンあるいは血漿遊離メタネフリンの検査
- スクリーニングがカテコールアミンで陽性であれば、腹部と胸部のCT検査あるいはMRI検査
- 必要によって、123I-MIBG(メタヨードベンジルグアニジン)による核医学検査
が挙げられます。
症状として典型的なものが現れる場合、あるいは重度、突発性または間欠的で特に説明ができない高血圧になる患者の場合は、褐色細胞腫の可能性があります。
褐色細胞腫と診断するためには、尿の中および血液の中のカテコールアミンの値が高いという証明が必要になります。
血液検査において、99%の感度を血漿遊離メタネフリンは最大で示します。
間欠的なノルアドレナリンやアドレナリンの分泌とは違って、持続的に血漿メタネフリンはアップしているので、血液検査は循環している血液の中のノルアドレナリンおよびアドレナリンを測るよりも高い感度があります。
著しく血漿ノルアドレナリンがアップしている場合は、診断の確実性が高くなっています。
尿検査において、血漿遊離メタネフリンよりも尿中メタネフリンは低い特異度で、約95%の感度です。
高血圧の患者において数回検査結果が正常範囲内であれば、非常に褐色細胞腫の可能性は小さくなります。
尿中アドレナリンおよび尿中ノルアドレナリンの測定は、同じようにほとんど正確です。
ノルアドレナリン、アドレナリン、尿中の主な代謝物としては、バニリルマンデル酸、メタネフリン、ホモバニリン酸です。
このような物質を、健常者の場合は非常に少量だけ排出します。
褐色細胞腫の場合は、ノルアドレナリン、アドレナリン、これらの代謝物が尿中に排出する量は間欠的に増えます。
このような化合物の排出する量が増えるのは、別の神経芽腫、脱水、昏睡、睡眠時無呼吸などの疾患、過剰なストレス、バニラが大量に含まれている食べ物を摂った後、カテコールアミンを服用している患者、などでも起きます。
褐色細胞腫の治療法
褐色細胞腫を治療する場合は、交感神経を抑えるα遮断薬という薬を使います。
血圧がα遮断薬によって低下します。
次に、一緒にβ遮断薬を使って、不整脈を抑えて、適切なレベルまで脈拍を抑えます。
血圧などが落ち着いた状態になれば、腫瘍を早期に手術で切除します。
腫瘍が両方の副腎にある場合は、両方の副腎を手術によって切除すれば副腎皮質ホルモンが足りなくなるので、副腎皮質ホルモン製剤のステロイド薬で補います。
良性の場合がほとんどですが、悪性が約10%あります。
化学療法が悪性の場合は実施されることもあります。
脂質異常症や糖尿病が一緒に発症した場合は、このような病気の治療を行います。
褐色細胞腫の予防
褐色細胞腫が分かって、発作的な発汗、血圧上昇、頭痛、動悸などが頻繫に起きる場合は、専門の内分泌の病院で診てもらいましょう。
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本記事に掲載されている情報は、一般的な医療知識の提供を目的としており、特定の医療行為を推奨するものではありません。
具体的な病状や治療法については、必ず医師などの専門家にご相談ください。