子供が冬にかかりやすい「溶連菌感染症」。早期検査が大事!
【症状】
溶連菌感染症の主な症状は、発熱・のどの痛み・腹痛・発疹・苺舌(舌のボツボツが大きく赤くなる症状)・吐き気など。
とびひや中耳炎になったり、回復期に指先の皮がむけることもあります。
一般的な風邪(ウイルス性)の場合は対症療法が基本ですが、溶連菌感染症は細菌によるものなので、抗生剤をしっかり飲みきって治すことが重要です。
【検査・治療】
喉を綿棒でこする迅速検査を行い、溶連菌と確定すれば抗生剤が処方されます。抗生剤を飲みはじめて1~2日程度で症状は治まりますが、処方された分はすべて飲みきるようにしましょう。
自己判断でやめてしまうと菌が残り、再発したり、急性腎炎・リウマチ熱・中耳炎・気管支炎などの合併症を引き起こしたりすることがあります。
抗生剤を飲み終わってから約二週間後に、腎炎を起こしていないか調べる尿検査を行います。
【ホームケア】
熱いもの・辛いもの・すっぱいものなどは避けましょう。
ゼリーやヨーグルトなど喉越しが良いもの、喉に刺激がないものがおすすめです。こまめに水分を摂り、脱水に気をつけましょう。
【潜伏期間 感染経路】
咳・くしゃみなどで飛び散った菌を吸い込んで感染する飛沫感染、おもちゃやタオルなどを介しての接触感染があります。
感染力が強いため、保育園や小学校などは登校登園停止となります。少なくとも受診した日とその翌日は出席停止、抗生剤を飲み始めてから24時間以上経って全身の状態が良ければ登校登園可能です。
【かかりやすい時期・年齢】
0~1才で感染することは少なく、3才以下では発熱や発疹が表れないことが多いです。
A群β-溶血性連鎖球菌にはいろいろなタイプがあり、繰り返しかかることもあります。
大人は症状が出ないまま治るケースが多いと言われていますが、体力や免疫が落ちている時は感染しやすく、重症化することもあります。看病時は手洗いうがいを徹底し、タオルや食器の共用は避けましょう。
【注意点】
1~2週間後に、元気がない・顔がむくんでいる・血尿(おしっこが赤い)などの症状が出てきたときはもう一度受診しましょう。